憎悪の瞳,渇望する愛   作:伊佐那岐

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いや~『孤独の仮面』を当時見てくれていた皆様本当に申し訳ありません。

あの後本当に忙しくなってしまって


まぁ今回もかなり忙しいんですが・・・(苦笑い)


でも張り切っていきますんで!しかも今回は色々なライダーを登場させます!


それも皆さんご存知の通りのライダーではありません

何が出るか。とりあえず。今回はあの人が変身!


どうぞ


第6話 動き出す闇 渇望する愛

最初は些細な気づきだった。

 

 

ある下級悪魔の女性が数週間連絡が取れない、家にも戻っていない。

 

ただそれだけなら旅行に行っているだけという可能性などがある為相手にされなかった。

 

次は同じく下級悪魔、だが此方は1人ではない。3人構成の家族がこぞって姿を消した。

 

現場は当時食事の最中だったのか、作り立ての料理が数多く並べられていた。このため明らかにおかしい

 

 

しかし、貴族社会である悪魔たちの上層部は動かなかった。下級悪魔がいくら消えようとも、微動だにしない

 

 

それを知っての犯行か、各地で少しずつ、だが確実に行方不明者は増加していった。

 

 

 

 

そしてある場所でも

 

 

 

「ハァハァハァハァ!!何なの!一体何なのあの化け物は!?」

 

 

 

何かに追われているように必死に後ろを振り返りながら女性は逃げていく。

 

 

女性はかつて、冥界のある貴族のお屋敷に努めていたメイドだった。

 

 

だが数週間前から、そのお屋敷で何名かのメイドが行方不明になる。

 

 

主は、諸事情でそのメイドたちは辞めたと言っていたが、消えたメイドの中には自分と親しい間柄の女性もいた。

 

彼女からは諸事象でメイドを辞めるなんて一言も言われていなかった。

 

更に消えていったメイドたちにはある共通点があった。

 

それは通常の下級悪魔に比べてやや魔力が高いという共通点だ。

 

そして何か気味が悪くなり、私はお屋敷を辞めて実家に戻ろうとした矢先だ。

 

自分の後ろから獣の雄叫びが聞こえたので振り返るとなにもいない。

 

だが獣の息遣いは徐々にだが確実に自分に近づいてくる。そして、怖くなり近くの鏡を見た時、鏡の中にシマウマの化け物が

 

 

「ハァハァハァハァ!!もう少し…この先に行けばベルゼブブ様の」

 

 

魔王様の領地がある。それだけが必死に逃げる女性の唯一の望みだった。背後を確認しながら、必死に逃げる。あぁ・・足が痛い。先ほどから逃げ続けてどれくらい経っただろうか。ふと足を止めて背後を振り向くが何もいない。だが何かいる。止まってはいけないと自分の中の何かが警告を発している。

 

 

早く!早く!この先の路地を抜ければもうすぐ!あそこまで走れば

 

 

そんな刹那の願いを胸に立ち止った足に鞭を打ち足を引きずりながらも走ろうとするが女性は気づいてしまった。

 

 

遅い時間だった為に人がいないのは解る。しかし、流石に走っていて人っ子一人いないのはおかしいと。今自分が走っているのは普段は明るい家々の光で照らし出されているような場所だ。なのにさっきから走っていてその光が見えない

 

 

しかし、前方からゆっくりとこちらに向かって歩み寄ってくる影が女性の瞳に映る。思わず”助けて”と声を絞り出し縋り付こうと限界の足で一歩を踏み出す。

 

 

だが月光に映し出されたその陰に、私の表情は歌旅絶望してしまう。

 

 

 

『ブルルルル』

 

 

月光に映し出された影の正体、それは先ほどから自分を執拗に追いかけてきたシマウマの様な模様の化け物。

 

 

あっ・・・足が、動かない

 

 

体力の限界と千切れてしまった希望のせいか女性は地面にへたり込んでしまう。足が動かない・・体が動かない女性を他所にまるで獲物を追い詰める狩人のごとく恐怖を煽る様に目の前の化け物はゆっくりと、確実に近づいてくる

 

 

”ギャリン!ギャリン!”と怪物の腕から生えている鋭利な刃物が音を立ててこちらに迫ってくる。一歩進むために自らの体は恐怖に包まれて動かなくなっていく

 

 

嫌だ・・・死にたくない!こんな所で・・死にたくない!・・・・誰か・・・誰か・・・・助けて!

 

 

必死に声を震わせながら叫んだ。だが目の前の怪物は、その腕から生える角状の武器を上に高く振り上げ、しかし一向に来ない苦しみから恐る恐る目を開けてみる。

 

 

振り上げられた刃が目と鼻の先数十センチの部分で止まっている。いや止めている?

 

 

『ブルルルル』

 

 

 

目の前の化け物は何かを感じたように背後を向いていた。その化け物の視線の先、こちらからはうまく姿は見ることができないが人が立っていた。

 

 

そして、薄っすらとだが街灯の光で目の前に立つのが男だと言う事だけわかる。

 

 

 

「おっと!これは、夜の散歩に外を出歩いてみれば面白いものに出会えた。」

 

 

『ブル!?ブルルル』

 

目の前通りの奥の方から現れた男は白衣を着た生粋の科学者のような恰好だった。何故こんな夜道にと疑問に思う前に私は必死にその男に助けを求める。

 

 

「お願いします!助けて・・・助けてください」

 

 

「ん?なるほど・・・君はそこにいる女性を襲っているところだった。と言う所かな?

 

 

『ヒーン!ブルルル!!』

 

 

「あ・・危ない!」

 

先ほどまでこちらを捕食対象としていた化け物は一転、突然現れた男に対象を変える。思わず”逃げろ!”と女性は叫ぼうとするが恐怖で声が出ない

 

 

 

必死に声を上げようとする一方、怪物が目の前に迫ってくるというのに男は落ち着いていた。寧ろ口角を上げて目を見開き喜んでいるようにも見える。

 

 

 

「おや?私の事を餌だと思っているようだね。実に丁度いい!先ほど最終調整が終わった私の新たな力。君で検証させてもらうとしよう」

 

 

 

男はそう言いつつ、手に持っているそれを腰に当てる。腰からベルト状のものが広がり、まるで取り付けたそれがバックルの様になる。

 

 

『ゲネシスドライバー』と呼ばれるそれは、この世界の技術ではない異世界の技術で作られている事を、もちろん女性は知らない

 

しかし、女性に襲い掛かっていた怪物の反応は違った。

 

 

『フシュルル!?・・・ブルルルル!!』

 

 

男に襲い掛かろうとした自らを止めて、逆に逃げるように後ずさりし出したのだ。まるで、目の前の男を恐れるかの様に。

 

 

だが男はそんな怪物の様子などどうでもいいのか。変わらぬ態度で手に『レモン』の絵柄の錠前の様な物を取り出す。

 

 

『レモンエナジー』

 

 

錠前の鍵の部分が開かれた。そう思った女性の耳に、機械声で何か音声が発せられる。だが女性はその電子音声よりも、男の頭上に空間の裂け目から巨大なレモンの様な物に目が行ってしまう。

 

 

あれは何だ?レモン?混乱しどうしたらいいのかわからず呆気に染まってしまう。目の前の怪物も行き成り現れたそれに注目しているのか反応が先ほどから一切なく動かないでその様子を見ている。

 

 

『ロック・オン・・・ソーダ』

 

 

男が手に持つ『レモン』の錠前を腰のバックルのちょうど中央の部分、窪みがある所にはめ込み、錠前を閉じて固定し右のレバーを中心に固定したレモンを絞る様に押し込む。

 

 

同時に空中に浮かんでいたなぞの巨大なレモンのような物体が男の頭を飲み込むように落下すると同時に、巨大な物体が割れて、男の上半身を鎧のように覆い尽くす。

 

次の瞬間、女性の目には先ほどまで目を輝かせていた男は映って居なかった。

 

代わりに男が立っていた場所には、青と黒を基点としたライダースーツにレモンの皮で覆われた鎧を纏ったまるで戦士

 

 

『レモンエナジーアームズ』

 

 

その戦士、仮面ライダーデュークは右手に持った、弓と矢が一体となった己の武器、『ソニックアロー』を怪物に向ける。

 

 

 

 

「さて…そこのレディーには夜風は少々肌に辛いだろう。早めに検証を終わらせるとしようか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方そのころ、駒王学園に通う高校2年生、相川蓮は先日、この街に不法に侵入しとどまっていた堕天使を倒し、何時もの生活を過ごそうとしていた。

 

 

しかし、学校に来てみると同時に目の前で起こっているバカ騒ぎに頭を痛めることに。

 

 

理由は簡単、一誠の隣にいる金髪の清廉な女性アーシア・アルジェントと一緒に登校してきたのが始まりの原因だ。

 

 

 

「嘘だ!」

 

 

「バ、バカな…。イッセーが、金髪美少女と一つ屋根の下で?有り得ないぃぃぃ」

 

 

「いやぁ~悪いけど、もう君たちの間には越えられない壁があるって、あ!よう蓮!おはよっす」

 

 

一誠が俺に気づいて手を振ってくる。しかし正直に言おう。非常に関わりたくない。というより何故か関わったら終わりの様な気がした。俺は一誠を無視すると同時にその場で反転しこの場を立ち去ろうとする。

 

 

しかし・・・遅かった。何故か一誠の近くで悶絶していた一誠の友人?である丸坊主とメガネのバカ面がこちらに目を光らせる。そしておもくそ指をさしてきた。

 

 

何か嫌な予感が

 

 

「なぁぁぁにぃぃぃぃ!!!相川蓮とお前知り合いだったのか!!」

 

 

「お前!知っているのかこいつは・・・こいつはな!?」

 

 

正直俺は、彼らに何をした覚えもなかった。ってか俺、お前らまず知らないし!正直言って関わりたくない

 

そう考えた瞬間、黙ってそのまま廊下を早歩きで駆け抜けようと一歩を踏み出すがだが次の瞬間メガネのバカ面がとんでもないことを叫び出す。

 

 

 

 

「こいつは!!駒王学園の二大お姉さま、姫島 朱乃先輩と付き合っているんだぞぉぉぉ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・え、えぇぇぇぇぇぇぇぇえええええ!!!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マジカァぁ!!蓮どういうことだ応えろ!お前部活ではそんなそぶりを見せなかったのに!」

 

 

今度は一誠が目に血の涙を浮かべて鬼のような形相で蓮をにらみ胸ぐらをつかんでくる。しかし解釈しようにもどこからそんな話が出てきたのか、理解できない!

 

 

思わず立ち止まってしまい、覚えのない濡れ衣だ!と反論しようとするが

 

 

 

 

 

「相川君本当なの!?」

 

 

「本当にお姉さまと付き合っているの!?」

 

 

「私狙っていたのにぃぃぃぃぃ!!」

 

 

次々と教室からさっきの叫び声を聞きつけた生徒が雪崩のように押し寄せてくる。

 

 

やばいと瞬時に判断した俺は回れ右をして、廊下を爆走ダッシュで逃げる。

 

 

一方で次々とさっきの発言を聞いた奴らが教室から押し寄せそのまま学校全体を巻き込んだ逃走劇を繰り広げる蓮

 

 

てか一体だれがそんな噂を流したんだ!!つうか冷静に判断している場合じゃない!

 

 

 

 

 

「蓮てめぇ!逃げるなぁぁぁ!!」

 

 

「逃げるなって言って逃げねえ馬鹿はいねえだろうがぁ!!」

 

 

何故か先ほどまでにこやかにあいさつをしてくれた一誠までが鬼の形相で追いかけてくる。

 

 

最早騒動が収まるまで逃げるしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

結局、その日。駒王学園の2年ほとんどの生徒から逃げ回り続け、その大暴動は先生や生徒会の面々が出てくるまで続いた。一誠を含める生徒は生徒会室では入りきらないほどの人数の為、体育館に移動させられソーナ生徒会長のありがたいお説教を永遠と聞き続けることとなる。

 

 

一方の俺も、解放されたとはいえ、既に完全な噂になってしまい。それを聞きつけた朱乃の他のファンに休み時間永遠と付け狙われることとなってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――お昼―――

 

 

 

旧校舎の一角、オカルト研究部の部室には3人の男がそのソファーにたむろって食事をとっていた。今では時の人となって学校中の生徒から追いかけられる羽目になった蓮は安住の地を求めて、ここオカルト研究部の部室に逃げ込んでいたのだ。

 

 

もちろんいつも昼を共にする剣やレオも一緒に

 

 

 

 

 

「それで今日の昼飯はこんな所で食っているわけか…良かったのか?部員でもない俺らを部室に居れて」

 

 

「部長の許可は取った。つか、まじでどっからあんな噂が」

 

 

昨日までそんな噂は流れていなかったのにと蓮は少々頭を捻らせるが、そこにレオが蓮の肩を優しくたたく

 

何故かその表情がこちらを憐れんでいるように見えるが

 

 

「あぁ…それだが”僕の小猫ちゃん”たちが言っていたんだけど、お前…部活勧誘されたときに姫島先輩が教室まで来たんだろ。あの時の様子があまりにも親しかったから、噂になったらしい」

 

 

レオの情報から簡単に噂の原因がわかってしまった。

 

しかし、それは誤解だ!あの時は思わず正体がばれたのかと警戒してしまっただけであって親しげにしていた訳ではない

 

 

とそれを素直に話しても信じて貰えないだろうし

 

 

何でこんなことになるんだと思わず項垂れてしまう蓮に剣やレオは苦笑いを浮かべるしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あらあら・・・今日はお客さんが多いですわね」

 

 

 

 

 

 

 

「ごほっ!?!?!??!」

 

 

 

「「あっ!どうもすいません。お部屋借りちゃってます。」」

 

 

 

思わず口に含んでいたお茶を吹き出してしまう。

 

 

まさかのこのタイミングで噂の人が来るとは何というタイミング!というより予想すらできなかった。

 

 

剣とレオは礼儀正しく笑みを浮かべて部室に入ってきた朱乃に挨拶する。一方俯いたまま真っ赤になって顔を上げない、恥ずかしがっている蓮に二人は邪悪な笑みを浮かべる。

 

 

 

 

「うふふ…今お茶を入れますね」

 

 

朱乃は何時もの様にニコニコと笑みを浮かべた状態で何時もの様にお茶を入れ始める。そんな何時もの姿に思わずほっとしてしまう。

 

 

だがそんな蓮の初心すぎる反応に更に邪悪さを増した笑みを浮かべ、その耳にささやく。

 

 

(蓮、こんなことになって言うのもあれだが・・・・告白してしまったらどうだ?)

 

 

「んなっ!?」

 

 

思わず何を言っているのか解らないほど取り乱す蓮。あたふたとする表情を面白がる2人

 

 

(おいレオ見てみろ。今のこいつチョー面白いぞ(笑))

 

 

(こらこら・・・からかうのは良くないよ剣(笑))

 

 

特に見てケラケラと笑っている剣、レオも微笑を浮かべているだけだが体が小刻みに震えている。

そんな彼らを見て、蓮はやっと自分をからかって楽しんでいると理解する

 

 

・・楽しんでやがる。こっちの反応を見て楽しんでやがると。

 

 

 

((で?どうなんだ?))

 

 

しつこい上に楽しそうな笑みを浮かべる。がこっちもやられっ放しには

 

 

(なるほど・・・答えないのなら仕方ない。先輩に直接「ライダーチョップ!!」ぐほぉぉぉ)

 

 

剣に渾身の一撃を叩きこみ、最悪の事態を回避する。蓮だが恥ずかしがりながら

 

 

(確かに…彼女は綺麗だし、・・・おっきいし、お茶もおいしい、母さんに似てっけど・・・)

 

 

((けど?))

 

蓮の煮え切らない態度にさらに追及をしようとするが、その表情が遠い何かを思い出している。何かを悲しんでいるような瞳になる。

 

 

(・・・・・・・・・・・まずは彼女自身の気持ちもあるから)

 

 

((・・・・・・・・・・・そうか))

 

 

嘘だ。そう剣とレオは即座に感じた。伊達に長い間、一緒にいるわけではない。だが二人はそれ以上は踏み込めなかった。

 

 

蓮のその表情が、一瞬だが悲痛なものへと変化したのを2人は見逃さなかったから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせしました…あら?どうか…しましたか?」

 

 

暗い雰囲気を感じた朱乃だが、剣は食べかけの弁当箱のふたを無理に閉じ、それをかばんに突っ込み傍にいたレオの腕を掴む。

 

 

「あっあはははは・・・何でもないですよ。すみません、お茶を頂きたいのは山々なんですが、俺とレオは失礼します」

 

 

「えっ!?僕はまだお茶を「良いから」・・・今度何かおごってよ」

 

 

何か納得しない様子のレオを剣が引っ張っていきながら2人は部室を出ていく。

 

 

残った朱乃と蓮は二人ともしばらく沈黙を保っていたが、小さくため息をついた朱乃がやれやれといった感じで口を開く。

 

 

「今日は・・・大変でしたね。その・・・私と付き合っているとか」

 

 

「あっ!いやっ!!全然誤解ですし・・って、もちろん嫌っていう訳ではありませんよ!でも」

 

 

人の気持ちを無視したこんな噂だ。あなただって嫌だろう。そう思っていた。

 

 

「私は…嫌ではありませんでしたわ」

 

 

”えっ!”と思わず勢いよく顔を上げる。いま彼女が言ったことが蓮には信じられ無かった。聞き間違えだと、思った。

 

 

だけど朱乃も何時ものニコニコの笑顔とは違う表情、頬を赤らめて恥ずかしそうに上目使いでこちらを見つめていた。

 

 

 

”ドクン”

 

 

俺の心臓が思わず高鳴ってしまう。唯でさえ、その顔が自分が大好きだった人に近いのに、更にはそんな

 

 

 

「ねぇ・・・あなたは、嫌でしたか?私と付き合ってると言われるのは」

 

 

 

何を考えているのか、彼女は自分が座っているソファーから反対側のソファーに、つまり…俺の隣に座る。

 

 

”ドクン…ドクン”

 

 

「あの…姫島先輩」

 

 

「嫌・・・2人の時は、朱乃って呼んで・・・」

 

 

”ドクン…ドクン”

 

 

朱乃は徐々に近づき、遂にはその豊満な胸が腕をそっと挟み込み。その吐息が耳に

 

 

正直心臓の鼓動が止まらない。このままでは本能に身を任せて襲ってしまうかもしれない

 

 

でも・・・・・俺は違う

 

 

 

「姫島先輩・・・すみません。・・・俺は・・・駄目なんです」

 

 

「何で・・・?私では嫌?」

 

 

違う・・・違うんだ。そうではないあなたに魅力が無いわけではない。寧ろ付き合えればどれ程嬉しいか

 

 

でも・・・駄目なんだ

 

 

 

「俺は・・・・・・・誰かを愛してはいけないんです」

 

 

「えっ!?」

 

 

「俺は・・・・・・失礼します。ごめんなさい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮は逃げるように朱乃から遠ざかって行く。走り出す中で蓮は改めて思った。

 

 

俺は人を愛せない。愛してはいけない。人並みの幸せを望んではいけないんだ。

 

 

俺の手は・・・・・多くの人の血で染まっているのだから・・・と

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朱乃は蓮が出ていった部室の入り口をただ見つめていた。

 

 

自分でも何をしているんだと今更ながらに思う行動だった。

 

 

ありもしない噂に踊らされしかし、チャンスと言わんばかりに私は彼に迫ってしまった。

 

初めて会った時から、彼の私を見る目が他の部員とは違うものに私は気づいてしまった。

 

故に最初は少し気にかける程度だった。かわいい後輩。結局はそんな立ち位置だった。

 

 

でも・・・・あのはぐれ悪魔討伐の日から私の彼に対する意識が徐々に変わっていった。

 

 

彼のあの最後の寝言

 

 

『何で…何でお母さんを助けてくれなかったんだよ……父さん』

 

 

言葉は違う。なれど、その声に込められた感情は幼いころの自分を重ねているように見えた。

 

 

その後、起きた彼に私は無視することはできずに聞いてしまった。そして彼は悲しそうにこう言ったのだ。

 

 

『母は、俺が幼い時に死にました』

 

 

その時確信したのだ。何故必要にこの子の事が気になるのかが

 

 

自分と似ているのだ。母は死に、父と呼ばれた男には裏切られた私と

 

 

 

だから、この機会を気にもっと彼の事を知ろうと迫った。だけど断られた。振られたのだ。

 

 

 

けど、出ていく際の彼の言葉

 

 

 

『俺は・・・・・・・誰かを愛してはいけないんです』

 

 

 

 

これがどんな思いで語られたかは私には解らない

 

 

 

解らないが・・・・ただその時の表情が、彼のその表情が・・・・・・・・私には辛そうに見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回【第7話 動き出す闇・忠実なる最強のしもべ】



今回はまずこんな所で


次には恐らくここでこのライダー登場!?


フェニックス編にいよいよ突入?
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