憎悪の瞳,渇望する愛   作:伊佐那岐

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はいはい!やってまいりました4話目


そして蓮の意外な協力者はなんと!あのアジュカ・ベルゼブブだった!!


更に何と何と!あのアジュカの下には仮面ライダー鎧武を見ていただいた皆様ならお分かりですね!そう!戦極 凌馬(せんごく りょうま)またの名を仮面ライダーデュークが控えていた!

今後もわけのわからない展開をより多く入れていきますんでそこんとこ宜しく!!

ちなみに設定などはもう少し進んでから書こうかなって思っています。





第4話 復活のミラーモンスター

ある男の過去の話をしよう。

 

 

その男は母を失いすべてを変えられる。

 

 

優しかったその笑顔と、与えられていた愛情は一転し、少年はただひたすら力を求める。

 

 

金、権力、そして、他社を圧倒する暴力的な力を求め続ける少年は2年前にある男と出会う。

 

 

男の名前は神崎 士郎(かんざき しろう)

 

 

神崎はただ力を求める少年に悪魔の囁きの様な一言でこう囁く

 

 

「お前の願いは何だ」

 

 

少年は答える。”願いとは何だ?”

 

 

神崎はふとした笑みを浮かべこう答える。

 

 

「お前の望むものすべて」だと

 

 

他者を圧倒する暴力的な力、全てを飲み込む権力、そして男は少年にとって最も欲する答えを囁く

 

 

”愛する者の生命”と

 

 

 

しかし、神崎 は同時にそれを叶えるための代償を語ると同時にある物を少年に渡す。

 

 

黒く四角いカードデッキを

 

 

「それを持つすべてのライダーを倒せ…そうすれば貴様の願いは叶うだろう」

 

 

 

だがこの時、神崎は予想もしていなかった。この様な年端もいかぬ子供が戦いを勝ち残れるわけがないと

 

 

云わば少年は数合わせのつもりだったのだろう

 

 

しかし神崎は気づかなかったのだ。少年の願いに対する”執念”、そして戦いにおける”センス”に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は戦った。神崎 士郎と言う男の舞台で…仮面ライダーナイトとして

 

 

まずは、ナイトの力を体に慣らすため、幾度となく現れるミラーモンスターとの闘いに俺は明け暮れ、同時に他のライダーの情報を集めた。株で稼いだ金を使えるだけ使い、しかし水面下で着々と情報を集めた。

 

 

最初に出会ったのは赤い龍のモンスターと契約していたライダー、龍騎と俺は出会った。その男、城戸 真司(きど しんじ)はとある雑誌の記者をやっていた男で性格は兎も角、御人好し、自らがライダーであることを周りには隠しつつ、ミラーモンスターから人々を守るために闘っていた。

 

俺は真っ先に城戸を消そうと考えるが、逆に城戸を隠れ蓑にすることを思いつく。表では協力して周りの人間をミラーモンスターの脅威から守ろうと…あえて近づいた。

 

そうすることで、龍騎を狙うライダーを消していこうとした。

 

そして、その作戦は概ね成功した。

 

俺は次々と現れるライダーを倒していった。

 

 

時には正面から、時にはライダー同士で戦い合い疲弊したところを、時には小さな子供を装っての暗殺も行った。

 

 

しかしそれでも…2人…俺には結局殺せなかったライダーがいた。

 

 

 

手塚 海之(てづか みゆき)またの名を仮面ライダーライア

 

 

奴は占い師。特に奴の占いはほぼ外れたことがないとも言われている。現に手塚は最初、俺が仮面ライダーナイトと見抜いて接触してきた。普通なら中学生がこんな殺し合いのゲームに参加しているとは予想すらしないはずなのに

 

 

「もうやめるんだ。このままでは……君は望むものを手に入れること処か…人としての人生をすべて失うぞ!」

 

 

 

奴はナイトと戦闘になる度に何度も、何度も、同じことを言い続けた。正直家にまで来て説得されるとは思っていなかったが

 

だが次第に俺は手塚に会うたびに、だんだんと心を許し始めていた。

 

当時の俺は、何も語ろうとしない父親に反抗し離れて暮らしていた。つまり一人だ。

 

手塚はそんな俺を見かね、城戸と一緒に良く食事に連れて行った。当初は断っていた俺だが何度も何度も来る手塚に最後には折れた。

 

男3人の…しかし、親と離れていた俺にとっては正直かけがえない時間であったかも知れない

 

 

 

だがそんな時間も長くは続かなかった。

 

 

 

手塚…仮面ライダーライアは、当時、凶悪犯罪者として周りを賑わしていた男、浅倉 威(あさくら たけし)が変身する仮面ライダー王蛇の【ファイナルベント】から俺を庇い重傷を負って静かに息を引き取った。

 

 

 

手塚の死を目の当たりにし俺は思った。

 

 

あぁ……結局、俺には幸せなんて無い、幸せを掴むには…結局、闘いしかないんだと

 

 

 

 

 

それから俺は変わった。いや、元に戻ったと言った方が正しいか。

 

 

俺は来る日も来る日も戦いに明け暮れた。敵のカード能力を研究し、殺したライダーから奪ったカードを使い合わせながら闘った。

 

 

そして残りのライダーが半分を切ったある日、俺にとって殺せなかったもう一人のライダーが消えた。

 

 

城戸 真司…城戸は最近ライダーの一人霧島美穂(きりしま みほ)またの名を仮面ライダーファムと恋に落ちる。それと同時に城戸の周りではおかしな現象が起こるようになった。

 

 

あるライダーは龍騎によって瀕死の重傷を負わされるまで叩き潰され、あるライダーは変身する前に首を絞められ殺されかけたという

 

 

もちろん城戸には記憶はなく、何かの間違えだと主張した。だがそれは、もう一人の城戸、残る14のライダーの最後の1人として現れた刺客、リュウガの起こしたことだった。

 

 

辛うじてリュウガとの激闘に勝利した龍騎だったがそこへ起こる悲劇が再び俺を奈落へと落とす。

 

 

突如現れたミラーモンスター、レイドラグーンの大群が現実世界を襲い始めたのだ。

 

 

そこへ神崎から”レイドラグーンを倒せ、それまでライダーバトルは中止とする”との通達があったのだ

 

 

残ったライダーは4人、ナイト、龍騎、ファム、そして神崎の人形であり最強のライダ-として現れるオーディンがそれぞれレイドラグーンの大群にあたる。

 

 

1体1体は大したこともない相手でもその時は数が多すぎた。体は疲弊し、焦り出す俺に死角から1体のレイドラグーンが襲い掛かる

 

 

油断していた俺に避けるすべもなく。今度こそ死を訪れた俺だったが

 

 

「危ない!!蓮!」

 

 

”ズシャッ!!”

 

 

俺は自分の目が映し出す光景を否定した。自分を守り、狂爪が龍騎の胸を貫通する。

 

 

それはまるで…あの時の再現ではないか、そう考える前に俺の理性は既に消えていた。

 

 

使えるカードは全てだし!考えうる戦略をぶつけ!暴力の限り、目の前の羽虫を刈り取っていった。

 

 

 

 

 

そして、次に意識が戻った時には全てが終わっていた。

 

 

レイドラグーンはそのかけらも残さずに消え、辺りは爆発炎上した車や、死体が路上に転がっているだけ。

 

 

そして…戦いの中、俺を庇い、その胸に狂爪を受けた城戸も……もはやその目に光は燈ってはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”それが……あなたの強さの秘密なのですか?”

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ!?誰だ…俺に語り掛けてくるのは」

 

 

 

突然の声に、この夢の主、蓮は思わず驚愕してしまう。

 

 

俺の記憶、過去に犯してしまった罪や絶望を忘れないために流れ出す夢の空間に突如、声が響いたのだ。

 

 

こんなことは生まれてこの方、ありはしない。ましてここは蓮自身の夢であり、蓮以外の意識が介入することはあり得ないのだ。

 

 

 

 

 

”私の声が届きますか…やはり発現したことで声が届いたのでしょうね”

 

 

 

 

 

声の主は此方の驚きと戸惑いを面白おかしく笑いながら語り続けてくる。もはやこれは幻聴ではない

 

 

 

蓮の中に、蓮とは別の意識が存在すると言う事だ。

 

 

 

「お前は何者だ!何故俺の夢に現れた!何が目的だ」

 

 

 

この声は敵なのか。敵であれば何が目的なのか。夢の世界ではカードデッキは存在せず、ただこの声の主に警戒をするだけしかできない。

 

 

 

 

 

 

 

”ふふふ……安心しなさい相川蓮、我が800年ぶりの主よ。私は別にあなたを如何こうしようとは思っていないわ”

 

 

 

 

 

 

 

「そんな言葉は信じられない!姿すら見せられないような奴を如何信用する」

 

 

 

言葉だけでは人は信用できない。姿を現せと叫ぼうとする蓮だが急劇に意識が遠のく

 

 

忘れてはいないがここは夢の中である。夢はいずれ覚める

 

 

 

蓮の意識は既にだんだんと意識に霞がかかるように、現実に意識が引き寄せられる。ただ最後、蓮は意識を失う前に謎の声の最後の言葉を霞んでいく意識の中で聞く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”私はトリシューラ……………生と死を司りし、開闢(かいびゃく)と終焉(しゅうえん)をもたらす深淵の龍”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はその後思わず遅刻しそうになるもバイクを走らせ学校に到着、生徒会長を出し抜き何とか遅刻を免れるが、どうにも今朝の夢が気になり授業は頭に入らなかった。

 

 

 

そしてそのまま放課後になり、蓮は旧校舎への道のりをぼーっとしながら歩いていた。森の中、旧校舎のボロい外見を気にせずに奥へ進み、オカルト研究部と書かれた部屋のドアをたたいた。

 

 

 

”トン、トン”

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・失礼します。って誰もいないのか」

 

 

 

オカルト研究部の不気味な部室に入るが見渡しても誰もいない。どうやら早く来すぎてしまったようだ。

 

 

 

(仕方ない…座っているか)

 

 

 

蓮は奥にあるソファーにドスンと深々と座り込み今朝の事を考え始める。

 

 

 

(考えても解らない俺の夢に出てきたあの声は…一体)

 

 

変わったことと言えば、そう考え蓮は自分の右腕を掲げ

 

 

”発動”

 

 

念を込めると腕が徐々に黒い瘴気に覆われ肩から指先までその形状が変化する。

 

 

見れば見るほど不気味だが、一番不気味な部分である目はじっとこちらの顔を直視したまま動かない

 

 

まるで俺を見定めているように

 

 

 

「……ふぁ~!…そういえば…あの夢のせいで全然寝ていなかった…な」

 

 

今日は今朝の夢のせいで頭を使いすぎたからか眠気が全然晴れない。偶然か必然か、今この部室には俺一人

 

 

ちょうど誰もいないし誰かが来れば起こしてくれるだろ。そう思い蓮はソファーのクッションを枕にし横になると

 

 

 

「………Zzz……zzz……」

 

 

 

誘われるように軽い眠りにつく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから20分位、蓮は完全に眠りの世界に堕ちたころ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

部室の扉が開き、部屋に1人の女性が入る。

 

 

 

「あら?部屋に明かりが…誰かいるのかしら?」

 

 

その女性、姫島 朱乃はそっと明かりが燈っているソファーのあたりに顔を覗かせるとソファーの上で”スー”っと寝息を立てている蓮を見つけ思わず微笑んでしまう。

 

 

 

「あらあら、こんな所で何もかけずに寝てしまっては風邪を引いてしまいますわ」

 

 

そう呟くと、奥から毛布を取り出して、そっと横たわる体の上にかける。ふとその目線が、蓮の青白い右腕に注がれる

 

 

ついこの間の事だ。蓮を目の当たりにした時に蓮から立ち上った静かな殺気に呼応するように現れた異形の腕

 

 

その時は余りの醜悪さに思わず自分も含めた部員全員が顔を背けてしまったが、後々によく観察した所

 

 

 

『わからないわ…私でも知らない神器(セイクリッド・ギア)、お兄様ならわかるかも』

 

 

|神器《(セイクリッド・ギア)

そうリアスは言っていたが、果たしてこれは神器(セイクリッド・ギア)なのだろうか

 

 

まして、こんなかわいい寝顔をする子供に宿るなんて。

 

 

 

 

うふふ・・それにしても本当にかわいいですわね。

 

 

 

”ちょん”

 

 

 

「うにゃ・・・・・zzz」

 

 

 

”ちょん、ちょん”

 

 

 

その頬をつつくと、くすぐったいのか、幼子の様な顔つきの蓮

 

 

朱乃も朱乃でつつくたびにむにゃむにゃと表情を変える蓮に頬を赤らめ

 

 

「あらあらどうしましょう!本当にかわいい…思わずお持ち帰りしたいくらい♪」

 

 

 

自身も蕩ける様な表情でずっとその寝顔を堪能しようとした時だった。幼子の微笑みが一転して苦しそうな表情に

 

 

更には

 

 

 

 

「うっ!…ま・・・マ、行かないで」

 

 

 

苦しそうに母親を求めているのか、蓮はその細く引き締まった腕を高く、高く伸ばす。

 

 

 

「大丈夫ですよ。蓮君。私が此処にいますからね」

 

 

朱乃は高く伸ばされた手を自分の胸元まで引き寄せぎゅっとその手を握る。蓮もその温かみを感じたのか次第に落ち着いた表情へと戻っていく

 

 

もう大丈夫だろうと、手を放そうとした朱乃だが蓮が呟いた言葉に驚きの表情を浮かべ動きを止めてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何で…何でお母さんを助けてくれなかったんだよ……父さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

んっ!とボーっとした頭と体を伸ばし、横になっている体を伸ばす。

 

 

 

「あら…おはようございますわ」

 

 

 

「ん・・・・・おはよう・・・・・お母さんごはん・・・・」

 

 

 

「あらあら……ご飯はありませんが紅茶とおかしならすぐに用意いたしますわ」

 

 

 

お茶・・・んっ欲しい…って

 

 

 

「ああそうか……俺眠くて…部室で…って今の声は」

 

 

首を勢いよく声が下方向へと向ける、そこにいたのは

 

 

 

「おはようございます。蓮君。かわいい寝顔でしたよ」

 

 

 

若干頬を赤らめた朱乃が”うふふ”と満足そうな笑みを浮かべその手に紅茶のカップを持って微笑んでいた。

 

 

 

「・・・・・もしかして、見てました?」

 

 

 

「えぇたっぷり♡、もう抱きしめたくなる位可愛い寝顔でしたわ」

 

 

 

ハイ・・……見られてた。寝顔を……見られてた。

 

 

超絶恥ずかしい、かなり!いやよりによって、この人に見られた

 

 

顔が熱くなっていくのを感じる。今俺の表情は熟れたトマトより真っ赤だろう

 

 

凄く・・・・恥ずかしいです。ハイ

 

 

 

「……蓮君……1つお聞きしてもいいかしら」

 

 

 

「なんあんでしょうか!あっいや・・・・・何ですか」

 

 

 

いやね、もう呂律が回らない。もう何でもいいから話題を逸らさなくては

 

 

そう1人焦る、蓮とは反対に少し表情が暗い朱乃は、言いにくそうに

 

 

 

 

「その…あまり聞くことでは無いんですけど、蓮君のご両親は…その、お母様は」

 

 

 

 

 

……そうか…多分寝言だろうが……聞いてしまったか。言いたくはなかった、寧ろ彼女以外だったら察してくれと言って終りだったが

 

 

「えぇ……ご推察の通り…母は、俺が幼い時に死にました」

 

 

 

「そう……ですか。ごめんなさい。思い出したくもないことを」

 

 

 

「いいえ……大丈夫です。昔の…事ですから」

 

 

その後は何も…お互いに気まずい空気で会話と言う会話もできず、途中、リアスと一誠が来るまでこの空気は続いた。

 

 

 

 

 

 

 

「それで、今日はどうします?ビラ配りなら手伝いますけど」

 

 

 

そうね…とリアスは何をするか考え始めた時にそれは起こった。床に描かれた魔法陣が深紅に輝いたと思ったら中から一通の手紙が現れる。

 

 

 

それを受取、その場で読み始めたリアスの表情が真剣みを帯びたものへと変わる。

 

 

同時にその身にまとう魔力の質が変化した。

 

 

 

これは…何かあったか…それとも

 

 

 

「リアス?手紙はどなたから?」

 

 

 

「大公よ…この街ではぐれ悪魔が見つかったわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、リアスに今日は部活はこれでおしまいと言われた蓮だが大人しく帰る訳なく。寧ろ、リアスが部室で話していた一つの単語

 

 

 

”はぐれ悪魔”

 

 

主を裏切りまた最悪殺して解き放たれた獣の名称

 

 

つい先日もランクの高い、対処が困難な”はぐれ悪魔”を殺した蓮だ。その蓮ではなく、リアスに回って来たことを見ると大した相手ではないのだろう

 

 

しかし、それは蓮やリアスの様に力を使いこなしている場合に限る。力を持たない人間、また力に目覚めたばかりで制御ができずにいる者

 

 

 

 

つまり、力に覚醒したばかりの兵藤一誠には厳しい相手だ

 

 

 

リアスもそれはわかっていると思うが

 

 

 

「用心のために一応来たが…これは必要なかったかな」

 

 

 

蓮は現在、仮面ライダーナイトに変身し、ミラーワールドからリアスたちに気づかれないように見守っていた

 

 

しかし今夜の相手、女性の上半身と化け物の下半身を持った化け物、名前をバイザー

 

 

5mを超える巨大な体に、蛇の尻尾、まるでキメラだがその実力は、先日俺が倒した悪魔”エルティス”の方が実力的に上だった。

 

 

それに加えて、リアスたちは一誠を除いた眷属の全員、木場は騎士(ナイト)としてのスピードを生かし、小猫は強靭な力と耐久性でバイザーを追い込んでいたが、女王(クイーン)である朱乃の動きが悪い

 

 

いや、傍から見れば彼女の発する魔力の雷はバイザーの肉を焦がし、断末魔の叫びをあげさせているが力が出せていない。何か別の事に意識を向けている。

 

 

 

原因は…心当たりは…ないわけでもないが

 

 

 

 

雷撃が尽き、朱乃が一息ついたころでリアスはもはや区別がつかないほど黒く焦げ、肉が焼ける臭いを発するバイザーの下へリアスが近づく

 

 

もはや意識が残っているかもわからないが

 

 

 

これで終わり、大した番狂わせも起こらなかった。何も心配することが無くてほっとする。一方で暴れられなかったこともあって欲求不満だが仕方ない

 

 

帰ろうと傍に控えてあったライドシューターの操縦席に手をかけた、その時だった。

 

 

 

 

 

”キイィィィィィィィン!キィィィィィィィィン!”

 

 

 

ッ!・・・・・・・・おいおい!マジか!!

 

 

久々の感覚に思わず背筋が震える。2年前以降、無意識の内で感じたことは無かった。

 

 

だがこの金属んの様な耳鳴りが響くってことは

 

 

 

まさか!

 

 

 

 

 

 

「キャッ!なっなんなの!この化け物は」

 

 

リアスの悲鳴が鏡の向こうから響く。俺の予想は最悪な方向で的中していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは、バイザーを完全に消し去ろうとした時に突然それ(・・)は現れた。

 

 

 

「部長!危ない!」

 

 

一誠はリアスを庇うように突然現れたそれ(・・)からリアスを守るように立ちふさがる。

 

 

それ(・・)は蜘蛛だった。しかし、生物の様な生々しさは感じられず、体はまるで機械の様な鈍い光を放っている。

 

 

さらに異常なのはその大きさに似合わない素早さだった。

 

 

 

”キシャァ!!”

 

 

「なっなんだこいつは!?うっ来るなぁ!クルナァァァァァァァ・・・・ァァ」

 

 

リアスの前からカサカサと移動したそいつは、いつの間にか自分たちが殺そうとした動けないバイザーに向かうと、その鋭い牙で

 

 

 

”ゴギャッ!グチャッ!ゴキッ!”

 

 

 

 

「うっ……おぇぇぇぇ!」

 

 

 

一誠は我慢できずに吐き出してしまう。無理もない、目の前に突然現れたそれ(・・)は自分たちの目の前でバイザーを生きたまま捕食し始めたのだ。

 

 

正直リアスも小猫も朱乃も木場も吐いてはいないものの青ざめた表情で口を押えている。

 

 

 

しかしリアスたちの事など眼中にないのか、夢中で食事を行っていたそれ(・・)

 

 

 

だが現れたそれ(・・)食事を終えるのはあっという間だった。5mもの巨体を誇ったバイザーの巨体は全て食い尽くされた。

 

 

そして、バイザーほどの巨体を食い尽くしたそれ(・・)はまた新たなごちそうにありつこうとする。

 

 

極上のうら若き肉体を狙って

 

 

 

”キシャァァァァァ!!”

 

 

 

「部長!来ます!ハァァァァァァ!!」

 

 

木場はリアスに狙いを定めたそれ(・・)に自身の手にある魔剣をそのスピードで加速した剣先を突き刺すが

 

 

”ガキン”という鈍い音を発てるだけ。

 

 

”キシャァァァァ!!”

 

 

 

「クッ!なんて強度なんだ!刃が通らない!」

 

 

「でもその装甲ごと!叩き潰す!」

 

 

剣が突き刺さらないと分かるや、木場と入れ替えに小猫が、木場が突き刺した剣の傷を正確に殴りつける。その威力はそれ(・・)の巨体を軽々と建物のコンクリートで作られた壁に叩きつける。

 

 

 

「やった?」

 

 

「どうかな…これで倒せたと」

 

 

 

 

”ギシャァァァ!!!!!”

 

 

 

「思ってはいなかったけど・・・・ッ!副部長!」

 

 

 

カッ!という閃光とともに朱乃の放った雷撃がモンスターの装甲を黒焦げにしようと降り注がれる。

 

 

 

しかし、それでも彼らは届かない。あと一歩、いやそれ以上に

 

 

 

”キシャァ!キシャァァ”

 

 

それ(・・)は狙いを一人に絞ったのか木場を無視して、狙いをつけた獲物へと疾走する。

 

 

誰が狙われたか。それ(・・)の正面から剣を構えていた木場でも拳を構えていた小猫でも無い

 

 

はっ!と誰が狙われているのかすぐに気付いた木場と小猫

 

 

 

しかし彼らは動けなかった。

 

 

「糸!何時の間に!?」

 

 

体を拘束するようにいつの間にか巻かれていた白い糸、木場は剣で、小猫は力で無理やり引き千切ろうとするが切れない。何か特別な素材なのか切るのには時間がかかってしまう

 

 

 

「!副部長!逃げてください!」

 

 

 

 

木場は責めて声をと叫ぶが、その時にはそれ(・・)は既に朱乃を捕食する為に、今現在木場達を苦しめている糸で朱乃の体を捕らえる

 

 

「朱乃!私の仲間を離しなさい!」

 

 

一誠を解放していたリアスもさすがに無視できないのか練りこんでいた”滅びの魔力”をそれ(・・)に向けて放とうとするが

 

 

 

”キッシャシャシャ!”

 

 

 

あざ笑っている。そいつは捕らえた朱乃を射線上に盾として置く。リアスも自分の魔力では、撃てば朱乃ごと存在を消してしまう

 

 

故に撃てない

 

 

 

カッ!ドドドドドドド!!!

 

 

雷撃の雨がそれ(・・)に降り注がれるが、あまり大したダメージにはならない。

 

 

「朱乃!逃げて!逃げなさい!!」

 

 

そして徐々に引き寄せられ、捕食されると覚悟を決めた時

 

 

 

 

 

 

 

 

【ナスティベント】

 

 

 

 

 

≪キキィィィ!!!≫

 

 

 

”キシャッ!?キシャァァァァァ!!?”

 

 

 

 

何処からか現れた黒い影から発せられる特殊な音波が、それ(・・)の神経を直接揺らす。と同時に余りの苦しみに思わず捕らえていた朱乃を糸ごと放り出してしまう

 

 

 

「ッ!・・・・・・・・・・・?あら?えっ!」

 

 

 

地面にたたきつけられる衝撃に覚悟し、目をつぶっているが何時まで経っても衝撃が来ないことに、恐る恐る目を開ける。

 

 

自分の体は宙に浮いていた。いや浮いていたというより誰かに抱きかかえられていた。

 

 

漆黒のライダースーツに身を包んだ銀色のプロテクターを纏った西洋の騎士に

 

 

 

 

 

 

 

「まったく……だが今回は敬意を表そう。まさかライダーでもないものが”ミラーモンスター”をあそこまで追い詰めるのだから」

 

 

 

 

蝙蝠型ミラーモンスター”ダークウイング”を従えし、漆黒の仮面ライダー【ナイト】が朱乃を抱きかかえ、同時に守ったのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方は一誠君の時の……何故?」

 

 

 

「私を助けたか?…自惚れるな、別にお前を助けたわけではない」

 

 

ナイトは朱乃をゆっくりと下ろし彼女を庇うように前にたたずむ。

 

 

”キシャァァアアアアアア!!!”

 

 

 

「全く……。あの日以来存在が消えたミラーモンスターが何故こんな所に現れたかは不明だが、それにしても≪ディスパイダー≫か」

 

 

 

ミラーモンスターの中では中型の大きさのモンスター、前に1度倒したはずだが

 

 

 

「同型種のモンスターか…それとも何者かに復活させられたかは解らんが」

 

 

ナイトはカードデッキから1枚カードを取り出し、右手に添えてあった長剣、翼召剣ダークバイザーにベントインする。

 

 

 

【ソードベント】

 

 

 

先ほど同様、無機質な機械認証と共に虚空から一つの武器がナイトの手に現れる。ダークウイングの尾を模した大型ランス、ウイングランサーを構え、怒り狂ったディスパイダーに切りかかる。

 

 

”ディスパイダー”も負けじと自身の手足である鋭い爪でウイングランサーを受けようとする

 

 

 

ガン!ディン!ディン!

 

 

 

前の2本の爪をうまく使う”ディスパイダー”だが、ナイトはその爪をうまく受け流し、同時に受け流した勢いのまま斬り付け、突き刺す。

 

 

逃げようにもナイトの斬撃は吸い込まれるようにディスパイダーの装甲を肉を削っていく

 

 

”キシャァァアアアアア!!”

 

 

ブシャァァァ!

 

 

ディスパイダーも負けまいと、朱乃や木場の動きを封じたその糸を口から吐き出し、ナイトの動きを止めようとする。

 

 

 

しかし蓮もとい、ナイトにとって唯でさえ動きが遅く見える為、軽々と糸を回避すると、その隙をついて懐に潜り込み”ディスパイダー”の鋭利な爪を

 

 

「ハァアアアアアア!セイハァァ!」

 

 

ダイヤモンドにも匹敵する高度を持つ、太い腕ごとその爪を砕く

 

 

 

”キッキシャ!?キシャァァァ!!!”

 

 

 

最早、勝ち目を無いことを悟った”ディスパイダー”は命可愛さで目の前の敵に後ろを見せ、元来たミラーワールドへと逃げようとするが、それを逃がすほど甘くはない

 

 

 

【ファイナルベント】

 

 

「来い!ダークウイング!!」

 

 

 

《キキィィイイイ!!!》

 

 

ダークウイングがナイトの背に取り付き、マント状に変化し、ウイングランサーの先端を中心にナイトの体を覆い尽くす。ドリル状になったナイトの体全てが1つの砲弾の様に高速回転した状態で逃げようと必死になっている”ディスパイダー”を貫く

 

 

 

”キシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!?”

 

 

 

絶叫にも似た断末魔と同時に廃墟を覆い尽くすような大爆発が”ディスパイダー”を中心に起こる。

 

 

 

爆発は一瞬で収まり、爆風によって巻き起こされた土煙が晴れると、そこには先ほどまでリアスたちを苦しめていた”ディスパイダー”は残骸となり、爆発の中心部には傷一つもない、ナイトの姿がリアス達の目に入り込んだ。

 

 

 

自分たちが手も足も出なかった”化け物”相手に目の前のそれは簡単に勝った。

 

 

 

 

 

 

「ふぅ。久しぶりのミラーモンスター退治だったな…なぁ、ダークウイング」

 

 

 

《キキィィイ》

 

 

 

「「「「「!!?」」」」」

 

 

 

 

男の上空を旋回している蝙蝠。それは通常の何十倍もの大きさの異常な大きさ

 

 

そして目の前の存在はそれを何の代償もなく操っている。

 

 

 

 

 

 

「何か聞きたそうだな…え?リアス・グレモリー」

 

 

 

「えぇ…だけどまず聞かせて……あなた何もの?どうして私の管理するこの街にいるのかしら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直言うとめんどくさかった。助けなくてもいいが、それはそれで後で冥界のアジュカから何を言わせられるかわからなかった。

 

 

 

しかし、何者か・・・・そういえば名乗っておくのを忘れていたな

 

 

 

 

「俺はナイト……仮面ライダーナイト」

 

 

 

「ナイト?それがあなたの名前なの?仮面ライダーとは何かしら?」

 

 

 

「仮面ライダーは総称だ。俺はさっきのミラーモンスターを追ってここに来た」

 

 

正直言うと嘘だが。この方が疑われずに済む。

 

 

 

「ミラーモンスター?ミラー…鏡、鏡の化け物?」

 

 

 

「そうだ。奴らは鏡の中に潜み隙あれば人間を襲い捕食していた。昔全国で失踪者が続出しただろう。あれのほとんどが奴らに捕食された人間だ。」

 

 

 

 

「失踪者の続出!?あの人間界で起こった怪事件の原因がまさか…そんな!?」

 

 

 

驚くのも無理はない。しかしミラーモンスターの存在は公になっていないし、そもそも、2年まえのある日を境に、消えてしまったのだから。

 

 

 

「そして俺が言ったことは冥界、特にお前の兄、魔王サーゼクス・ルシファーには伝えておけ。そして何らかの対策を取らなければ今度は人間だけじゃない…お前ら悪魔なんかの種族も犠牲になるぞ」

 

 

 

「どういう事かしら?それになんで私の兄が魔王であることまで」

 

 

 

「まず今回の奴らの行動。恐らくはここの”はぐれ悪魔”を狙ったものか、または、お前を狙ったかわからないが、悪魔を狙った。奴らは鏡の世界、ミラーワールドを自由に移動できることから考えると」

 

 

 

ここまで言えばあとは聡明なリアスの事だわかるだろう

 

 

 

「冥界にも……現れるというの?あの化け物が…」

 

 

 

リアスだけではない、朱乃も木場も小猫も全員が理解した。1体のモンスターに上級悪魔とその眷属が束になっても、ナイトが来なければ一人二人は死んでいたのだ

 

 

これがもし、中級悪魔や下級悪魔に魔の手が及んだら

 

 

 

「伝えたぞ…じゃあ「待ちなさい!!」…何だ」

 

 

 

「このまま逃がすと思っているの!あなたの話が本当なら、余計にあなたをこのまま帰すわけには」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前ら・・・・・・・・・・・・・何勘違いしているんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「キャッ!?」」「クッ!!?」「うっ!?」

 

 

 

周りの空気が変わる。冷たく、まるで自分の首筋に刃を突き立てられ、心臓を鷲掴みされたような感覚で体全身が恐怖に包まれる

 

 

 

一誠は余りの殺気の濃度に膝を尽き果て、木場や小猫は余りに強い殺気に武器が構えられない

 

 

リアスも気丈に振舞おうとしているが瞳の焦点が合わず、既に飲み込まれている。

 

 

 

 

「この程度の殺気にも耐えられない奴が…俺を逃がさない?…拾った命を簡単に捨てるなよ」

 

 

 

それだけ言うとナイトは近くに落ちていたガラスの破片からミラーワールドに消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナイトが消えて直ぐには誰も動くことができずにその場に立ち尽くしてしまった。

 

 

 

「何なの…あの暴力的までの殺気は」

 

 

 

リアスは悔しくて、そして恐ろしくて声が未だに震えてしまっている。ほかの眷属も各々それぞれの思いがあるがただ一つ、この場の全員が学んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分たちはまだまだ弱いと言う事を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回【奪還シスター、暴力の祭】



次で一応、堕天使編は終わりです。

色々なライダーを沢山出す予定ではいますが、こんなライダー出して欲しいっていうのは感想とかで行って貰えれば考えますよ~

とまぁ、言いますがこの小説では、主人公ライダーはまだあまり出す予定はありません。


何故?俺はサブライダーの魅力に惹かれているからだぁぁぁ!!!
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