はじめて二次創作書くので、ちゃんとお話しになるのかどうか…。。。
ほのぼの時々シリアスで行きたいです。
それではどうぞ〜。
「ーーアリス学園?」
遠坂が言った聞き慣れない言葉を繰り返す。
「ええ。国立アリス学園。『アリス』っていう魔術みたいな力を研究して訓練するところみたいね」
そうか。ナルホド。アリスっていうのは俺たちの魔術と似たようなものなのか。うん、理解理解。
ーーって、待った。
「ちょ、ちょっと待て。今、遠坂はそこに行くって言ったのか?時計台ではなく」
「…ほんっと、不本意なんだけどね…。何で魔術師のわたしがそんなとこ行かないといけないんだっての。これが時計塔の指示じゃなきゃ聞いたりしないわよ!」
怒りを露わにする遠坂。握力で握った箸がミシミシと音を立てている。それ以上力が加わったら割れてしまいそうだ。
だが、それよりも気になるのは、『時計塔の指示』という言葉。もうすぐ高校を卒業する俺と遠坂は、魔術師の大本山であるイギリスの時計塔に留学する予定だったはずだ。それがどうして、アリス学園とかいう場所になったのか。
もし本当に時計塔の指示なら、その本意は何なのか。
「…時計塔はね、アリスについて知りたいのよ。魔術刻印も無ければ魔力すらもいらない、魔術とは似て非なる力を。そして、アリス学園があるのは東京都」
俺の疑問を読み取ったように、遠坂は答えてくれた。
「それで、日本にいる俺たちが選ばれたってワケか」
「そーゆーこと。はぁ…自分が日本人だってことをこれまで以上に呪ったことはないわね…」
本日何度目か分からないため息を吐く。その顔は怒りと苦悩とで厳しくなっている。さしずめ『あかいあくま』ならぬ『あかいえんま』だ。
「ごめん…」
ふと、弱々しい謝罪の言葉をもらした。
「ロンドンに行くはずだったのに、ワケわからない学園に行くことになっちゃったし…英語の勉強だってずっと頑張ってきたのに、今のタイミングになって日本とか…わたしが厄介事に士郎を巻き込んじゃったんだよね」
ニコリと彼女は微笑んだ。でも逆にその笑顔が、彼女の苦悩をありありと伝えてくる。
ーーああ、きっと彼女も困惑しているんだな。
俺は遠坂の華奢な肩を抱きしめた。
「俺は迷惑だなんて思ってない。遠坂がいなきゃそもそも俺は時計台には行けないんだし、それに…俺は遠坂と一緒にいられればそれでいいんだから」
付き合い始めて約一年。それなりに色々なことを二人で分かち合ってきたが、どうしても照れは隠せない。俺の顔は今きっと真っ赤なんだろう。
「…そっか…」
俺の言葉を聞いた遠坂は、満足そうに呟いた。
「なぁなぁ翼先輩、知ってる?今年の新入生、『特力系』がいるって!ウチもようやく先輩になるんやなぁ…」
「は?その新入生って男女二人で一緒に入ってきた奴らだろ?それだったら殿と同じ歳らしいから、お前どっちかって言うと後輩だろ?」
はっ、そうやった…、と驚く少女。少女より幾らか背が高い少年を見上げている。
「しっかし、特力ってことは、そのうち俺たちも会うんだろうけど、どんな奴だろうな」
少年がうーん、と唸る。それを見ている少女も、むむむ、と悩む。
「そういえば、その人の名前、漢字だとこう書くんやって!これ何て読むの?『エイグウ』?』
少女がクシャクシャになった紙を少年に差し出した。何でこんなクシャクシャなんだよ、などと突っ込みながら、少年は紙を受け取り、目を向けた。
「いや、どうなんだ、これ。『エイグウ』とも読めるし、『エイミヤ』とかとも読めるぞ」
どうやら、少年にも読めないようだ。
仕方あるまい。何故なら、その紙に記された名は、それなりに珍しいものなのだから。
その名は衛宮士郎。つまり、遠坂凛と共に聖杯戦争を生き抜いた魔術使いだ。
だが、彼らはまだ知らない。
『魔術』と『アリス』。この二つが出逢い、何が起きるのかーー。それが分かるのは、まだ少し先のこと。
次回はアリス学園の生徒がわんさか出てくる予定です。
いつあげられるかわかりませんが(汗)
よかったらよんでやって下さい。