お兄ちゃんとレイドックに来たのはいいけど門番さんに止められた。
「ここはレイドックの城下町だ。通行証を持っているなら見せて貰おうか?」
私はすぐに通行証を見せると門番さんは満足げに頷いた。
「よし、そこのおなごは通って良いぞ。」
おなごは?私はそのセリフが気になり、お兄ちゃんの方へと振り向くとお兄ちゃんが必死でふくろの中を漁っていた。
「あれ?どこやったけな?」
お兄ちゃんがこっそりとつぶやいていたのが聞こえ私はジト目で見つめた。
「お兄ちゃん、また無くしたの?」
どうしてお兄ちゃんはこうもドジなの?普段は頼り甲斐があるのに…
「あははは…」
「お兄ちゃん、笑って誤魔化してもダメだよ。」
私は絶対零度の視線でお兄ちゃんを見ると冷や汗をダラダラとかいて視線を泳がせると門番さんはため息を吐きながらも私に声をかけた。
「もしかしてそこの青年は連れか?」
「ええ。そうですが。」
「…そうか。では問題ないぞ。通行証を持っているものであれば連れもレイドックに入れるからな。」
「そうなんですか?」
だとしたら村長さんは何故二つも渡したの?
「時々カップルが駆け落ちの為にここに逃げようとして通行証を2人で一人とかいう理由で一つだけ持つパターンがあるからな。それで一々対応するのも面倒だから王様は一つだけでも連れがいれば対応出来るようにしたのだ。」
「カップル…」
お兄ちゃんと私がカップル…いいかもしれない。あっ!?もしかして村長さんはランドを村に置いていく為に私達に通行証を二つ持たせて通行証がないとレイドックに入れないと勘違いさせたの?
「それにしてもライフコッドからはるばる来るとはな。あそこの空気もいいものだがここもいいぞ。なんと言ってもレイドックは都会の町だから賑やかだ。さあ通るが良い。」
そう言って門番さんは私達を通してくれた。案外優しい門番さんだったね。
「お兄ちゃん、これからどうするの?」
私達は城下町を探索し、話あっていた。
「王様にあって見たいと思う。魔王のまやかしってのが気になったしね。」
…確かに魔王は存在するけどまやかしってのは一体…?
「でもそう簡単に会えるかな?レイドックの王様はねむらずの王って噂されるくらい忙しいみたいだし…」
これは城下町の町人達の噂だけど何人も証言していることから私は本当だと思っている。でもどうやって起きているんだろう…私でも3日くらいしか起きれないのに。
「はっはっはっ、どくアル。」
ドンっ!
「うわっ!?」
私達が話しているとお兄ちゃんが変な人に体当たりされてバランスを崩して転んでしまった。
「お兄ちゃん大丈夫?」
私はお兄ちゃんのそばに駆け寄り、心配するけどぶつかってきた人は詫びれもしなかった。
「そんな邪魔なところでねっころがっているなら帰るよろし。私は貧弱なお前達とは違って兵隊になりに来たアル。」
この人…ウザい。どのくらいかというとお兄ちゃんが寝ぼけて絡んでくるよりもウザい。
「お兄ちゃん、行こう。」
私はそう言ってお兄ちゃんを引っ張り、立ち上がらせるとお兄ちゃんは苦笑いで私の頭を撫でると私を連れてお城に入ろうとした。
「待つアルねそこの娘。私のものになるネ。」
そのセリフを言った瞬間、お兄ちゃんは無言で蹴り飛ばしていた。
「誰が誰のものになるって?」
その姿はまさに悪鬼羅刹。かつてないほどに怒り狂っていたお兄ちゃんを私は止められなかった。
「ま、待て!将来王宮の兵隊になる私を攻撃するのカ!?」
その威圧に押されてしまい、言い逃れをしようとするけど全然関係ないことを言ってお兄ちゃんの怒りをさらに買った。
「関係ない。それに貧弱な僕ごときにやられるような兵隊は必要ないと思うけどね。」
お兄ちゃんはそう言いながら笑っていた。貧弱って言われたことよっぽど気にしていたんだね…
「ギャァァァッ!!」
~残酷なシーンによりしばらくお待ちください~
「さ、行こうターニア。」
ゲシッ!
「うっ!?」
お兄ちゃんはさっき絞めた人を蹴って行ってしまった。
「うん…」
当然だけど私は今のお兄ちゃんとは違い鬼畜じゃないのでジャンプして避けた。大丈夫かな?
「それにしても王宮の兵士か。それなら王様にも会えるよね。」
さっきの人が王宮の兵士になろうなんてことはもうないとは思うけどそれでも王宮の兵士になろうとするのは多い…だから
「そうだね。お兄ちゃん、二人で兵士にならない?」
だから私も応募しておいた方が王様に会える可能性は高くなる。
「なるのは僕だけだよ。ターニアは僕の帰りを待ってて。」
ここでいつもの私なら引き下がったけれど今回は違う。王様に会える可能性を少しでも上げるために協力したかったから必殺の言葉を放った。
「すぐに持ち物をなくすお兄ちゃんを?」
お兄ちゃんはドジなせいですぐに持ち物をなくす。それを使えばお兄ちゃんも何一つ言えなかった。
「うっ!?」
「確かにお兄ちゃんは強いけど、ドジじゃ兵士になれないと思うよ。だからその役目を補う人が必要だと思うの。」
「まあ、それはそうだけど……」
「それに私だってお兄ちゃんの役に立ちたい。」
私はそう言ってお兄ちゃんの目を見るとお兄ちゃんは根負けした。
「わかったよ。どうせ僕が言いくるめようとしても逆に言いくるめられるのがオチだし。二人で兵士になろう。」
「お兄ちゃんありがとう。」
そうして私達はレイドック城前に来ていた。
「ここはレイドック城。お前達兵士になりに来たのか?」
「はい。」
「もちろんです。」
「そこの少年はともかくおなごもか?」
「何か問題でも?」
私は不安そうにそう尋ねるも兵隊さんは問題はないと言って次の言葉を放った。
「いや王宮の兵士なんぞむさ苦しい男だらけの集団だぞ?王宮の侍女の方が良いのではないか?」
そっちもあったのね。お兄ちゃんがそっちにしろ!と目で訴えてくるけど私は無視した。
「そちらも考えたのですが私は家事じゃ一般市民のレベルですし戦闘の方がよっぽど役に立ちます。」
精々私に出来ることって最低限の料理とか掃除くらいだし、マナーとかは田舎だから敬語くらいしかわからない。王様に会う前に切り捨てられるのが目に見えている。
「お前がそういうのならまあいい、僅かな戦力も必要だからな。では城の鐘がなったら集合するように。」
渋々だけど兵隊さんは私の兵士志願を認めてくれて、私は心の中で歓喜した。
「それまでは町の中でも見物しておいたほうが良かろう。」
町の中を見物…と言われてもさっきしたばかりだし、お兄ちゃんもすることがないと思う。
「わかりました。」
こうしてお兄ちゃんと私は王宮の兵士の試験の受付を済ませて城下町に向かった。
「アダッ!?」
お兄ちゃんは振り向いた瞬間転んでしまい、兵隊さんが不安そうな目で見ていたのは言うまでもない。これがお兄ちゃんなんだから心配しないでも平気だよ。
ターニア&レック「ターニアとレックのあとがきコーナー!」
ターニア「はい、というわけで今回はレイドック兵士の志願までだったね。」
レック「なあ、今回僕のドジっぷりひどくなかった?それにシスコン具合もやばかったし…」
ターニア「…頑張って!」
レック「目をそらさないでよ!」
ターニア「それにしてもまた更新が遅れたのは知っている?」
レック「ああ…確かⅥをやらずに他のゲームに夢中になっていたって聞いたけど…確かマ○オカート8だったけ?レート10000超えするまで忘れてたとか。」
ターニア「一週間前までは「」の二文字しか書いてなくて2日がかりでやっと仕上げ終わったって感じだからお兄ちゃんのドジっぷりもひどくなったって言っているよ。」
レック「通りで…そういえば次回はゴリゴリマッチョの奴が出てくるんだよ…って時間だよターニア!」
ターニア「それじゃ、次回も楽しみに待っててね!」
レック「感想・評価もよろしく!」