スキルカオス   作:ホワイト・ラム

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酒場の喧騒

広大な不毛の大地をかける列車「スキルライナー」機械文明が衰退した世界で、大勢の人間や物資を運ぶ手段は自然と限られてくる、旧時代の遺産は遺跡という形で多く残されているが、その文明当時の動力として使われていた力がなく、殆どが無用の物となっている、しかしこのスキルライナーはそんな旧時代の遺産の中でも例にもれて、貴重な現代でも役立つ力となっている。

スキルライナーの動力は現在「スキルストーン」という物資が使用されている、スキルストーンは自然の力の一部を使用することが出来、現在スキルストーンはこの世界の維持になくてはならない物にまで成長した。

およそ500年前星によりもたらされたスキルストーン、このスキルライナーの終点ウィビエスは、かつてスキルストーンの鉱脈が見つかり世界中から一攫千金を狙い、旅人が集まったしかし現在ではその鉱脈も枯れオアシスと商業中心で生計を立てている。

 

「うぁーやっと着いたー、あっつー、ホコリっぽー、最悪」

スキルライナから降り立ったひとりの少女が愚痴る。

彼女の名はプール、この世界を統治する世界政府の中の若きエージェントである。

「さっそく帰りたい…」

蛇口を2つねじ合わせ、頂点に藍色の石の埋め込まれた、おかしな杖を持ちながらウィビエスの街に出かける。

 

「いらっしゃい」

厳つい顔をした店のマスターがプールを出迎える。

「ほら、ツーペア!」「悪いなフラッシュだ」「おま、またかよ!」「酒まだかぁ!早くしろぉ!」「でジョニーこう言ってやったんだ…」「あ!やべ、金たりねー」「貸さんからな?」

店の中はお世辞にもガラが良いとは言えず、昼間だというのに酒を飲み、ギャンブルや談笑にふけっている男たちでいっぱいだった。

プールはバーのカウンター席に座る。

「お客さん注文は?」

「レモンティー、アイスでシュガー2つ」

店員に注文をとりつけレモンティを待つ。

「なぁ、ここはお嬢ちゃんのような来る店じゃないぜー?」

全身を真っ赤な服でコーディネイトした趣味の悪い酔っ払いが絡んできた。

プールの肩に手をかけ顔を近づける。

「なぁ、こんな男臭い店じゃなくて、俺様ともっと楽しいトコ行こうぜー」

先にも言った通りプールは世界政府のエージェントである、まだ若くともただの酔っ払いごとき敵ではないが、目立つことを避けるべくおとなしくすべきである。

本来ならば。

「その酒臭い口をいますぐ閉じて」

プールが杖を手に取り男を睨みつける。

「おお、気の強い女は嫌いじゃねーぜ!ヒヒヒ!」

酒に酔った男はまともに思考が働かないのか、さらに無遠慮にプールの足や腰に手を伸ばそうとする。

「警告はしたわ」

プールが杖の蛇口に手をかける

「おい、待てよ!その子嫌がってんじゃんか!」

2本の刀を腰に差した少年が止めに入る。

「なんだぁ、おめぇ!悪いがナンパ中なんだよ!ヒーロー気取りかぁ?余所でやれ!」

「いい大人が、こんなことして恥ずかしくないのかよ!」

「うるせぇな!こちとら金と女と酒とギャンブルが生きがいなんだよぉ!真剣なんだよ俺様は!」

一触即発そんな空気が酔っ払いと少年2人の間に流れる。

「喧嘩だ、喧嘩だぁ」「やっちまえー」「それからジェーンにこう言われたんだ」「やっちまえでかいのー」「坊主も負けんなー」

騒ぎが好きなバーの連中は野次を飛ばし始める。

「いいねぇ、ギャラリーがいるとやる気がでるぜぇ」

酔っ払いがニヤリと笑う。

そのとき店に新たな客が訪れた。

「いらっしゃ…」

望まれざる客だが…

「おおい!金だ!金と酒出せ!」

新しい客が怒鳴る

「何言って…」

店のマスターがプールに突き飛ばされた。

一瞬前までマスターのいたところが熱に覆われた

「このライターはスキルストーンだぜ?」

強盗は赤い石が埋め込まれたライターを手にしていた。

ライターの火がドンドン巨大化し店の床にたたきつけられた、店の床の一部が一瞬にして焼け焦げ周囲にいやなにおいが充満する。

「客のてめーらもだ!全員壁際に集まれ!有り金と金目のモンだしな!」

一瞬にして店の雰囲気が変化した。

客が強盗の指示で壁際に集められる。

「あーもう最悪、タイミング悪すぎどうしよ」

(おそらく相手は炎の1St、ランクは5~6くらいかしら)

プールは冷静に相手の出方を伺うしかし…

「おい!俺様のナンパの邪魔してんじゃネーゾ!」

「オッサンより先にあんたを片付けてやる!」

さっきの2人が強盗に近づいてゆく。

次の瞬間

酔っ払いが炎に包まれた、炎は一瞬で蛇のような形に変化し男に絡みついたのだ。

炎に包まれた酔っ払いがもがく、しかし次第に抵抗が薄れてゆきついには、炎の蛇に絡まれたまま動かなくなった。

「悪いけどよ、今はそういうの期待してないんだわ。俺に、真世界政府に楯突くやつはただ死ね!」

酒場にはさっきまでのにぎやかな雰囲気はなく、ただ沈黙と男のライターの熱だけが残っていた。

 

 

 

 

 




本日も何とか更新できました、今回作中でいろいろと用語や名前が出てきましたが、そういった物も、後々説明できればいいです。
稚拙な作品ですがこれからも宜しくお願いします。
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