問題児たちと時空間の支配者が異世界から来るそうですよ?   作:ふわにゃん二世

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問題児の第二部ラストエンブリオは読みましたか?

やっぱり竜ノ湖太郎さんは面白いですねー


歓迎と別れ

 

“ペルセウス”とのギフトゲームを終え、ミロと蘭丸は“ノーネーム”の本拠の門に来ていた。

 

「今日までお世話になりました。蘭丸さん」

 

ミロは深々と頭を下げる。

 

「良いのか?まだいても良いのに」

 

蘭丸は軽く笑みを浮かべながらも内心は別れは辛いものであり複雑な表情である。

 

「いえ、そろそろ境界門の時間なので…それに今日は次しか無いので」

 

「そっか」

 

「蘭丸さん」

 

ミロはクルリと振り向き、笑顔を見せると、

 

「本当にありがとうございました!あと黒ウサギさんと末長く!」

 

「おう。……だが何故黒ウサギだけなんだ?」

 

「本当鈍いですね。まあ頑張って!」

 

「???」

 

ミロの言っていることが全くわからない蘭丸であった。

 

「くしゅん‼︎黒ウサギの素敵耳の届かない所で噂話とは…」

 

同刻、黒ウサギがくしゃみをしていた。

 

 

 

 

 

 

**

 

 

「「「じゃあこれからよろしくメイドさん!」」」

 

「え?」

 

「え?」

 

「……え?」

 

見事レティシアを連れ戻し、レティシアの石化が解け問題児達の開口一番の発言はまさかのメイド宣言であった。

 

「え?じゃないわよ今回頑張ったの私達だけじゃない!」

 

「私なんか思いっきり殴られた」

 

「そもそも挑戦権を持ってきたのは俺と蘭丸たぞ?つーわけで所有権は俺達で2:2:3:3だ」

 

ちなみに所有権は飛鳥、耀が2。十六夜、蘭丸が3である。

 

「何言っちゃってんでございますかこの人達‼︎」

 

あまりの展開に黒ウサギのツッコミも追いついていない。

 

「ふふふっ………そうだな。今回の件で私は君たちに恩義を感じている。君たちが家政婦をしろと言うなら喜んでやろうじゃないか」

 

だが当の本人であるレティシアは乗り気である。

 

「レ、レティシア様⁈」

 

黒ウサギは当然ながら驚いている。憧れている先輩をメイドとして接さなければならないなど思ってもいなかったのである。

 

「お!レティシア目を覚ましたか」

 

そこに蘭丸が帰って来て黒ウサギは蘭丸に助けを乞おうとした。

 

「蘭丸さん。どうか黒ウサギの見方になってください!この問題児様達を……」

 

「まあ良いんじゃないか?どうせ俺が言った所でこいつらの意思は揺らがないだろうし…」

 

「おう。確かに無駄だぜ!」

 

「ええ。そうね」

 

「諦めて黒ウサギ」

 

問題児達の無慈悲な言葉に黒ウサギは耳をへにょりとへたらせ落ちこむ。

 

「私金髪の使用人に凄く憧れてたの!これからよろしくねレティシア」

 

飛鳥が目をキラキラさせながらレティシアの手を取る。

 

「よろしく………いや主従だから『よろしくお願いします』の方がいいのか?」

 

「使い勝手のいいのを使えばいいよ」

 

困惑しているレティシアに耀が助言を入れる。

 

「そ、そうか………いやそうですか?んん?そうでございますか?」

 

「黒ウサギの真似はやめておけ」

 

黒ウサギとジンは苦笑いを浮かべて笑っている問題児達とレティシアを見ていた。

 

「まあよろしくなレティシア」.

 

蘭丸はレティシアに笑顔で手を差し伸べる。

 

「……うむ、よろしく…お願いします///」

 

とレティシアは赤らめながら蘭丸の手を握る。

 

「おいおい大丈夫か?顔真っ赤だぞ?体調でも悪いのか?」

 

「ひゃん///」

 

蘭丸の行動にメンバーは絶句した。蘭丸はレティシアの額に自らの額を当てて熱を計っているのである。

 

(なんでしょうか……レティシア様がとても羨ましいです)

 

黒ウサギは羨ましそうにレティシアを見ている。

 

(ヤハハハ…やっぱこいつおもしれえな)

 

 

 

 

 

**

 

三日後十六夜、飛鳥、耀、蘭丸達の歓迎会が開かれていた。

 

「え〜それでは新たな同士を迎えた“ノーネーム”の歓迎会を始めます!」

 

黒ウサギの号令に子供達がワッ‼︎歓声を上げた。周りの長机にはささやかな食事が並んでいた。子供だけの歓迎会だが四人は悪い気はしなかった。

 

「けど、どうして野外なのかしら」

 

「うん、私も思った」

 

飛鳥と耀は何故外で歓迎会なのか疑問に思っていた。

 

「見せたいものがあるんだとよ」

 

「まあ黒ウサギ達なりの歓迎ってことだろうな」

 

蘭丸と十六夜が空を見上げながら言う。

 

ジン曰く“ノーネーム”の財政は厳しく、四人がギフトゲームに参加すればなんとかなるがそれでも100人もの子供達を養うためにはギリギリである。そのためこんな贅沢も出来ないはずである。

 

「無理しなくていいって言ったのに……馬鹿な娘ね」

 

「本当にね」

 

飛鳥と耀が苦笑いしながら顔を合わせる。

 

「それでは皆さん。これより本日の大イベントが始まります。箱庭の天幕にご注目ください」

 

黒ウサギれ言われたとおり天幕を見ると大量の流れ星が流れていた。

 

「この流星群を起こしたのは他でもありません。我々の新たな同士、異世界からの四人がこの流星群の切っ掛けを作ったのです」

 

「「「「え?」」」」

 

これには十六夜や蘭丸も驚いた。

 

「まさか……あれは“ペルセウス”⁈」

 

「Yes!箱庭の世界は天動説のように、全てのルールが此処、箱庭の都市を中心に回っております。“ペルセウス”は、敗北の為に“サウザンドアイズ”を追放されたのです。そして彼らは、あの星々からも旗を降ろすことになりました」

 

「まさか………あの星空から星座を無くすって言うの⁈」

 

つまりあの星空も箱庭の為に作られたものであると言っても過言ではない。飛鳥は当然の驚きを見せる。

 

「今夜の流星群は“サウザンドアイズ”から“ノーネーム”への再出発に対する祝福も兼ねています。星に願いをかけるのもよし。皆で鑑賞するのもよし。今日はいっぱい騒ぎましょう!」

 

黒ウサギは満天の笑顔で驚いている飛鳥に返す。

 

「こりゃあ……凄いな…」

 

「ああ、まさか異世界に来て早々こんなものを拝めるなんてな」

 

「ふっふーん。驚きましたか?」

 

星空を眺めていた蘭丸と十六夜に自慢気でいる黒ウサギ。

 

「まあ、驚いたよ」

 

「ああ、おかげで個人的な目標もできたしな」

 

「目標?それはなんでございますか?」

 

十六夜は星空を指差し、

 

「あそこに俺たちの旗を掲げる」

 

黒ウサギは絶句するがすぐに笑顔を浮かべる。

 

「それは…とてもロマンがございますね」

 

「だろ?………あれ?蘭丸の奴いつの間にどっか行きやがったな」

 

十六夜が周りを見回すと先程まで隣にいた蘭丸の姿が見えなかった。

 

「そうね。さっきまでいたのにね」

 

それに飛鳥も同意し、辺りを見回す。

 

「ああ、なら私が探してこよう」

 

レティシアはそう言うと蘭丸を探すために会場を後にする。

 

 

 

…………後ろで十六夜と飛鳥がニヤニヤしていることに気付かずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう……」

 

蘭丸は貯水池の畔で寝転がって空を見ていた。

 

「さて、そろそろ出て来ても良いんじゃないか?」

 

蘭丸がそう言うと、何も無い所にブラックホールの様な黒い渦が現れ、そこから黒髪のショートカットの少女が現れた。

 

「ぷぷぷぷ………ばれちゃったかな?久しぶりだね♪」

 

「………目的を答えろ」

 

 

ケラケラと笑うその少女に槍を突き付ける蘭丸。その表情には怒気がこもっていた。

 

「まあまあそんなに怖い顔してないでよ♪ただ今回は“あの人”からの伝言を伝えに来ただけだよ♪」

 

その少女はふざけた表情を変え

 

「『……やっと見つけた。今度は逃がさない』ってね」

 

「何⁈“あいつ”も来てるのか⁈」

 

蘭丸は驚愕の表情を浮かべていた。その表情には恐怖も見える。

 

「じゃあそれだけだから。じゃあね〜♪」

 

そう言うと少女は再び姿を消した。一人蘭丸は尋常じゃない脂汗をかいていた。

 

『お前の力はまさに神だ‼︎』

 

『お前の力……俺によこせぇ‼︎』

 

「その力は俺に相応しい‼︎』

 

 

(まさか………“あいつ”が…)

 

「蘭丸………って凄い汗じゃないか⁉︎」

 

蘭丸を心配して来たレティシアは蘭丸の表情を見て驚いていた。

 

「あ、ああ…大丈夫ださて戻ろうか」

 

そう言うと蘭丸は歓迎会に戻っていく。

 

「ああ、そうだな」

 

その後ろをレティシアがついていく。

 

(“あいつ”はこいつらにも手を出すだろうな)

 

(“あいつ”が来たら…今度は……今度こそ大切なものを守ってやる)

 

蘭丸はレティシアに見つからない様に拳を強く握る。

 

 

 

 

 

 

 





取り敢えず第1章完結です。

取り敢えず早く取り戻せるように頑張ります。
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