東方古来伝   作:紫畝 幽扇

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どうも、夏休みに突入した紫畝です。(もう1ヶ月経ってる)
というわけで、小説の方も夏休みに…
な訳ないですよー。
執筆していきますよー!(執筆遅れた自分が何を言っているんだろう……)
どうぞ暖かな目でご覧くだされば嬉しいです。
ただ、くれぐれも室温まで暖かくして熱中症にならないようは気をつけてくださいね〜
では、ゆっくりしていってね!


第9話 金髪の妖怪と銀髪の教師

俺はただいま急速に落下中。眼下をみると、そこには…

 

「うぇっ、ぎもぢわるぃ〜」

 

辺り一面、見事な紫色で覆われていた。妖しげなその色彩に思わず吐き気がしてくる。ただ、俺は落下しながら一人納得していた。名前が(ゆかり)だから(むらさき)なのだと。無論、逆もあり得るのだが。

周りをさらに見てみると、たくさんの()がこちらを見ていた。なんか俺を監視しているようで、とても不気味な感じがする。本当、紫さんって趣味悪いよなー。服とかいつも持っている傘もなんか変わってるし。

 

「うおっ!」

 

そんなことを思っていると、いきなり足が何かに触れ、気がつくとそのまま着地していた。あまりの衝撃のなさに、空中浮遊でもしているのかとでも思ってしまいそうな感じだ。

 

「居心地はどう?」

 

突然、そんな声が俺に降り注いだ。と同時に目の前の空間が裂け、そこから一人の人が入ってきた。

長い金色の髪をリボンで結んだその妖しげな人物は、八雲紫という。

 

「居心地、最悪ですよ。よくこんなところに好き好んでいられますね」

「こんなところって…。ところで、お望みは果たせたかしら?」

「望みって、落下することがお望みじゃなかったんですけどね。紫さん」

「あの状況では、それしかなかったのよ。まったく、感謝して欲しいわね」

 

いや、紫さんのことだ。絶対、他に方法があったはずだ。おまけに感謝して欲しいとか、もうそうなった原因の追及は紫さんに通用しないらしい。

 

「…はぐらかさないでくださいよ。知っているんでしょう?」

「…何のことかしらね」

「俺は京都に行きたいんです。心を読める紫さんなら知っていたでしょう?」

 

そう尋ねると、紫さんは苦笑いしながら答えた。

 

「私は心なんか読めないわよ。おまけに京都って、何を言い出すかと思ったら。ここからじゃだいぶ距離があるわよ?」

「それでも俺は行きたいんです!」

「あらあら、これは説得しても無駄かしらね。でも、あなたにはまだ早いわ」

 

早いとはどういう意味だろう。紫さんはなんだかんだ言いながら協力してくれると思ったんだけどな〜。無駄とか言いつつ、まだ止めようとしているあたりがやはり紫さんだな、と思う。そう思っていると紫さんはまた心を見透かしたかのようなタイミングで答えた。

 

「あなたはまだ、ここについて知らないことが多すぎるわ。それまではダメよ」

 

なんか答えになっていないような気がするが、紫が言うからには何かよほどのことがあるのだろう。少しはここについて知ったつもりだったのだが。

だが、俺にだって京都に行きたい理由がある。今は行けなくとも、行きたい目的だけは紫さんに伝えておこうと心に決めた…刹那、

 

「俺は、京都に行って、てえぇェェェ〜!?」

 

俺はまた、両端をリボンで結んだスキマの奥へと急速に落下していった。

それにしても、紫さんリボン好きなのか?

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「…う、うっ」

 

気がつくと、俺は地面に突っ伏していた。地面はやはり土だが、竹林の道とはまた違い、踏み固められた感じがする。もうこれで、何回地面に寝そべったことだろう。おかげで地面の微妙な違いも見分けられるようになってしまった。無論、何の役にも立たないが。

 

「……い、おい。大丈夫かい?お兄さん」

「酒にでも酔ったんじゃねーのか?」

「まだ、昼間だぜ。ったく、最近の若いもんは」

 

何か声が聞こえたので、周りを見ると人が三人ばかり俺を囲むように集まっていた。どうやら、倒れていた俺を心配してくれていたらしい。

 

「いやいや、この人空から降ってきたんだ。この目でしっかり見たんだよ」

 

よく見ると、その三人の後ろにもう一人立っていた。その人の話を聞くに、俺は空から降ってきたらしい。そう聞いて立とうとすると体の節々に激痛が走り、思わずよろけてしまった。…だけならよかったのだが。

 

「っっ!」

「きゃっ!」

 

なんと、その俺が降ってくるのを見たという人に寄りかかるような姿勢でぶつかってしまったのだ。

 

「すっ、すいません!」

「いえ、私は大丈夫だけど…それよりあなたの方が大丈夫?」

 

慌てて謝っていると、逆に俺の身を心配されてしまった。俺が大丈夫だと言おうとすると、さっきの三人がこっちに向かって走り寄ってきた。なんか、その姿が凄まじくてちょっと引いてしまった。

 

「「「慧音先生⁉︎お怪我はないですか?」」」

「…あ、ああ。突然でちょっとびっくりしたが」

 

しかも、見事にはもってるし。言っちゃあ悪いが、だいぶキモい。しかしそんなことは日常茶飯事なのか慧音と呼ばれたその人は、彼等にそう答えるとすぐさまこっちに向き直り、一言。

 

「うち、来るか?」

 

……はい?本当にここの人たちは大丈夫なのだろうか?どうやら警戒心とかいうものがぽっかり抜け落ちてしまっているらしい。だって、普通初対面の異性に「うち、来る?」とか言います?それも自分で言うのもなんだが空から降ってきた不可解な奴に。俺だったら完璧に放っておくぞ?

そのあまりの警戒心のなさに驚いていると、俺が戸惑っているのに気づいたみたいだった。

 

「……ああ、名前も知らないような人の家に上がりたくはないよな。私は上白沢(かみしらさわ)慧音(けいね)だ。寺子屋で教師をしている」

 

慧音さん、ですか。それにしても教師とは驚いたな。だって銀髪の教師さんとか普通いないでしょ。教科は何を教えてるんでしょうかねぇ。まさか、よりによって歴史とかじゃあないですよね?まあ、そんなことは今聞かなくてもいいよな。

 

「教師ですか……。でも、迷惑じゃあないですか?」

「いいって言ってるだろう?」

 

ううっ、この有無を言わさぬ感じ。誰かさんに似ているな〜、誰とは言わないけど。

 

「じゃあ、行くか」

「はい」

 

……あの三人はただいま絶賛石像中だけど、まあいいよね。

こうして、俺は慧音さんの家へと向かったのだった。




なんか、長く書いてしまいました。
これぐらいが普通なのかもしれませんがね。
まあ、そんなことは置いておいて、(置いておくのかよ)
やっとけーねさん出せました!
実は慧音さんの中性口調が書けなくて、更新遅くなっちゃってたんです。(言い訳で〜す、てへっ☆)
いつも同様、御意見&御指摘等あればよろしくお願いします!
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