ブレイブリーゼロ   作:山岳さん

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実は自分、某サイトにも小説を投稿していまして。
その息抜きとしてこの作品を書かせて頂いているのです。
あくまで休憩がてら執筆しているものなので、語彙、文法の誤りや誤字脱語等が多々見受けられると思いますが、どうか御寛恕下さい。

つまり何を言いたいのかと申しますと
イデアたんペロペロ


第2話

「次!ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール!前へ」

「はい」

 

大きく息を吸い込み、吐く。

ルイズと呼ばれた桃色髪の少女は自分に強く言い聞かせながら魔法陣の前へ歩み寄った。

今日は使い魔召喚の日。己の手足となる召し使いを、また愛すべき半身を選定し、召喚する日なのだ。

 

トリステイン魔法学園では第二学年初回の授業にてこの使い魔召喚をおこなっている。そして使い魔を召喚できなかった者は落第者の烙印を押され、もう一度一年生からやり直さなくてはならないのだ。

魔法とは本来、ある特定の血筋を持つ者ならば、(程度、技術の高低こそあろうが)基本誰にでも扱えるものである。使い魔召喚も系統は違うが、厳密に言えば魔法に分類されるため、一年間で一般的な魔法学を学び終えた生徒たちにすれば、単なる基本魔法の一つにすぎない。

故に生徒たちは、儀式の成否ではなく、如何に強い使い魔を呼び出せるかに力を尽くすのだ。魔法使いにとって魔法など発動させて当然。もし魔法使いを謳うも魔法を使えぬ者がいるとするならば、その者の預かり知らぬ所で、血筋に大いな偽装があることだろう。…ただ一人を除いて。

 

「おい、ルイズ!あんま魔力を込めないでくれよ?お前の爆発に驚いて相棒が腰を抜かしたらどうしてくれんだ?」

 

下卑た野次と冷ややかな嘲笑が彼女の周りから沸き起こる。

 

そうルイズは聖なる血筋__トリステイン王国ヴァリエール公爵家に連なる者でありながら、魔法が一切使えないのだ。

公爵とは則ち王家の血を引く者であり、王族さえ除けば、最も王座に近い貴族であるといえよう。

魔法の才幹とは血筋に起因するもの。しかし、ルイズのみ例外である。

 

どの系統の魔法も、魔力を収束させた時点で即座に爆発、衝撃と爆音を発しながら霧散するのみ。属性の影響を受けぬ筈の基本魔法も何故か同様の有り様。

つまる所、彼女はこの魔法世界ハルケギニアの常識から逸脱した存在なのだ。

貴族でありながら魔法を行使出来ぬ者。

 

「ゼロのルイズ」

 

いつしか彼女は学園でそう呼ばれるようになった。

 

(でも今回こそ!!)

 

周囲の冷笑を余所に、ルイズは内心熱く燃えていた。

今まではまともに魔法を扱えず散々な目にあった。

ある時は馬鹿にされ、またある時は自身が貶めた家名を惜しみ涙したこともあった。

 

だが、今日は違う。もう馬鹿にされてなるものか。

桃色の長髪を仇敵の少女の髪色と同じくし、ルイズは高らかに呪文を唱えた。

 

「我が神聖なる僕よ!雄大なる運命を担いし紡ぎ手よ!我が願いと始祖の名の下、御前に姿を現せ!!

……私の美しき使い魔!出てきなさい!」

 

瞬間、凄まじい爆風が魔法陣を駆け抜け、ルイズの矮躯を宙へ浮かした。

 

「へっ?えっ?どどどどうなってるの!?」

「ミス・ヴァリエール!落ち着いて下さい!」

 

使い魔召喚の立ち会い人であるコルベール教諭もこの事態には驚き、しかし極めて冷静に対応した。

魔法陣から溢れた出した爆風は、魔力の奔流によるものだと瞬時に見破ったからである。

コルベールは杖を振るい、ルイズの魔力に干渉を試みた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫かしら、ヴァリエールの奴…」

 

宙に浮かび慌てふためく級友(仇友?)を遠目に見やり、紅髪の美女キュルケは心配そうに表情を崩した。普段は国や家同士の確執による対立しているが、キュルケ自身、ルイズのことを友として認めているのだ。

「問題ない、魔力自体は落ち着いている。後は本人次第」

 

キュルケの隣で本を読んでいた蒼髪の少女タバサも、ルイズの異変に興味を持ったのか、頁を捲る手を止め、事態の成り行きをじっと観察していた。

「あら、他人の召喚儀式に関心を示すなんて、あなたにしては珍しいわね」

「別に、どんな使い魔が現れるか気になるだけ」

 

キュルケは火の精霊にして大蜥蜴のサラマンダー。

タバサは絶滅種の風韻竜。

既に相棒を持ちし彼女らは、儀式の行く末を複雑な感情で見守っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(間違いないわ!使い魔召喚は成功よ!)

 

次第に衰えてゆく魔力の風圧に身を委ねながら、ルイズは恍乎とした笑みを浮かべた。魔法の落伍者たる自分にこれほどの魔力が宿っていたことには驚愕を禁じ得ないが、その衝動も魔法陣に迫り来る強大な気配に比ぶれば些細なもの。

風が完全に吹き止み、砂塵の幕が辺りを覆い尽くす頃、遂に魔法陣が妖しい光を放った。

 

(来るわ!強くて可憐な私の使い魔が!)

 

緊張と期待が絶頂を迎えた時、砂の幕が上がり、呼び出されたものの正体が明かされる。

そして

 

「…えっ?」

 

ルイズと召喚に立ち会った者たちは一様に顔を固くした。

呼び出されたのは、竜や蜥蜴、はたまた土竜や蛙でもない。

 

騎士、純白の鎧と燦然たる剣にて体を固めた騎士がそこには立っていた。

 

「むぐぐぅ、いきなり何なのよもう~」

 

彼女は不満げに体を頭をさすると、辺りを見渡し表情を皆と同じにした。

そして苦笑を浮かべて、控え目な声で一言

 

「え~と~?あんたたち誰?此処は何処?」

 

後に「聖騎士と虚無伝説」という名でハルケギニア史に語り継がれる少女二人。

騎士と虚無の邂逅は、トリステイン魔法学園使い魔の儀、その最中に交わされたものであった。

 




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