読んで楽しむダークソウル   作:ヨイヤサ・リングマスター

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 今回でとりあえず最終話ということにします。


 ではとりあえず最終話。お楽しみください♪


 とりあえずなのは、前回投稿していた時がこれで終わり、アルトリウス版も出たことですし、新しい話を投稿するのもいいかな? と思っているからです。


 


第19話:混沌家、団結する

「ふんふんふーん♪」

 

 

 『クラーグの巣』のリビングに小さな鼻歌が響く。

 

 

「ふんふふんふーん♪」

 

 

「おや、妹様。

 何をしているのですか?」

 

 

「あ、ミルドレットー♪

 うんとねー、私お絵かきしてたのー♪」

 

 

 鼻歌の正体はこの家の末っ子<混沌の娘>。

 それに声を掛けたのはこの家の専属料理人のミルドレット。

 

 <混沌の娘>が書いた絵を眺めるミルドレット。

 

 今日も平和な混沌家の日常である。

 

 

「おや、これはクラーグ様ですね。

 それに『ずた袋』を被っているのが私で、グレートクラブを持っているのがミスズですね?」

 

 

「うん♪ あとこっちの沢山ある丸いのがこの沼に住んでる他のみんなー♪」

 

 

 <混沌の娘>の絵には確かに丸いものが背景のように描かれている。

 

 デブ門番隊、火吹き犬一族、大ヒル部隊、それに大蚊たちといったこの沼地の警備員たちは、あまりにも数が多いので簡略化されたのだろう。

 

 

「ん?妹様、こっちの黒いのはなんですか?」

 

 

 ミルドレットが指さすそこには黒くてよく分からないものが描かれていた。

 

 

「これはー、ユルトー。

 前に遊びに来てくれたウサギさんだよー♪」

 

 

「ユルト?」

 

 

 その名前にミルドレットは聞き覚えがあった。

 

 かなり昔にミルドレットの祖国、ウーラシール王国が滅びたのと同時に消えてしまった王直属の騎士団の団長の名である。

 

 

「ユルトはー、お菓子くれたりー、遊んでくれたりー、とっても優しいんだよー♪」

 

 

 ぺかー、といい笑顔が見れるのには、思わず頬がゆるんでしまいそうだがミルドレットは気を緩めるわけにはいかない。

 

 『沈黙騎士団』団長ユルト。

 

 ネタ武器と揶揄される対人戦においてまったくと言っていいほど使い物にならないショーテルを愛用するが、どんな攻撃すらパリィすることで騎士としてよりも暗殺者としてその名を知られる男である。

 

 

「あー……妹様、そのユルトですが頭にウサギの耳みたいな二本角の装飾のある男ですか?」

 

 

「うん、そうだよ♪」

 

 

 まず間違いなく本人だろう。

 

 そしてその事実は危険である。

 ミルドレットの知る『沈黙の長』ユルトは、ロリコンとしても知られており、ウーラシール王国騎士団団長という地位に就きながらも浮いた話が一つもなかったのはそういう理由だからと言われている。

 

 そしてミルドレットの敬愛する<混沌の娘>は下半身が蜘蛛であるためにかなり大きいが、一部が特に小さい。

 

 それにこの喋り方である。

 あの男のストライクゾーンに入っているに違いない!

 

 

「どうしたのミルドレット?」

 

 

 可愛らしく小首を傾げる<混沌の娘>は同性であるミルドレットが見ても可愛らしいものである。

 

 これはロリコンユルトが見れば手を出してもおかしくはない。

 

 

「妹様、そのユルトという男には近づかない方がよろしいかと思います。

 ユルトは危険な生き物であり、妹様を食べてしまう恐れがありますので」

 

 

「わ、私食べられちゃうの……?」

 

 

 怯える<混沌の娘>。

 それを安心させるようにミルドレットは<混沌の娘>を抱きあげる。

 

 

「ですが、ご安心ください。

 私が妹様をお守りします。

 クラーグ様もミスズも、それにこの地にいる他の『混沌の従者』の皆も妹様を守るためならば何でもするでしょう。

 ですから妹様は安心してこれからも健やかに過ごしてください」

 

 

 ただしユルトには気をつけるように釘を刺しておく。

 

 いっぱい話をしたからか、おねむになった<混沌の娘>をミルドレットはベッドまで運ぶと子守唄を唄う。

 

 そして自身の主であるクラーグ、それに沼地の警備員たちと<混沌の娘>に惚れてこの地に移住してきた不死者の『混沌の従者』全員にこの沼始まって以来の危険が迫っていることを告げる。

 

 ミルドレットがそのことを告げると、<混沌の娘>を狙う不届き者がいるという事実に誰もが怒り狂い、今すぐにでもこちらから探してでも息の根を止めてやるという連中まで暴れ出したが、そこはクラーグの一喝によって抑え込まれる。

 

 皆が一丸となってこそ、皆が愛する<混沌の娘>を守れるのだから。

 

……

 

…………

 

………………

 

「私は~、ロリコンの~、沈黙の長だ~♪」

 

 

 沼地に響くのは馬鹿な歌。

 いや、馬鹿の歌である。

 

 

「ウーラシール王国が滅んでからは適当にうろついていたが、こんな辺鄙な場所で色白ちっぱいの可愛らしい女の子との出会いがあるだなんて生きているってのは素晴らしいなぁ~♪」

 

 

 馬鹿、もとい歌声の主は『沈黙の長』ユルト。

 

 彼は仕えていた王国が滅んでからはのんべんだらりと気ままなその日暮らしをしていたのだが、その旅の途中で出会った<混沌の娘>に惚れてこの『病み村』にたびたび来ているのだった。

 

 

「私の鎧は毒への耐性は高いからな。

 もしや彼女との出会いは運命なのかもしれない。

 大分、好感度も上がっただろうしそろそろ美味しく戴く頃合いかもしれないな……」

 

 

 じゅるりと舌舐めずりをしながら『病み村』への道を進んでいく。

 

 道は飛竜の谷経由。

 そこには門番がいるのだが、以前来た時は門番たちは、みんなして眠っていたので勝手に通ったし、今回も門番たちは居眠りをしているだろうとユルトは思っていた。

 

 だから軽く考えて入口から入ろうとしたのだが……。

 

 

「いましたヨー! 妹様を狙う不届き者デス!」

 

「ルルル、オレ イモウトサマ マモル」

 

「我らの敬愛する妹様を狙うなど万死に値する。覚悟せよ!」

 

 

 入ったユルトを出迎えたのは門番の群れ。

 

 全員が糞団子を連続して投擲してくるだけでなく、何故か『病み村』の下層にいるはずの大ヒル部隊や火吹き犬一族、小間使いの大蚊までもが勢ぞろいで警備をしていた。

 

 

「逃がすな!

 グレートクラブで殴れ! 岩で殴れ! つるはしで殴れ!

 それで敵は追い払える!」

 

 

「いや、それ死んでしまうってぇぇぇぇぇ~!」

 

 

 必死で抗議しながら元来た道を引き返すユルトは『病み村』飛竜の谷経由の入り口の構造を忘れていた。

 

 入口を走って戻った先は断崖であり、そのまま物理法則に則って落下していった。

 

 

「くそ! 逃げられたか!!」

 

「だが下は流れの早い川だ。

 鎧を着ている奴ではまず助からんだろう」

 

「トニカク ホウコク スマセル」

 

「そうだな、クラーグ様やミルドレット様にもお伝えしておかねば」

 

 

 警備員たちはこの時点ですでにユルトは死んだものと判断した。

 

 それはそうだろう。

 普通の人間ならば鎧を着た状態で流れの早い川に落ちたらまず助からない。

 

 しかも川の両端は切り立った崖であり掴みどころもないので流されるか沈むかしかできないのだ。

 

 上がれるような岸に辿りつく頃には体力も尽き、体も冷え切って死んでいる。

 

 そう考えるのが普通だ。

 

 だがユルトは普通ではない。

 エロは生命力の源なのだから。

 

 

「……くっ、気合いで生き残ったがここはどこだ?」

 

 

 ユルトは生き残ったのだ。

 

 そうしてなんとか川岸を見つけて陸に上がった。

 

 

「仕方がない。<混沌の娘>ちゃんを可愛がるのはまた今度にしよう。

 それよりも今は新しいロリっ子との出会いを求めるのが先決だ!」

 

 

 そうして歩きだしたユルトは途中で色の無い霧に出くわしたが、そんなものお構いなしに霧の中に侵入していった。

 

 ユルトはこうして霧に包まれたボーレタリア王国に乗り込んだのだった……。




 私が思うにユルトは、ウーラシール王国の『沈黙騎士団』の長で、ロリコンだと思います。

 なのでこんな駄目駄目なユルトもフロム脳の結果ですね。
 デモンズソウルの小説書いていた時、何となくロリコンとして登場させたので、そのイメージが自分の中で定着していますw

 ではここまでご愛読ありがとうございました♪
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