知る人も知らない人もどうぞよろしく.
そして文章と表現が下手ですが許してくれ!!
そして言わせてほしい!
俺は仮面ライダーが大好きだ!!!
俺は…いや…あの頃の僕は何も知らなかった。
目が覚めると…外の木々が涼しげな風に揺られ”かさかさ”と葉が揺れる音が耳に
鼻には苦々しい、しかし香しい、コーヒーの香りがドアの隙間から漂う。
目をこすり合わせ、大きく欠伸をしながらその小さな体を"トントン"というリズミカルな音を響かせる方へと歩みを進ませた。
何時か,幼いながらも一生懸命に階段を昇り降りする愛らしい姿に周りはほほを緩ませた。
階段を上ると一つの扉が見える.小さなガラスから、カンカンと射す日の光に目を閉じながらも扉を押し一歩を踏み出す.
「あら…蓮ちゃん?もうおっきしたの?」
「ママ~」
台所から優しい顔を覗かせる母親に”てとてと”と小さな足をバタつかせ近づく。
母親もいつもの事からか、”仕方ないな~”と嫌がるそぶりどころか笑みを浮かべ、近づいてきた少年をその豊満な胸で抱きしめる。
少年は程よい弾力と柔らかい胸に顔を埋め,のぞき込むように笑みを浮かべている母親を見上げるようにして笑みを浮かべる。
「起きたのか蓮?」
「パパ~」
台所からは今まで調理をしていたのか、エプロンをつけた父親が母親と同じく笑みを浮かべ、小さな頭にぽんと大きい掌を置く。
何時もの毎日だと思った。
母の胸に顔を埋め、父の手の平が頭を包む
何より両親の屈託ない、愛を感じられる笑みをその瞳に写すこと
「ママ!パパ!おあよう」
「「おはよう!蓮(ちゃん)」」
それこそが僕…相川 蓮(あいかわ れん)の幼いころの・・・・何時もの日常だった。
西暦0000年 相川蓮は周りがごく普通と呼ぶ家庭に生まれた。
当時小さくもあふれんばかりの鳴き声を上げ泣いていた僕は常に母の柔らかい胸に包まれていた。
母親の名前は相川 天音(あいかわ あまね)
母は甘えん坊な僕をいつも暖かく抱きしめ愛してくれた。
僕が泣いているときには真っ先に駆けつけ、僕が笑えば一緒に笑ってくれた。
そして、そんな優しい母のそばには常に父親である一人の男が寄り添っていた。
父親の名前は……相川 始(あいかわ はじめ)
小さな喫茶店バカランダを切り盛りしている一家の店主として母と一緒になって僕を愛してくれた。
休みの日には母と大きくなった僕とを連れて山や海、色んな所に連れては、母と僕の映った写真を撮ってくれる。
毎日が笑顔であふれ、大きくなった僕は少しずつだがお店の手伝いをする様になる。
小さな喫茶店だ。そこまでお客さんが入るわけではないが、お昼時などは少しずつだがお客さんが増えてくる。
父や母だけでは手が回らないことも多く、小さい僕は食事がすんだ物や飲み終えた食器を小さい手で父の所へ運ぶ
そうすると父はにっこりと笑い「ありがとう」と優しい笑みを浮かべる。
僕には気づかないようにしているが父は本来はあまり笑みを見せない人だ
だが僕と母がいる時だけはその笑みを浮かべる
僕はそんな父が母と同じく大好きだった。
あの日……までは
僕たち家族の運命を根底から覆したあの休日。
僕と母は父と一緒に遠くの川へとバーベキューに行こうと朝から準備を進めていた。
この日は僕たち家族のほかにも母のおじさんにあたる男の人や父と長い付き合いが長い知人を含め行く予定だった。
父にある一本の電話がかかり、受話器に耳を付け相手の声を聴いた瞬間、父の表情が変わる。
僕と母から離れながら会話している父は相手の話に頷き、僕たちの下へ厳しい表情を浮かべながら
「天音……蓮、今日のバーベキューは中止だ…悪いけど、このまま家で過ごしてもらえるかい」
「えーパパやだよ!ぼく川でみずあびしたいよ」
父は突然バーベキューは中止という。突然の事に楽しみにしていた川遊びができないと当時、この時、初めて駄々をこねたものだ。
「始…さん?何か」
「天音ちゃん……悪いんだけど、俺はこれから橘たちと合流する。良いかい、絶対に外に出てはいけない。」
「でもっ!………わかりました。この家でこの子と一緒にあなたの帰りを待ちます」
「ありがとう……蓮、ごめんな…川遊びはまた来週に連れてってやるから」
そういいながら何時もの優しい笑みを浮かべると、飛び出すようにして家を出ていった。
母もその背が遠ざかって行くに連れ、はっとして歩み寄ろうとするが、すぐにその手がまだ幼い小さな息子のてを握っているのに気付き、歩みを止める。
父が家を出て行った後は、僕は母と二人っきりで過ごしていた。
と言っても父には家から出てはいけないと言われていたため、近場の公園や原っぱなんかには行けず、当時遊び盛りの子供だった俺には少しだけ苦痛であった。
おもちゃで遊んでてもつまらなく、外にも行けないため駆け出すこともできない
そんな時だ。母が扉の隙間から顔を覗かせたのは。
「蓮ちゃん、今日はお外にも行けないから蓮ちゃんの大好きなスイートポテトパイでも一緒に作ろうか♪」
「うんっ!わーい♪ママ大好き!」
母が今日は川に行けなかったからと、僕の大好きなスイートポテトパイを作ってくれると言い出したのだ。
自分の大好物を作ってくれると聞いて僕は母に抱き付き、一緒にキッチンまで行く
小さいながらも良くお店のお手伝いをしていたことから母の隣で今や今やと好物を待ちつつ料理のお手伝いをしていた。
そう、あの時だった
ガチャリン♪
店の扉が開き店内に”コツコツ”と足音が響く。
店は今日は出かける予定でいたために休みのはずだ。
不思議に思った僕と母は、もしかしたら今日一緒にバーベキューをやる予定だった母のおじさんかもしれない
そう思いつつ、母の手をぎゅっと握りしめ厨房から店内へと体を向かわせる。
店内には知らない男が立っていた。
年は若く20代、黒いライダースーツに身を包んだ男が店内を見回していた。
ドクンっ!
その時、僕は感じたことのない、今思えば背筋がぞっとするような感触が子供の小さな体を駆け巡った。
僕は母に抱き付き、母も落ち着かせようと自分の胸に頭が乗るように、僕をだっこし背筋をさする。
「あのー申し訳ないのですが……今日はお休みなのですけど」
母は突然のお客に不信感を抱きつつも近づき、声をかける。
男は母の声に驚きもせずに薄く閉じられた瞳で、母と抱いている僕を交互に眺め、薄ら笑いを浮かべ
「お尋ねしますが……
「主人なら今朝出かけてしまいましたが……主人に何か御用だったでしょうか?」
男は母の言葉に一瞬、ふむと考え込むような表情を浮かべ
不気味なほどに口元を吊り上げこう言った。
「いや……"ジョーカー"が居ないのは此方としても好都合……それに、我らが血を半分も受け継いだものがいる。人間とアンデッドの混合種……実に面白い」
母は男の不気味な言葉が何を言っているのかなんて解りもしなかっただろう
だが男が明らかに異質なものであることは、肌で感じたのだろう。
バタンッ!と厨房へと続く扉を開け、その奥にある非常出口に駆け出す。
男は追いかけるつもりもないのか、それともどう抗っても逃げられないだろうと高をくくっているのか
恐らくは後者であろう
しかし、幼いわが子を守らなくてはと、僕を抱きしめ母は走り続ける。
母は無我夢中で走り、いつも3人で遊ぶ原っぱを通り、始に連絡を取ろうと携帯を取り出そうとした時だった。
「キャァァァァ!」
母の大きな叫びに顔を向ける
黄緑色の原っぱに白い怪人が現れ、母と自分を囲むようにして徐々に近づいてくる。
退路を断たれ、もう動けないと地面にへたり込み、母はこの子だけでもと、僕を力一杯抱きしめる。
母に抱きしめられながらかすかに見える隙間から、あの黒いライダースーツの男が見える。
男は白い怪物の中を悠々と歩みよる。
「お願いです!この子は!この子だけはどうかっ!私はどうなってもいいから!」この子だけは」
幼い自分を必死に抱きしめその瞳に涙を浮かべ必死に訴える母に男はにやりと笑う
その瞬間、男の体から水がはじけるように飛沫が上がる
同時に先ほどまで笑っていた男は、周りに沸く異形の怪物と同じ化け物へと変貌する
その姿に目を奪われ恐怖する母
自分を抱きしめていた腕の力が一瞬弱まった瞬間、その体から離れ、母と異形の怪物、アルビノジョーカーの間に立つ
「ほう」「蓮ちゃん!?」
母の叫びが背中越しに響く。
手が震え、目の前の怪物に恐怖し、手や体が震える
ジョーカーは目の前の幼子にほんのわずか、吹けば消えてしまいそうな存在に目を向ける
自らの姿に怯えている目の前の小さな、それこそ腕を軽く振れば死んでしまうだろう程の存在
それが、見っともなく無様な表情を浮かべこちらをにらみつけ、母親を守ろうとしている。
無駄なあがきだと思った。
いくら”同胞”の血を半分継いでいるとは言えまだ小さい幼子だ。
母親は既に全身を恐怖で包まれたか、先ほどから声だけ上げ動けない
それが人間の愚かしさだ。
しかし、この幼子は自分のこの姿を見ても、なお母親を守ろうとする
いつの時代も子供はただ泣き出すだけというのに
アルビノジョーカーは面白いと考えた。
当初の目的ではこの子供は消すつもりだったが
(この子供を生贄にすれば太古の力はより強きものとなる!)
そう考えていた。
「まっママをいじめるな!……」
僕は自分でも何をしているのかわからなかった。
後ろでは母が”逃げて”と涸れた声で叫び続けている。
何時も笑っていた母をこんなにもいじめるのは誰だ!
目の前の変な奴だ!
そう意識した時には僕の口は震えながらも目の前の怪物に叫んでいた。
幼い子供の…恐怖や憎悪と言った負の感情を知らずに育ってきた幼い子供の精いっぱいの抵抗だった。
だが、そんな叫びは目の前の化け物には何にも意味をなさない。
怪物の手は僕を掴もうと伸び、その鋭利な爪で殺されると察し、顔を腕で覆い尽くす
だが
”ズシャッ!”
「あっ……あ……れ…ん」
鋭利な爪の代わりに、再び、毎日感じている暖かなぬくもりに一瞬包まれた瞬間、何かを貫く生々しい音と同時に、母の霞むような声が聞こえる。
恐る恐る目を開けた僕の目に映ったのは、普段の母の優しい笑みと
その母から生えている怪物の鋭利な爪だった。
次回…「悪魔の解体」