私達はレイドック城から北東にある関所を通過して戦っていた。
「あらよっ!」
ハッサンさんがバブルスライムを飛び膝蹴りで倒す。
「はぁぁぁっ!」
私はそれをみて気合の入った声を出してガンコどりを銅の剣で切りつけて倒す。
「行くっ……わったったっ!?」
ドシーンッ!
そんな中お兄ちゃんはレイドックで買ったブーメランを投げたけど石に躓いてコケた。
そのコケた勢いでブーメランの威力が増し、アロードッグ二匹がブーメランにあたり倒した。
「やった! どうだ! これが僕のあだーっ!!」
倒したのはいいんだけど……はしゃぎ過ぎてブーメランを掴むことを忘れて顔面に勢いの増したブーメランが直撃した。
「〜っ!!」
お兄ちゃんはゴロゴロと土の上を転げまわる。そりゃ痛いよね。コケた分だけ威力が上がっているもん。
「お兄ちゃん、だ、大丈夫?」
流石にこの姿を見てそのままという訳にもいかないし、お兄ちゃんに声をかけた。
「気合でなんとかしてみるよ」
お兄ちゃんの顔はブーメランを受け損なった跡がついて真っ赤になっていてとても痛々しい。しかも涙目になって痛みを我慢しているのがよくわかり説得力はキメラの翼で飛ばされていた。
「その顔でなんとかしてみるって言われても説得力ないから顔見せて」
お兄ちゃんの顔に手を当てて私は呪文を唱える。
「ホイミ」
お兄ちゃんの顔からスーッと赤みが消え、元の肌に戻って血色も良くなった。
「ありがとうターニア。助かったよ」
そう言ってお兄ちゃんは私の頭をポンポンと置いて撫でてくれた。
それからしばらく経ってハッサンさんが待ち惚けしていることに気がついた私達はすぐに謝った。
それからラーの鏡について情報を集める為に外れの民家に寄った。
「すみません。ちょっとお願いしたいんですが……」
そう言って私達は民家に入ると少し堅気の人間とは言えない見た目の男の人がそこにいた。
「なんだお前らは? ここは俺の家でお前らの家じゃないよな?」
その怖い顔とドスの効いた声が余計に怖い。だけどこれもラーの鏡の為。少し我慢して尋ねた。
「はい。少し聞きたいことが……」
「人の家に入ってきて厚かましいことをいう奴だな。何か用なのか?」
四の五の言わず問答無用。まさしくその諺通り、おじさんは不機嫌そうに尋ねた。
「ラーの鏡について聞きたいんですが……」
「ラーの鏡がなんだって? ちょっと待った! お前さんの話を聞く前にだ。ワシの頼みの方を聞いてもらおう。それでもいいな?」
「はい」
「よし! 話はついた! 実は小屋を建てたいんだ。切った木をしまっておく小屋をな」
このおじさんがいうと解体とか物騒な方向で使いそうな感じがする。ハッサンさんの表情も硬くいかにも引き受けたくなさそう。
「どうじゃ引き受けてくれるな?」
「やるよ」
お兄ちゃん……空気読んでよ。
「ジョーダンじゃねえよ。俺達がなんで大工仕事なんてやらなくちゃいけないんだ? それにターニアちゃんにこんな仕事をさせる訳にも行かねえ。俺達は王宮の兵士だ。行こうぜ、レック! こんなオヤジに用はねえっ!」
ずかずかとハッサンさんが外へ出て行ってしまい私達はそれを見るしかなかった。
「ふーむ。お前さん達の仲間は行ってしまったようだな。しかしワシらでやればなんとかなるだろう。ついて来てくれ!」
おじさんが外へ出て行き、私達はそれについて行った。
「という訳でここら辺に小屋を建てたい訳だ」
ハッサンさんが不機嫌そうにおじさんを睨むがおじさんはメタルスライムに呪文を唱えるかのように無視した。
「小屋を建てるにはまず木を切ってそれを削って組んで……ありゃ? 土台が先だったか? ……そうそうまず土台だ。で土台を作るには砂利を敷いて……いや穴を掘る方が先か?」
「ああ、じれったい!!」
説明している途中でハッサンさんがそう言って私達に近づいた。
「わかった。俺がやるから少し退いてくれないか?」
私達はそれを聞いて少し離れた場所にいくとハッサンさんがかなり気合を入れていた。
「よし! いっちょやるか!!」
あっという間にハッサンさんは小屋を建ててしまった。
「こいつはすごい!」
おじさんがその中に入るとはしゃぎ、ハッサンさんは照れくさそうにこっちに来た。
「意外だったろ? 俺にもどうしてできたのかわからないけどよ。大工仕事をやりだすと身体が勝手に動いちまうんだ」
唖然としているお兄ちゃんと私にそう語るハッサンさん。
「でもどうして最初おじさんの言うことを断ったの?」
ハッサンさんのいうこともわからないでもないけどわざわざ隠すほどじゃないと思う。むしろ誇っても良いくらい。
「旅の武道家の俺がこんなことが得意なんてあまり知られなくないからだよ。ターニアちゃんにはわからないけど男のプライドみたいな奴だよ」
確かに私は女の子で男の人の気持ちはわからない。けどお兄ちゃんみたいな人は男の人もわからないと思うよ。
「武道家と大工。どっちも力仕事だから知られてもいいと思うな」
「それよりも今度は俺達が聞いて貰う番だ。行こうぜ!」
話逸らされた。でもハッサンさんが話すまで待とう。
「それじゃ約束通り、ワシがお前達の話を聞いてやろう。確かラーの鏡についてだったな」
おじさんが機嫌良さそうにそう聞いてきた。
「はい。出来れば場所もわかればお願いします」
「ラーの鏡……ラーの鏡……」
ブツブツとおじさんが呟き、唸り声を上げた。そしてついに口を開いた。
「本当にすまなんだ! ラーの鏡なんて名前の鏡は見たことも聞いたこともない!」
顔を青くしておじさんは平謝り。散々ハッサンさんをこき使っておいてそれはないと思う。
「おいおっさん! それはないだろうっ!? なんなら今すぐこの小屋を解体するぞ!」
案の定そう言ってハッサンさんはすぐにでも外に出てこの小屋を解体にし向かおうとしていた。
「ま、待ってくれ! その代わりダーマの神殿の事を教えよう!」
流石におじさんは焦ってハッサンさんを引き止めた。
「ラーとダーマ。なんとなく似てると思わんか?」
ダジャレにもならないことを言って寒い思いすらも出来ず私達は口を揃えた。
「「「全然」」」
かつてないほど私達の意見は一致した。
「そう言わずに聞け! 聞いておいて損はないぞ。ワシのご先祖様の話で直接見た訳じゃないが。ここから東の大きな川を越えてさらに東の山奥に大きな神殿があったそうだ。あれが噂に聞くダーマの神殿じゃないかとご先祖様は言っていた」
田舎っぽいけど仮にも神殿なら人が集まりそうね。そこでラーの鏡について聞いてみよう。
「それともう一つ! その川を渡る方法だが、ここから東の川岸の木に囲まれた場所に川の底を渡る抜け道があるとも言っていた。調べればすぐに見つかるはずだ。どうだ? 為になっただろう?」
なるほど。確かに今の私達に船なんてないしそれはいいかも。
「ったく。仕方ねえか。レック、ターニアちゃん、とりあえず行ってみようぜ!」
ハッサンさんは少しでもモチベーションを上げる為に声を出した。
「うん。ダーマの神殿なら人が集まりそうだしそこに行ってみよう」
どんな神殿なんだろう。一般的に神殿って聞くと厳粛なイメージがあるけど中にはそんな神殿のイメージは違うと明言する人もいるし、どんなイメージかわからない。でもランドの言ったことだしやっぱり厳粛な雰囲気の神殿だと思う。
「それじゃ出発……あだっ!」
お兄ちゃんが小屋の中にある木に躓いてしまいまた顔が赤くなってしまった。その体質どうにかならないのかな?
ターニア&レック「ターニアとレックの後書きコーナー!」
ターニア「はい。という訳で今回はハッサンさんの意外な特技の回だったね。」
レック「僕の体質も相当酷くなっている…」
ターニア「作者がドラクエⅩが無料でできるってことではしゃいで大急ぎで作ったらしいからその分ドジも酷くなったとか。」
レック「そんな理由で!?期間限定なのに!?」
ターニア「そんな理由でも作者が気まぐれだからどうしようもないと思うよ。」
レック「作者がH×Hの世界に転生したら絶対変化系だ…」
ターニア「どうしても作者(下手くそ)とやりたいなら問題がないか確かめてからお願いします。」
レック「そうだね…規約違反とかなったら怖いもんな。おっと時間だ。」
ターニア「感想・評価よろしくお願いします!要望があればメッセージボックスまで!」
レック「誤字報告は誤字にてお願いします!次回もお楽しみに!」