読んで楽しむダークソウル   作:ヨイヤサ・リングマスター

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 今回の話はこれまでの話とは全く関係ありません。
 それ+ダークソウルの原作ともほとんど関係ありません。

 原作の名を語る別の何かです。

 どうしてもギャグが書きたくなったので勢いで書きました。


 


第14話:アノール・ロンド小学校

 

 

 変わることのない天候に恵まれたこの地にそれはあった。

 

 子どもたちの学び舎、『アノール・ロンド小学校』が。

 

 

「それでは皆さん、明日も元気に登校してくださいねー♪」

 

 

「「「はーい、先生さよーならー♪」」」

 

 

「はい、さようなら♪」

 

 

 そこの教師、『太陽の王女』グウィネヴィア先生は笑顔で生徒たちを見送る。

 

 

「ふぅ、これにて今日の授業も終了。

 明日はいよいよ私が教師になって初めての授業参観の日ですね。

 気合い入れないと!」

 

 

 そう、このアノール・ロンド小学校は明日、授業参観の日なのだ。

 

 個性豊かな生徒たち……それに生徒以上に個性豊かすぎる親御さんたちが来るので新任教師のグウィネヴィアは気合いを入れる。

 

 そもそも彼女が教師となったのはこのアノール・ロンドの地が暇すぎるということにあった。

 

 父グウィンが古竜を倒して数年、各地は平和になっていたが退屈でもあった。

 

 そこでグウィネヴィアの弟、『陰の太陽』グウィンドリンの提案により女教師として小学校を始めることになったのだ。

 

 何故かサイズがぴったりのオーダーメイド品のような気心地のいいスーツを弟が持ってきた時は驚いたがグウィンドリンがそういう服飾の技術もあることをしっていたので特に気にしなかった。

 

 強いて言うならば下着が赤色というのが気になるが。

 

 

「私は『太陽の王女』だから純白の下着の方がイメージに合う気もするんですがね……」

 

 

 だが弟にとっては赤こそが姉グウィネヴィアの色だったのだろう。

 もしくは彼女のファンクラブの声を取り入れたのか……。

 

 しかしグウィネヴィアはあまり弟の作ってくれた下着を気に入ってはいなかったので基本的に下着はつけていなかったりする。

 

 それが彼女のファンクラブや弟を喜ばせることになっていたとしても気にするグウィネヴィアではなかった。

 

 

「それはさておき、明日の授業参観、親御さんたちはきちんと正門から入ってくれればいいんですけどね」

 

 

 グウィネヴィアのこの発言、実は以前小学校を始めるまえの学校見学を始めた時、正門からではなく、裏口から侵入しようという連中が多数いたのだ。

 

 連中が裏口侵入してきたのは、教師をすることになったグウィネヴィアの私物を漁ることだったのだが、一人も逃さず暗月警察に捕えられてしまったりもした。

 

 その時の騒動でアノール・ロンドのあちこちの窓ガラスが割られてしまったりもしたのだ。

 

 大斧や特大剣、さらには『混沌の炎の嵐』や『墓王の大剣舞』ですら割れない丈夫な窓ガラスを割れると言えば、侵入者たちの力量が分かると言うものだろう。

 

 アノール・ロンドの窓ガラスに割れたところがあるのはそういういきさつもある。

 

 

 まぁ、それはともかく、生徒を募集すると来るわ来るわ。希望者が多数いたのだ。

 

 そのため学校を開いてからはグウィネヴィアも暇つぶしが出来るわ、ずっと寝っ転がってばかりいなくて済むはで充実した日々を送れていた。

 

 

「姉上~~~!!!

 明日の授業参観には暗月警備部隊50人で教室の周りを囲みますので、どうぞご安心ください!」

 

 

「グウィンドリンったらそんなに警備をしていたら子どもたちが驚いちゃうじゃない。

 少し警備は減らしてよね」

 

 

 何かと構ってくる弟を鬱陶しいと思いながらも強くは言えないグウィネヴィア。

 

 何だかんだで、たった一人の弟が可愛いからか、そのためにグウィンドリンは段々とエスカレートしていくのだった。

 

 そして次の日。

 

 

_______________________________________________

 

 

「うわーん!」

 

 

「あー、<心折れたバーニス騎士>くんがレアちゃんを殴った~~~!!!」

 

 

「むーん」

 

 

「むーん!」

 

 

「せんせー、<心折れたバーニス騎士>くんが『ソルロンド』のニコくんのフリして言い逃れしようとしてまーす」

 

 

 早速生徒達が暴走し始めていた。

 

 

「コラコラみんな~。

 仲良くしなきゃ駄目でしょー」

 

 

 それで言うことを聞くならば教師は苦労しないというものだ。

 

 

「おい<心折れたバーニス騎士>!

 てめぇ何レアちゃんを泣かしてんだよ!!」

 

 

 そう言って<心折れたバーニス騎士>を締め上げるのはガキ大将のタルカス君。

 

 スポーツ万能なうえに、家が駄菓子屋さんのためにクラスでも人気者である

 

 

「なんだよタルカス。

 お前ひょっとしてレアちゃんに気があるのか?」

 

 

「ばっ、馬鹿! そんなんじゃねぇし!」

 

 

「赤くなって怪しいぞタルカス。

 いい加減認めちまいな」

 

 

「問題の争点を変えるな<心折れたバーニス騎士>!

 そんな事言うならお前のあだ名をこれから<黒ニート>にすんぞ!」

 

 

 その一言に教室の端の方で仲間になりたそうな目で見ていた<青ニート二世>くんが反応した。

 

 <青ニート二世>くんは引っ込み思案で友達がいないのであった。ハハハハハ……。

 

 

「もー、みんなが先生の話聞いてくれないなら先生はこの学校を辞めますよ!

 アノール・ロンドも立ち入り禁止区域にしますよ!!!」

 

 

「やれるもんならやってみろよ先生。

 俺は、レアに、謝らない!」

 

 

 何故か無駄に偉そうな<黒ニート>くん。

 

 何気にグウィネヴィアもこの呼び方が気に入っている。

 

 

「歯ぁ食いしばれ<黒ニートぉぉぉ>!

 今から俺が宇宙の果てまでぶっ飛ばしてやる」

 

 

「それならば俺はタルカス、君をアイアンゴーレムのように掴んで放り投げてやろう。

 バーニス騎士団副団長補佐直属の部下のパシリである俺を舐めるなよ!」

 

 

 そうして始まった<心折れたバーニス騎士>くんとタルカス君の喧嘩は激しさを増し、教室の他の子たちはその喧嘩に賭けをしだす始末。

 

 せっかくグウィネヴィアが教師という天職を見つけたと言うのに生とがこれではどうしようもない。

 

 そんな中、グウィネヴィアに近づく一人の保護者がいた。

 

 

「まぁまぁ、先生。お茶でも飲んでリラックスしてください」

 

 

「あら、ありがとうございます。

 ……えーと」

 

 

「あぁ、申し遅れました。

 私はこちらでお世話になっている『半竜』プリシラの父、『白竜』シースと申します」

 

 

「プリシラちゃんのお父さんでしたか。

 プリシラちゃんはとてもいい子で、学級委員をしてもらっているので、いつも助かっております」

 

 

「いやなになに。

 私も娘から先生の話を聞いて今日の授業参観を楽しみにしていたのですよ。

 どうです? このまま授業を放り出してお茶でも?」

 

 

「え、えぇ~っと……」

 

 

 正直少し悩むグウィネヴィア。

 授業はすでに誰も聞いてくれておらず、生徒もみんな不死であるために、タルカス君と<心折れたバーニス騎士>くんはお互いの剣で首を刎ね、殴り蹴り、血みどろの戦いをしていた。

 

 

「分かりました。

 確かに授業の体裁なんてもうどうにもなりませんし、私も体を持て余した一人の女。

 シースさんの御誘いを受けようと思います」

 

 

 とまぁ、それでノクターンノベルに行く話となってもいいのだが(何気に体の大きさ的に相性が良さそうだし)、そうは問屋が卸さない。

 

 

「……パパ」

 

 

 低く底冷えするような冷気を纏った声が響く。

 

 

「先生に何馬鹿なこと言ってるんですか?」

 

 

「あ、いやぁ、その……」

 

 

 死神の鎌とでも言えば分かり易いだろうか。

 

 プリシラは明らかに命を刈り取るための獲物を手にしている。

 

 鎌の方もどこかしら血を吸いたがっているようにも見えるのは目の前の少女が発する威圧感からだろうか。

 

 

「プリシラちゃん。

 先生がママになるのは嫌なのかな?」

 

 

 ここでこのセリフはどうかと思うだろうが、グウィネヴィアは男に飢えているのだ。

 

 自分と体のサイズがちょうどいい男がほとんどいないというのもあるが、シースの今の格好がビシッと決めたスーツ姿というのに惹かれたからでもある。

 

 

「プ、プリシラ……、パパはな、今日は『トカゲの一郎』をイメージしたハードボイルドな男をテーマにしているんだ。

 だからこのナンパは黙って見過ごしてくれないか?」

 

 

 さすがはシース!

 この状況でまだグウィネヴィアを口説く勇気があった!

 

 

「パパ……パパは私だけを見ていればいいのよ。

 ママなんていなくてもいいの。

 私にはパパだけでいいんだから。

 それなのにパパは先生とイチャつくの?

 そんな節操のないナニなら斬り落してもいいよね?」

 

 

 プリシラは手に持った鎌を振りかぶるとシースの尻尾を切り落とした。

 

 

「ぐぉぉぉぉぉー!!!!」

 

 

「あははははは♪

 パパが鳴いてる♪ 私の鎌で悲鳴を上げている♪

 でも尻尾の一本くらいいいよね?

 だってパパはあと二本も持ってるんだから」

 

 

 そう言ってシースの頭をメシメシと骨が軋むような音を響かせながら引きずって教室から出ていこうとする。

 

 

「ちょ、ちょっとプリシラちゃん!

 授業どうするの?

 それにシースさんを連れて行かないで!」

 

 

「先生、さようなら♪

 永遠にさようなら♪

 私はパパと二人で幸せになるから♪

 あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは♪」

 

 

 こいつ……狂ってやがる。

 グウィネヴィアはそう思いながらもっプリシラの本気を目の当たりにして止めることが出来なかった。

 

 

「トドメだ<心折れたバーニス騎士>!

 因果の交差路でまた会おう!」

 

 

「タ、タルカス……、俺を倒しても第二、第三のニートが現れるぞ……」

 

 

 こちらはこちらで勝負が着いたようだ。

 

 グウィネヴィアが見ると教室は荒れ果て、生徒の何人かが全身から血を噴き出して倒れていたりもしたが気にするほどでもないだろう。

 

 そうしてタルカスくんは<黒ニート>にトドメを刺した。

 

 

「どうやら賭けは私の勝ちみたいね。

 こんな騒がしい学校も悪くないと思う自分に対してお祝いでもしましょうかしら?」

 

 

 レアちゃんに感謝されて照れるタルカス君。

 

 そんな二人を見ながらも、タルカスくんと<心折れたバーニス騎士>くんの喧嘩の賭けで、大儲けしたグウィネヴィアは晩御飯は弟とどこかに食べに出かけようと思うのであった。

 

 ちなみに、アノール・ロンド小学校は次の日から廃校となり、それ以後グウィネヴィアはずっと引き籠もり生活をするのだった。

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