こんな、横島忠夫はどうでショー!   作:乱A

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(`・ω・)難産でしたが、何とか書けました。


ありふれ職業in横っち・三話目…みたいな?

翌朝、食事を取ろうとテラスへと集まる四人。

そんな中で妙にツヤツヤしているエヴァと逆にぐったりとしている横島を見てハジメとユエは状況を察する。

 

((ああ、喰われたんだな))

 

…と。

ちなみにハジメを喰ったユエは人の事は言えない。

 

「さて、書庫や工房の封印も解かれた様だし、私はこの世界の歴史などを調べるつもりだがハジメ、お前はどうする?」

「俺は此処で手に入れた生成魔法で義手や義眼、新しい武器などを作るつもりだ」

「ハジメ、私も手伝う」

「サンキュー、ユエ。横島、手前は?」

「俺は俺で考えてる事があるからな。少し、一人にならせてもらう」

 

そして食事を終えて横島は部屋へ、ハジメとユエは工房に、エヴァは書庫へと其々移動する。

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

書庫において資料を調べるエヴァだが、やはり考えるのは横島のこれからであった。

昨夜、神代魔法を会得した後、エヴァは横島に文珠の事は秘密にする様にと念押しする。

ヒュドラの拘束に使った【縛】の文珠はあの適当な詠唱で誤魔化せたらしく、ハジメは何も言ってはこなかったが、改めて考えてみてもやはりこの世界においても文珠は過剰すぎる力の様だ。

もし、その力が神を自称するエヒトなどに知れたら厄介な事になる程度ではすまない。

 

エヴァはこれ以上横島を傷付けたくはなかった、嘗て魔法で覗き見したGS世界での出来事、アシュタロスとの戦いとその結末。

激しく後悔し、涙ながらに謝ったが笑いながら許してくれた。

そしてネギま世界でも魔法世界の存続か消滅かという「完全なる世界(コズモ・エンテレケイア)」との戦いに巻き込んでしまった。

 

ならば、やはり優先するべきは元の世界への帰還、出来る事ならば故郷であるGS世界へと。

勿論逃がすつもりは無い、その時は絶対に付(憑)いて行く。

此処でハジメ達と別行動を取らせるのも【転】【移】や【帰】【還】が出来るのかどうかを検証させる為である。

 

とは言うものの昨日、ハジメに問われた時も「世界ががどうこうっていう事態は正直お腹いっぱい」などと言ってはいたが、実際にそう言う事態に関われば横島は口では何のかんのと言いながら彼等を助けるのであろう。

それが彼という男なのだから。

 

「はぁ~、ナギといい忠夫といい、何故私はああいう男に捕まってしまうのだろうな」

 

ため息混じりにそう呟いてみるものの、その頬は赤らみ、口元も緩んでいる。

”昨夜”の事も色々と思い出しているらしくヘラヘラ、モジモジ、いやんいやん、と悶えていた。

そしてその姿は資料となる本を取りに来たユエに開いた扉から覗き込まれていた。

 

「……見なかった事にしといてあげよう」

 

ユエはそっと扉を閉めて去って行き、エヴァはそれに気付かず今だ悶え続けていた。

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

「やっぱり無理か」

 

そう呟く横島の手の中では発動しなかった文珠が光の粒となって霧散して行く。

このトータスへとやって来たのはあくまでも事故であり、それ故に元の世界とのリンクは切れたままらしく、文珠を使って元の世界への帰還はやはり不可能であった。

う~むと唸っていると腹の虫がグ~と鳴る。

 

「あ~、腹減った。今日はこれぐらいにするか」

 

テラスには既にハジメが居り、その腕には取りあえずは形になった義手を装着しており、義眼に関してはもう少し研究が必要らしく設計図を睨みつけていた。

そしてエヴァとユエが運んで来た食事を食べるのだが、何やら精の付くメニューが多いのは気のせいだろうか?

 

「どうだ忠夫、帰れそうか?」

「うんにゃ、今のままじゃ無理だな」

「ならば鍵となるのはやはり神代魔法か」

 

そう言いエヴァは一冊の本をテーブルの上に放り出す。

 

「エヴァ、何だそれは?」

「この大迷宮を造ったオスカーとやらの手記の様だ」

 

ハジメの問いに手記を開きながらエヴァはそう答える。

 

「どうやら他の六つの迷宮も其々の試練とやらを攻略する事で最深部で神代魔法を会得出来るらしい」

 

このオルクス大迷宮で手に入れた生成魔法は魔法を鉱物に付加して、特殊な性質を持った鉱物を生成出来る魔法だが、これだけでは例え文珠の力を加えたとしても世界の壁を越える事は出来そうにはない。

ならば他の六つの迷宮を巡り、其処で手に入る神代魔法に賭けるしかない。

 

「召還魔法とやらがあるんだ。他の世界へと渡る魔法も何処かの迷宮にあっても可笑しくはない」

「ま、面倒くせぇが確かにそれが一番の近道か」

 

その他の資料を調べてはみたが確かな場所を示す物などは無く、まずはその存在が確認出来ている【グリューエン大砂漠の大火山】に【ハルツィナ樹海】、そして【ライセン大峡谷】と【シュネー雪原の氷雪洞窟】にも可能性がある様だ。

そして暫くの間、四人は行動を共にする事にした。

見も知らぬ異世界でバラバラに探すよりその方が効率が良いと考えたからだ。

 

 

 

ー◇◆◇ー

 

その後二ヶ月の間、この場を拠点として世界を巡る準備などをしていた。

ハジメの義手と義眼も練成の粋を極め、魔力を通す事で擬似的な触覚や視覚なども再現でき、もはやアーティファクトと呼べる程であった。

ハジメの腕と目を文珠で治療しなかったのは神水によって傷は塞がり”治療”自体は既にされている為であり、別に文珠の力を隠そうとした訳では無かった。

と、言うか共に旅をすると決めた時点で横島が文珠を使える事は話している。

後々の為にもこの力は隠蔽するべきだという考えはハジメとユエも同意し、四人だけの秘密とする。

 

武器に関してはドンナーの他にも破損したシュラーゲンを修復し、更に電磁加速式機関砲:メツェライ、リボルバー式電磁加速銃:シュラーク、ロケット&ミサイルランチャー:オルカン、移動手段としては魔力駆動式のバイク・シュタイフに魔力駆動四輪・ブリーゼを作り上げていた。

勿論、ハジメの趣味である。

 

横島は、ハジメの様に練成は使えないが此処で手に入れた生成魔法は相性が良かったらしく、元々の手先の器用さが手伝い、自身の霊能力を再現させ、更に霊力を増幅させる機能を持った篭手、”栄光を掴む篭手(グローリ・オブ・ギア)”を作った。

右手の赤い篭手は霊波刀など攻撃に、左手の白い篭手はサイキックソーサーなど防御に其々特化している。

もっとも、ワザワザ作らなくても仮契約カードで呼び出すアーティファクトも同じ物なのだが、霊能力同様にこの世界では異端となる力をエヒトから隠す為にも都合が良いと考えたからである。

 

そして横島が移動手段として作ったのはハジメのシュタイフとは違いサイドカータイプ、雨の日などはブリーゼに相乗りさせてもらう事にした様だ。

 

ともあれ、これで全ての準備は完了、外界に出て次の大迷宮を目指す事となる。

ちなみに作り上げた様々なアーティファクトの数々はオスカーが保管していた道具の中に”宝物庫”という指輪型アーティファクト、簡単に言えば出し入れが自在な勇者の袋で持ち運びが出き、幸いに人数分あったので有難く貰っておいた。

 

「さてと、これから外に出て各迷宮を回るわけだが俺達の装備や力は教会の奴等からは当然、異端に写り最悪…嫌、確実に敵になるだろう」

「ん」

「まあ、其処は間違いないだろうな」

「実際、私は向こうでは賞金首だったしな」

 

横島とエヴァは現実に襲われた経験がある為、その辺は最初から警戒している。

そしてハジメはユエの頭に手を置き、優しく撫でると自分を見つめる紅眼を見つめ返し語り掛ける。

 

「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで俺達は最強だ。全部なぎ倒して、世界を越えよう」

「んっ!」

 

そんなラブラブ結界を張った二人を見つめながらエヴァは肘で横島を小突く。

 

「私に何か言う事は無いのか?な・に・か」

「…何を今更」

「なっ!」

 

目を逸らしてそう言う横島にエヴァは真っ赤になって戸惑う。

まさかのカウンターパンチである。

 

「おい…、行かないのか?」

「ぷっ」

 

無意識に”結界”を作り出していた二人にハジメは魔法陣の中から呼び、ユエはそんな二人を見て笑う。

勿論、人の事は笑えないユエである。

 

こうして四人の旅は始まるのであった。

 

続く……かナア?

 




(`・ω・)栄光を掴む篭手、見た目はハイスクDDのアレその物です。
ちなみに、攻撃力と防御力を反発・増幅させた勇者王な技も使えたりします。
節操の無い馬鹿野郎と笑ってやって下さい。
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