イ「まだヒュドラ倒して無いが?」
はぁ、イフリートよ。もう少し察してくれても良いのではないか?
イ「?」
上下編みたいな感じですよ。まあ、筆者自身区切りを付けたいという理由もありますが。
では本編へ参りましょう。
リンの過去の話が終わり、辺りを静寂が支配する。先に口を開いたのはアキラだった。
「リンが父親と渓流に行った翌日、父親が帰って来なくて、リンはすげぇ泣いてたよ。赤ん坊のころに母親を亡くして、しかも父親も死んだ。自分が渓流に行こうなんて軽い気持ちで言わなかったら、父親は死ぬことは無かったかも知れない。そう自分を責めた」
「....」
「あいつがカナメが傷つく所を見たく無いのはさ、父親と同じようになるのが怖いからだと思うんだ。だから「ふざけんな」....え?」
「俺が死ぬ?そんなふうになって欲しくないから、今回みたいなことが起きたのかよ....」
「カ、カナメ?」
拳を握りしめ、体を震わせ、自分の不甲斐なさに怒りを覚えてくる。要は席を立ちアキラに背を向けた。
「....リンと話つけてくる」
「な!?だから今回は俺のせいだ!リンは悪くない!」
アキラはリンの所へ向かおうする要を必死に抑える。すると、要はアキラの胸倉を掴み、壁に叩きつけた。
「いってぇ。なにするんだよ!」
「そんな感情、俺が一番よく知ってるんだよ....」
「....え?」
「誰かが死んで欲しくない、傷ついて欲しくない。あいつは
「それって....まさかカナメ、お前も....。」
アキラは一つの真実に辿りついたようだった。要が再度アキラに背を向けて歩き出しても、アキラが止めることは無かった。
※
「で?リンちゃん。覚悟は決まった?」
「はい、どうしてカナメが私を関わらせたく無かったのか。だから、仲直りしたいと思います。」
「うん、それが一番いいよ。ケンカしたらごめんなさい。これこそ魔法の言葉だよ」
「なんかミソラさん、お母さんみたい」
「こんな可愛い娘がいたら幸せ物だよ!あたしは」
そう言うと美空は自分の体にリンを引き寄せる。そして優しく頭を撫でながらそっと囁いた。
「それじゃ、頑張ってね」
「....はい。」
その時、ドアがトントンとノックされた。美空はドアに近づき、錠を開けて要を中へと入れた。
「後輩くん!グッドタイミングだね~。あたしはこれから名物の温泉に入ってくるから後は二人でちゃーんと話してね♪じゃ、行ってきまーす!」
バタンと閉まるドア。二人の間には未だに気まずい空気が流れていた。
「ご、ごめんなさい!「すまなかったな....」....え?」
まさか要が謝罪の言葉を言うとは思っていなかったのか、リンは一瞬戸惑う。しかし要はその言葉に続けて言った。
「アキラから聞いた。お前、父親を亡くしたんだってな」
「う、うん。....私もね、ミソラさんから聞いたの。カナメの昔のこと」
「そうか.....。俺が傷つく所を見たくないそうだな」
「う、うう....。」
この恥ずかし過ぎる発言が、アキラを通して要に伝わると思っていなかったのか、リンは赤面しうつむいてしまう。すると要はリンの顔に手を伸ばし、リンの頬をつまみ、おもいっきり引っ張った。
「それで、誰が死んじゃうって?」
「ちょ、ヒャナメ!いひゃいいひゃい!」
「誰がヒャナメだ?(怒)」
パチンといい音を立ててリンの頬は元にもどる。よほど強く引っ張ったのか、物凄く赤く腫れ上がっていた。
「なにするのよ!」
「とにかく、お前は余計な心配をするな」
「で、でも....」
「でもじゃねぇ。安心しろ。幾度となく生死の境には立ってきたんだ。これくらいじゃ死なねぇよ」
「わ、私がカナメのことを心配しているのは、いつもカナメが無茶して帰ってくるからでしょ!」
「はぁ、お前は俺の母親か?じゃあ、こうするか。お前は心配するな」
要はリンの額を人差し指で軽く押す。リンは額を手で抑えながら、今度は要に言い返した。
「そ、それじゃカナメも対等なものを出すよね!?」
「ああ。そのかわり....ちゃんと傍に居てやるから」
「そ、それって....」
告白とも取れるような発言を涼しい顔で落とす要に、リンは恥ずかしさのあまり、顔に熱が込み上げ、あんなことやこんなことが頭の中で思い浮かべられる。
「きゅう....」
「お、おい!」
結局、頭がオーバーヒートしてしまい、リンはその場に倒れてしまった。帰ってきた美空にこの瞬間を見られ、色々誤解されたのはまた別の話である。
※
所は変わって凍土では、美空のクリムゾン・グライドによって脳天に風穴を開けられたヒュドラが、洞窟の中をゆったりと進んでいた。
食事を邪魔されたこと、獲物を取り逃がしたこと、そして自分に大怪我を負わせたこと。これらのことはヒュドラの中に深い憎悪を生み出した。
「グオオオオ!」
音のする方を振り返ると、そこには全身緑の生物がいたその生物もまた餌を捜しているようで、今にもヒュドラに襲い掛かろうとしていた。一方でヒュドラの体は安静が必要な程の重傷である。本来なら戦うこともできない体だ。
緑の生物が跳躍して飛び掛かろうとする。しかし、こういう緊迫した、かつ危機的状況下でヒュドラはある進化を遂げた。それは....
「グオ、オオ、オア....」
体の一部を分離し、それを緑の生物の首に入れる。すると、緑の生物は悶え苦しみ、やがてヒュドラの前に佇んだ。
ただ一ついつもとは違っていたのは、その頭から白いオラクル細胞が生えていたくらいであろうか....。
はぁ、やっと終わった。二人とも素直じゃないから書くのが辛いですよ、こっちは
要「誰が素直じゃないって?(怒)」
げ....。リ、リンちゃん、要の怒りをどうか鎮めて下さい!
リ「....///」
未だに妄想の世界に入り込んでる!?
要「で?覚悟はできたか、筆者」
で、でもほら。素直じゃないってそんなに悪口では無いでしょ?だから殴るのはおかしいかな~
要「安心しろ、九割俺の憂さ晴らしだ」
り、理不j《ドカッボキボキズッドーンチーン》
リ「じ、次回も楽しみにしてね」