魔法と科学の共鳴世界 -Outside a story-   作:杜木 馨

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もうこの小説も大詰め

では第18話『雪』をどうぞ


雪

 深龍(しんかみ)は村の中央、自分の体が埋(うも)れている所の近くまで来ていた。

 相変わらずの猛吹雪(もうふぶき)で50cm先さえ見えてない。

 でもなぜ普通に歩いていけるのかと言うと、

 スキャナーで地面(正確には雪の面)を把握し、歩いている。

 

 前から細長いが氷の塊が3本、スキャナーに映しだされる。

 バックステップをしながら右、左、右と避ける。

 手を地面に付ける。

 吹雪のなかから人が深龍(しんかみ)に向かって飛び込んでくる!

 吹雪のせいで男か女かわ判断できないが、黒いコートを身にまとっているのはかすかに確認できる。

 

 スキャナーで捉えた時にはもう遅く、右腕を立てて相手の攻撃をガードする。

 腕と腕がぶつかり合い、鈍い音がする。

 (また肉弾戦か)、と思った。

 だが、その答えは違う。

 相手は深龍の腕を掴むと、ピキピキと音を立てて凍らせてきたのだ。

 深龍はとっさに腕を払い、大きくバックジャンプをする。

 地面に、と思ったがそこは雪の上、この体は重たいので足が雪にうもってしまう。

 

「くっ、やばいな」

 

 深龍は片腕の感覚がないことに気づく。

 そう、さっきの腕を払った時に右腕が肘の手前から取れてしまっているのである。

 さっきのように腕を転送しようにも、転送してから、エネルギーを供給するところがない。

 そんなことを考えている隙に敵はまだ攻めてくる。

 

 深龍は左手を額に当て瞬間移動する。

 敵はその場で止まる。

 その後ろから足で蹴る深龍。

 敵はしゃがみ躱す。

 そして、足に手を伸ばすが、深龍はまた消える。

 深龍はこの魔法に覚えがある。

 雪の魔法と、氷の魔法。

 どちらも似ているが、魔法としては全くの別である。

 元の水魔法からの派生ではあるが、発動のプロセスが違う。

 

 雪は雪魔法(ゆきまほう)。

 氷は氷魔法(こおりまほう)。

 

 両方使う魔導士のことを氷雪(ひょうせつ)魔導士といい、このような魔導士は数少ない。

 水が使えるからと言って雪や氷の魔法が使えるとは限らず、氷や雪の魔法が使えるからと言って水の魔法が使えるわけではない。

 似た魔法ほど同時に扱うのは難しい。

 

 深龍(しんかみ)の知り合いに一人だけいるが、まさか。

 深龍(しんかみ)は叫んだ、

 

「まさか、お前は、し...」

 

 喉を思い切り掴んでくる。

 

「やっ、ぱり、お前...」

 

 敵は喋らない。

 画面に映るのはノイズが混じった絵。

 

「ぐぅ」

 

 (やばい

  これ以上は。)

 瞬間移動をしようと思ったが、画面の右下に赤く点滅している3桁の数字がある。

 今までの戦闘、ここに来てからのスキャナーや寒さ対策、連続の瞬間移動でかなり消耗している。

 このままでは、まずい、なんとかしなくては。

 

 

 敵は力を込める。

 そして、一気に解放する。

 

 一瞬にして辺りは凍りつく。

 

 深龍の体も凍りつき、全身を氷が包み、大きな塊ができる。

 そして氷の塊は砕け散る。

 




☆あとがき☆

どうも、皆さん読んでいただきありがとうございます。
作者の杜木 馨《かおる》です。

今回の話しはどうでしか?

この回で全ての戦闘は終わりです!
いやぁ長かった。
この最後の話は、結構早めに決まっていたのですぐに投稿できました。
まだ話は少し続くので見てくださいね
では

♦︎次回予告♦︎

最終回

次回『終結』
お楽しみに〜
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