【更新停止】転生して喜んでたけど原作キャラに出会って絶望した。…けど割と平凡に生きてます   作:ルルイ

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第九話 霊力と久遠

 

 

 

 

 暴露騒動が終わっても、俺の生活は特に変わる事はなかった。

 舞空術は出来てしまったが練習はこれからだったし、ネタ魔法陣のご都合主義を含んだ試行錯誤とかいろいろある。

 それに退魔師の事を聞いてみようと思い、神咲さんがアルバイトしてないかと八束神社にいくと、傍らに久遠をつれて仕事をしていた。

 

 聞いてみると久遠は神咲さんが飼っている事を知った。

 となるとやっぱりとらハシリーズのヒロインなのかと、かなり微妙な気持ちで彼女を見ていたら不思議な顔をされた。

 いや、ヒロインはヒロインでもPCゲームのヒロインで、しかも目の前の人物がそうだと思うととても複雑な気持ちにならないか?

 初対面の相手の情事が存在するのを知っているだなんて気まずいだろう。

 まあなのはちゃんの時と同じで二次元と三次元は違うんだって理解できてるから、実際に人柄に触れてれば気にならなくなるだろう。

 

 

 

「拓海君、久遠の事知ってるの?」

 

「俺この神社の林の中でこれまで気の使い方練習してたんです。

 その時見かけて・・・・・・ちょっと脅かしちゃったかもしれません。」

 

「クー・・・・・・」

 

 久遠は神咲さんに抱えられて耳を伏せて目が潤んで怯えているように見える。

 怯えてるように見えても可愛いんだが・・・

 

「この子はもともと人見知りが激しくて恐がりなの。

 だから気にしないでね。」

 

「いえ、勝手に抱き上げちゃったんで驚かしちゃったんです。

 ちょっと撫でてもいいですか?」

 

「いいよ、はい。」

 

 飼い主の許可が出たのでゴッドハンドを発動。

 怯えていたのはゴッドハンドが触れるまでで、撫で始めたらさきほどとは比べものにならないほど落ち着いて目を細めている。

 

「え? 拓海君、もしかして気を使って撫でてる?」

 

「はい、気に落ち着きや安らぎといった気持ちを込めながら撫でると大人しくなって素直に撫でさせてくれるんですよ。

 近所の野良猫とかで試してました。」

 

「気ってそんなことが出来るの。」

 

「いろいろ自分で試して気づいたんですけどね。

 ところで神咲さんって退魔師なんですよね。

 やっぱり幽霊とか妖怪が相手なんですか?」

 

「ええ、そうだけど・・・」

 

「久遠も妖怪なんですか?」

 

「クゥ!?」「ど、どうしてそう思うの?」

 

「いえ、普通に人の言葉理解してますし。」

 

 現実的に考えてココまで人の言葉を理解して正確に答えられる動物もいないだろう。

 テレビの動物番組で人の言葉みたいな鳴き声をする動物とかよくいるけど会話にはならないよね。

 そういう可愛い動物を見るのは好きだけどね。

 

「拓海君は久遠のこと恐くない?」

 

「全然、見ての通り可愛いし恐がりだって分かってますし。」

 

「クゥン?」

 

 妖怪だからって皆危険だってわけじゃないのは良くある話だし。

 普通の動物でも警戒させたりしなければ猛獣でもわりと大人しいこともある。

 

 今の俺なら堅で防御できるからまともに戦っても勝てそうだし。

 こっちの世界なら犬や猫科の大型動物に跨って移動するとか出来るかな?

 馬と違ってそういうの憧れがあるよね。

 

「神咲さんはどういうことが出来るんですか?」

 

「どういうことって?」

 

「退魔師って、普通の人には出来ない仕事ですよね。

 だから俺の気みたいな特殊な技能があるんじゃないかと思って。」

 

「私は霊力が使えるよ。」

 

「霊力でどんなことが出来るんです?」

 

「ええと、私が出来るのはヒーリングと幽霊を成仏させる鎮魂術、あとは自信は無いけど退魔剣術が使えるくらいかな。」

 

「(退魔剣術って神鳴流みたいなものかな?)ヒーリングって怪我とか治すことですよね。

 それって俺にも使えますか?」

 

「才能があれば練習すれば出来ると思うけど・・・・・・」

 

「教えてもらえませんか?」

 

「えっと、どうしてヒーリングを覚えたいの?」

 

「怪我した時便利そうですし。」

 

「そ、そう。」

 

 俺の質問攻めに戸惑ってる様子の神咲さん。

 気を使えば傷の直りって早いんだけど、あくまで自然に治るより少し速い程度だ。

 ヒーリングの効果がどれくらいかわかんないけどそれより早いだろう。

 

「けどヒーリングに使うのは霊力だから、まず霊力を使えるようにならないと。」

 

「じゃあ一度ヒーリングを掛けてください。

 霊力がどういうものか覚えるんで。」

 

「それだけで覚えられるものじゃないよ。」

 

「わかっていますよ。

 けど、霊力がどういうものか感覚で知りたいんでお願いします。」

 

「んー・・・・・・まあいっか。

 それと無理に敬語とか使わなくていいのよ。

 名前も神咲さんじゃなくて那美って呼んで頂戴。

 子供に遠慮してほしくないもの。」

 

 名前で呼んでってフラグ?って考えたやつはダメ人間だ。

 しかし、一応年上を名前で呼ぶのはどうだろう・・・

 

「えぇと・・・・・・那美お姉さんって呼んだほうがいいですか?」

 

「お姉さん・・・・・・うん、いいよ!!

 お姉ちゃんに任せて!!」

 

 お姉さんをつけたら妙に張り切りだした。

 お姉ちゃんになってるんですけど・・・・・・

 

「・・・・・・那美さんで勘弁して。」

 

「ええぇー・・・」

 

「クゥン。」

 

 とりあえず呼び方は妥協の末、那美姉さん言う呼び方で収まり、ヒーリングをかけてもらって霊力がどういうものかを感覚で知ることが出来た。

 さすがに感覚で知っただけでは使えなかったので、その日から霊力を引き出す試行錯誤を始めた。

 

 

 

 

 

 そして二週間ほど経った頃に、神咲さん改め那美姉さんと久遠のいる八束神社にきた。

 

「那美姉さん、霊力使えるようになったよー。」

 

「うそ、もう!?」

 

「クゥ?」

 

「はいこれ。」

 

 俺は手の平の上に霊力で出来た六角形の板を出した。

 そう、GS美神で出てた横島のサイキックソーサーだ!!

 やっぱり霊力を使う代表作で使えるようになりたいと思ったら文殊でしょ。

 いきなり使えるようにはなれないだろうから、まず横島の覚えた霊能を順番に習得していこうと思った。

 霊力自体は一週間で出せるようになったけど、サイキックソーサーを形にするのにもう一週間かかった。

 とりあえずサイキックソーサーは縮めてソーサーと呼んでる。

 別にサイキック(超能力)じゃないしね。

 

 他にも霊力の代表作で幽白とかブリーチとかあるけど、どちらも参考に出来そうな所は少なかった。

 幽白は修行法は指先に霊力集中して逆立ちとか位しか覚えてないし、霊丸も霊剣も気で同じようなことは出来る。

 ブリーチなんて殆ど才能と固有技能で、ドラゴンボール並みのパワーバランスの崩れた展開で役に立ちそうに無かった。

 瞬歩とかあったけど既に瞬動出来るし。

 

「確かに霊力ね・・・・・・それもこんなしっかりとした形に・・・」

 

「霊力使えるようになったんで、ヒーリングの仕方教えてください。」

 

「そ、そうね。 所で拓海君、退魔師になりたかったりする?」

 

「あんまし興味ない。」

 

「ど、どうして?

 二週間で霊力使えるようになるなんて才能あると思うけど。(きっと私よりも)」

 

「退魔師になったら戦いとかするんでしょ。

 不思議な力とかは興味あるけど、戦いには興味ないから。」

 

「そっか・・・・・・

 (退魔師なんて危険な仕事なんだし、戦いが嫌なら無理に誘っちゃダメよね。)」

 

 才能があるように見えても『努力すれば割とどうにかなる程度の能力』のおかげだし。

 たぶん退魔師に誘いたかったのかもしれないけど、俺は自衛以上の戦いとか無理にしたくないし。

 まあ霊力があれば幽霊に襲われるなんて事があっても対処できるくらいで十分だ、早々そんなこと無いだろうけど。

 

 

 

 その日から那美姉さんにヒーリングの使い方を習いに神社へ通った。

 誰かに異能を習う事は初めてだったが、これまで独学で能力を練習していくのに比べて早くヒーリングを習得できた。

 それでも非常に早い習得だったらしく那美姉さんは驚いていた。

 

 それ以上は特に学ぶ事は無かったけど、神社に通っていたことで久遠も俺に怯えなくなって仲良くなった。

 もしかしてもともと久遠と仲良くなるポジションって、なのはだったんじゃないかと思った。

 アニメ版の更に原作のとらハのおまけの魔法少女なのはじゃ久遠がお供だったらしいから。

 何でアニメじゃユーノにポジション取られちゃったんだろう。

 こんなに可愛いのに、と久遠を抱えて撫でながら思った。

 

「クゥン♪」

 

「久遠も随分俺を恐がらなくなったよな。

 まあ最初からこうして撫でてやればおとなしくなったけど。」

 

「クー。」

 

 とりあえずなのはちゃん、君がユーノをお供に選ぶというのならそれもよかろう。

 久遠のパートナーポジションは俺が頂いたぁ!!

 

 まあ実際は那美姉さんが飼ってるんだけどね。

 

 

 

 

 

●拓海は霊力が使えるようになった。

●ヒーリング、ソーサー(サイキックソーサー)を覚えた。

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