ラブライブ!~舞い降りた堕天使~   作:宣伝部長

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第4話

今日の1年生の教室はいつもと空気が違う。

いつもなら昼休みや放課後になれば、ある彼女から避けようとするクラスメイトなのだが、今日は一味も二味も彼女は違って見えた。

なぜなら、あの恐い彼女がスクールアイドル雑誌を見ているのだ!!まぁ、授業中も関係なく見てたけど・・・。

しかも、今日発売の『スクールアイドルマガジン!!(略:スクドルマガジン)』ですよ!!

あれにはとんでもないモノが付録として付いているのです!

 

 

 

話し掛けたいのだが、昨日までの雰囲気を知っているクラスメイトは迂闊に近寄れなかった。

推しグループを知らなかったら?

好きな曲を知らなかったら?

機嫌でも損ねたら?

そんな事を想像しただけでもクラスメイト達は一歩を踏み出す勇気がなかった。

 

 

 

「・・・・・はぁ」

 

 

 

あの3人・・・目が本気だった。

真剣になにかに向かってる奴の目だ。アタシにはちょっとわかる。

アタシだってあんな時期があったもんな・・・。

あんな奴らに遭いたくなかったぜ。

 

 

目を通すように雑誌のページを捲っていると不意に机の前に誰かが来たのに気付いた。

見上げてみると眼鏡を掛けた地味めな女の子がそこにいた。

 

 

 

「あ、あの・・・・・ア、アイドルお好きなんですか?」

 

 

「いんや」

 

 

「ふぇっ!?じゃ、じゃあ・・・スクールアイドルがお好きなんですか?」

 

 

「いんや」

 

 

「えぇっ!?」

 

 

 

この子、一々反応でかすぎ・・・。

・・・ってか、クラスの子と初めて話してる。

 

 

 

「お前は好きなの?アイドル」

 

 

「あっ・・・う、うん。小さい時から・・・だ、大好き・・・・・だよ」

 

 

 

こいつ・・・声が震えてやがる。

緊張してんのか、恐がってんのか、わかんねぇ。

けど、勇気を出してアタシなんかに声を掛けてきやがった。

 

 

 

「お前も見るか?」

 

 

「・・・い、いいの?」

 

 

「いいぜ?ちょっとだけだからな」

 

 

「・・・・・うん♪」

 

 

 

うわぁ~・・・さっきまでのおどおどとした表情が一変して、なにか彼女の中でスイッチ入ってるんじゃない?

鋭い目つきで雑誌に目を通していた彼女の手が急に止まる。

なんか怖い。

 

 

 

「なんで袋とじを開けていないんですか?」

 

 

「んぁ?そんなのあんのか?」

 

 

「今回のはA-RISE特集なんです!銅のカードならA-RISEのポスター、銀のカードならA-RISEのグッズセット、金のカードならA-RISEのライブチケットが手に入るんです!それに加えて・・・プラチナカードと言うのが混載していたらA-RISEに直接逢えちゃうんですよ!!」

 

 

 

この子スッゴい形相してるよ!

さすがのアタシもこんなにぐいぐい来る子は初めてだな。

などと思っていたら彼女と目が合い、ボンッと音がしたかのように顔を真っ赤にすると思いっきり遠ざかってしまった。

本当に裏表激しい子だな。

 

 

 

彼女が言うならこの袋とじはA-RISEファンからしたら激レアな品物だろう。

アタシが袋とじに手を掛けると彼女だけではなく、クラスメイトが固唾を呑んで見守る形になっている。

なんなんだよ・・・・・この状況。

アタシは気にせずに袋とじの仲に手を入れた。

そして、アタシは取り出した。

 

 

 

 

金のカードを・・・。

 

 

 

静寂に包まれていた教室には一斉に歓声が広がった。

目の前の子なんて良くわからないけど、泣いてるし。

だが、アタシはさっき気付いてしまった。

手を入れた時の違和感に・・・・・。

 

 

 

「き、金のカード・・・って事は、今週の日曜日にあるA-RISEのライブのペアチケットだよ!!」

 

 

「お前は行くのか?」

 

 

「私は・・・行けないよ。チケットも全席売り切れでもう今回は・・・・・」

 

 

「このカードお前にやるよ」

 

 

「えええええっ!?そ、そそ、それは・・・天宮さんが手に入れたんだよ!?」

 

 

「いいんだよ。お前が持っとけ」

 

 

 

押し付ける形で金のカードを渡せば、昼食を買いに行く為に購買部に行こうとした。

渡された本人はまだあたふたとしている感じだが、あのカードはあの子に譲ろう。

あの子?そうだ、名前知らなかった。

 

 

 

「あぁ~・・・お前、名前は?」

 

 

「小泉・・・は、花陽です」

 

 

「小泉!楽しんで来いよ!!」

 

 

「うん!ありがとう♪」

 

 

 

満面の笑顔だった。

アタシが良いことするなんて明日は雨が降るかもな・・・。

 

 

 

「さぁ~て、こっちはこっちでどうするかな?」

 

 

 

まさかとは思っていたが、本当に運が良いのか悪いのか。

自分を照らす日差しに向かって彼女はあるモノを翳した。

英語で『Platinum card』と書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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