例えばこんな結婚生活(仮)   作:水代

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クリスマス特別編書きたいな。

響二次⇒もう完結したので却下。
弥生二次⇒まだそこまでイチャイチャするような関係まで進めてないので却下。
メガテン二次⇒救世主爆誕のメシア教とその他の戦争展開になってしまったので却下。
その他⇒話数少ないので却下。

と言うわけで結婚生活で書く。


メリー(萌え)コロシマス

 

 12月25日。

 

 幻想郷にも暦と言うものはある。四季だってある。

 と言うわけで12月25日である。

 

 何の日?

 

 勿論クリスマス。

 

 とは言っても、日本人のイメージと欧米人たちのイメージは大分違うのではないだろうか。

 バレンタインと言い、クリスマスと言い、日本人はとにかくお祭り騒ぎをする理由を欲しがっている。

 そしてそこに企業が食いついて、本来の形から歪められた物が大半である。

 

 クリスマスが本当は聖キリストの誕生日であると知っている日本人はどのくらいいるのだろうか?

 

 バレンタインが聖ウァレンティヌスの殉教日であると知っている日本人はどのくらいいるのだろうか?

 

 つまり日本人にとって、元の由来などどうでもいいのである。

 騒ぎたいだけ、遊びたいだけ、何とも日本人らしいお祭り気質であると言えないだろうか?

 

 

 とは、言うものの。

 

 

 紅魔館の住人は現在は日本にあると言われる幻想郷に住んでいるものの、元来は欧州から来た存在である。まああの門番はどう考えても中国あたり発祥の妖怪だろうし、メイド長に至っては現代の人間ではあるが。

 つまるところ、何が言いたいか、と言うと。

 

「クリスマス? 聖人の生誕祭をどうして悪魔の館で祝うのよ?」

 

 まあつまるところそういうことである。

 

 

 

 

「はあ…………」

 思わず零れたため息は、予想以上に大きく大図書館に響いた。

「……………………………………」

 それでも目の前の少女は何も言わない、視線すら動かさない。

「……………………はあ」

 別に反応が欲しかったわけではないが、もう一度吐いたため息に、少女の眉根がぴくりと動く。

「…………………………………………はああぁ」

「…………何?」

 さすがに我慢の限界が来たのか、図書館の主は本から視線を外し、こちらを射抜くような視線で見つめる。

「……………………いえ、別に…………はぁ」

「……………………そう」

 基本図書館の主とはこんなものである、目の前にいても、自身はフラン以外をそこまで気に留めないし、目の前の人物もほぼ外界をシャットアウトして生きている。

 つまり、会話が成立すること自体が稀である。

「……………………はぁ」

 もう一つため息。

 

 吐いた瞬間、目の前に現れたティーカップにももう慣れた。

 

「パチュリー様、紅茶でございます」

 

 突然現れたメイド長の姿に、けれど図書館の主は一言も発さずに、視線すらそらさず、ただ手だけを動かし、カップを取ってそれを口に含む。

 飲んでいる、と言うことは問題が無い、と言うことらしい、メイド長が一礼してまた消える。

 

 まるで悪い夢のような光景だ。

 

 フランのいないこの館は、まだ自分には生き辛い場所だった。

 

 

 * * *

 

 

 人間は朝起きて、夜寝る生き物だ。

 それは夜の闇に人間の眼はついていけないからであり、夜でもまるで昼のように明るい眠らない現代の街々では、昼夜が逆転した人間と言うのは結構いるものではあるが。

 同じように、夜寝て、朝起きる吸血鬼がここの主である。

 この館はその主を中心として生活している以上、その妹でもあるフランもまた、同じような生活をしている。

 

 だからこそ。

 

「まだ帰ってこないのかな?」

 夕食も終わり、もう寝るだけ、と言った時間。

 地下部屋の主はまだその所在を見せなかった。

「どこに行ったんだろう」

 一日中いないせいで、正直かなり寂しい。女々しいかもしれないが、好きな人と一日触れ合えないと言うのはかなりクルのである。

 

 ベッドに転がりながら、起きていると寂しいので寝るか、と目を閉じ…………。

 

 こんこん、と部屋の扉が叩かれる。

 

「…………あれ?」

 

 こんな夜に誰だろうか。ここは地下室なので住人の誰かが来たのだと思うが…………。

 思い当たるのはメイド長くらいだろうか、図書館の主や門番がいるはずもないし、お義姉さんは多分もう寝ているだろうし。

 

「はいは…………い…………」

 

 何の用事だろうか、と思いながら扉を開き…………。

 

 そしてそこにいたものを見て思考が凍る。

 

 いつものひらひらとした服の代わりに来ていたのは、同じく赤い厚手のもこもことしたワンピース。襟や袖などは白く、そのコントラストが印象深い。

 金の髪の上に被っているのは、先の長い白い帽子、葉っぱを模した緑の髪飾りには赤い実のようなものがついている。

 スカートはやや短く、その下には黒のタイツ。靴もまた赤い可愛いらしいブーツに葉っぱの装飾がされている。

 その背の綺麗な羽は、服と合わさって、まるで豪奢な装飾のようにも見え、彼女の魅力をより一層引き立たせている。

 

 天使だ。

 

 前から同じ感想を思い続けていたが、今回のは一味違う。

 

「サンタ服の天使がいる」

 

 少しだけ不安そうな瞳でこちらを上目遣いに見つめていた目がその一言で揺れる。

 

「あの、タカヤ」

 

 天使の小さな口が開き、自身の名前を呼ぶ。

 

 そして天使が微笑し、告げる。

 

「めりーくりすます!」

 

 幸福が一瞬で限界を突き抜け、あまりの幸せに意識が飛んだ。

 

 

 * * *

 

 

 あ~心がぴょんぴょんするんじゃ~

 

 外の世界の日本の最近の流行語はまさに今の自身の心情にぴったりである。

 幸せだった、何と言うかもう、幸せすぎて怖い。

 

「フランが可愛すぎて生きるのが辛い」

「ふぇ…………辛いの? 大丈夫?」

 

 サンタ服の恋人が膝枕してくれた上に、頭を撫でてくるんだが、そろそろゴールしてもいいだろうか。

 

「ううん、フランが撫でてくれたらすぐに治ったよ」

「そっか、良かった!」

 

 満面の笑みを浮かべる好きな人に、思わずこちらも笑みを浮かべる。

 

「ていうか、どうしてサンタ服なんて着てるの?」

 

 可愛いのは可愛いのだが、いや非常に可愛いのではあるが、思わず理性が飛ぶかと思うくらいに可愛いのだが。

 クリスマスなんて、と言うのがここの住人の意見だと思っていたので、何故いきなりサンタ服なのか、疑問もある。

 

「あのね、これ!」

 

 ひょい、っと床に散らばった物の中から一冊の雑誌をフランが拾い上げる。

 表紙にはクリスマス特集と書かれたカラー印刷の…………ってこれ。

 

「外の世界から流れた雑誌?」

 

 しかも妙に新しい、これ忘れられて流れ着いたとかじゃなくて…………。

 

「なんかね、いつの間にか部屋に置いてあったんだよね」

 

 あ、誰の仕業かわかった気がする。

 

「でね、これ読んだら、さんたふく? ってのがあってね、これを来て好きな人のあぴーるって書いてあったから、タカヤ喜んでくれるかな? って思って」

 

 理性と意識が吹っ飛ぶくらい嬉しかったです、はい。

 

「だから森の人形使いのところに行って、前から作ってもらって、さっき出来たから持って帰って部屋の前で着替えてたんだ」

 

 何故部屋の前?

 

「一番最初にタカヤに見てほしかったから、かな?」

 

 少しだけ頬を紅潮させながらはにかむようにそう告げるフランにまた意識が飛びそうになって。

 

「フラアアアアアアアアアアン!」

「え、きゃっ」

 

 思わず抱きしめる。そのまま二人でベッドに転がると、二人分の重みが少しだけベッドが沈んだ。

 

「あはは、可愛いなあ、フラン。もう好き、大好き!」

「え、えっと…………うん、私も、大好きだよ」

 

 と、まあ、これが俺たちのクリスマスの思い出である。

 

 この後めっちゃ(以下略

 

 

 




そう言えば今更思い出したが、この小説の始まりみたいなのがあって。
元々なろうの活動報告に書いてたのがこの小説の一話、二話なんですが、それを書くきっかけがクリスマス仕様のサンタコス妹様の可愛さにあてられたからなんですよなあ。

と言うわけで、もう一回そのイラスト見ながら妄想膨らませて一時間でさらっと書いてきたクリスマス特別編でした。



全く、妹様が天使すぎて可愛すぎて、今日も生きるのが辛いぜ。
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