こんな、横島忠夫はどうでショー!   作:乱A

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六時間目「何なのこのヘンな生き物は、魔法に関係あるの? by明日菜」

 

横島が高畑の案内で学園を周っている時、授業中の3‐Aでは和泉亜子が教科書を読んでいるのだがネギはボ-として考え事をしていた。

 

(は~~、新学期早々大問題が…。やっぱり、魔法使いにパートナーは必要なんだ。でも、パートナーなんてそう簡単に見つかる訳がないし……)

 

ネギはため息を吐きながらクラスの中を見回す。

 

(この中に僕のパートナーがいたらなあ……ハア、そんな訳ないか…)

 

 

 

六時間目

「何なのこのヘンな生き物は、魔法に関係あるの? by明日菜」

 

 

 

「センセー、読み終わりました」

「は、はい。ご苦労様です、和泉さん」

「どうしたんですかセンセ、何か悩みでもあるんですか?」

「い、いえ、悩んでるという訳じゃ……」

 

だがネギはここであえて聞いてみる事にした。

 

「あ、あの…和泉さんは10歳の子供がパートナーなんてやっぱり嫌ですか?」

「え…ええ~~~!!パ、パ、パートナーってま、ま、ま、まさか人生の?…ウ、ウチ困ります。まだ中3になったばっかやし…」

 

和泉は突然ふられた話にあたふたしており、その隣ではのどかがあわわと赤くなっている。

 

「で、でも、あの、その、今はそんな特定の男子はいないっていうか…」

「はあ……宮崎さんはどうですか?」

「ひっ、ひゃいっ!?…あ、あの…その…わ、私は……へぅぅ~~」

 

のどかはのどかで、真っ赤になりながらやはりしどろもどろになる。

 

(おお、のどかチャーンス!)

(言うのです「わたしはOKです」と)

 

ハルナと夕映は心の中で応援をする。

 

「わわ…たわしは…じゃなくて私はオオ…オオ…オk」

「ハイ、ネギ先生!!」

「はい、いいんちょさん」

「私は超OKでs「ネギ先生、ここで耳より情報♪ウチのクラスは特にノー天気なのばっかだからね」ネ、ネギセンセ、私と…わぷ「大体4/5位の奴は彼氏はいないと思うよ。まあ、私の調べだけどね」で、ですから私と…」

「は、はあ…何の話を?」

「まーたとぼけて、恋人が欲しいなら20人以上のお姉さんからより取り見取りだね♪」

「恋人?い、いや、別にそう言う訳では……」

 

キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴り、授業の終わりを告げる。

 

「ハハハハ…すみません、授業と関係のない質問をしてしまって。忘れて下さい、何でもないので。では、今日はこの辺で」

 

そう言いながらもネギは暗く落ち込んだ表情で教室を出ていく。

 

「ちょっと、ネギ…」

「ねぇねぇ、ホントどうしたんだろ?」

「あんなに元気のないネギ君初めて見るよ」

「アスナさん、あなた何か御存じじゃなくて?」

 

ネギの後を追おうとした明日菜をあやかは呼びとめる。

 

「いや~、あ、あの、何かさ、パートナーっていうのを見つけられなくて困ってるみたいなのよ。見つけられないと何かヤバい事になるみたいで…じゃ、じゃあね」

 

そう言い、明日菜は立ち去っていく。

 

「パートナー?どういう意味なんだろ?」

「もしかしてネギ君、何処かの国の王子様だったりして…」

 

ザワッ

 

「そうか、先生というのは実は隠れ蓑で本当は結婚の相手を見つけに来たとか?」

『あり得る!!』

「そっかー、ネギ君王子様だったんだー。じゃあ私パートナーに立候補しようかな」

「ええっ!?」

「のどか、これはチャンスです。この機会にネギ先生に告白するです!!」

「ゆ、夕映~~」

「そうはまいりません!!ネギ先生のパートナーは私以外に考えられません!!」

「とはいってもネギ君の気持ちもあるしね」

「それなら私自信あるけどなー」

「な、なんですってーー!!」

「私がパートナーになってなぐさめてあげよっかな~~♪」

 

間違った情報でクラス中がわきかえっている頃、エヴァンジェリンは一人屋上で日向ぼっこをしていた。

 

「ふわ~~あ、(昼は眠い)」

 

その時、

 

パシンッ

 

何かが結界を越えて来た事を感じ取った。

 

「む、何かが学園都市の結界を越え入りこんで来た。…仕方ない、調べるか。まったく、厄介な呪いだ」

 

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

ネギはその頃中庭でたそがれていた。

 

(はあ、僕は一体どうしたらいいんだろ?一人じゃエヴァンジェリンさんと茶々丸さんには勝てそうにないし、パートナーといっても誰になってもらえばいいのか)

「兄貴、兄貴」

 

そんな時、ネギの足元から誰かの声が聞こえて来た。

 

(タダオ、結構強そうだったしパートナーになってくれないかな?)

「兄貴、兄貴ってば」

(ん、誰か呼んでるのかな?)

「兄貴ーー!聞こえないんすか!?」

「あ、あれ?ひょっとしてカモ君?」

「ふう、やっと気付いてくれやしたか。ネギの兄貴、アルベール・カモミール、兄貴に恩を返しに来たぜ」

 

ネギがカモと呼んだそれは一匹のオコジョだった。

 

 

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

 

「ネギーー!まったく、アイツったら何処に行ったのよ?」

 

明日菜がネギを捜しているとそこにエヴァと茶々丸の二人に出くわした。

 

「ほう、神楽坂明日菜か」

「どうも」

「…ひょっとしてあんた達、ネギを何処かに連れ去ったんじゃないでしょうね?」

「ん?知らんぞ」

「え?」

「安心しろ神楽坂明日菜、少なくとも次の満月まで私達が坊やを襲う事は無い」

「…どういう事よ?」

「今の私では満月を過ぎると魔力がガタ落ちになってただの人間と変わらなくなる。ホラ」

 

指で口の中を覗かせると牙は無く普通の歯と変わりはなかった。

 

「今、坊やを攫っても血を吸う事は出来ないという訳さ。坊やに伝えておけ、パートナーを得るなら今の内だとな。まあ、茶々丸に匹敵するパートナーがそうそうおるとは思えんが」

「な、何ですって~~」

「それよりお前、やけにあの坊やに肩入れするじゃないか。一緒の布団に寝て情でも移ったか?」

「か、関係ないでしょ。とにかくネギに手を出したらタダじゃおかないからね」

「フッまあいいさ。仕事があるから私達はここで失礼するよ」

「仕事?」

「お前には関係のない大人の仕事さ」

 

エヴァは手を振りながら去って行く。

 

「何さ、自分だっておこちゃまのくせに」

 

ブツブツ言いながらその場を離れようとすると何やら話声が聞こえて来た。

 

 

「こうなったら適当に強そうな奴を連れて来て仮契約を交わしちまいましょうよ」

「そ、そんなのダメだよ!無理やりなんて」

 

 

「ネギ?聞きなれない声だけど誰と話してるんだろ?」

 

 

「この女なんかいいんじゃないスか。何かこう、俺っちのセンサーにビビッと来るモンが有るんスよ」

 

カモはクラス名簿に載っているのどかの写真を指さして言う。

 

「のどかさんに?」

 

そうネギが首をかしげているとカモはオコジョ魔法を使い、地面に仮契約用の魔法陣を作る。

 

「ささっ!早くそののどかって嬢ちゃんを連れて来てこの魔法陣の上で一発ブチュ~~っと」

「ブチュ~~と何よ?」

「あれ?アスナさん」

「何なのこのヘンな生き物は、魔法に関係あるの?」

 

怪訝そうに自分を指さす明日菜を見てカモは、

 

「何だ、兄貴も隅に置けないっスね。もうパートナー候補を見つけてたんスか。じゃあ、さっそくブチュっと!!」

「だから何がブチュっとなのよ。さあネギ、帰るわよ」

「は、はい。あの~カモ君も連れて行っていいですか?」

「そうね、ネギの知り合いみたいだしまあ、いいか。そのかわり騒ぎにならない様にしっかり面倒見なさいよ」

「はいっ!よかったねカモ君」

「へいっ、恩にきやす姉さん」

 

そして、三人は寮へと帰って行く。“忘れ物”をしたまま…

 

 

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

 

「それにしても広い学園っスね~」

「ははは、学園「都市」の名は伊達じゃないよ」

 

横島は高畑に案内をしてもらいながら学園を周っていた。其処に…

 

「おや、高畑先生ではござらぬか」

「あ、ホントネ」

「お久しぶりです高畑先生」

 

と、現れたのはバカレンジャーの三人。

バカリーダー(ブラック)・綾瀬夕映

バカイエロー・古菲

バカブルー・長瀬楓

 

「やあ、久しぶり。皆元気そうだね」

「高畑さん、この子達は?」

「僕は彼女達の元担任なんだよ。そして今はネギ君が彼女達の担任なんだ」

「10歳の子供が中学の教師だわ、俺は255円の時給でこき使われたりするわ。……一体、この国の労働基準法はどうなってるんスかね」

「ははは……」

 

うなだれる横島の肩を高畑はポンポンと優しく叩く。

 

「ところで高畑先生、其処におられる御仁はもしかして」

「ああ、紹介しよう。吸血鬼の調査に来てもらった…」

「貴方が横島さんアルネ」

「な、何で俺の名前を知ってるの?」

「貴方が木乃香さんとお見合いをしたのはクラス中が知ってる事ですよ」

「……何ですとーーー!!」

「私は古菲ネ」

「私は綾瀬夕映というです」

「そして拙者は長瀬楓と申すでござる」

 

 

ピピピピピピピピピピッ

 

突然、高畑の携帯がなり、電話に出ると彼は何やら慌てだす。

 

「分かった、僕も調べてみよう。すまない横島君、急用が出来た。今日はこの辺でいいかな?」

「はい、かまわないっスよ」

「ありがとう、君達も遅くならない内に帰るんだよ」

「分かったです」

「了解ネ」

「承知してるでござるよ」

 

そして、高畑が立ち去ったのを確かめると楓と古菲は横島に対し構えを取る。

 

「な、何でそんな楽しそうな眼で俺を見るのかな?」

「強そうな相手と闘うのは楽しいネ」

「そんな訳で一つ相手をしてほしいでござるよ。中々に強そうで腕が鳴るでござるよ」

「その後は色々GSの事とか教えてほしいです」

 

そんな彼女達の勢いに押されながら横島は後ずさって行く。

 

(ヤ、ヤバイ…夕映ちゃんはともかく、この楓ちゃんと古菲ちゃんは“ヤツ”と同じバトルモンガーじゃ。一度でも闘えば絶え間なく相手をさせられるに違いない…何とか逃げなければ)

 

一歩二歩と下がっても、三歩四歩と迫って来る。

 

「逃がさないアルネ」

 

そこですかさず横島は禁断の裏技を使った。

 

「あーーーっ!あんな所に」

「そんな使い古された手は通用しないでござるよ」

 

 

 

『やっぱり来てくれたんだね、兄さん!!』

 

 

 

「何と!?」

「マジアルカ!?」

 

二人は横島が指をさした方に顔を向けるが当然其処には誰もいない。

 

「しまった!!」

「引っかかったアルネ!!」

 

すぐに横島に向き直すが当然横島は逃げ出した後だ。

 

『・・・・・・・・・』

「な、何でござるかリーダー、その目は…」

「や、やめるアル。そんな目で見ないでほしいネ!!」

 

そんな二人を残念そうな目で見つめていた夕映であった。

 

続く

 




(`・ω・)出会った場所がお好み焼き屋だったらたぶん、王子様が歌い出したのかもしれない。
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