今回の投稿作品は大学受験に疲弊した作者が気分転換がてらに書いたものです。
ですが、書くからには全力で書くので感想や批判なんかも宜しければ参考にしたいのでよろしくお願いします。
とある満月の夜、一人の少年が月光に輝く美しい砂浜を歩いていた。
「はぁ、今日も野宿かよ。いい加減に寝袋をだすのもメンドくなってきたし、砂を布団にして此処いらで寝ますか」
そう言いながら背中に背負っていたバッグパックを置き寝転んだ。
この、いきなり主人公にあるまじきヅボらな独り言を呟いたこの黒髪黒目の少年はリオ・ユースタス、現在は10歳で旅人として世界を旅している少年である。
そんな彼は現在、フィオーレ王国という国を西から横断しており、前回滞在していた町から次に滞在する予定であるマグノリアまで3日間ほど野宿している。
彼は寝転んで空を仰いだ、空には大きな満月と満天の星空である。
まぁ、だからと言って3日間も見続けているので特に感想もなく、彼は瞼を閉じて眠りの体勢に入った。
すると…………
「ーーーーーーー‼︎」
「ファッ⁉︎ナニゴト⁉︎」
突如として聞こえた叫び声に、思うず片言を発しながら飛び起きてしまう。
しかし、片言になってしまったがまるでこんな状況に慣れていたかの様に、悲鳴の聞こえた方向に構えをとりながら中腰の姿勢になって目を凝らす。
すると目を凝らしてもはっきりとは分からないが誰かが倒れているのがわかった。
「ん?人が……倒れてるみたいだな」
そう言いつつ、彼はバッグパックん掴んで倒れている人物の元へ駆け寄る。
その人物は赤い髪をしたリオと同じくらいの少女だった。
顔には眼帯を着けており、服とは言い難い汚れた布を纏っていた。
しかも、背中には鞭で打たれたような傷があり他にも打撲痕や切り傷、火傷など様々な傷がついており、その姿はとても直視したくないほど痛々しい姿をしている。
ふむ、どうやらこのなりから考えて、こいつは奴隷と見て間違いないだろう。
差し詰め、嫌気が指して飼主から逃げ出したんだろう。ならば、その飼主にこいつを返して金を………ゲフンゲフン‼︎こいつを治療して何処か安全な所に連れて行こう。
いかんな、前の町で散財し過ぎたせいか、思考が金をメインで考えてやがる。
というか、こんなプリチーな少女をもう一回地獄に叩き落とすとか、そんな鬼畜こと俺にはできん。
まぁ、取り敢えずは治療が先だな。
少女について思考を纏めた(?)リオは取り敢えず少女の治療をする事にした。
「フゥ〜、疲れたな。なんで俺がこんな夜中にメンドい事をしなきゃならんのだ」
治療道具を片付けながらそうぼやく、リオは溜息を吐きながら先ほど治療をした少女を見る。
彼方此方に包帯と湿布が貼っており、我ながらに完璧な処置ができたと思う。だが目の方は完璧に潰れていたっぽく、魔法を使わないと完治しそうにないので取り敢えずの処置だけをしといた。
まぁ、後はこの少女が起きてからにしようかな。
因みに、リオが治療中に少女をあられもない姿にしていた事に、後で気が着いて一人でテンパったのは言うまでもなかった。
治療道具を片付けたリオはさっき作った焚き火を前にして特にする事もなく、唯ボーッとしていた。
疲労はピークだしいっそのこと寝たいのだが。彼は寝てはいけなくなったのである。
理由は簡単で、それは少女のメンタルを考えてのことである。
何せ少女は気絶する寸前に絶叫していたのである。
つまり、メンタルがマジてヤバい状態でブラックアウトしたんだからもし、起きた時にまた発狂した場合にはすぐに対応する必要があるのだ。
「眠い、というか何だか向こうの空が明るいんですけど。
ダァ〜ッ畜生め、こんな事なら昨日中に無理してでもマグノリアに行けば良かった!!!」
徐々に明るくなって行く空に彼の叫びがこだました。
そしてこの絶叫をした日から、彼と彼女の物語が始まるのであった。
この小説を午前3時から書き始めて、書き終えたのが午前8時である。
勉強を集中する為にコーヒーをがぶ飲みしたせいで眠れなくなってしまい、挙句の果てにその場のテンションに身を任せて書き挙げてしまいました。
まぁ、でも久しぶりに小説を書きましたが、いい気分転換になりました。
これからもぼちぼちとですが書いていくので良かった見てください。