魔法科高校のやや優等生   作:BEBE

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今回から九校戦編です。

優等生側のキャラ達も出そうと思っていますのでお楽しみに。

それでは12話です。


九校戦編
テストに向けて


「ふ、二人とも大丈夫?」

 

苦笑い気味に声をかけるほのかの目の前には、ぐったりと机に突っ伏した正人と、椅子にもたれ掛かり天井を仰いでいる森崎がいた。

ちなみに、雫はお手洗いに行っている。

 

ここは食堂であり、今は昼休み。三人はすでに昼食を食べ終えていた。

 

「雫のヤロウマジでヤバイ・・・・・」

 

「何で僕まで・・・・・・」

 

二人は既に虫の息であった。

 

 

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話は今朝のHR前まで遡る。

 

 

「ハア・・・・・・昨日は雫が九校戦の話でヒートアップして大変だったんだぜ。」

 

「あの北山が?想像できないな。」

 

正人はいつも通り前の席の森崎とダラダラと喋っていた。

 

「何か今日九校戦の資料を見せるって息巻いてた。」

 

「九校戦か・・・・・確かにそろそろ準備しないとな。」

 

「準備?」

 

正人は首をかしげる。

 

「九校戦は夏だぜ。早すぎねえか?」

 

「確かに九校戦自体は夏だ。でもそのメンバーを決める上で重要な定期試験が夏前にあるじゃないか。」

 

森崎の言葉に正人は目を見開く。

 

「定期・・・・・試験・・・だと・・・・・・・?」

 

「いや普通あるだろ何を驚いてるんだ。」

 

森崎の冷静なツッコミが放たれた。

 

「・・・・・・・いつ?」

 

「五月の終わりだ。」

 

「ふざけんなよ!何で入学二ヶ月以内にテストがあるんだよ!」

 

正人は机を叩いて怒りを露にする。

 

「いや、激怒するほどの事ではないだろ。・・・もうあと三週間を切ってるんだ、諦めて勉強しろ。」

 

ハア、と森崎は溜め息をついてから話を続ける。

 

「さっきも言ったが、今度のテスト・・・・主に実技の方だが、九校戦のメンバー選出に大きく影響するんだぞ。もっと気合いを入れろよ。」

 

「そうだよ!正人も頑張ろうよ!」

 

「いや、俺の成績で出られるわけ・・・・・て、うおお!!・・・いきなり出てくんなよ雫。」

 

正人はいつの間にか後ろにいた雫に驚く。

 

「正人、昨日私が言ったこと覚えてるよね?」

 

「!?」

 

雫は可愛らしく首を傾げて尋ねる。

 

(・・・・・・その仕草はズルいぞ!断れねえじゃねえか!)

 

正人はハア、と一度溜め息をつく。

 

「ハイハイ、聞いてやるから好きなだけ話せよ。」

 

正人は雫に笑いかける。

 

「それじゃあ先ずは九校戦の大まかな説明と競技のルールから。次に各校の成績と歴代の有力選手とその傾向。昼からは今年の有力選手とうちから選出される選出の予測。さらに「ちょっと待て!」・・・・・?」

 

正人が雫の話を中断する。

 

「え、何?この話昼まで続くの?」

 

「当たり前だよ!九校戦を語り尽くすには一日あっても全然足りないんだから!」

 

「・・・・・・・まさか放課後も・・・・・・」

 

「勿論あるよ。」

 

正人はガクリと項垂れる。

 

「ハハ、まあ頑張れ。」

 

森崎は他人事のように笑いながら正人の肩をポンポンと叩く。

しかし、それが正人の逆鱗に触れてしまったらしい。

 

「・・・・・雫、森崎も九校戦に興味があるって言ってたぜ。」

 

「な!?」

 

「本当!?じゃあ森崎君も是非一緒に聞いて!」

 

雫は目を輝かしている。

 

(や~ま~だ~!なに人を巻き込んでくれてるだ!)

 

森崎は正人を睨み付けながら小声で怒りを露にする。

 

(人のこと笑うからだ!ざまあみろ!)

 

正人も小声で返した。

 

 

こうして、雫の九校戦講義、朝の部が始まった。

 

 

 

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そして現在、

 

 

「大変だったね。」

 

ほのかは疲れきった二人を気遣う。

 

「いや、光井がいなかったら昼休みも続いていただろう。」

 

そう、森崎が言う通り、正人と森崎が昼休みに昼食を食べれたのは、ほのかのお陰であった。

 

ほのかは雫の話に付き合わされている二人が流石に可愛そうになり、昼の部が始まる前に、

「あんまり前情報を教えすぎない方が初めて見たときの感動が大きいんじゃないかな?」

と雫に進言し、雫を納得させ退かせたのである。

 

「いや、マジでほのかが女神に見えるわ。」

 

「ああ、救世主だな。」

 

正人と森崎はほのかを拝み始める。

 

「ちょ、ちょっと!変な宗教みたいになってるよ!」

 

「どうしたの?」

 

すると、雫がお手洗いから帰って来た。

 

「な、何でもないよ。」

 

ほのかは雫に笑いかけた。

 

「おっと、こんな時間か。それじゃあ僕は風紀委員の集会に行ってくる。」

 

「おー、いってら~。」

 

正人がヒラヒラと手を振り、森崎は食堂を去っていった。

 

「森崎君も忙しいね。」

 

「風紀委員だからね。」

 

ほのかと雫も森崎を見送った。

 

 

「・・・・・・あ、そうだ。」

 

すると、雫が何かを思い出したかのように呟きほのかに向けて手を合わせて頭を下げた。

 

「ほのか、ゴメン。今度の勉強会うちでやろうって言ってたけどダメになった。」

 

「えー!ウソー!」

 

「ゴメンね。急にお客さんが来ることになっちゃったらしいの。」

 

雫は再度ほのかに謝罪する。

 

「ううん、雫が悪い訳じゃないんだし謝らないで。元々こっちが急にお邪魔することになったんだし。」

 

そうは言いつつも、ほのかも残念そうだ。

 

「でもどうしよう・・・・中止にする?」

 

「う~ん・・・・他に誰かの家にいけないかなぁ?」

 

雫とほのかは顎に手を当てて考える。

 

「どうでもいいけど昼休み終わっちまうぜ。」

 

正人が呆れたように立ち上がる。

 

「・・・・・あ、そうだよ!正人の家は?」

 

「ああ?」

 

雫が閃いた。

 

「確かに名案だけど・・・・正人君は大丈夫なの?」

 

「ん~・・・・次の休日か?」

 

「うん、日曜日に。エイミイも一緒なんだけど・・・・」

 

正人は少し考えてから、

 

「まあ、いいんだけどさ・・・・・多分親父いるぜ?」

 

「私たちは別にいいよ。むしろちょっと見てみたい。」

 

「私も気になる。」

 

雫とほのかは乗り気なようだ。

 

「なら、次の日曜な。」

 

「ありがとう!」

 

「エイミイにも伝えとくよ。」

 

 

そして、三人が話を終えたところで、チャイムが鳴った。

 

「あれ?このチャイムって・・・・・」

 

「昼休みの終わり・・・・・つまり・・・」

 

「授業開始まであと5分しかねえぞ!」

 

結局、三人は全力疾走で走り、遅刻は免れたらしい。

 

 




次回、勉強会&親父登場!

本来は入学編で出そうと思ってたのですが・・・・やっと出せます。( ̄▽ ̄;)

エイミイの出番もありますのでお楽しみに。
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