僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた。   作:楠富 つかさ

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二年生になりました♪
#66 新しいクラス


 季節は巡り再び四月になった。星鍵学園の高校二年生になったボクたちは、クラス発表を見に、そして明日に控えた入学式の準備をするために登校していた。

 

「悠希、見付かった?」

 

 麻琴にそう聞かれる。テニスコート沿いの窓に貼られたクラス掲示を確認する。二年五組二十二番、そこに自分の名前を見付けた。

 

「そっちは?」

「あったあった。一組の二十五番」

 

麻琴と別々のクラスなのは分かってたからいいとして、星鍵は六クラスに大体三十数人の生徒を割り振る。一から三組が文系で四から六組が理系。三組と六組が就職組で他は進学組、そんな感じの割振りになっている。同じクラスには……あ、希名子ちゃんがいる。調理部の一年生はみんな理系に進んだけれど、クラスはバラバラになっているようでボクと希名子ちゃんしかいない。千恵ちゃんは進学しないって言っていたから六組だろう。で、美夏ちゃんが四組なのかな。部活はさておき明音さんも四組なのかな、見当たらない……あ、生徒会選挙に出ていた島さんがいる。島由花菜さん……どんな娘だっけ。あと見覚えのある名前と言えばミスコンにも出ていた高橋真紀さんかなぁ。王子様系だったはず。そう言えばミスコンは一度グランプリに輝けば出なくてもいいようになっているらしい。今年は高橋さんに丸投げ出来るからラッキーだ。……となると実村先輩は三年生になって初出場だったんだ。生徒会ってそんなに忙しいのかな。

 

「一組は誰がいる?」

「千歳ともなかは一組だ。ラッキー」

「二人に勉強のことで迷惑かけちゃダメだよ」

「あーい。分かってるし、塾に行ってからけっこう頑張ってるんだぜ?」

 

 麻琴とそんなやりとりをしつつ教室へと向かった。校舎の階段は東西と中央にあり、中央の階段が三組と四組の間くらいに位置している。ボクと麻琴は中央階段を上がって一旦お別れする。寂しいようなそうでもないような。

 教室に入ると、何人かがこちらに視線を向けた。あまり意識していなかったがボクはミス星鍵なんだよね。校内ではちょっとした有名人なわけで……。ちょっと視線が怖い。

 

「やぁやぁやぁ!! 姫さまではないか。この高橋真紀、ミスコンで貴女のお姿を見て以来この胸の高鳴りを忘れたことは一度もございません! どうか自分をお側においてはくれませんか?」

 

 いきなり声をかけてきたのは王子様キャラの高橋さん。さっきまで何人かの女子に囲まれていたのに、突如として現われた。思わず硬直してしまったが、なんとか当たり障りのない言葉を探す。

 

「えっと、よろしくね高橋さん。その、普通に仲良くしてくれたら嬉しいかな」

「なんとありがたきお言葉。この高橋、何かありましたら必ずやお力になります。では、失礼します」

 

 ミスコンの時はあまり他の出場者と会話していなかったから、あんなにも濃い人物だとは思っても見なかった。さっそくちょっとお疲れ気味なボクに、希名子ちゃんが声をかけてくれた。

 

「ユウちゃん久しぶり。お花見に行ったって日以来かな?」

「おはよ、そうだっけね。お店にはあの後も二回くらい行ったけど、ちょうど会えなかったみたい」

 

 春休み後半の話をしていると、教室に先生がやってきた。田澤先生という三十代くらいの男性で、取り敢えずクラス委員長を決めると言って皆に着席するよう促した。

 

「誰かやりたい人はいる? ……いないなら、あ、島がいるのか。黒瀬先生から評判は聞いているよ、どう? 頼める?」

「は、はい。分かりました」

 

 そんなやり取りがあって、島さんがクラス委員になった。去年もそうだったようだけど、頼まれたからやっている感じがするのが少し気になった。

 

「おし、クラス委員も決まったし整列して体育館へ向かってくれ。明日の入学式の準備、てきぱき進めてくれよな」

 

 明日は入学式、澄乃ちゃんやメグちゃん、それからあまほ先輩の妹が入学してくる。きっと調理部にも新入生が来てくれる。ボクは少しだけわくわくしながら、体育館へ向かった。

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