聖闘士流輝   作:桐生 昭雄

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後編です。


第1話 蘇れ!ペガサスの翼よ! 後編

帰路のこと。流輝は嬉しくてつい聖衣箱(パンドラボックス)に手を出そうとした。

 「流輝、触るんじゃないよ」

またびびった。何回目だ。

 「気持ちはわかるけどね」

 「でしょ、俺もううれしくって・・・鈴菜さん?」

鈴菜は既に身支度をしていた。

 「なんで急ぐの!?」

構わず走っていった。流輝も走る。

 「明日には日本に帰れるのに!」

 「明日になったら、あたしもお前も死体になってるんだよ!」

 「なんだって!?」

しかしもう遅い。攻撃的とも取れる小宇宙、コスモが目の前に二つあったからだ。

 「遅かったみたいだね・・・・・」

例のドベルグの師匠の女聖闘士と、山猫座リンクスの青銅聖闘士(ブロンズセイント)、ソキウスである。彼もあの女聖闘士の弟子であろう。

 「やいやい!正々堂々戦って俺は勝ったんだ!文句を言われる筋合いなどない!」

流輝は早速文句を突きつけた。しかし聞いていない。聞く耳もたず、である。

 「鈴菜、流輝を大人しく引き渡してもらえる?」

無言、無言の極みだ。

 「それとも、流輝を守るためにこの私と戦う?」

しばらく無言タイムが続く・・・。やがて・・・・・、

 「こいつにそんな義理はないさ」

パドゥンミー?

 「えー、そんなぁ?」

まあ普通驚くわな。いきなり言われるんだから。

 「どうやら日本へ帰るには、シャイナと戦うしかないようだね」

ちなみに300年前の同名の人物とは別人であります。

 「じゃあ最初はソキウス、あんたがやっておやり!」

 「おのれ流輝、覚悟しろ!」

いきなり攻撃が来る。逃げるも何も、箱を持ったままじゃ、逃げるも走るもままならない。

 「うあぉぉぉ!」

攻撃がヒットした。箱を降ろした流輝は、拳を繰り出す。

しかし当たる前に掴まれた。 

 「な、なんだって!?」

 「残念だったな、聖衣を纏った聖闘士にこんなスローモーションが当たるかよ!」

ソキウスの拳が炸裂する。

 「見せてやる、山猫の一撃を!リンクスアロー!!!」

腹に当たってしまった。

 「グァァッ!」

 「よっしゃ!もう一撃!リンクスアロー!!!」

だが深追いしすぎたようだ。

 「・・・そういや鈴菜さんに教えてもらったことがあったな・・・。『聖闘士に同じ技は二度通用しない』ってさ」

 「なんだと!?」

 「てやぁぁ!」

流輝はこれを避け、後ろに周り、5回ほどパンチとニーキックを繰り出した。

 「何!?一度見ただけでだとぉ!?」

ソキウスダウン。

 「情けないねぇソキウス。あたしが直々に罰を与えようか」

シャイナ来たし。

 「てやぁぁ!!!」

まるで拳からコブラが飛び出たかのようだ。見ただけでソキウスとは違うとわかる。白銀聖闘士だろう。

 「なんだこの小宇宙はウォォォォォ!!!」

驚くひまもなく炸裂された。腹当たりから血が出ている。このままじゃ・・・。

 「流輝!」

 「あんたもそんなもんかい!サンダークロウ!!!」

今度は後ろにコブラが見えた。シャイナの手には雷が見える。

 「今度はモノホンかよぉぉぉぉ!!!」

避けてはいたが、また腹当たりに当たった。

 「くそう、もうこうなったら・・・一か八か」

いやダメだ。考えてみろ俺。勝つ気持ちがなきゃ小宇宙も高まらねえだろ。絶対勝つ、絶対勝つ・・・

 「絶対勝ってみせる!!!」

その瞬間聖衣箱が勝手に開いた。その中からペガサスのオブジェが現れる。

 「これが・・・聖衣・・・」

心の中にペガサスが入っていく感じがした。そしてオブジェがそれぞれのパーツとなり散っていく。

(装着シーン割愛)

そして今、流輝は聖闘士として最初の一歩というべき、聖衣の装着を完了した。当然小宇宙は高まる。

 「ええい、聖衣を纏っても同じことだ!サンダークロウ!!!」

 「行くぜ!ペガサス流星拳!!!」

ペガサスとコブラの衝突、とでも言える光景だ。鈴菜も黙って見ているしかない。

 「ウォォォォォ!!!いっけぇー!」

そして・・・ついに流輝がシャイナを倒した・・ようだ。

 「ありえない、あんな小僧に・・・

そして仮面が割れてしまった。

 「仮面が・・・あの拳の風圧で割れた?」

 「へえ、どんな人かとおもったけど、意外とかわいいじゃないか」

そんな台詞を残し去ろうとするが

 「待ちな流輝。次は聖衣を纏って本気で戦う。だからお前も・・・」

 「わかってる。次こそは本気で倒してやる」

そういえば仮面の掟が、また後で説明する。こうして波乱の夜が終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝。ついに日本に帰れる。

 「そういえば流輝、聖衣を持ち帰って何をするんだ?」

案の定。

 「俺が答えたら、鈴菜さんも仮面を外してくれるのかな?」

無言。まるで星矢と魔鈴(まりん)のような感じだった。

あいかわずギリシャの朝は気持ちいい。




さて後編も終わりました。
ここで用語説明

聖域
サンクチュアリ。女神アテナを主神とする聖闘士の拠点。

パライストラ
第3話で詳しく説明する。聖闘士の養成所。

聖衣
クロス。聖闘士の防具。小宇宙を高める働きも持つ。

階級はまた後で。
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