問題児たちと時空間の支配者が異世界から来るそうですよ?   作:ふわにゃん二世

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蘭丸、吸血鬼ロリと出会う。

 

 

 

 

“フォレス・ガロ”とのギフトゲームに勝利した“ノーネーム”は現在本拠で十六夜と蘭丸の出るギフトゲームのことを話していた。

 

「そう、貴方達も面白そうなゲームをやろうとしてるのね」

 

飛鳥が紅茶に口を付けながら十六夜を見る。

 

「…もぐもぐ……なんか私達のゲームより……もぐもぐ…面白そう……ゴックン」

 

耀は怪我の影響は無く今は蘭丸が用意した簡単な団子をほうばっていた

 

「今黒ウサギが“サウザンドアイズ”に参加の申し込みをしに行ってるからな」

 

「ヤハハハ!まあ俺と蘭丸なら無敵だろうけどな。なあ、このチート野郎が」

 

十六夜は笑いながら隣のソファに腰掛けている蘭丸に肘打ちをする。

蘭丸は怪訝そうにその肘を払いのけ、十六夜の頭にチョップをかました。

 

「お前には言われたくない。それに俺のギフトにもちゃんと弱点はあるぞ?例えば…」

 

ガチャリ!

 

「……ただいま戻りました」

 

蘭丸が十六夜達にギフトの説明を始めようとすると同時に黒ウサギが“サウザンドアイズ”から帰ってきた。しかし何故だかその表情は曇っていた。

 

「おかえり…黒ウサギ?」

 

「どうかしたの?黒ウサギ」

 

飛鳥も耀も黒ウサギがいつも通りで無いことに違和感を覚えていた。

 

「黒ウサギ…まさかだとは思うが…」

 

「はい。ゲームが中止となりました」

 

黒ウサギは泣きそうな声でそう言った。

 

「中止?なんてつまらないことになったんだ。中止ってそんなに出来るものなのか?」

 

十六夜はつまらなさそうに不満を漏らす。

 

「どうやら巨額の買い手が着いてしまったようで」

 

「金か…まあ高く買ってもらえる所にうるのは商売の定石だがそれは白夜叉に言ってどうにかならないものなのか?」

 

「残念ながら…どうにもならないでしょう」

 

「チッ!本当につまんねえな。“サウザンドアイズ”も所詮は売買組織ってことか。エンターティナーとしては五流も良い所だ。巨大商業コミュニティとしての誇りはねえのかよ」

 

十六夜は盛大に舌打ちを打った。

 

「仕方ないですよ。“サウザンドアイズ”は群体コミュニティで、白夜叉様の様な直属の幹部が半分、傘下のコミュニティの幹部が半分なのです。それに今回の主催は“サウザンドアイズ”の傘下のコミュニティの幹部の“ペルセウス”双女神の看板に傷付くのもためらわないほどお金やギフトに執着しているのでお金を積まればゲームの撤回くらい容易にやるでしょう」

 

黒ウサギは悔しそうに口を開く。

 

箱庭においてギフトゲームは絶対だ。それ故に仲間を奪われたらギフトゲームで取り返すしか無いのだ。

 

かつての仲間を取り返すチャンスを失ったのは悔しいのだろう。

 

「“ペルセウス”とか言うコミュニティは名前負けのコミュニティだな。まあ今回は運が無かったってことだな」

 

「蘭丸の言う通りだな。次回に期待するしかねえ。そういやその仲間ってのはどう言うやつなんだ?」

 

「そうですね・・・・一言で言うなら超絶の美人さんです。その上思慮深くて黒ウサギよりも先輩でとても可愛がっていただきました。何よりも印象的だったのはスーパープラチナブロンドの髪です。指を通すと絹糸みたいに肌触りが良くて湯浴みの時は濡れた髪が星の光でキラキラと輝いて・・・・」

 

黒ウサギはかつての仲間を思い起こし、嬉しそうに語った。

 

「へえ、よくわからんが見応えはありそうだな」

 

十六夜がニヤリと笑った。

 

「まあ、俺も興味が無いわけじゃないけどさ」

 

そう言いながら蘭丸は席を立った。そして窓の鍵を開けた。

 

「まず、お客様をお招きするのが先じゃないか?」

 

 

「ふふ。どうやら嬉しいことを言ってくれてた様だが」

 

蘭丸が開けた窓から金髪の少女がふわふわと浮いていた。

 

「レ、レティシア様⁈」

 

黒ウサギがその少女の姿を確認して驚きの声を上げた。

 

「様はよせ。今の私は他人に所有される身。“箱庭の貴族”がモノに敬意を払っていたら笑われるぞ」

 

レティシアは笑いながら中に入ってくる。

 

「まあそう言うな。あんたは黒ウサギにとっては大事な存在なんだ。敬意を払いたい気持ちは分かってやりな」

 

蘭丸はそう言いながらレティシアを中へ招く。黒ウサギは慌ててレティシアのお茶を用意しに席を立った。

 

「ふむ、君が蘭丸か。白夜叉に聞いた通りかなりの切れものと見るな」

 

「へえ、あんたがレティシアか。前評判通りの美少女だな。目の保養になるよ」

 

十六夜がニヤリとレティシアを見て口を開く。

 

「ふむ、そして君が十六夜か。白夜叉の行っていたとおり歯に衣着せぬ男だな。しかし鑑賞するなら黒ウサギも負けてないと思うが。あれは私とは違う可愛さがあるが」

 

「ウサギは可愛がるより弄んでナンボだろ」

 

「ふむ、否定しない」

 

「否定してください!」

 

戻ってきた黒ウサギがティーセットを持ちながら涙目で叫ぶ。

 

「まあ落ち着け黒ウサギ。弄ぶのはともかく黒ウサギは可愛いからさ」

 

「ふにゃ⁈」

 

蘭丸は黒ウサギの頭を撫でた後、黒ウサギからティーセットを取り、レティシアに持っていく。

黒ウサギは変な声を上げて顔を赤らめた。

 

「あわわわ……」

 

黒ウサギは恥ずかしさからかろくに喋れていない。

 

(ああ、こりゃあ確定だな。蘭丸の方はその気はなさそうだが…)

 

(なるほど…黒ウサギは……)

 

十六夜とレティシアはニヤニヤしながら蘭丸を見ていた。

 

「全く…何でニヤニヤしてんだよ。んで、何の用だよ。ちゃんと用件があるんだよな」

 

「そ、そうです!どうしてここに?」

 

黒ウサギは直ぐに表情を戻して真剣な顔でレティシアを見る。

 

「お前達の力を見て見たかったんだ。異世界から来た人間をな。だが君達には申し訳ないことをした」

 

つまりガルドのゲームを裏から操っていたのはレティシアだったのだ。

 

「まあそれはいいさ。それであんたの目にはどう映った?」

 

蘭丸がそれを問うと飛鳥と耀は食い入る様な目をしていた。

 

「生憎ガルドでは当て馬にもならなかったよ。ゲームに参加したそこの少女二人はまだ青くて評価し難い」

 

その言葉に飛鳥と耀は少し残念そうな顔をしていた。

 

「今のお前達になんて声をかければいいか…だが解散を呼びかけるのには遅すぎた」

 

「違うだろ?」

 

そこで先程まで黙っていた十六夜が口を開く。

 

「アンタは言葉をかけてくてここに来たわけじゃない。仲間が今後自立した組織としてやっていけると確信したくてここに来たんだろ?だが不安が残ってる。だったらその不安

払拭する方法があるぜ?」

 

十六夜はニヤリと笑う。蘭丸もなるほどと肩をすぼめる。

 

「"ノーネーム"が魔王を相手に戦えるのかアンタがその力で試せばいい。どうだ?元・魔王様」

 

「ふ、確かにそうだな。下手なことを考えずに始めからそうすればよかったな」

 

「あ、あの…」

 

黒ウサギは止めようとするが二人は耳にしない。

 

「ルールはどうする?」

 

「どうせ力試しだ。双方が共に一撃ずつ撃ち合いそして受け合う」

 

「最後に立っていた方の勝利ってか。いいね!シンプルイズベストだ!」

 

二人はもう臨戦モードである。黒ウサギはどうしようかとオロオロしている。

 

「ら、蘭丸さん…止めてください」

 

黒ウサギは蘭丸に助けを求めるが

 

「まあ大丈夫だろう。レティシアも十六夜もそこは承知してるだろうし、万が一のことがあったら俺がなんとかする。だからこの場はあいつらに預けようぜ?」

 

蘭丸が笑顔で言うと黒ウサギは仕方なくかあきらめたようだ。

 

 

……ちなみに顔が赤くなっているのは黒ウサギだけの秘密だ。

 

 

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