スキルカオス   作:ホワイト・ラム

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暗躍する男たち

プールの心配とは裏腹に3日間何もなく、平和に過ごせたレイジ達一行。

遂に約束の日が来たためレイジは工房に剣を取りに行った。

現時点でレイジ達は三つのグループに分かれれ行動している

 

レイジとカウスの二人で構成された工房までレイジの剣を取りに行くグループ。

フォルジュロンは停車するライナーの数が少ないため、事前にライナーの来るタイミングを調べる事とそのチケットの入手を担当するプール個人のグループ。

そして最後の烈火のグループ、と言ってもいつの様にふらふらと出かけただけなのだが……。

「くらん出来ているか?」

工房の前に座って待っていたくらんに尋ねる。

「出来てますよ、ほら私の傑作です」

にっこりと笑い、そう言って工房の奥から2本の剣を取り出した。

すっかり元どおりになった自身の剣を見て満足げに頷くレイジ。

「うん!やっぱりこれが無いとダメだな!」

早速自身の腰に付けるて、具合を見る。

「ハハハ!どうだ?直したそいつは?俺の娘の作品だ!そんじょそこらの武器とは違うぞ」

豪快に笑いながら工房から出てくるやおう。

その時

「すいません、俺の修行の相手してくれませんか?」

山から続く道からジェッソが姿を現す。

見た目はあまり変わりはないが身にまとう雰囲気が大きく異なっていた。

「ジェッソ!お前三日も修行サボって何処言ってやがった!」

やおうがジェッソに詰め寄る。

しかしジェッソはやおうを気にも留めない。

「いやだなー、ちゃんと修行してましたよ?ほら、素振りも鉄の採掘もこのとおり」

自身の背負うカゴを下ろすと、そこには大量の鉄の塊が有った。同時に素振りに使っていた棒状の鉄塊も見せる。

「ねえ~、師匠。コイツ(レイジ)って師匠のお気に入りですよね?見りゃわかりますよ、俺とは明らかに師匠の態度が違う……コイツ倒したら俺の事認めてくれません?」

ニヤリと笑いながらレイジを見るジェッソ。

「バカな事言ってるんじゃない!お前は単純に力不足なんだよ!」

厳しい声を轟かすやおうだが、依然として涼しい顔をしているジェッソにレイジは違和感を覚え始めた。

「まあまあ、兄弟子としてちょっとくらいなら相手するよ?自分の実力って知っておきたいしな?」

不穏な空気を感じやおうとの間に入るレイジ。

「レイさんなんだか様子がおかしいです、やめた方がいいのでは……」

カウスも同じく異変を感じ取ったのか止めに入る。

「だーいじょうぶだって」

そう言って笑い自身の腰の剣を抜いた。

「じゃあ、始めましょうか……」

ジェッソは素振りに使う鉄塊を地面に差すと、ポケットから灰色の石を取り出す。

「まさかスキルストーンか?」

ジェッソ本人からストーンが使えない事は聞いていたので、思いも依らない道具の登場に意外性を感じた。

「そう、スキルストーン……これが俺の力だ!ははははっは!」

ジェッソの掌のストーンが右手その物と融合していく、完全に溶け込みジェッソの右手は肘まで灰色に染まった。

「な!何ですかアレ!生まれ持ったのはまだしも、普通の人間の体内に融合するストーンなんて聞いたことすらありませんよ!?」

あまりに異質なストーンにカウスが驚く、彼女に言ったとうりスキルストーンを人体に宿して生まれた例は有れど、後天的に人体と融合するストーンは世界で何処にも確認されていない、カウスの知る限りは全く新しい新種のタイプと言える。

 

 

 

 

少し離れた森の中……木の上でジェッソを双眼鏡で確認する男がいる、ジェッソにストーンを与えた反政府組織W・I・Mのメンバーキャンサーだ。

「ワーオ!あの子すごいわ~!たった3日でレベル2に到達したわ!さすが私のみたてね~」

キャキャと木の上で器用にはしゃぐが……

「キャ!?ちょっと!?」

唐突に自身の乗っていた枝が折れ地面に落下した。

「痛た……なんなのよもう!すりむいちゃったじゃない!」

自分がさっきまで乗っていた、木の枝を破壊した目の前の男を睨みつける。

「W・I・Mのヤツが最近貰ったばっかだって言ってたからな……探してみて正解だったぜ」

キャンサーの目の前には、烈火が烈火狂儘を構えて立っていた。

「なんなのよ!アンタ!」

「俺か?俺は反政府組織 死娯宿御のメンバー烈火だ。悪いがお前たちの持つ人体と融合するタイプのスキルストーンについて吐いてもらうぞ」

烈火狂儘の照準をキャンサーの額に合わせる。

「んフフフフフ!ざ~んねん!私たちのスキルストーンについてはトップシークレットなの!教えてあげない!」

そう言って烈火に向かってとびかかる。

「チぃ!バカが!」

キャンサーの行動を制限するため、烈火狂儘で腕を打ち抜こうとトリガーを引くが……

「んフフフフフフ~軽いわね?こんなんじゃ効かないわよ?」

「マジかよ……」

あっさりと烈火狂儘をはじいたキャンサーが立ちふさがる。

「けどアナタかわいいから、ちょっとだけ私たちのストーンについて教えてあげる、私達のストーンはどんな人間にも関係なく適合するの、そして使い続けることで使用者に融合するの!!こんな風にね!!」

キャンサーの右手の袖がはじける、その下から現れたのは巨大な蟹の鋏。

さらに背中の部分も内側から引き裂かれ、その下は蟹の甲羅となっていた。

「なるほどな……キャンサー(かに座)ってのはそう言う事か」

最早呆れ半分に烈火がつぶやく、彼には珍しく頬が効きつっていた。

「さあ!!アナタをチョッキンチョッキンしてあげるわ!」

巨大な鋏を動かしながらキャンサーが烈火に迫る!

 

 

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