こんな、横島忠夫はどうでショー!   作:乱A

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( ゚∀゚)o彡°<二箱目、行ってみよーーー!


「横っちinめだかボックス・書き逃げ体験版2」

試しの二箱「『男の娘』という人種」

 

 

 

「実は目安箱にこの様な演劇部からの投書があったのだが」

 

箱庭学園生徒会長の黒神めだかは相談事が書かれている便箋を読みながらそう呟く。

 

「どんな相談なの?」

 

そう聞き返したのは人吉善吉の母親、人吉瞳である。

 

「はい、何でも劇に登場する人物に相応しい人材を探してほしいとの事です」

「どんな登場人物なんだよ、めだかちゃん?」

「うむ、ある富豪に仕えるメイドらしい。部員の中にはそのイメージに相応しい人材が居ないとの事だ」

「それはおかしいわね、演劇部には美少女が揃っている筈なのにメイド役に相応しい子が居ないだなんて」

 

善吉の疑問にめだかは答え、瞳がさらに疑問を投げかける。

 

「それなんですが、何でもそのメイドとやらは『男の娘』という人種らしくて捜しているのは女装が似合う男との事です。ところで横島丁稚は何処へ行くのだ?」

 

()と言う(くだり)の辺りから横島はめだかに気付かれない様にソロソロと逃げようとしていたが生憎とめだかの視界からは逃げられなかった様だ。

 

「ああ、そうだ!忠夫くんが居たじゃない」

「ひ、瞳さん。横島がどうかしたんですか?まさか横島に女装をさせるつもりでは……」

「そのつもりだけど?」

 

 

 

 

 

 

よこしまはにげだした。

しかし、とびらがひらかない。

 

 

 

 

 

 

 

「ああーーーっ!鍵が、鍵が、扉が開かないーーーっ!」

「よくは解らぬがどうやら貴様の出番の様だな、横島丁稚」

 

ほくそ笑むめだかの手は机の下に隠されているスイッチを押している。

どうやら扉の開閉ボタンらしい。

 

「ちょっと待って下さいめだかさん。いくら何でも横島に女装は無理があり過ぎるでしょう。横島にやらせる位ならまだ善吉くんの方が」

「ちょっとっ!阿久根先輩、何を」

「う~~ん、それはそれで魅力的な提案なんだけど」

「お母さんまで何を!?」

「忠夫くんには実績があるんだよね」

 

瞳はそう言いながら笑顔で十数枚の写真を取り出す。

その写真には可愛らしい三才位の美少女が写っていた。(例えて言うなら、てぽてぽ唯緒ちゃん)

 

「わー、可愛い」

「本当だ、見て名瀬ちゃん」

【確かにこの可愛さにはさすがの俺様も心踊らされるな】

 

喜界島、古賀、名瀬の三人は写真の女の子を見て頬を赤らめているが逆に横島の顔は青ざめて行く。

 

「な、何で瞳さんがその写真を……」

「だってこの写真は私が撮ってあげたんだし」

「え゛……も、もしかして瞳さんはウチのおかんと…」

「うん。百合子さんとは心の友と書いて“心友(しんゆう)”だよ」

「お、お母さんが撮った写真で横島先輩が此処まで慌てるという事は……」

「もしや、この愛らしい少女は横島丁稚なのですか?」

「ピンポーン、大当た「わー、わー、わー、わー!!」」

「五月蠅いぞ横島丁稚【平伏せ。】」

「ぶべらっ!!」

 

慌てて瞳の発言の邪魔をしていた横島だが、めだかの『言葉の重み』によって地面にめり込む勢いで平伏せられた。

 

「では、話を戻しましょう。この件は横島丁稚を出向させるという事で」

「そ、それじゃ横島先輩があんまりにも……」

「う~~ん、じゃあ善吉くんがやる?お母さんとしてはそっちの方が」

「横島先輩で行きましょう!」

「善吉くん、君って奴は……」

 

「嫌じゃーーーーっ!」

 

「あっ、横島が逃げた」

 

横島は飛び起きて窓から逃げ出そうと駆け出し、古賀がそれを咎める。

だが、すでに横島の前には瞳が待ち構えており彼女は背中のランドセルから数枚の布と化粧道具を取り出すと頭上に放り投げ、その手には裁縫道具が握られていた。

 

「んふふ~~。逃げられないよ、忠夫くん」

 

瞳はほくそ笑むと超スピードで横島とすれ違う。

 

 

 

 

『お母さんのたしなみ』

 

『華麗なる創造神!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう、いい仕事をした。皆、どうかな?」

 

手の甲で額の汗を拭き撮りながら瞳はそう呟き、その手には横島が身に着けていた制服があり、めだかや善吉達も横島のその変わり様に唖然としていた。

 

「なっ!? こ、これは……。横島丁稚、貴様……」

「ば、馬鹿な!横島がここまで可憐な美少女に」

「よ、横島先輩?」

 

唖然としていたのは横島も同然で何時の間にか着替えさせられていた自分の格好を見てワナワナと赤い顔をして震えていた。

 

「な、名瀬ちゃん」

【す、凄ぇ……『舞い上げた布でメイド服を創りつつ、横島の服を剥ぎ取りつつ、マッサージなどで体の体形や骨格を整えつつ、創ったメイド服を着せつつ、化粧をしつつ、横島を完璧な美少女に創り変えたがった』まさに、華麗なる創造神。そ、尊敬するぜ】

 

 

 

 

 

………、そして其処に来てはならない(変態)黒神真黒(くろかみまぐろ)が現れた。

 

「なんだか賑やかだけど何の騒ぎだい?……、こ、これは……」

「お、お兄様……」

【あ、兄貴……】

 

めだかと夭歌の姉妹は来てしまった兄に戦慄を覚えながらも僅かばかりの理性に期待していた。

 

……無駄と知りつつも。

 

 

「そうか……、解ったよ忠夫ちゃん」

「な、何をじゃ?」

 

真黒は一呼吸すると満面の笑みを浮かべ、両手を広げて叫ぶ。

 

「忠夫ちゃん、君の気持は解った!今日から君も(変態)の妹だ。さあ、変態(お兄ちゃん)の胸に飛び込んでおいで!」

 

そんな真黒の胸に飛び込んで来たのは………

 

「怨敵退散!」

「ぼごはぁっ!」

 

乱神モードで真黒を殴り飛ばすめだかと、

 

【凍って燃えろ!】

「ぎゃぎはぁっ!」

 

見た事のない能力(スキル)で真黒を凍らせて燃やす夭歌であった。

 

「な、名瀬ちゃん…、その力は?」

 

【兄貴への身も凍る様な拒絶感から生まれたこの過負荷(マイナス)を、兄貴への燃え盛る様な怒りから生まれたこの過負荷(マイナス)を、俺は『凍る火柱(アイスファイア)』と命名する】

 

何と言う事でしょう!?

 

名瀬夭歌は兄、黒髪真黒への拒絶感と怒りから過負荷(マイナス)を覚醒してしまいました。

 

皆が唖然とする中。

 

 

 

「では行くぞ、横島丁稚」

「へ?なっ!い、嫌じゃーーーーっ!放してくれめだかちゃん。後生だから勘弁してくれ~~~!」

 

めだかは未だに呆然としている横島の首根っこを掴んで引きずって行き、気がついた横島が暴れるがすでに後の祭りであった。

 

「安心するがいい、貴様が横島丁稚という事は秘密にしてやる。だがこれ以上抵抗するというのであれば……、解っているであろう?」

「ううう、何で俺ばっかりこんな目に……」

 

 

 

 

 

 

 

答え「横島だからです」

 

 

 

 

後日談……

 

演劇部の舞台は大盛況の内に終了し、入部希望者も増えたという。

 

生徒会には演劇部から謎の美少女(年)の正体は誰か、是非正式部員にとの問い合わせがあったがめだかは本人との約束だから秘密だとはぐらかしており、生徒達からは謎の美少女へのファンレターやラブレターなどが大量に送られてきたがすべて横島の手によって焼却処分されていた。

 

そして、瞳から送られて来た写真を見た百合子が大急ぎで帰国の準備をしている事を横島はまだ知らない。

 

 

終わってください。

 

 




(`・ω・)脈絡の無さは試し書きと言う事で御勘弁下さい。時系列的には生徒会戦挙編の前と言う所です。

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