ハイスクールG×E   作:フリムン

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第9話

 

 放課後、俺のクラスに珍しい奴が来た。

 

「君が兵藤一誠くんだね? 僕はリアス・グレモリー先輩の使いで来た、木場祐斗」

「そして半ば強制連行された神結悠斗です。イッセー兄ちゃん」

 

 いや、グレモリー先輩のお使いってなら木場が来るのは分かる。

 …………何故ハルがいる?

 

「それよりどういう事だイッセー!!」

 

 だが、俺の思考を邪魔するように松田や元浜が詰め寄ってくる。

 

 鬱陶しくなった俺は、血の涙を流す奴らに、止めの一言をくれてやる。

 

「なぁお前ら。生乳って、見たことあるか?」

 

 効果は抜群だった。

 この場にいた俺を除く四人のうち、目の前バカ二人は戦慄し、イケメンは苦笑し、弟分は俺にパンチを放つ。

 

 いや、ゴメンて。笑顔で2発目を構えないで下さいハルトさん。

 

 俺が後退りすると、横から馬鹿どもが俺の腕を押さえてくる。

 

「ふはははは! 良いぞもっとやれハルト!」

「遠慮はするな、俺達が押さえといてやる」

「うん、ありがとう、松田先輩、元浜先輩」

「あんまり時間かけないでね? 兵藤くんも神結くんも」

 

 木場の言葉に首肯を返したハルは、腰だめに拳を構える。

 やだー、本気の一発じゃないですかー。

 

 

「し、死ぬー!! 最近お前なんか力強いんだからそんなん食らったら俺死んじゃう!」

「少しは自重しなよ。そしたら僕もやらななくて済むからさ」

「明日! 明日から頑張るから!」

「知ってる? それはフラグだよ? 往生際見さらせド変態がぁ!!」

 

 まさに轟ッ! という音と共に拳が放たれ、俺の鳩尾に突き刺さる。

 そして、俺は無言で崩れ落ちる。

 

「どうだ! 思い知ったかイッセー!」

「分不相応の幸福を得るからだ馬鹿め」

「ねえ、なに他人事にしてるの? 二人にもやるからね? 二人とも自重しないから」

「「――――え?」」

 

 そんな二人の悲鳴を聞きながら、俺は意識を手放した…………。

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 と思ったら、すぐに起こされた。

 しかも憎きイケメンにだ。

 

 横を見ると、折り重なるように気絶している松田と元浜の姿が。

 

「全く。三人で集まって誰かの家ならまだしも、こんな大勢の人間がいる公共の場で、あんな大声でなんて、幼馴染みとして、後輩として、恥ずかしい限りだよ」

 

 手を払いながら、ハルが不貞腐れたようにそう言う。…………いやホント、スケベでゴメンね? ほとんど条件反射なんだよ。

 

「さ、用事も済んだみたいだし、行こうか」

「そう言えば聞いてなかったけどよ、どこに行くんだ?」

「旧校舎だよ。あそこで部長が待ってる」

 

 木場がそう言った途端、ハルの肩が跳ね上がった気がした。

 

 

 

 

 

 そういやアイツ、異常なまでにホラーとかオカルトが苦手だったな。

 そら、旧校舎なんてホラーの定番地が怖いわけだよ。

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 来た。

 来てしまった。

 怖いな…………帰りたい。

 

 何故僕はここにいるんだろう? 何故ここに来てしまったんだろう。何故こんなことになってしまったんだろう。

 

 さっきまでの様にイッセー兄ちゃん達をシバき倒してる方が良いじゃないか。

 何事も平和が一番だよ。世界平和最高」

 

「口に出てるぞハル。ってか、なんでそんな大事になってんだよ!?」

「怖いものは怖いんだよ! しまいにゃ泣くよ!?」

「なんで!?」

「ふふふ、君達は面白いね。ほら、ここが部室。ここで部長が待ってる」

 

 そう笑いながら、木場先輩がドアをノックする。 

 

「部長、二人を連れてきました」

『ええ、入ってちょうだい』

 

 木場先輩の呼び掛けに、中から答える声が聞こえる。

 あの人、美人だったけど、悪魔なんだよなぁ………。

 

 木場先輩が戸を開け、僕達はそれに続いて室内に入る。

 

 

 

 

 

 ちょっとチビりかけた。

 

 

 

 

 

 だって! だって!

 

 部屋は薄暗いし、床、壁、天井の至るところに謎の文字が書き込まれてて、しかも! 部屋の真ん中にでっかい魔方陣が描かれてるし!

 

「かーえーるー!!」

「お、落ち着けハル!」

 

 すぐさま回れ右をして走り出そうとした僕の腕を、イッセー兄ちゃんが掴んでくる。

 

「むーりーやーだーこーわーい!!」

「お前の怖がりはホント筋金入りだな!」

 

 それを振り払うべく、ジタバタもがいてみる。

 あれ? イッセー兄ちゃんの力が強くなってる?

 

 でも帰る(逃げる)もんね!

 

「あっはは、大丈夫大丈夫。24時間ほど家でゴロゴロしてくるだけだから!」

「それ帰ってるから! 一日経ってるから! 24時間だったら明日の学校サボってることになるから!」

「はーなーしーてー!」

「うおおおお!? 引き摺られる!? なんでそんな力強ぇんだよ!」

 

 もちろんだ! これが僕の全力だ! あと二段階の変化が残っているぞ!(錯乱)

 

「…あの、木場先輩」

「ああ、そう言えば君も初対面だったね。紹介するよ」

「…その前にアレ、止めなくて良いんですか?」

「いやぁ、僕にはどうしようも…………」

 

 後ろでそんな会話が聞こえる。

 一つは木場先輩。もう一つは女の子の声。聞き覚えがあるような無いような…………。

 それでも僕は後ろを振り返らない! だって怖いから! 怖いから!

 

 

 

 だけど、もう少しでイッセー兄ちゃんを振りほどける、という時に、

 

「あらあら、うふふ。来たのね?」

 

 

 

 ―――天女(悪魔)の声が聞こえてきた。

 

 

 

 

「…………これはいったい何の騒ぎ?」

 

 ついでに、悪魔(本物)の声も聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 え? 僕がどうなったかって?

 

 

 

 

 

「きゅう。あばばばば…………」

「ハル! おいハル! …………ハルゥゥゥゥ!」

 

 

 

 

 

 気絶しました。

 目の前が真っ暗です。

 

 

 

 

 




今朝ビビりました。

気がつけばお気に入りの130件超え。

アイエェェェエ! ナンデ!? マジで!

アリガトウゴザイマス!
アイエェェェエ!
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