IS《インフィニット・ストラトス》鏡面咆哮ベルデ!   作:上からピーコック

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さんわ

初変身して初めて考えた事、それはクリアーベントの効力である。もしもアニメのようによく見れば分かるような迷彩ならばクレームを出しにいかなければならないのだ。私はデッキからカードを引く。バイザーから舌のようなキャチャーが飛び出し、カードを手から離す。バイザーに入りきったカードは消滅し、設定通りなら次の変身まで使えない。そして望み通りの音声が鳴る。

『clearvent!』

身体はすぐに色を無くし透明に変わる。鏡に映るものは何も無く、光の反射すら違和感無く隠している。特に問題はなさそうだ。次にミラーワールドから相棒のバイオクリーザを呼ぶ。

『advent!』

なぜかマグナギガよろしく下から湧い出てきたが、気にしない。とりあえず、挨拶をしておこう。

「これからよろしくな?相棒!」

「ギュイッ!」

俺の知ってるバイオクリーザと鳴き声違う…。が、まあいいのか?とりあえず、手を振り帰っていいと意思を伝える。するとバイオクリーザは何事もなく帰っていった。パソコンにメールが届いたようなので変身を解除し、パソコンを操作する。どうやら神様が現在のプロフィールを作ってくれたようだ。色々長ったらしく書いてあったが要約すると、私の名前は高見沢 蜴陽(タカミザワ カゲヒ)。父は高見沢 逸郎、龍騎原作のベルデの人、母は高見沢 奈加子、私はこの二人の養子らしい。そして父は高見沢人類科学技術研究所の所長だった。だったというのは、私が二歳の時に失踪したらしいのだ。そして今は名目上は母が所長であるらしい。名目上でしか無い理由は少し前に事故にあってから目を覚まさず、本人の意思書により私が所長候補として挙げられているらしい。しかし、私は四歳なのでかなり消極的な扱いらしい。神様からは『ここは貴方が頭が良い事をアピールして所長となるものよし、放置して別の道を選ぶもよし。貴方次第です。』とコメントが書かれていた。そして、私は今の今まで閉じこもっていた設定らしい。母が目覚めない事のショックという事らしいので、悲愴感漂う接し方でないと怪しまれるかもしれない。不謹慎だが、演技してでも相手の不快感を取り除きたい。何故そんなことを考えるかというと、この仕事を受けようと思ったからだ。理由は比較的単純で、簡単に就職出来るというだけの事だ。ミスリードを弾いたらそれはそれで、成功したら持ち前の処理能力で立ち回ろう。因みに神様に魂のソース作りを頼まれたのは私が一番処理が速かったかららしい。その手の天才には負けるだろうが、事務的な作業には自信がある。資料によれば所長は管理的な仕事が多いらしく、サポートがあれば出来るかもしれない。それに記憶が正しければ子供社長はいたはずで、所長でも問題はない気がする。何よりある程度金を稼げれば後は自由なのが一番いい。やる部分はやり、後は放り投げておけばいいかな?という訳でそろそろ外へ出て、ここの人と話し合いを………

「お嬢様、お茶の時間です」

「……今時ティータイムを楽しむお嬢様っていたんだね」

「!?」

中から反応があったのに驚いたのかお茶を落としてしまったらしい。ティーカップの割れる乾いた音と紅茶の零れる音がユニゾンを生み出し、少しの間共鳴を起こす。

「皆!お嬢様がお喋りになられたぞ!」

外が騒がしくなり、とてつもない出て来てねムードが漂う。仕方なくベットに突っ込みかけていた足を抜き、扉へ向かう。正直言って部屋がでかいせいでこれが一つの家だと思っていたのはナイショ。扉の外はカーテンで塞ぎきった部屋より、遥かに明るく太陽を見ているようだった。……要約:目がッ!

「えっと……みんな、おはよう?」

「「「「「おはようございます、お嬢様!」」」」」

ここはお城かな?というかお手伝いさん多すぎだろ…、人科技研究所はお金持ちかな?すると爺や風の人が話しかけてきた。

「……お嬢様、ご機嫌は?」

どうやら気を遣ってくれたらしい。あまり心配はかけたくないので、それっぽい返事をする。

「ええ、まあ大丈夫よ」

「ええ、ええお嬢様。奈加子様の時はご乱心でしたが、落ち着きを取り戻せたようで何よりです!」

「は、はあ…」

みんな涙流したり鼻すすったりするから少し戸惑う私であった。だが、めんどいから本題をさっさと出したいので、こちら側から切り出す。

「それで、所長に就任するかどうかだけど……」

「いえいえ、今はゆっくりおやすみに……」

「結構休んだからいい。とりあえず今はこっちの話を聞いて…」

「「「はっ!」」」

ちょっと怖いです、あなた達。

「えっと、私が所長になる事について異議がある人?」

誰もいないのか。逆に怖いですよ。

「それで、やってみようと思うの。所長ってやつを」

ん、黙っちゃったよ。だから怖いって……

「「「イヤッタァァァァ」」」

……、怖いです。(三回目)

「お嬢様が遂に決心を固められたぞ!」

「早く就任式の準備だ!」

「今日中に始めるぞ!」

「お嬢様!ここにサインを!」

「あ、はい。」

事がトントン拍子に進み、返って空回りしている気がするが、気にしない。しかし疲れたな、と思った瞬間酷い眠気に襲われる。多分後ろはふかふかの絨毯だろうな、と考えながら倒れる。寝る前に考えた事は、またみんなに心配かけるな……で、あったと思う。

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