本当に好きなんですよね混沌家の面々が♪
<混沌の娘>の性格は変わり過ぎな気もしますが、これも私の好みということでww
あとこの作品では、『病み村』は観光地として、けっこうな収入がありますので『老魔女の指輪』を大量に入手しており、この地に住む連中はみんなクラーグ達の言葉が分かるってことで。
僅かばかりの松明(たいまつ)が焚かれ、暗闇の中で照らされるのは毒の沼。
この毒に覆われた土地『病み村』は、毒の沼であるために来る者を拒んでいるように見えるが実はそうではない。
何でも受け入れ、不浄なものでさえ受け入れていく内に自然と毒の沼地となっただけなのだ。
それに毒の沼とは言っても、その地に実際に住む住人は毒程度でどうにかなるほど柔ではないので問題はないのだろう。
物語はここから始まる。
「ミルドレットー、お弁当は出来たのー?」
「はい、妹様。
このミルドレット、腕によりをかけて作ったお弁当をすでに皆さんのリュックサックに入れておきましたよ」
「わはー、ありがとー、ミルドレット♪」
今日は『病み村』に住む混沌家のメンバーが揃ってピクニックに行く日。
病気の膿による苦痛から解放された<混沌の娘>に外の世界を見せてやろうというクラーグの姉心によって決まったイベントなのだが、その<混沌の娘>はピクニックに行くことが決まってからはずっとこんな感じである。
「なんだかすまないね、ミルドレット。
<混沌の娘>がわがまま言っちゃってさ」
「いえいえ、お気になさらないでくださいクラーグ様。
私はこの地も、クラーグ様も妹様も大好きですから」
すっかり『病み村』の一員となったミルドレットは今日も混沌家の専属料理人としてピクニックへと付いていくことになっている。
彼女の自慢は料理。それだけは誰にも負けない自信があるのだ。
そしてもう一人、そんなミルドレットの料理を気に入った者も今回ついていくことになっている。
「たは旨♪ こりゃ旨♪
いやぁ、ミルドレットさんの料理は相変わらず美味しいですね~。
あ、お弁当もう食べ終わっちゃったんですけど御代わりありますか?」
「貴女は相変わらずですねミスズ。
ピクニックに行く前からお弁当を食べ終えるだなんて、お昼ご飯どうするつもりなのよ?」
お弁当をつまみ食い――というかピクニック前にすでに食べ終わってしまったのはミスズ。
彼女は『病み村』飛竜の谷経由の入り口の警備任務に就いていた門番隊隊長なのだが、最近部下に配置転換をしてもらったことによりこの地のトップ、混沌家の巣の門番をしているのだ。
そのため今回のピクニックに付いてくることになったそうな。
「お弁当ならまたミルドレットさんが作ってくださいよ♪
私が沢山食べることを見越して多めに作ってあるんでしょ?」
「ば、馬鹿! 別に私は貴女のために多く作った訳じゃないんだから!」
しかし台所には人数分以上のお弁当のおかずが残っている。
「あれは他の警備員達に上げようと思っただけよ!
ミスズのためじゃないんだから!!」
覆面をしているから誰にも気付かれてはいないだろうが、この時のミルドレットの顔は耳まで真っ赤になっていることだろう。
これもいつものことだが、ミルドレットとミズスの関係はこんな感じである。
「はいはい、ミルドレットもミスズもそこまでにしときなさいな。
今日は折角のピクニックなんだから、行く前から疲れるようなことしないの」
流石はクラーグ。
自爆気味のミルドレットと、人をからかうのが好きなミスズのやりとりを見事に収める。
実際、妹様こと<混沌の娘>はリュックサックを背負って出かける準備をすでに終えている。
彼女の御側付きであるエンジーは背中に<混沌の娘>の卵を背負っているためにお留守番である。
足が遅いのだ。
「ねーねー、ミルドレットー。
サカズキは来ないのー?」
サカズキというのはこの『病み村』にて、飛竜の谷経由でやってきた観光客を下の沼地へと連れてくるエレベーターの動力源をしてくれている赤い犬のことだ。
クラーグや<混沌の娘>に心酔してこの地の警備を担当するパワーバランスの一角を担っている火吹き犬一族の頭でもある。
「妹様、サカズキでしたら旅に出ましたよ。
何でもこの間、クラーグ様が今回のピクニックの下見に出かけて『病み村』を離れている時に、火吹き犬一族の連中がクラーグ様が死んだと嘘をついたら『クラーグ様を殺した人間を見つけ出してやる!』と言って出て行ったそうです」
「えー、サカズキいないのー?」
「ですがご安心ください。
今回はその代わりになるかどうかは分かりませんが私が側にいますので」
サカズキは風になった。
その時ミルドレットがとったのは敬礼のポーズをだった。
「ふっふっふ。妹様、不肖このミスズも門番隊代表として貴女のことをお守りしますのでどうかご安心を」
そしてこちらはグレートクラブを持ちながら、背中にはミルドレットの作ったお弁当の残りを全部風呂敷に詰めて背負っているミスズ。
二人の家族から、溢れんばかりの愛情を受けて健やかに育つ<混沌の娘>はこれからも幸せに暮らすのだろう。
勿論姉であるクラーグも妹のことを愛しているが。
「それじゃ、そろそろ行くよ。
目的地は『深淵』。
<混沌の苗床>姉さんの知り合いの人? がいるそうだからいい子にしてるんだよ」
<混沌の苗床>というのはクラーグと<混沌の娘>の姉。
混沌家の長女である。
それはともかく、一行はお弁当を沢山詰めたリュックサックを背負って『深淵』に向かったわけなのだが……。
「わはー♪ このおじちゃん息臭~い」
「あいたたたたた!」
「あぁもう、<混沌の娘>! いい加減に大人しくしなさい!!」
『深淵』に着いた一行を出迎えたのはカアスという巨大な蛇。
『小ロンド遺跡』の最奥であるこの地に封印されている<四人の公王>と共に『深淵』で食っちゃ寝をしている怠惰なる蛇である。
「ちょっ、本当に痛いからやめてくれ!
誰でもいいから助けてくれんか!?」
とは言うものの、<混沌の娘>は『病み村』から外に出るのは初めてである。
見るもの全てが面白く、口で言った位でやめるはずもない。
しかしまぁ、これ以上放っておくとカアスの顔の皮が引きちぎられそうなので止めておかねばなるまい。
これもコックであるミルドレットの役割だ。
「ほらほら、妹様。
そろそろお弁当にしましょうね。
お昼時ですしお腹がすいたでしょ?」
「食べるー♪」
「流石はミルドレットさんですね。
私は門番として、妹様の『遊びたい』という心を見守ることしか出来ませんでしたよ」
ミスズはすでにレジャーシートを広げ、お弁当も食べ始めていた。
「妹様ー、お弁当を食べる前にちゃんと手を拭くんですよー」
「もー、ミルドレットはいっつも私を子ども扱いするんだから。
ちゃんと手拭きタオルくらい持ってきてるから拭くもん」
ミスズもこう言ってはなんだが、<混沌の娘>という幼い子の手本となるべく手拭いを持ってきている。
「ふぅ、助かったぞ<混沌の苗床>の家族たちよ。
我カアスが感謝する」
「別に構いませんよ。
こちらこそ迷惑掛けちゃいましたし」
お茶を淹れながら自分のお弁当を広げるミルドレット。
こうして混沌家のピクニックは平和に楽しく始まったそうな。
「あれ? そう言えばクラーグ様はどこでしょう?」
「お姉様ならあっちで大きな人たちとお話してるよー♪」
ミルドレットも忘れていたが、一緒に来たはずのクラーグは何故か三人と離れた場所で大きな連中とお茶を飲んでいるようだった。
数は四人。どうやらここに封印されている<四人の公王>なのだろうが、その数は段々と増えていっている。
「いやぁ、お姉さん話分かるね。
俺らここに封印されてからというものの、暇潰しに勤しんで来ていたんだよね」
「でもあっちであんたの妹さんたちと話をしている『闇撫で』カアスには気をつけた方がいいぜ。
なんせ『闇撫で』の異名に相応しく、可愛らしい女の子を見かけると闇に紛れて痴漢行為に走るからな」
「この『深淵』に来る客なんてほとんどいないけど女の子を襲ってるらしいからね」
「特に君の妹さんみたいな色白でちっぱい子はカアスのストライクゾーンだよ」
えらくフランクな<四人の公王>。
そんな彼らの話を聞いて若干シスコンのクラーグがとるべき行動は勿論一つ!
いつかは妹にも世間の怖さを教えることになるだろうが、その一番最初の機会で変態に合わせてはマズイと思うわけだ。
「あたしの妹に手を出すような蛇は許さん!」
すでにお弁当を食べ終わっていたクラーグは一目散にカアスに駆け寄り、下の口から溶岩を吐き、手に持った剣を滅多やたらに振り回してカアスを灰も残さず焼き殺した。
それ見て<混沌の娘>は大笑い。
えっさかほいさ、こうして混沌家の面々は初めてのピクニックをとても楽しいものとなったそうな。
ちなみに<四人の公王>はクラーグから『深淵』を観光地化するアイデアをもらい、その事を真剣に考えるのだった。
四人の公王は四兄弟。
長男、コータロー
二男、コージロー
三男、コーザブロー
四男、ハムシロー
ゲームでは5人以上でてきますが、それは全て四人が分身した存在みたいな感じですね。
その内『深淵ランド』みたいな名前でテーマパークになるかも。
そういえばダークソウルのオリ主小説を最近見つけましたが、私もストーリーのあるオリ主によるダークソウル小説を書いてみましょうかね。
「ダークソウルの世界観も、不死の使命云々も、全ては芝居であり、実は話し合いでの解決が可能な世界であった」という妄想により、戦闘描写一切無しのダークソウル小説。
以前、デモンズソウルの小説を書いていた時にバトルの描写が面倒だったので段々とその後の他の作品でも書くことが減ってきましたが、段々と減らすくらいなら最初からバトル要素なんてなくてもいいですしね。
話し合いで解決、ハッピーでうれピー平和なロードランの話を書くかもです♪