このところ更新速度が格段に落ちてる上に文体がガタガタです( ̄▽ ̄;)
いつまでもお見苦しい文章をお見せしてしまいますが暖かい目で見守った頂けると助かります。
「真由美、頼まれてた九校戦の資料だが・・・・・・」
生徒会室に大量の資料を持ってやって来た摩利であったが、返事もせず窓の外を見つめたまま動かない真由美に首をかしげた。
「オイ真由美!」
「ひゃえっ!?」
突如後ろから大声で呼び掛けられ、真由美は間抜けな声をあげてしまった。
「んも~!驚かさないでよね摩利!」
「何を黄昏てたんだ?悩みがあるなら聞くぞ?」
「違うわよ。マルチスコープで模擬戦の様子を見てたのよ。」
「ああ、あれか。それでどんな感じだ?一年チームは。」
摩利の質問に真由美は少し顔をしかめ、再度マルチスコープを発動する。
「それが・・・・・まったく“動かない”のよ。」
「ハア!?」
「模擬戦開始から数分経つのに、スタート位置から誰一人移動してないの。」
真由美の告げた言葉に、摩利はため息をついた。
「まさか全員で防御に徹し、来た相手を返り討ちにするつもりなのか?愚策だ。そんなもの遠目で見ても直ぐにバレる。本戦チームは敵陣の近くで合流して叩けばいいだけじゃないか。」
「でも山田君や森崎君ならそんなこと分かってると思うんだけど・・・・ッ!!?」
突如、真由美が何かに反応した。
「動いた!・・・・・え?でも・・・・・何よこれ!?」
「どうした!?何が起きた?」
「うそ・・・・・・あり得ない・・・・こんなの・・・・・“速すぎる”!!しかも一直線に!?モノリスの位置が分かってるの!?」
「真由美!何があったんだ!?気になるから説明しろ!!」
「ええ!?何よあれ!?」
「オイ!」
「うそ!?ちょっと!キャー!」
「ぐあああ!!気になるうううう!!」
因みにこの二人のやり取りのせいで深雪が入るタイミングを失っていたのはまた別の話である。
十文字side
本戦チームモノリスの前。そこには十文字が仁王立ちで陣取っており、その威圧感足るやもうオーラか何か出ていそうなほどである。
(流石に開始10分以内にここに辿り着く者はいないか。)
そう考えつつも十文字は気を緩めることなく辺りに気を配っており、微塵の隙もない。
(さて・・・・・・・・・・・・・・・・・・暇だ。)
暇をもて余した十文字は落とし穴でも掘ろうかと考えていた・・・・・・しかしその時、何処からか爆発音のような音が聞こえてきた。
(戦闘が始まったか・・・・・・・いや、それにしては妙だな・・・・)
十文字がその音を奇妙に感じた理由、それはその音が一定の間隔で鳴り続けている上、どんどん近づいてきているように・・・・・・いや、明らかに接近して来ている。
そしてその音がついに間近まで迫ったその瞬間、茂みから赤い閃光が十文字に向かって飛んできた。
「そこか!」
十文字は赤い閃光をあっさりと避け、その閃光の出所に向かってファランクスを放つ。
「うおおおお!?危ねえ!!」
そしてファランクスを回避し茂みから出てきたのは勿論、赤い半透明の剣を携えた正人であった。
その両脚にはテロリスト撃退に使った白い半透明の鎧が装備されており、腕には腕輪、背中には長い棒を携えている。
「まさかこれほどの速度で辿り着くとはな。」
「十文字会頭、僭越ながらお相手させていただきます!」
話は数分前に遡り、一年チームは開始からずっとスタート位置に止まっていた。
「背景、まだ見つからないのか?」
「急かすなよ森崎。結構な範囲なんだから。」
背景は目を閉じた状態で地面に座っており、その手には呪符が握られている。
「すげえな古式魔法。式神飛ばして探索とか漫画みてえ。」
「お前のオリハルコンこそ漫画だろうが。」
正人と森崎は軽口を叩き合う程度の余裕はあるようだ。
「それより山田、本当にそんな速度で走れるのか?」
「ああ、正確には跳ねるって感じだけど百メートル5秒代で動ける。」
「にわかに信じがたい話だな・・・・・・」
3人は正人の言うことに半信半疑ながらも、本戦チームに一泡吹かせるにはこの策しかないと考えた。
「取り合えず作戦を確認する。先ず先輩達との無駄な遭遇を避けるために背景が向こうのモノリスを見つけるまでは待機。モノリスを発見し次第僕と茂部と山田の3人で特攻をかける。山田はオリハルコンで先行して向こうの防御担当、おそらく十文字会頭になるが、その注意を引いてくれ。僕らは到着したら隙を見てモノリスを狙う。モノリスが開いたら中のコードを背景が古式魔法で確認する。いいか、これはとにかくスピード勝負だ。防御を殆ど捨てたに等しい。とにかく急げ!」
「ッ!森崎!見つけたぞ!」
森崎が作戦内容を確認したその直後、背景がついにモノリスを見つけた。
「この方向に真っ直ぐだ!ズレは俺が伝えるから急げ!」
「オッシャア!お前ら離れてろよ!」
そう言い、正人が腕輪のボタンを操作していく。そして、脚が白く光り、白い半透明の鎧を纏った。
「行くぜ!」
その鎧の脚から粒子が放出され、爆音と共に正人はとてつもない速度で走り出した。
「・・・・・・・デタラメな・・・・・・」
「ボーッとしてないで僕らも行くぞ!!」
正人の魔法に唖然とする茂部に森崎が怒鳴り、作戦が開始された。
そして現在、十文字と対峙した正人は再度十文字に攻撃を仕掛ける。
(とにかく会頭の意識を俺に集中させる!そのためには生半可な攻撃じゃダメだ!)
そう考えた正人は、腰のホルスターからもう一つのグリップを抜き、赤い刃を精製して二刀流の構えを取り・・・・
「オォォォラァァァァア!!」
特攻を仕掛けた。
「フン!」
対して十文字は正人の目の前にファランクスを発動し、その行く手を阻む。
そして正人のオリハルコンと十文字のファランクスがぶつかり合い、呆気なく正人のオリハルコンが弾かれた。
(硬ってえ、普通に斬り込むだけじゃ突破出来ねえな・・・・・)
そう考えた正人は剣を構え直し、その刀身に赤い粒子を纏わせ再度ファランクスへと突撃する。
そしてその刀身がファランクスに触れた瞬間、
『ギャリギャリギャリッ!!』
と、まるで何かを削るかのような音が鳴り響いた。
(これは“高周波ブレード”・・・・・いや違う。纏った粒子を高速で流動させている?成る程、硬質な物体を切り裂くための手段か・・・・・・だが、)
「フン!!」
「ッ!!」
十文字が手を突き出したのに呼応し、ファランクスが正人を押し退けるよう突撃してきた。
正人はそれを足の鎧の噴出で大きく後ろに飛び直撃を避ける。
(うっわ傷一つ付かねえ・・・・・・斬撃は無効、削るのも無理・・・・・・あとは・・・)
剣では相性が悪いと判断し、正人は刃を消してグリップを腰に戻す。
そして、背中に背負っていた黒い棒を取りだしながら腕輪型のCADを操作し、その腕に半透明の鎧を纏わせた。そこから十文字に接近しながら魔法式を展開し・・・・・・
棒型CADの片側から、CADを延長させるように緑色の半透明な棒が伸び、反対側には円柱のような物が精製された。
所謂、“大槌”である。
そしてファランクスに向けて振りかざしたその大槌の片側からから粒子が噴出され、
「ぬおりゃあああああ!!!」
粒子放出により加速された大槌がファランクスとぶつかり合い、
正人が大きく弾かれた。
(うん無理!あれ絶対破れない!)
三回も攻撃を弾かれたため正人の心は若干折れそうになる。
その時、
『山田、森崎と茂部があと少しでたどり着くぞ。』
インカムから背景からの通信が入った。
「了解。何とか引き付ける。」
背景との通信を手早く済ませた正人は再度立ち塞がる十文字を見据える。
さて、ファランクスの正面突破が不可能であることは先程三回弾かれて理解した。
ではどう仕掛ければよいのか?
答えは簡単である。
(壊せない壁なら避ければいい!)
衝撃緩和用の腕の鎧を消し、手に持っていた大槌のCAD部分に手をかける。
そして、緑の大槌が黄色い光を放って、再度その姿を変えていく。
延長された柄はさらに長く、重心がよっていた先端は細く鋭い刃に、
形成されたのはオリハルコン共通の半透明な、黄色い“槍”であった。
そしてその槍を構えた正人は正面からファランクスに突撃する。
(性懲りもなく正面から・・・・・・というわけではないだろうな。あの脚の鎧によるスピードでの撹乱か?)
態々武器を換えて突っ込んでくる正人に対し、十文字は何処に回られても対応出来るよう身構える。
そしてファランクスの目前まで接近したところで、正人の鎧が白く光った。
実は十文字の考えた通り、正人が考えたのは鎧による瞬間的な加速での撹乱であった。
しかし、十文字が考えていたのはファランクスを回り込んで自身に接近してくること。勿論、普通に考えればファランクスを突破するにはそれしかない。
だが、
「ッ!?」
そして粒子放出の爆音と共に、正人の姿が十文字の視界から消えた。
右にも左にもいない。
十文字は即座にそれを確認し、残されたルート・・・・“上”を見上げた。
十文字の視界に入ったのは、自身の上空で黄色い槍を構える正人の姿だ。
そして正人が突き出した槍から黄色い粒子が放たれる。
この槍は粒子放出により刺突を飛ばす。そしてその速度は剣の斬撃波を大きく上回るものだった。
ファランクスの防御では間に合わず、ついに正人の一撃が十文字を捉えた。
そう思われたその時、
「ムッ!」
十文字は体格に見合わぬ華麗なバク転で飛ぶ刺突を回避した。
「んな!?マジかよ!!」
器用に転がりながら着地した正人は、十文字の驚異的な動きに驚きを隠せない。
「驚いた。まさか上から越えてくるとはな。」
「いや俺は会頭のバク転の方が衝撃なんですが・・・・・・」
「部活連の会頭としてあの程度こなせなくてどうする。」
そう言い、十文字は再度ファランクスを正人の前に発動させた。
「仕切り直しだ。次こそ叩き潰してやろう。」
「遠慮しますッ!!」
正人は瞬間的な加速により今度はファランクスを回り込むようにして掻い潜り、飛ぶ刺突を放つ。
しかし、十文字はそれを読んでいたのか、最小限のサイズのファランクスで弾き、最初に発動したファランクスを高速で正人に叩きつける。
「ウゴッ!!」
咄嗟に受け身を取るが、正人と十文字の間にはかなりの距離が開いた。
(痛ってえ!!クッソ、同時に何枚も張れんのかよ!今までで戦ったことないタイプだあの人!達也の全て受け流していくスタイルでも、エリカの攻め続けるスタイルでもねえ。圧倒的な防御力。その場から動いてねえのに一発も掠りもしねえ!)
そして再度にらみ合い状態になったその時、
『山田、森崎と茂部がそっちに着いた。今木の上に待機してる。』
背景からの通信が入った。
「了解・・・・・アイツらに合図と同時に仕掛けるよう言ってくれ。」
『分かった。』
手短に用件を伝え、通信を切る。
そして、正人は片手で槍を持ち上げ、穂先を十文字に向けるようにして担ぐように構えた。
(あの構えは・・・・・・まさか!)
十文字は即座にファランクスを自身の前に展開する。
正人の槍が黄色い光を放ち、
「ウオラァァアアアッ!!」
“投擲”された。
それもただの投擲ではなく、槍の柄の後ろから放たれた粒子放出の加速をのせた投擲。
そしてその槍はファランクスとぶつかり合う。
しかし、ファランクスにぶつかってもなおその槍は粒子放出を続けており、正人の手を離れながらも勢いを保っている。
(面白い使い方だ。だがファランクスを破るのは不可能・・・・・・ッ!!)
CADごと魔法を投擲すると言うふざけた使い方に目を奪われ、十文字は正人からほんの数秒目を離してしまった。
次に目を向けときには、視界から彼の姿が消えていたのだ。
そう、“先程”と同じように。
「森崎!茂部!突っ込め!!」
上空に跳んだ正人の声を合図に、木の上に待機していた森崎と茂部がモノリスを挟む形でCADを構え、上空にいる正人も落下しながら赤い剣を構える。
槍を陽動にして、森崎が背後から、正人は上から十文字を狙い、茂部はモノリスを開きかかる。
十文字に茂部を妨害する暇を与えないための一斉攻撃。
そしてそれは、
「ヌンッ!」
「「「え?」」」
十文字が自信とモノリスを囲うように展開したファランクスによって呆気なく弾かれ、
「フン!」
「「「ゴブフアアアッ!!」」」
そのままファランクスを高速で叩きつけられ、三人は宙を舞った。
奇しくも同じタイミングで、モノリスにいた背景も服部の魔法で宙を舞ったのだった。
今更ですが十文字のファランクスって一度に何枚も使えるですかね?
取り合えずこのSSではそう言うことにしておこうと思うのですが調べても詳細がわからないんですよね( ̄▽ ̄;)
何か矛盾等あればご指摘下さい。