サーヴァント・ヒーロー   作:かたなあさはまな

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「一人で歩ける」
そう言った桜を、そっと降ろしたRXは目的地に向かって歩き出す。
「あ・・・」
桜は先に歩いていくRXを見て、声を出す。

やっぱりあの人も私を一人置いてくのだろうか

やっぱり付いて行くと言ったのは迷惑だったのだろうか

やっぱり私は迷惑な存在だったのだろうか

一人置いて行かれるのは寂しかったとは言え、付いて行くと言ったことを後悔し始めた桜。
少し俯いていくと足音が消えたのに気が付いた。
桜は顔を上げると、RXが立ち止まり桜を肩越しに見ていたのに気が付く。
桜は少しうれしくなり、RXに駆け寄った。
RXは桜に歩調を合わせ、二人は自然と手をつないでいた。
RXの固く冷たい手を、桜は柔らかく暖かいと感じていた。
二人はまるで、散歩に行くかのように歩いていった。


第4話

港の倉庫街に剣戟が鳴り響く。

2本の槍と、1本の剣がぶつかり合う。

 

やがて、槍を持った男が間合いを取り口を開きだす。

「名乗りもないままの戦いに名誉もくそもあるまいが、ともかく称賛を受け取れセイバーよ、ここに至って汗ひとつかかんとは女だてらに見上げた奴だ」

その言いに、剣を持ったセイバーが答えた。

「無用な謙遜だぞランサー、貴殿の名を知らぬとは言えその槍裁きをもってその賛辞、私には誉だ。ありがたく頂戴しよう」

その時、倉庫街に声が響く。

「じゃれ合いはそこまでだランサー」

どこからの声に、セイバーの背後にいた銀髪の女性が驚き声を上げた。

「ランサーのマスター!?」

「これ以上勝負を長引かせるな、そこのセイバーは難敵か?・・・む、誰だ」

ランサーのマスターと言われた声の主は、ランサーに勝負を急がせようとしたが、倉庫街に新たな人影を見つける。

ランサーのマスターと呼ばれた人物以外の者達が辺りを見渡すと、倉庫の一角から二つの人影が出てきた。

「あれは女の子と・・・人なの?」

銀髪の女性が驚きつぶやく。

今この場、戦場においてあまりにも似つかわしくない女の子と、黒き異形の姿。

三者三様に驚き、警戒をする。

誰かのサーヴァントか?

そうだとするとあの女の子がマスターか?

鋭い視線が黒き異形に注がれるが、赤く輝く目と思わしき物に変化がなく暴風のようだった戦場に、静けさが舞い降りた。

 

完全に膠着状態になったその場に、最初に動いたのは黒き異形だった。

 

女の子を連れた黒き異形はふと、何かに気が付いたように空を見上げる。

この場で、敵となりうる者たちから完全に視線を外すなどありえない。

誰もがそう思ったが、誰もが黒き異形に追随するように空に視線を向けた。

「あれは」

何かがこちらに向かってきている。

この場のすべての者がその何かを見ていた。

そして、雷と雄叫びと共に二匹の牛が牽引するチャリオット(大型戦車)が滑空しこちらに舞い降りてくる。

「A A A A La La La La La ie!!」

そう雄叫びを上げながらセイバーとランサー間に着陸し

「むう、皆を驚かせて現れたかったのだが仕方がないか。あまり締まらぬがまあよかろう」

チャリオットに乗った大男が何か、一人で自己完結し両手を広げ口を開いた。

「双方剣をおさめよ、王の前であるぞ。わが名は征服王イスカンダル此度の聖杯戦争においてはライダーのクラスを得て現界した」

何故か遠くの空から現れた男が、何故かドヤ顔で自己紹介を始めだした。

黒き異形と少女を除き、皆が驚き唖然としていたが何故か最も驚いていたのが大男と同乗してきた少年だった。

 

「何を考えてやりますかこの馬鹿はぁぁあああ!!」

皆がこのよくわからない状況の中、ライダーのマスターと思われる少年が叫び、

 

ビチッ

「ぐへっ」

 

ライダーにデコピンを食らわせられ沈んだ。

 

 

一体何がどうなっているんだ。

完全に固まったこの状況の中、固まった皆を動かしたのもまたライダーだった。

「うぬらお主とは聖杯を求めて相争う巡り合わせだまず問うておくことがある」

真剣な顔をし、何か重大な事を聞くのかと皆が身構えライダーが口を開く。

「うぬら、ひとつ我が軍門に降り聖杯を余に譲る気はないか。さすれば余は貴様らを朋友朋ととして遇し、世界を征する快悦を共に分かち合う所存でおる」

そう言いながらそれぞれに視線を向け、又もやドヤ顔で尋ねた。

 

その場のほとんどの者が、何だこいつと思ってる中、首を左右に小さく振りながらいち早く答えたのが、ランサーだった。

「その提案には承諾しかねる。俺が聖杯をささげるのは今生に誓いを立てた新たな君子ただ一人。断じて貴様ではないぞ、ライダー!」

そして、それに同調するようにセイバーが口を開く。

「そもそも、そんな戯言を述べたてるために、貴様は私とランサーの勝負を邪魔立てしたというのか?だとしたらそれは騎士として許し難い侮辱だ!」

風により見えない剣をライダーに向け言い放つ。

 

「いやいやまてまて。お前たちの戦闘を中断させたのはあそこにおる者ではないか!?」

 

そう言いながら今も、登場から手をつないだまま立っている黒き異形と少女にライダーは指をさした。

 

 

 




んん?ライダーを出すのが思ったより難しいぞ?

昨日ひと段落した時点で文字数1025文字。
「毎回毎回短いな~少し長くしよう」
で、今に至ります。
何か4話目にして書き方が崩れてきたような気がする。
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