軽さと重さの両方を求めた結果、バランスが悪い気もしますが、これはこれでいいかな? と思いますのでそのまま投稿。次話に続きます。
それと、アルトリウス版をプレイすれば分かると思いますが、この話は妄想10割です。
グウィン王って悪役っぽいな~と思って書いていた話です。
「思わざれば花なり、思えば花ならざりき……か」
「アルトリウス、何だいそれは?」
「いや、私の騎士としての在り方を実に表している言葉だと思ってね」
「あんたはまったく……。
確かその言葉を言った男は、そいつの友人が死んだときに『お前が代わりに死ねばいいのに!』と呪詛の言葉を投げつけられた優柔不断な二股男じゃなかったかい?」
「わふわふ!」
「いいじゃないか。
言葉の美しさは誰が使うかで決まるのだよ。
私が騎士として、誇りを持って使う分には問題ないだろう」
ここは『黒い森の庭』と呼ばれる大王グウィンに仕える四騎士、「深淵歩き」アルトリウスが所有する土地。
その場所に騎士アルトリウスはいた。
自身の剣を眺めながら友との会話を楽しむように。
彼の隣にいるのは友である『白猫』アルヴィナ、それに『大狼』シフである。
アルヴィナはそのまるまるとした体をさらに丸めるようにしてアルトリウスの側に座り込み、見上げるほどの巨体を持つシフも、自身の友であり主でもあるアルトリウスの側を決して離れようとしない。
三人……いや、一人と二匹は友であり、暇さえあれば集まってのんびりしている。
ただ時間が流れていくという、何もない時間を楽しむというのを何よりも好むのだ。
「それよりも二人には言っておきたいことがある。
私はこれから四騎士の一人として、グウィン王の密命によって出かけなければならない。
当分の間、帰ってこれないかもしれないな」
「何やら突然だねぇ、アルトリウス。
古龍達との戦が終わったばかりじゃないかい。
またぞろグウィンの奴に面倒事でも押し付けられたのかい?」
「ハハハ、アルヴィナは本当にグウィン様が嫌いなんだな。
だが私は騎士として、あの方こそ無二の主だと思っているよ」
「しかしまぁ、大変だねぇ~。
それにしてもあんた、キアランのお嬢ちゃんはいいのかい?
あの子はあんたに気があるようだったけどさ」
キアランというのは、アルトリウスと同じくグウィン王に忠誠を捧げた四騎士のひとり、「王の刃」キアランのことだ。
アルトリウスに憧れてグウィン王の騎士団に入団し、その類稀な暗殺者としての素質を買われて「パリィ100%」のキアラン、「尻取り」のキアランなどとも呼ばれている。
「誰が尻取りだ誰がー!?
わたしが狙っているのはアルトリウスの尻だけだー!」
「おいおい、突然現れるなよキアラン」
やはり突然の流れだが登場の仕方は流石と言うべきか、「王の刃」キアランである。
アルトリウスあるところキアランの姿あり、と騎士団の中でも有名である。
「まぁ、聞いていたのなら話は早い。
私はこれからグウィン王に呼ばれているから出かけてるぞ」
「ちょっ、アルトリウス!
わたしグウィン様からそんなこと一言も聞いてないんだけど!?」
「それはこれが、私への任務だからだろう。
それに四騎士の中ではお前が一番若い(幼い)。
グウィン様の勅命が何なのかは分からんが、四騎士に任せるくらいの任務なのだ。
ならば私が出るのが妥当であろう」
頬を膨らませて悔しがる子供っぽいキアラン。
それをニヤニヤと笑みを浮かべながら眺めるアルヴィナとシフ。
いつもの光景なのだがこれが最後となるのをまだ誰も知らない。
「四騎士筆頭『竜狩り』オーンスタイン殿は他の騎士たちと共にグウィネヴィア様の守護のためにアノール・ロンドを離れられないし。
『鷹の目』ゴー殿はどこぞにふらりと出掛けている。
お前はグウィン様の『王の刃』として、傍を離れるわけにはいくまい。
というか、ここにきて大丈夫なのか?」
「心配ご無用よ!
影武者を用意してあるから私はいつでもアルトリウスの側にいていいんだから♪」
「影武者では実力的に護衛としては物足りないだろう。
まぁ、いいさ。私が出掛けている間アルヴィナとシフの面倒を頼むぞ」
「ちょいとアルトリウス!
あたしらは犬猫じゃあるまいし自分の面倒くらい自分で見れるさ!」
「わふわふ!」
アルトリウスの発言に激昂するアルヴィナとシフ。
いや、そうはいってもこの二匹は狼と猫なのだが。
「それじゃ私は行ってくる。
確かに長くはなりそうだが、これはもしもの時を想定しているだけで死ぬつもりはないさ。
キアランも、グウィン様をちゃんと守っていろよ。
話の続きはまた今度だ」
「あー、待ちなさいよアルトリウス!
話はまだ終わってなんかいないんだからー!!」
こうしてアルトリウスはグウィン王の勅命により旅に出ていった。
三人はアルトリウスがいないのならばとすぐに解散してそれぞれの巣に、家に戻っていく。
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「……グウィン様がわたしを呼んでいる?
一体なんなのよあの髭オヤジ」
『最初の火の炉』にてグウィン王の側近として付近の警備任務をこなしていたキアランに王からお呼びがあった。
「まさかこの前アノール・ロンドへ行った時、窓ガラスを割っちゃったのがバレたのかしら?
誰も付近にはいなかったってのに……まさかオーンスタインが盗撮しててそれをバラしたの!?
あのエロチビめぇぇぇ~!」
一人で何やら口走っているが、それを伝えにきた部下は彼女の不敬も普段からのことなので告げ口したりはしない。
キアランの心はアルトリウスのみに向いているので仕方がないだろう。
尤も、グウィン王よりも四騎士であるアルトリウスを尊敬する騎士は大勢いるのでキアランばかりがグウィン王に不敬と言う訳ではないのだが。
それはともかくグウィン王の元へ向かったキアランであった。
「グウィン様~、何か私にようでもあるんですか~?
私これでもアルトリウスが帰ってくるのを待つのに忙しいんですけど」
「……相変わらずだなキアラン。
そんなにまでアルトリウスのことが好きなのか?」
「はぁ? そんなの当たり前じゃないですか。
グウィン様は髭オヤジ。アルトリウスはイケメンで最強無双の大剣使いの騎士。
どっちが上かだなんて決まってますよ。
一応四騎士の一人として、アルトリウスがいない今はグウィン様を最優先していますけどね」
「……まぁいい、お前に任務を言い渡そう。
久方ぶりだが腕の方は大丈夫か?」
キアランの発言に何か考えるような素振りを見せたものの、特に何を言うでもなく仕事の話を始めるグウィン王。
いつもならもう少しキアランを窘めることを言ってから本題に入るので、キアランは珍しく思いながらも王の言葉に耳を傾ける。
「お前にはこれより『小ロンド遺跡』に向かってもらう。
そこに今回の暗殺対象がいるのだ」
「別に仕事ですし誰を殺すのも構いませんけど、『小ロンド遺跡』なんかまでわざわざ殺しに行くだなんて一体何したんです? その暗殺対象者は」
「……アルトリウスが旅に出る時、奴は自身の持つ二本の剣の内一本を持っていった。
そのもう一本の剣が盗まれたのだ。
その盗んだ者が『小ロンド遺跡』に向かっているのだ」
これにはキアランもさすがに驚いた。
無双の騎士としても有名なアルトリウスの剣を盗みだすような輩がいたこともそうだが、何よりもグウィン王がアルトリウスのためにキアランを差し向けるというのに驚いたのだ。
「分かりました。
アルトリウスの剣を盗むような不届き者は私が始末して見せましょう」
キアランは惚れた男の、騎士の誇りである剣を盗んだ賊に対して怒りではらわたが煮えくりかえる思いだが、そこは暗殺者として感情を見せない。
冷たく暗く、感情を心の奥底へ静めていく。
そうして『小ロンド遺跡』へと向かったキアランであったが、ここからの出来事は二人の会話無しに結論までを完結に説明することにしよう。
『小ロンド遺跡』へと向かったキアランはアルトリウスの剣を盗んだ者に出会った。
そして気配を消して背後から忍び寄り、その喉に剣を突き立てる。
それだけで仕事は終わるのだが、今回は剣の回収もある。
そのため殺した相手の顔を見たわけなのだが、その殺した男はキアランの最も愛する男、『深淵歩き』アルトリウス本人であった。
あまりの事態に呆然としてしまったが、すでにアルトリウスは死んでいる。
蘇生活動も無意味。
ここにきてようやくキアランはグウィン王の真意に気づいた。
彼の王は四騎士としての功績が大きく、自分よりも慕われるアルトリウスを妬んでいた。
そしてアルトリウスに『小ロンド遺跡』最奥にある『深淵』にて封印されている四人の公王を完全に始末するという任務を与えたのだ。
かつて封印するしかなかった公王たちを完全に殺しうるのは『深淵歩き』アルトリウスだけであるとそそのかして。
そしてそれを追ったキアランに始末させた。
ただそれだけの話だ。
愛する男を自らの手で殺してしまったキアランは狂い、怒り、グウィン王に牙をむいた。
だが真実は闇に葬られ、キアランは殺されることとなる。
アルトリウスもキアランも死んでしまった。
グウィン王のつまらない嫉妬によって……。
グウィン王は見た目がなんか悪役っぽい気がします。
剣のデザインがシンプルでエクスカリバーみたいとかも言われていますが、それでも悪い人に違いない!
シフは次話ですけど、会話が出来ない犬を出したところで出番が増やせないんですよね……。『銀魂』の定春みたいな。
以下、魂の絶叫。
『マクロスF』の主人公に相応しいキャラにはミシェルとかオズマとかジェフリーとか、そんな素晴らしいキャラがいるのになんでアルトなんだよ!?
なんでミシェルが死ぬんだぁぁぁー!!!!!!