仔猫をモフリたいなら、一緒にヴァーチャル世界を旅しないかい?(旧:キャラメイキングで猫選んだら、ログアウト出来なくなりました)   作:猫つまみ

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サブタイトルは、文字化けではありません。


凄いよ@★◇さん!

 スキルの召還を選んだは良いけど……。

 

「か……可愛い」

 出て来たのは……

 

 全身白い毛並みに長い耳。フンフンと動く鼻。片手にスッポリ収まりそうな程小さな丸い尻尾。

 

「う……ウサギじゃねぇーーか!?」

 俺は、思わず叫んだよ。だってそうだろ? 召還魔法とかって、ドラゴンとかそうゆう格好いいやつ呼び出せるのが定番の筈だろ!?

 そんな俺の考えを知ってか知らずか、砂紗はウサギを触り捲っていた。

「……おいこら、砂紗」

 ぶちギレそうだよ……。

「え? あっ!! ごめんなさい」

 しょんぼりなる砂紗は、やっぱり可愛いなと、思う。見た目が上玉だからこうゆう顔も、似合うんだろう。

「……このウサギは、何をどうするんだ?」

 俺は、恐る恐るウサギに近付いて行った。

 フンフンと鼻を鳴らす姿は、何とも愛らしい。

 首をちょこんと傾げるウサギに対して俺は、ちょっとだけ、ウサギのお腹をつつく。

 

 つつかれたウサギはくすぐったいのか、嫌々と言う様に首を振る。

 

 ちょっと可哀想かな? って思った俺は、ウサギの頭を撫でる。

 肉球にふわふわした毛が当たって、ちょっとくすぐったかったりするけど……。

「……砂紗さん? 何かな?」

 俺がウサギを撫でてるだけなのに、この女は何故か顔を赤らめている。

 

「カメラ欲しい……」

 カメラ持って来て何する気ですか!?

 再び【シャーー!!】って、怒った。

「だって、猫とウサギよ? こんな可愛い動物が戯れてるなんて……写真に納めておきたい位貴重じゃない!」

 両手を拳の形になる様に握って顔を赤らめる姿は、可愛い女の子――だった。

「兎に角!! このウサギが何を出来るのか、それを試し……って!」

「「えーー!?」」

 俺と砂紗は、思わず驚いた声をあげてしまう。

 

 

 

 

 可愛いだけの筈のウサギが、何時の間にか大きな棍棒を持って仁王立ちしていた。

 相変わらず鼻をフンフンさせているのだが、その見た目に反して、武器と立ち方が凄かった。

 

 そのまま、身体より大きな棍棒をブンブンと振り回し始め……

 

 大きくジャンプしてから、スライムへとダイブした。

 俺と砂紗は、そんなあり得ないだろう!? って光景を、ポカーンと見ているしかなかった。

 

 棍棒がスライムの脳天に直撃し、スライムは見事なまでに姿を変形させた。左右はそのまま。でも中心部は、グニャリと凹んでしまっていた。簡単に説明すると、【U】の字の様になってしまっている訳だ。

 

 しかしスライムは、それでもかと動きを止める事なくグニャグニャと動いていた。

 

 はっ!! と、我に返った俺は、あのスライムを凍らせる為の呪文を唱える。

 四歩足を強く地面に押し付ける様に、力を込める。

「ったく。バグってから、どうにも疲れる事ばかりだな」

 猫の象徴である大きな目を細めると、砂紗はちょっとだけビクッとして、後ろへ下がる。

 俺の足元には魔方陣が現れ、そのまま大きく光る。

「ウサギにばかり任せてられないからな? とっとと倒してやるよ」

 魔方陣が青く光り、その光りが徐々にある形へと変化していった。

 

 青く光る水晶――の様な、大きな塊が出来上がった。

 マイナスの冷気が流れているのかその塊からは、ひんやりとした冷たい空気が出ていた。

 冷蔵庫というよりは、冷凍室にいる感覚の方が近いんじゃないかな? って位に、冷たい空気が流れていた。

 砂漠に居る筈なのに、ブルッと震える程に冷たい風が、俺と砂紗を襲う。

 

 

「さ……寒い」

 余りにも大きな氷の塊は、人間の砂紗よりも大きかった。その分、ひんやり感も半端ない訳だが……。

 猫の体毛に覆われている俺は、幾分まだましなのかもしれない。

 

 砂紗には申し訳ないけど、あのスライムを倒す為に我慢して貰う事にした。

 

「スライムを倒す為だ。我慢しろよ!?」

 

 

『にぁーー』

 俺の出す猫の声を合図に、スライムへと向かう氷の塊。

 

 ――そしてそのまま、カキーーン! と、瞬時に氷ついた。

 

「砂紗! 剣で粉々に砕け!」

 俺の声を聞いた砂紗は直ぐ様腰にかけていた剣で、スライムを何回にも渡って切り裂く。

 

 

 パリパリ……ガシャーン。

 

 砕けた音は、まるでガラスが割れる音の様だった。

 

 

「はあ……終わったか」

 

 こうして、長かった様なスライム退治は終わった。

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