ラブライブ!~舞い降りた堕天使~   作:宣伝部長

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第16話

「合宿?」

 

「そう!合宿だよ!!さっちゃん!!」

 

「はぁ?ほれ、アイドルたこ焼き一丁あがり!!」

 

「ありがとにゃー♪」

 

「ちょっと聞いてるの?さっちゃん!!」

 

「聞いてるんだよ!それに見たらわかるだろ?し・ご・と・中なんだよ!!」

 

 

 

夏休みのとある日。

いつものアルバイトをしていた咲の目の前にふらっと穂乃果と凛と花陽がやって来た。

仕事中にも関わらず、穂乃果はマシンガントークを続け、凛は普通にたこ焼きを頬張り、花陽は展示されているスクールアイドルの写真に夢中であった。

しかし、なんとなく理解は出来た。合宿に行くと言うのは把握出来た。

 

 

 

「それに合宿つっても費用は掛かるだろ?その辺はどうなんだ?」

 

「へっへ~ん♪それなら心配ご無用!!抜かりなく手配済みですよ、さっちゃん♪」

 

「ほほぅ・・・豪く自信満々だな」

 

「私に掛かればちょちょいのちょい!だよ」

 

「本音は?」

 

「西木野さんが別荘を貸してくれるみたいで、そこで合宿するんだって・・・・・」

 

「えええええっ!?なんで花陽ちゃんバラしちゃうの!?!?」

 

「言わんでも想像は出来てたけどな」

 

「それ地味に酷いよ!?さっちゃん!!」

 

「機嫌直せよ・・・ほれ、たこ焼き」

 

「わーい!やったー!!」

 

 

 

子供のように3人が近くのベンチに座ってたこ焼きを頬張る姿を見守りながら咲はバイトを続けた。

食い終えた3人はくじを嬉しそうに見せに来た。本当に子供である。

凛と穂乃果ははずれ賞。花陽は、A-RISEのポスターが当たったみたいである。

歓喜して泣く花陽に3人は慌てたと言う。

 

 

5時過ぎに帰宅した3人組を見送った咲は8時頃に仕事が終わり帰宅路を歩いていた。

携帯を見ると3人組以外から合宿に関する連絡があった。

全員にそれとなく返事をした咲の表情は少し嬉しそうに微笑みを浮かべているように見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「敬語禁止?」

 

「そっ!先輩、後輩は大事だと思うけど、踊っている時とかにそう言うのを意識するのはいけないと思うのよ」

 

「いいんじゃないの?まぁ、アタシはいつも通りにさせて貰うから別に構わないけどねぇ~」

 

「ふふっ、咲ちゃんは口悪いし、態度悪いから別に意識せんでもええもんなぁ~」

 

「希?それはアタシに喧嘩を売ってると捉えてもいいのかね?」

 

「お気になさらずに~」

 

「その乳捥ぎ取ってやるわ!!」

 

 

 

今回の合宿の意図が理解出来た。

電車の中ではぎこちない会話が見えるのがその証拠だろう。

見事にコブラツイストから乳を揉みしだく行為を決行する咲の姿を見た全員は唾を飲み込み胸を隠した。(にこ以外)

 

 

 

「一言多いのよ!!このナレーター!!!!」

 

 

 

と叫ぶにこは置いておき、一行が辿り着いた場所に待ち受けていたのは大きな別荘であった。

 

 

 

「でけぇな」

 

「そう、普通でしょ?」

 

「お前の普通・・・歪んでるぞ」

 

「うえぇ!?」

 

 

 

全員荷物を各々にこの別荘の散策に向かった。

咲は、自分のリュックから今日使うであろう品物を取り出していた。

 

 

 

「咲、何をしているの?」

 

「んぁ?絵里か・・・必要なモノ出してんだよ」

 

「必要なモノって・・・料理器具ばっかりじゃない」

 

「そうだけど、なにか変か?自分の使ってるモノじゃないと料理し辛いかんな」

 

「そうなんだ・・・じゃあ、料理当番任せてもいいかしら?」

 

「お安い御用で・・・しっかし、1人で作るのもなんだから人手があれば助かる」

 

「わかったわ、その辺は声を掛けておくわ」

 

「絵里ちゃーん!咲ちゃーん!海未ちゃんが練習メニューで話があるとか言ってるにゃー」

 

 

 

外に呼び出されたメンバー全員は海未が提案してきた練習メニューに凍り付いていた。

いつもの倍・・・いや、下手をすれば倍以上のメニューとも言える内容が提示されているのである。

と言うよりも早くも水着を着ている3人に咲は微笑していた。

 

 

 

「練習内容は流石と言うべきだな」

 

「はい!日頃のたるんだ身体を引き締める為にもこういった場でこのようなメニューをこなしてですね・・・・・」

 

「熱弁中悪いが、一言構わないか?」

 

「な、なんですか?」

 

「アイツ等・・・海行ったぞ」

 

「あ、貴女達ぃぃちょっとぉぉぉ!!!!」

 

 

 

一瞬の隙を見て逃げ出した水着連中に賛同して飛び出した連中は振り返りもせずに海に消えて行った。

残された海未、咲、絵里、希、真姫の間に沈黙が流れるも咲が口を開く。

 

 

 

「息抜きに遊ぶか」

 

「咲!!」

 

「おいおい、そんな怒った顔すんなって!やらないとは言ってないだろう?」

 

「ですが・・・・・」

 

「そうね、咲の言う通りに遊んでみましょうか?練習は逃げないわ!ほら、海未♪」

 

「絵里せんぱ・・・っ!!・・・絵里」

 

「うん♪」

 

「牛乳も真姫も早く行くぞ」

 

「誰がホルスタインやってぇ~?」

 

「んな事ひっとことも言ってねぇよ!!この馬鹿乳!!」

 

 

 

1人残された真姫ではあったが、髪を弄っていたかと思えばみんなが向かった海に彼女の足も向かっていた。

 

 

 

 

 

「希のせいでいらない体力使ったっての・・・んっ?真姫」

 

 

 

みんなが海で水を掛け合って遊んでいたり、スイカ割りで賑わっていたり、ビーチバレーで白熱した試合が起きているのに真姫はパラソルの下でポツンと1人読書に耽ていたのであった。

 

 

 

「お姫様、皆様とはお遊びになられないのでありますかな?」

 

「うえぇ!?・・・わ、私は別に」

 

「んじゃ、アタシも疲れを癒す為に休憩を・・・・・」

 

 

 

しれっと隣で横になると咲は目を瞑り寝ようとしていた。

・・・が、まさかの人物に邪魔されてしまう。

 

 

「天宮さんは・・・行かないの?」

 

「咲」

 

「えっ?」

 

「アタシの名前だ!今度からはそれで呼んでくれ、真姫」

 

「えっと・・・咲」

 

「それでいいぜ?アタシも昨日まで苗字で呼んでた事あったから慣れてなかったけど、案外上手くやれてる。これも絵里のおかげかねぇ~」

 

「・・・・・みんなの所には行かないの?」

 

「なんで?」

 

「あの・・・その・・・・・」

 

「いいんだよ!バカ騒ぎしたいヤツらはしたきゃいいんだよ!アタシは休みたいから休む!!以上」

 

 

 

そう言うと目を瞑り、腕を組んだ咲は一瞬にして眠りについてしまった。

そんな素直な行動の出来る彼女に真姫は、羨ましそうに顔を近付けると本当に気持ち良さそうに寝ている寝顔を目にすると自然と笑顔になっていた。

そんな事も知らない咲は、日が沈み始めた辺りで絵里に起こされるまで爆睡していたとかなんとか。

 

 

 

 

 

「にこ!カレーの具合はどう?」

 

「まだもう少し掛かるわね!」

 

「ことり!皿並べといてくれる?」

 

「は、はい!!」

 

「凛!唐揚げが出来たから先に向こうに運んどいて!」

 

「まっかせるにゃー!!」

 

 

 

厨房では咲の指示通りにテキパキ行動するにこ、ゆっくりとだが丁寧にすることり、駆け足で動き回る凛が慌ただしく動き回っていた。

 

 

 

「本当に凄い腕前なのね、咲って」

 

「えぇ・・・この前なんか和菓子のお礼にって手作りの料理を何品も持って来てくれましたから」

 

「・・・・・ハラショー」

 

「でも、でもっ!料理だけじゃなくお米の配慮もちゃんとしているんですよ!!!!」

 

「花陽ちゃん!顔が怖いよ!?」

 

「スピリチュアルやねぇ~」

 

「イミワカンナイ」

 

 

 

などと会話していたら料理が完成したのか居間の大きなテーブルには数々の料理が並べられていた。

それには全員が大喜びで食べてそれはもう大満足の結果に終わった。

大成功を成し遂げた咲は、嬉しさのあまりガッツポーズを見せていた。

 

 

 

 

 

「ぷっはぁ~・・・良い湯だったぜぇ~」

 

「もう言動オヤジ臭いですよ、咲」

 

「そんなの気にするこったねぇ~っての」

 

 

 

食事を済ませた後に全員で温泉に入って温まった。

今日は食事を食べた場所に布団を敷いて寝るみたいだ。

絵里の案みたいだが、なんだか新鮮な気持ちになった。

 

 

 

「明日は早朝から練習をするんですから早く寝ますよ」

 

「は~い」

 

「まったく・・・ほらっ、咲も早く寝ないと・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・Zzz」

 

「寝ちゃってるみたいね・・・」

 

「さっきまで起きてたのに凄いにゃ~」

 

「学校でも寝る時は早いもんね・・・咲ちゃん」

 

「ま、まぁ・・・良いでしょう。もう電気を消しますから自分の布団に入って下さい」

 

 

 

海未の号令で全員が寝床につくと電気は消された。

しかし、静寂しきった空間に気になる音が響く。

 

 

 

「静かになったから気付いたけど、かなり凄いわね」

 

「そうやねぇ~・・・こんなに凄い人は初めて見たわ」

 

 

 

そう・・・咲の寝息であった。

 

 

 

「あっ!!ちょっと待ってて!!」

 

「穂乃果ちゃん・・・?」

 

「こうゆう風にティッシュを上に乗せたら・・・・・」

 

「わぁっ!?ティッシュが上下に移動してる!!」

 

「こう言うのってアニメとかだけの出来事だと思っていたけど、本当に出来るモノなのね」

 

「神秘的やね」

 

「何処がよ・・・」

 

 

 

爆睡していて意識すらなかった咲。

この後に起きた枕投げバトルの際にも微動だにせず、爆睡していたとかいないとか。

早朝に目が覚めると大惨事の後みたいな雰囲気に首を傾げていた。

 

 

 

 

「えっ・・・ほっ・・・えっ・・・ほっ・・・」

 

「精が出るねぇ~・・・咲ちゃん」

 

「んっ?希に真姫じゃねぇか!2人共早起きだな」

 

「そう言う咲も早起きじゃない」

 

「まぁな!これは日課みたいなモンだからな!!」

 

「継続は力なり!言うもんなぁ~」

 

「そゆこと~♪」

 

 

 

普通の何気ない会話。

しかし、咲は真姫の雰囲気が変わったように見えた。

なんと言うか自然な表情に・・・・・。

 

 

 

「邪気は払われたようじゃな・・・希」

 

「そうみたいやね・・・ふふふっ」

 

「な、なによ・・・2人して・・・私の顔になにかついてる?」

 

「いや、なんでもないんよ」

 

「まぁ・・・強いて言うなら美女が1人ですかねぇ~」

 

「うぇっ!?イ、イミワカンナイッ!!!!」

 

 

 

太陽が昇り始める中3人の笑顔が輝いていた。

これから始まるラブライブ!へ向けての物語が動き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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