読んで楽しむダークソウル   作:ヨイヤサ・リングマスター

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 全話の続き。

 亡者兵士の鎧とバルデルの足甲最高♪





第16話:墓を守る者たち

 

 

 アルトリウスが旅に出てしばらくしたある日、グウィン王が騎士団を率いて『黒い森の庭』に訪れた。

 

 アルヴィナとシフは、どうせつまらないことだろうと思いつつアルトリウスの友として無礼のないよう、対応しようと出てきたのだが、二人に向けてグウィン王が放った言葉は二人を驚かせるものだった。

 

 

「『白猫』アルヴィナ、それに『大狼』シフ。

 お前たちの友にして我が四騎士の一人、『深淵歩き』アルトリウスは死んだ」

 

 

 それだけ告げるとグウィン王は他に何も告げずに森の奥へと入り、騎士たちに石材を運ばせて巨大な墓を建てた。

 

 アルヴィナとシフも何かの間違いだと思いたかったが、グウィン王の傍に付き従う二人とも顔なじみの騎士ですらアルトリウスは死んだと語られたのだ。

 

 だが二人は信じなかった。

 

 二人とも友の帰りを待ち続けたのだ。

 誰も戻らぬこの森で。

 

 アルトリウスが死ぬはずないと信じて。

 

 だがそれから数日しても友は帰ってこない。

 

 そんな時、森に侵入者があった。

 

 その侵入者がアルトリウスではないことに気づいてはいたが、アルトリウスの土地を荒らすような輩ならば返り討ちにしてやろうという考えからこの地の番をする『大狼』シフと『白猫』アルヴィナは出向いたのだ。

 

 だがその侵入者は二人のよく知る人物であった。

 

 

「あんた……キアランじゃないのさ!

 いったいどうしたってん大、そんなボロボロになっちまって!?」

 

 

 やってきたのは『王の刃』キアラン。それに彼女に付き従う直属の騎士たちであった。

 

 しかしその誰もが見るからに弱り切っており、今にも死にそうな重体であった。

 

 

「くぅ~ん……」

 

 

 シフが癒すようにその傷を舐めるがその傷は深い。

 

 せめてもの救いは傷口が火で焼かれてあることだろう、出血は止まっていたことくらいだ。

 

 

「ごめんね……わたし、アルトリウスを殺しちゃったんだ……」

 

 

 突然の告白に思考が止まるシフとアルヴィナ。

 

 キアランは語る。

 グウィン王の策略とつまらない嫉妬心を。

 

 そしてその復讐に挑んで返り討ちにあったことを。

 

 自分に付き従ってくれた仲間の騎士たちも守り切れなかったことを。

 

 キアランの伝えた真実により、グウィン王の騎士団は大勢がキアランに付いた。

 

 このような事態を防ぐために、グウィン王はアルトリウスを始末させたキアランも『小ロンド遺跡』にて始末する手はずだったのだが、生憎キアランに差し向けられた刺客たちは皆返り討ちにあってしまった。

 

 それほどまでに王の四騎士とは抜きん出ているのだ。

 四騎士で一番若いキアランとて、そこらの凡庸な騎士や暗殺者に負けるほど弱くはない。

 

 これにより邪魔なアルトリウスは始末出来ても、それと同じくらい始末しておきたかったキアランとその部下たち、それにアルトリウスを慕っていた者たちは反旗を翻してグウィン王の元へと攻め込んだ。

 

 残りの四騎士――アノール・ロンドにて『太陽の王女』グウィネヴィアの警備にあたっているオーンスタインも、どこぞにふらりと旅に出た『鷹の目』ゴーもグウィン王の側にいない。

 

 だから王はキアラン達を撃退すると、僅かばかりの自らの騎士に『最初の火の炉』を警備させ、その入口を完全に閉ざしてしまった。

 

 すでにグウィン王の手によって半死半生のキアランたちは、それでもアルトリウスの死の真実を伝えるために『黒き森の庭』を目指したのだ。

 

 

「ははっ、グウィン王め、随分と立派なアルトリウスの墓を立てるじゃないの……」

 

 

 グウィン王が建てたアルトリウスの墓を見てキアランは言う。

 

 こんなことで自身の罪が許されるとでも思っているのか! という怒りを込めて。

 

 

「ごめんアルヴィナ。ごめんシフ。

 私はアルトリウスを殺してしまった。

 そしてグウィン王に負け、復讐も果たせぬうちにグウィン王は自身の逃げ込んだ『最初の火の炉』を完全に閉ざしてしまった」

 

 

 開ける手段はあることはある。

 

 だがそれはキアランですらどうしようもない、4つの強大なソウルを捧げることでしかないのだ。

 

 『墓王ニト』、『四人の公王』、『白竜シース』、『混沌の苗床』。

 

 この四人のソウルを集めなければならないが、それはグウィン王の手によってすでに死を目前に控えたキアラン達には無理だ。

 

 勿論、アルヴィナやシフにも無理だ。

 

 上で挙げた四人は強大なだけでなく善も悪もなく、ただ王の敵を殺すように仕組まれただけの存在である。

 

 誰も勝てない。

 そんな絶望が心をよぎるが、『大狼』シフと『白猫』アルヴィナだけは違った。

 

 たとえ自分たちに勝てずとも、いつの日か4つのソウルを集め、グウィン王を殺してくれる不死の勇者が現れることを期待することにしたのだ。

 

 その後キアランは二人への謝罪の言葉を口に言いながら、アルトリウスの墓にもたれるように死んで逝った。

 

 他の騎士たちも自らの騎士としての誇りである剣をアルトリウスの墓の側に突き立て、死んだ。

 

 残ったのは『大狼』シフと、『白猫』アルヴィナのみ。

 

 二人は待ち続けた。

 友の仇を討てる勇者の来訪を。

 

 アルヴィナは自身の考えに共感してくれるシバと名乗る男に森の侵入者の始末を任せ、シフはアルトリウスの墓の側で侵入者にグウィン王を倒す力があるのか試し続けた。

 

 そして……、もう諦めかけていた時に一人の勇者が現れた。

 

 アルヴィナは彼に期待をし、その彼はシフとの戦いに勝利し、そうして得たソウルを用いて今は亡きアルトリウスの剣を蘇らせた。

 

 その彼は4つの強大なソウルを手に『最初の火の炉』へと向かい、グウィン王と対峙する。

 

 最も勇敢な騎士の剣と、その騎士の愛した女の指輪を手に。




 確か偽ユルト騎士団は50人だったと思うのですが、それって騎士団としては少なくないですかね?

 たとえ精鋭騎士団だとしても、王様に仕えるにしては小規模すぎますし、おそらくアルトリウスをグウィンが殺したことで離反した者が大勢いたのでしょう。

 『アノール・ロンド』の方が広いからってのもあるでしょうけど、グウィン王を『最初の火の炉』で守る騎士は5人だけですからね~。

 グウィン王にアルトリウスの剣とスズメバチの指輪を装備して挑み、パリィで倒す。……カッコいい♪
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