ちょっと絡ませ方が無理矢理な気もしますが、まあ妥協してください!これが私の限界です(T△T)
では6話です。
達也の試合開始の合図の直後、真っ先にエリカが動いた。
ちなみに、二人は念のために体育で使うヘッドギアを着けている。
エリカは真っ直ぐに正人接近する。
しかし、
「達也の方が速いぜ!」
正人の方が反応が速く、オリハルコンの剣をエリカ目掛けて振るう。
が、
エリカの姿が突如消える。
そして正人の背後に現れる。
(なんだ、期待はずれだな。)
エリカはあっさりと陽動にはまった正人に、少し失望しながら警棒を振るう。
しかし、エリカの目の前に赤い刃が迫っていた。
「な!?」
エリカは即座にバックステップで距離をとる。
「・・・・・・今どうやって切り返したの?思いっきり振り抜いてたじゃん。」
正人は陽動にはまり、一度剣を振り切っていたため、あそこからあの速度で剣を振るうことは通常不可能である。
「単純に一回刃を消したんだよ。グリップだけなら軽いからな。」
正人は陽動にはまったあと、直ぐに刃を一度消し、後ろへ振り抜く瞬間にもう一度刃生成することで、エリカの振り抜きを追い抜いたのだ。
「・・・・・・成る程ね、イヤー安心した。今ので終わってたらガッカリしたもん。」
エリカはニヤリと笑う。
「本気でやっても良さそうだね!」
そしてエリカは再度正人に攻撃を仕掛ける。
「クッソ!速い!」
正人は防戦一方だ。
「山田君、お兄様と戦った時よりも苦戦しているように見えますが・・・・・」
「それはそうだろう。」
深雪の疑問に達也が答える。
「俺が使っていたのはあくまで身体的技能だ。速度はあっても必ず予備動作がある。正人はそれを見切って対応していた。しかし、エリカが使っているのは自己加速術式だ。通常あり得ない体勢からエリカは加速できる。だから正人の対応が遅れてしまうんだ。」
しかし、と達也が付け加える。
「本当に化け物だな。」
「エリカのこと?」
雫が達也に聞き返す。
「いや、確かにエリカの剣術は素晴らしいが・・・・自己加速術式を使用している人間の動きに対応する正人の反応速度が化け物だと言ったんだ。」
「あ、確かに・・・・正人って何者?」
雫の言葉に誰も答えられなかった。
(ヤバイ、エリカのスピードと剣術のキレが増してきてる!)
正人は剣を盾に変え防御に専念する。
「へぇ、変わった魔法だね。でも防いでばっかしじゃどうしようもないよ!」
エリカはさらに速度を上げていく。
(エリカの言う通り、このままじゃヤバイな・・・・どうにか隙を作らないと!)
そして、正人の盾が青く光り、サイオンを放ってエリカを弾き飛ばす。
「オット!そんなこともできたんだ。」
エリカは少し正人から距離をとる。
(今だ!)
正人は盾を左手に持ち変え、空いた右手を懐に入れる。
そして、懐から全く同じCADを取り出した。
さらにそのCADから赤い刃が生成される。
「え、ウソ!?」
「あ、あれは!?」
「・・・・・二つのCADの同時操作。まさかあんな高等技術まで会得しているとは。」
エリカ、深雪、達也を筆頭に全員が驚きを隠せない。
複数のCADの同時使用は非常に難易度が高い操作であり、失敗すると、サイオン波の干渉でどちらのCADも使用できなくなる。
だが、正人は二つのCADを完璧に操作し、右手に赤い剣、左手に青い盾を持っている。
その姿は中世の騎士のようだ。
「凄いね。伊達に一科生じゃないって訳だ。面白くなってきた!」
エリカは再度正人の後ろに回り込み、警棒を振るうが、正人の盾に防がれる。
さらに正人は剣でカウンターを狙う。
「ッ!危な!」
それを紙一重で避け、再び攻撃を仕掛けるが、正人の盾に防がれ、剣で反撃される。その繰り返しである。
(クソ!どれだけ速く動いても盾で防がれる!しかもカウンターのタイミングも完璧。攻め続けれない!)
エリカは焦りを見せ始め、正人から距離をとる。
しかし、
(このまま決める!)
正人はエリカに接近する。
そして、左手の盾を剣に作り替える。
「な!二刀流!?」
エリカは迎え討とうと構える。
しかし、
「ウオオオオ!」
正人は流れるような連撃でエリカを攻める。
「ちょ、待、速!」
その手数は警棒一本では捌ききれない。
そしてエリカの警棒が弾かれ手から落ちる。
「あ、ヤバッ!」
エリカが警棒を拾おうとするが、
「終わりだな。」
エリカの首もとに剣が突きつけられた。
「そこまで!勝者、山田正人!」
今回は正人の勝利だ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「く~や~し~い~!」
エリカは地団駄を踏んで悔しがっている。
「落ち着けエリカ。さて・・・・正人、色々と聞きたいことがあるんだが。」
「?どれのことだ。」
「まず、二つのCADの同時操作について。」
達也の質問に正人は首を傾げる。
「いや、別に珍しいもんでもねえだろ。集中力はいるけど皆使えるだろ?」
その正人の言葉に全員が固まる。
「・・・・・正人?本気で言ってるの?」
雫が正人に聞き直す。
「?だってうちの母親はこれくらい出来て当たり前だって言ってたぜ。」
『いや!おかしいから!』
全員からツッコまれる。
「・・・・・山田君、複数のCADの同時操作はね、高難易度な技術として有名なのよ。」
「そんな当たり前のように使うものじゃない。」
「そもそも・・・・使う人初めて見た。」
深雪、雫、ほのかの三人は、若干引きながら指摘する。
「え、何?うちがおかしいの?ちょっと!嫌なんだけどこの疎外感!」
正人は基本的に家で魔法のことは学んでいたので、魔法士の実力の相場がよく分からないのだ。
「大体、何故俺との模擬戦で使わなかったんだ?」
「いや、達也との模擬戦の時はさ、序盤俺が押してたから使う必要なかったし、最後は使う暇なくやられたから。」
「ああ、成る程。」
達也は納得したようだ。
「それにしても、山田君のお母さんって凄そうな人ですね。」
そう言ったのは美月だった。
「え、何で?」
「だって、複数CADの同時操作を当たり前なんて言ってのける人なんでしょう。相当お強いんじゃないですか?」
「・・・・まあ、確かに勝てる気はしないけど・・・・」
正人は苦笑を浮かべながら言った。
「あーもう!ムシャクシャするから正人君帰りに奢ってよ!」
「お前無茶苦茶だな!」
エリカの横暴に正人が反論する。
「まあ確かに腹へったし、帰りにどっか寄ろうぜ。」
レオがそう言い、全員が賛成した。
「勝者の余裕見せなさいよ!」
「何で勝者が奢らなきゃならねえんだ!」
正人とエリカはまだ言い合っていた。
さあ!正人のチート具合が徐々に高まって来ました!
まあ、達也には程遠いですが・・・・・
次回は正人の家族を出します。
次回もよろしくお願いします。