【更新停止】転生して喜んでたけど原作キャラに出会って絶望した。…けど割と平凡に生きてます   作:ルルイ

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未改修です


原作開始前
プロローグ1


 

 

 

「俺は今謎の白い空間にいる。

 そして目の前には謎の人型らしき物体がいる。

 そして俺はついさっきまで病気で死ぬ寸前だったはずだ。

 故に問おう、あなたが神か、と。」

 

「あー、妙な言い回しをされたが、一応お前らが言うには神だ。

 まあ、神って言っても無数にいる神の一柱だがな。」

 

「そしてココは神の間と。

 まさか俺は既に死んでいて神が目の前に現れたということは、よくある話のあなたが死んだのは神の間違いですごめんなさい。なんて展開じゃないだろうな。」

 

「それはよくある話なだけで、実際神がぽんぽん間違い犯してたら大変なことになる。

 大体神なんだから間違いを正すのも割りと簡単だろうよ。

 神にも専門分野ってモンがあるが人間なんかよりずっと出来る事が多い。

 大体神がそうそう人間に頭下げるものか。」

 

「それもそうだな。

 じゃあ何で俺はここにいるんだ?」

 

「最近よくある転生物ってのを俺もやってみたくなってな。

 死んだ人間を呼び込んで転生させてるんだわ、これが。」

 

「じょ、冗談じゃないぞ!!

 俺の人生・・・・・・いや、もう死んでるんだから俺の来世か?

 と、とにかくそれをめちゃくちゃにされたくなんかないぞ!!

 俺は平凡に生きられればそれでいいんだ!!」

 

「ああ、別に強制じゃないぞ。

 そこまで人でなしじゃない、いや神だったな。

 望まないんだったら普通に輪廻の輪に乗って魂綺麗にされてから普通に生まれ変わりだな。

 それに騒動に無理に巻き込んでそれを見て楽しみってわけじゃない。

 物語の世界に生まれ変わったやつが何をするのか見てみたいだけだ。」

 

「ほ、本当か?」

 

「ああ、神も悪魔も嘘はつかないからな。」

 

「かわりに本当のことを言わなかったりして相手を騙す訳か。」

 

「わかっているじゃないか(ニヤリ)

 何ならココでお前の自由意志や運命的に騒動に巻き込まれるようにしないことを誓うぜ?」

 

「神が何に誓うんだよ。」

 

「何にだろうな。

 で、どうするんだ、転生してみるのかしないのか。」

 

「・・・・・・転生する。

 ココで断ったってそれで終わりだしな。

 ただし、今言った事とこれから言う事を約束してくれ。

 転生先の環境の安全を保障する事、転生後の体の健康を保障する事、転生してから5年後に記憶を戻す事だ。」

 

「おいおい、それじゃ転生先の要望を言ってる様なモンじゃないか。」

 

「環境によって騒動に巻き込まれる状況になるかもしれないじゃないか。

 生まれた体の状態によっても同じく。

 記憶を5年後に戻すのは幼児時代をまともに過ごせる自信がないからだ。

 親が気味悪がって捨てたらどうする。

 ろくでもない人生の始まりだ。」

 

「騒動に巻き込まれない状況を確保するための前提条件か。」

 

「ああ、どんな世界にいくのか知らないけど、物語にかかわるかどうかは自分で決めたい。

 その為の安全な環境だけは絶対に保障してくれ。」

 

「なるほど了解した。なかなか考えたじゃないか。」

 

「あ、言っとくが環境は俺の認識基準で安全で平凡なものだからな。」

 

「・・・・・・ほんとに良く考えてるな。 抜け目のないやつだ。」

 

「ありがとうと言っておく。」

 

「はぁ、まあいい。 お前の物語への介入の選択の自由はきっちり保障してやる。

 それ以外のごく普通にありえる騒動は知らんからな。」

 

「普通に生きていてありえる騒動ならしかたないな。

 そういうのを誘導したり引き寄せたりするのも無しだからな。」

 

「解ってる解ってる、いい加減話に進めるぞ。

 次は転生する世界をどこにするかだ。

 お前のさっきの要望から現代社会をベースにした物語の世界にするぞ。

 そうじゃなきゃお前の基準の安全は確保できないからな。」

 

「確かに中世ファンタジー世界なんて治安が良くなさそうだし、近未来SFとかだと戦争物が大半な気がするから平和な環境は期待出来なさそう。」

 

「そういうことだ。

 散々要望を聞いたんだ、世界はこっちで選ばせてもらう。

 そうだな・・・・・・・・・・・・『魔法少女リリカルなのは』でいいか。」

 

「え!! リリなのか!?」

 

「何だうれしそうだな。 ファンか?」

 

「名作だしな!! キャラもみんな可愛いしぜひそこで頼む!!」

 

「別にいいが第一期だと舞台は主に普通の町の海鳴だぞ。

 そこに転生したら騒動に巻き込まれる可能性は上がるが?

 別の町に転生するようにするか?」

 

「あー・・・・・・いや、海鳴でいい。

 別の町に生まれたら原作キャラに会えないからな。」

 

「そうかい、じゃあ海鳴市内に生まれるようにしておくぞ。」

 

「あ、ところで転生後の容姿ってどうなんだ。」

 

「チッ・・・・・・そこは俺の関与するところじゃないな。」

 

「ちょっと待て、今の舌打ちは何だ。」

 

「男の娘(こ)ってのは今の流行だろ。」

 

「おい!! 騒動に巻き込まれる要素はないって話だろ!!」

 

「別に男の娘が騒動の元とは限らないだろ。

 実際そこいらに絶対いないというわけでなし。」

 

「却下だ却下!! 環境の安全を保障するうちの一つとして却下だ!!」

 

「わかったわかった、転生後の容姿に関しては干渉しねえよ。

 だからどんな容姿になっても俺は知らねえ。」

 

「は? どういうことだ?」

 

「つまりは完全なランダム。 男かもしれないし女かもしれない。

 イケメンかも知れねえしブサメンかも知れねえなぁ?」

 

「・・・・・・あー出来たら男でイケメンでお願いします。」

 

「神様にでも祈るんだな。」

 

「あんたが神だろー!!」

 

「つまり諦めろってことだ。」

 

「ノーーーーーーー!!!!」

 

「まあ、いろいろあったが最後に能力決めるぞ。

 一つだけだが転生物ならお約束だな。」

 

「うぅ・・・・・・なんでもいいのか?」

 

「いいわけないだろ。 一応俺も神なんだから世界に悪い影響を与えるような能力は禁止だ。

 良くある無限の剣製や王の財宝、正確には乖離剣エアとかは世界に影響与えるからアウト。」

 

「そういえばなんでこの二つって人気高いんだろ?」

 

「ロマンなんだろ? あるいは厨二病。」

 

「転生とかやってる時点で俺達も厨二病なんだろうか?」

 

「俺を一緒にするな。 誰にも迷惑かけてないんだから問題ないだろ。

 で、どういう能力にする? 世界観的にありえない能力とかも却下だからな。

 たとえばドラゴンボール級の戦闘力とかグレンラガン並の天元突破っぷりとか。」

 

「あー、確かにそれは無茶振りだな。

 んーーー・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・まだか?」

 

「待ってくれ、一個しかないんだから汎用性のある能力がいい。」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・よし決まった。」

 

「ようやくか、でどんな能力だ。」

 

「『努力すれば割とどうにかなる程度の能力』だ。」

 

「東方か?っというか能力って聞くと大抵『程度の』がつく気がするよな。」

 

「俺もそう思う。」

 

「で、どういう能力なんだ?」

 

「サイヤ人の特性に似た能力か?

 戦えば戦うほど強くなるみたいに、努力すれば努力するだけ努力でどうにか出来る事は割りとどうにかなる能力。

 さすがにサイヤ人みたいに人間の限界を超えて強くなることは無理でも、人間に出来ることなら努力すれば出来るようになるって事。

 ただし血筋的に無理なことは無理ってことにしておいてくれ。」

 

「どういうことだ?」

 

「例えるなら魔眼を習得する場合、写輪眼はうちは一族にしか習得出来ないけど、死に掛ければ習得できるかもしれない直死の魔眼は習得できる。

 リリなのの世界だったら聖王の鎧(カイゼルファルベ)とかか?」

 

「なるほど、多才になれる能力って事か。

 初めから強い能力じゃなくていいのか?」

 

「自分で学んでいったほうが実感あるからな。

 別に戦いたい訳じゃないから強さなんてそんなに要らないし。

 まあ騒動に巻き込まれたら逃げるには十分な力は手に入れたいけど。」

 

「わかったよ、そういう能力にしておくぞ。

 おまけで直死の魔眼も記憶が戻ると同時に開眼するようにしといてやる。」

 

「え、いいのか?」

 

「初期はたいしたこと無いだからそれくらいのおまけは別にいいだろう。

 それにオマエ実際死んでるんだし開眼してもおかしくない。」

 

「あそっか・・・・・・ところで魔眼殺しのメガネとかは。」

 

「そこまでおまけしてやる気はない。

 努力すればON/OFF位出来るようになるだろ。

 そういう能力なんだから。」

 

「自分でやれってことか。」

 

「そういうことだ。 散々めんどくさい注文つけやがって。

 これならチートとか俺TUEEEEって能力にしてくれって言われた方が楽だ。」

 

「そうなのか?」

 

「そうだ。実際そう言われたことが何回かあるからな。」

 

「というか俺以外にも転生者がいるのか?」

 

「さっきも言ったが死んだ人間を適当に呼び寄せて転生させまくってるからな。」

 

「じゃあ、他にもリリなのの世界に転生してる奴がいるのか?」

 

「いるにはいるがお前が行く世界とは別の平行世界だ。

 オマエを原作の世界に転生させることでそこから新しく派生した平行世界が生まれる。

 他のやつらもそうやって派生した世界に送っている。

 転生者が複数同じ世界にいるとぐだぐだになることが多いからな。

 まあ、望むなら同じ世界に送ってもかまわんが。」

 

「遠慮しておく、話が合わん奴だったら厄介ごとの種になるからな。

 ところでチートとか俺TUEEEEって能力は何なんだ?」

 

「文字通りにしてやった。

 チートは改造、自分の能力を改造できる能力だ。

 俺TUEEEEは相手より強くなれる能力だ。」

 

「そんなむちゃくちゃな能力、あげちゃっていいのか。」

 

「かまわん、そもそも自分の能力を上げるのにチートするといったって具体的にどうすればいいと思う。」

 

「えーと、ステータスの数値を上げるとか?」

 

「それじゃあレベルアップと変わらんだろう。

 チートするということはその対象の情報を理解しなきゃならん。

 筋力を上げたいなら筋肉がどういうものかデータ上ででも理解しなくちゃいかん。

 理解できても骨格とかのバランスを考えないと体が大変なことになるぞ。」

 

「うわぁ・・・・・・」

 

「新たな能力を付け加えようとしたら魂に情報を付け加えなきゃならん。

 普通の人間には魂の構造なんて理解できんだろうな。」

 

「詐欺だ・・・」

 

「俺TUEEEEの能力はまだましだぞ。

 相対した相手より間違いなく能力は強くなる。」

 

「複数を相手取った時はどうなるんだよ。」

 

「目の前にいる相手よりだけ強くなるな。

 それに強くなるのは能力だけ、武器などの要素は入っておらん。

 完全武装の相手に丸腰だったら殆ど意味ないな。」

 

「さっきよりはマシではあるけど、殆ど俺TUEEEE出来ないんじゃないのか?」

 

「状況によっては能力を発揮し切れないこともあると説明を入れておいた。

 そいつはそれで納得したがな。」

 

「十分詐欺じゃないか。

 俺にも何か都合の悪いことを隠してないだろうな。」

 

「残念ながら無い。

 最初に言ったが神と悪魔は嘘をつかないからこれは本当だ。

 まあ俺が気づいてない部分もあるかも知れんがそこは知ったことではないな。」

 

「残念ながらって・・・」

 

「まあこれで転生準備は整ったな。

 オマエは少々めんどくさかったが、まあとっとと行け。」

 

「って、下に急に穴が~~~~~~~!!!!!」

 

「お約束だろ。」

 

 

 

 

 

 


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