【更新停止】転生して喜んでたけど原作キャラに出会って絶望した。…けど割と平凡に生きてます   作:ルルイ

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第二十九話 人形遊びと猫捕獲

 

 

 

 

 

 守護騎士が現れて約一週間。

 はやてちゃんの自分達の扱われ方に守護騎士達は戸惑いながらも生活に慣れてきていた。

 闇の書などの現状を全て話して理解してもらったが、はやてちゃんに仕える事は変わりないようだ。

 はやてちゃんもやはり守護騎士達を家族として受け入れることに変わりない様子で楽しそうにしていた。

 俺も様子を見るために毎日はやてちゃんの家に通っていた。

 

「シグナムさん

 こっちの生活には慣れたか」

 

「ああ、少しはな

 主はやての我らへの扱いに少々戸惑っているが」

 

 手合わせされてとりあえず認められたせいか、守護騎士の中でシグナムさんと一番仲良くなってしまった。

 時々手合わせを求められるから正直勘弁して欲しい。

 スキル的意味合いではシャマルさんかザフィーラと仲良くなりたいんだが。

 治癒専門と防御専門的な意味で。

 

「その子狐が久遠か?」

 

「ああ、俺の友達だ」

 

「久遠、よろしく」

 

「ああ、よろしく頼む」

 

 だいぶ顔見知りにはなったので今日は初めて久遠を連れてきた。

 これまでは妖狐という存在に変に警戒されてしまわないかと思って控えてきてた。

 だから前日に久遠のことを説明してから、今日は連れてきた。

 久遠が久々に一緒だからとても和む~。

 

 他の守護騎士達も居間では思い思いに寛いでいた。

 ザフィーラは既に犬型で今ははやてちゃんに抱きつかれてる。

 シャマルさんはなにやら台所で料理に挑戦してるらしい。

 ヴィータは先日はやてちゃんに買ってもらった人形のろいうさぎを抱いてテレビを見ていた。

 

「あ、拓海君いらっしゃい

 今日は久遠も一緒なんやな」

 

「クォン、はやて久しぶり

 …クゥ?」

 

 久遠が俺の頭から降りるとはやてちゃんが抱き着いているザフィーラに向かっていった。

 

「……(ジー)」

 

「…な、なんだ?」

 

「……久遠」

 

「……あ、ああ、ザフィーラだ」

 

 久遠はザフィーラをじっと見て様子を伺い、ザフィーラもどうしていいか分からずに様子を伺っている。

 

「何や久遠、ザフィーラに乗ってみたいんか?」

 

「クォン(コクン)」

 

「ええんやないの、なあザフィーラ」

 

「あ、ああ、構わんが…」

 

「クゥー♪」

 

 了解を得ると久遠ははやてちゃんが抱きついてる横辺りのザフィーラの毛の上に飛び乗った。

 

「クゥン♪」

 

「む、むぅ」

 

「アハハ、遊ばれてんなザフィーラ!!」

 

「言うなヴィータ」

 

「気持ちええやろザフィーラの毛並。

 拓海君もどうやー?」

 

「俺はいい、自前の式神で出せるしな」

 

 以前式神動物の群れを出した事があるのではやてちゃんも知っている。

 ザフィーラクラスの大きさくらいだったら自由に出せる。

 

「そやったな、拓海君の式神はほんま面白いなぁ」

 

「式神ってこの前見たやつだろ

 ザフィーラみたいなのも作れんのか?」

 

「ああ、ザフィーラよりも大きいのも一応作れるよ

 今は余裕がなくて出せないけど」

 

「見回りに使ってるからか」

 

「まあね」

 

 式神は俺の持つ技術を教えておくために一回見せている。

 ヴィータの質問に答えてザフィーラよりも大きい式神を作れるが戦闘能力はそれほどでもないし、今は見回りの為に式神を出せるだけ出してるから余裕はない。

 見回りとはギル・グレアム側の監視者の探索だ。

 

 守護騎士達にも既に説明してギル・グレアム一派を非常に警戒している。

 逃げたほうがいいのではないかとも言ったが、はやてちゃんが話したがっているということでまた一悶着になった。

 以前言った通りはやてちゃんは主として命令するのではなく、守護騎士達の意見を求めてから説得しようとした。

 だが守護騎士達の意思は全員一致で反対。

 俺の話は聞いてくれるくらいには信用を得たが、会ったこともないそれもはやてちゃんを犠牲にしようとしている存在を信用する要素はまったくなかった。

 

 守護騎士達の選択肢ははやてちゃんを連れて逃げるか返り討ちにするの二つだろう。

 だけどそれでは闇の書の何も解決しないことは説明済み。

 だから俺が守護騎士達には感じられない負の念が闇の書に篭っているを伝えて浄化する方法を話した。

 それが闇の書の異常を引き起こしてる原因かもしれないので、それを浄化出来ればはやてちゃんを助ける事に繋がるかもしれない。

 だが闇の書がどう反応するかは試してみないと分からない。

 

 試してみるなら闇の書の反応を見るために魔法についても詳しい人間は多いほうがいい。

 守護騎士達でも問題ないかもしれないが、闇の書の反応に守護騎士達も影響が出る可能性も十分ある。

 それに管理局員に既に見つかっている以上、闇の書をどうにかしてもいつまでも向こうが動かないとも限らない。

 闇の書をどうにか出来たなら、その後のはやてちゃんたちや守護騎士達の立場を守れるようにする必要もある。

 その為には次元世界の地位の高い者を味方につける事が出来れば安全も確保できる。

 

 結局のところ、まずグレアム一派をどうにかしなければならない。

 はやてちゃんも生活がある以上、逃げるという選択はない。

 戦いになれば一時凌ぎにはなっても、いずれはどうしようもなくなる。

 闇の書のはやてちゃんへの影響と言う時間制限もある為、渋々ながらもグレアム一派との話し合いを守護騎士達は認めた。

 話し合いでの解決を説得されたわけじゃなく、主の為という理由だったのがはやてちゃんの不満として残った。

 

 だけど接触が出来ない事には話し合いも出来ない。

 連絡方法がない以上、向こうの動き待ちという事になる。

 いつまでも動きがなければ、俺達だけの警戒で闇の書の浄化を試す事になる。

 一週間近くの間、守護騎士達も自然に振舞いながら監視してる存在を警戒していた。

 

 ギル・グレアムの計画は自身と使い魔達による独断のはず。

 ならば他の人員はいないはずだから、監視をするのは使い魔の猫達が行ってるはずだ。

 原作でも蒐集中の監視はその二人が行っていた。

 

 八神家近辺での魔法による監視はありえない。

 守護騎士達が見つける可能性があるからだ。

 隠しカメラなどの機械による監視も長期に行うのであれば、見つかる可能性を考慮して行わないだろう。

 ならば使い魔の猫達によるたびたびの確認くらいが妥当だ。

 どれ位の周期で確認に来ているのか分からないが、それを発見して確保する事で交渉の場に持ち込む。

 それが俺の考えた方法だ。

 

 見つける事が出来なければ、話し合いを諦めて浄化を試す。

 ギル・グレアムの計画の内容も守護騎士達に話してある。

 蒐集が行われるまでは何の手出しもしないはずだから、話し合いが出来ないなら今のところは放っておいても問題ない。

 

 そして浄化がうまくいかず、暴走しかねないことになったら闇の書を破壊する事も守護騎士達は認めた。

 はやてちゃんがそれに反対もしたが主に害をなす存在でなどありたくないと言った。

 目の前に現れて出会ってしまった存在を俺も消したくはないが、本当にどうにもならなくなったときはそうするしかない。

 俺の選択で暴走して世界を滅ぼすなど冗談ではないから。

 

 守護騎士達も破壊するのならはやてちゃんを巻き込まないようにと俺に言った。

 浄化に闇の書が反応してはやてちゃんを取り込もうとするならば、その前に破壊する事が俺が闇の書に手を出す守護騎士達の条件だった。

 あくまでも主の為というのが守護騎士達の考えだが、アニメではただのはやての為に行動していた。

 実際始めはそうでもなかったが、だんだん八神家に慣れてきてはやてちゃんと自然な付き合い方を始めている。

 はやてちゃんも守護騎士達との新しい生活を喜んでいる。

 まだ始まりに過ぎないけど、これがもっとずっと続いてはやてちゃんのだけじゃなく皆の幸せになってくれるといいと思う。

 その為にも俺ははやてちゃん達に協力すると決めたんだから。

 

 

 

「そうだ、ヴィータの人形を見て面白そうな札を作ってみたんだ

 ヴィータ、この札を人形の背中に張って魔力を込めてみて」

 

「ん、なんだそりゃ

 式神ってのを作ったやつか?」

 

「それとは別の物

 まあ試してみて」

 

「まあ、いいけどよ

 ほい……なんか魔力が繋がった感じがするけど何も起きねえぞ」

 

「じゃあその魔力の繋がりから動くように命じてみて」

 

「? 動け」

 

 

-ピクンッ-

 

 

「うおっ!?」

 

 ヴィータの言葉に答えての札をつけた呪いウサギが身じろぎした。

 抱えていた呪いウサギを下に降ろしてヴィータが再び命じる。

 

「た、立ってみろ…」

 

 

ーグッ、グッ、コテンー

 

 

 呪いウサギが手足を動かして立ち上がろうとするがうまく立てずに転がった。

 

「おおおぉぉぉぉ!! 動くぞこいつ!?」

 

「式神の術式を弄って、札を貼った対象に操作が効くようにしてみた

 式神の札は何度も作ったからちょっと術式を弄ってみたくなった

 式神を操るのと同じだから、しっかり動きをイメージすれば自由に動かせるよ」

 

「ヴィータ、がんばりぃ」

 

「おう、はやて!! ぬぐぐぐぅぅぅ…」

 

 ヴィータが気合を入れて呪いウサギを動かそうとするが…

 

 

-グッ、グッ、グッ、パスン!!-

 

 

「あれ?」

 

「札が弾けてもうた」

 

「無理して魔力込めすぎたんだな

 札はそれほど丈夫じゃないから」

 

「拓海君、代わりのお札はないん?」

 

「あるよ、予備で二枚」

 

「は、はやくよこせ!!」

 

「はいはい」

 

 残りの操作の札を渡すとヴィータはまた呪いうさぎに背中に張って動かそうとがんばり、皆がそれを見守っている。

 

「本当に多芸なだな、拓海」

 

「これくらい、本職の魔法使いからしたら遊びみたいなもんだろ

 もともと遊びのつもりで作った物だし、やろうと思えばこれくらいシグナムさん達にも出来るんじゃない?」

 

「いや、私は剣が専門なのでな」

 

「俺は盾の守護獣だ」

 

「じゅ、術式を組み上げれば出来ない事もないですけど、こういう事はしたことないです」

 

 ふむ、やっぱり式神というのは日本の生み出した良き技術のようだ。

 少なくともベルカの騎士から一本取った。

 そう話していると張られた二枚目の札が弾けて残り一枚になった。

 

「ヴィータ、そんなに力入れる必要ないぞ

 うまく手足が動くようにイメージしないと立てないからな」

 

「うっせー、解ってるよ!!」

 

 そういってヴィータは三枚目の札を呪いウサギに貼って再度挑戦する。

 今度はいきなり呪いウサギを立たせようとはせずに手足をパタパタさせている。

 くるくると寝返ったりして転がりうつ伏せになった後ゆっくり手足を立たせていく。

 四つん這いになった後にゆっくり二本足で立ち上がろうとして尻餅をついた。

 

「あ…」

 

「惜しかったなぁ」

 

「クォン」

 

 いつの間にか久遠も近くで見守っている。

 

「くぅ、まだまだぁ!!」

 

「そんなに力むな、また札が弾けるぞ」

 

「シグナムは黙ってろ!!」

 

 ヴィータはまた呪いウサギを動かす事に集中する。

 

「ヴィータちゃん、楽しそうね」

 

「ああ、我らがこんな穏やかな日々を過ごす日が来るとは思わなかった」

 

「どんな日々を送ってきたか詮索したくないけど、俺からすればまだ問題山済みだ」

 

「すまんな、我らのせいで」

 

「分かってて自分で決めたことだからいいよ」

 

 自分から関わっていったのだから自己責任だ。

 少なくともこの事件が終わるまでは出来ることをやり通すつもりだ。

 少々後悔していないでもないが、自分にも利益はある。

 

 前々から放置しっぱなしの魔法陣。

 それを完成するために守護騎士達に魔法を教わりたいと思っている。

 ミッド式の魔法にも興味はあるが古代ベルカ式にも興味はある。

 

 式神や陰陽術の本の内容を試していて分かったが、どうやら学習に関しても能力が発動するらしい。

 一回で丸々とまではいかないが、二・三回見直すだけで内容を殆ど覚える事が出来ていた。

 難しい内容だったのに思い出そうと思えば、前世の頃とは比べ物にならないほど自然に頭に浮かび上がってくる。

 更に試せば試すほど術の理解も深まっていった。

 

 『努力すれば割とどうにかなる程度の能力』、地味だけど非常に便利だと思った。

 これならミッド語やベルカ語も覚えようと思えば直ぐに覚えられて魔法の知識を学ぶ事が出来る。

 ユーノやクロノ、シグナム達も普通に日本語を話してるように見えるけど翻訳魔法だろう?

 この時期のなのはちゃんはデバイスで魔法が使えるけど、魔法陣の読み方や術式の意味とかを理解出来るはずもないし。

 真面目に学ぼうとしたら言語や文字から学ばないと。

 ミッドやベルカ式の魔法陣の仕組みを理解したら、陰陽五行魔法陣に応用して完成させてみたい。

 

 そういえば魔法陣を展開する方法ってどうやるんだろう。

 今度シャマルさんあたりに聞いてみよう。

 それが出来たら式神符の術式を紙無しで出せるかもしれないし。

 

 

 

 

 

 ヴィータの続ける人形遊び(笑)を見守っていたと気に気づいた。

 

「!!」

 

「どうした、拓海」

 

「たぶん、かかった」

 

「何だと!?」「うわっ」

 

 

-パスン!!-

 

 

 シグナムさんの声にヴィータが驚いて、そのショックで三枚目の札が弾けた。

 

「ああーー!!

 何すんだシグナム!!

 最後の一枚だったんだぞ!!」

 

 とは言うが三枚目の札はなかなか長持ちしていて、もうそれほど長くは持たなかっただろう。

 初めて術式を弄って作った札なのでそれほど性能も良くないはずだ。

 結局呪いウサギを立たせて歩かせることは出来なかったのは残念だ。

 

「す、すまん…

 それより拓海

 目的の奴らを見つけたのか?」

 

「なんだって」

 

 シグナムさんの問にヴィータが反応して、他の皆もこちらを見た。

 

「ああ、式神の目で確認したけど、遠くの方からこちらをずっと見てる怪しい猫が一匹いる」

 

「一匹だけか」

 

「この家の周辺に式神を配置して見回しているけど、一匹だけみたいだ」

 

「そいつ何処にいる?

 叩き潰して締め上げてきてやる!!」

 

 ヴィータは最後の札が弾けてご機嫌斜めだからか、八つ当たりで今にも飛び出していそうだ。

 

「落ち着けヴィータ」

 

「乱暴はダメやで」

 

「下手に動けば向こうに気づかれるぞ」

 

「落ち着いてヴィータちゃん」

 

「札ならまた作ってやるから」

 

 あまりの剣幕のヴィータに全員で宥めに掛かる。

 さすがに全員に宥められては留まらない訳にはいかず、とりあえずは落ち着いてくれた。

 

「では、手筈通りにいくぞ

 まず我々が囮になって敵の目を引きつけておく

 奴らの狙いは我らだからな」

 

「その隙に俺がこっそり背後に回って捕獲する

 相手も相当の強さの筈だから、俺じゃうまくいかない事が前提だ

 失敗したときは直ぐ念話で連絡」

 

「お前の力は私が保証する

 やってやれない事は無いだろうが無理はするな

 拓海がうまくいかなかった時は連絡を受けてから、動揺してる間に封鎖領域を展開

 そこを我等全員で捕獲する

 逃げられれば後が無い

 失敗は許されん」

 

 シグナムさんの言葉に守護騎士全員が頷く。

 うまくいかなかったらこちらは逃走しかなくなる。

 闇の書の浄化をするために俺もそれに同行せざるを得ない。

 絶対に失敗したくないな。

 これ以上両親に心配かけたくないし。

 

「拓海君も皆も気をつけてえな

 頼むから怪我だけはせんといて」

 

「はやてちゃんはもう保護者に板が付いてるな

 悪いけど今は約束できない

 怪我一つでどうにかなるならそれくらい構わないよ

 痛いのは嫌だから気をつけはするけどね

 じゃあ、行ってくる」

 

「頼むぞ、拓海」

 

「気をつけてね、拓海君」

 

「失敗してもフォローしてやっから」 

 

「無理はするな、主が気にする」

 

「クゥン、拓海、がんばって」

 

 守護騎士達みたいな強い人たちに応援させるのは心強いなー。

 久遠も応援してくれているし、出来ることなら成功させたい。

 

 

 

 

 

【第三者視点】

 

「(ついに闇の書の守護騎士達が現れたわね

 いつ覚醒するとも知れなかった闇の書に随分時間を取らされちゃったわ)」

 

 八神家の様子を観察出来る家の屋根の上に一匹の猫が座っていた。

 そこから八神家を獲物を狙うような鋭い目で見ていた。 

 

「(けど本題はこれから

 奴らの魔力の蒐集を監視しつつ、管理局側の情報も操作しないと

 デュランダルの準備もある

 これに加えて局の仕事もあるから大変だわ

 けど、お父様の望みのため

 やり遂げなければ…)」

 

 

-ガウン!!!-

 

 

 そんな時に猫に衝撃が走った。

 

「(な、に…いまの……いし…きが…)」

 

 物理的な物ではなく非殺傷設定の魔力による物でもない。

 頭を殴られたわけでもないのに意識に強い衝撃を感じた。

 突然大きな音が鳴って驚いたような感じがして、立ち眩みで目の前が真っ暗になるかのように意識を落とした。

 

【第三者視点解除】

 

 

 

 

 

 予想以上にうまくいった。

 やっぱり野良猫相手に絶を試していたのがいい練習になったか。

 斬魔剣終の太刀も意識を攻撃して気絶させるのは初めてだったがうまくいった。

 

 終の太刀は意思を伝える技。

 会話の出来ない相手にも有効だし、那美姉さんの仕事の手伝いでも最近は何度か成仏に成功し始めている。

 それとは別に意思に絶叫や気合などを気に込めて放つと、受けた意思のある存在は強い意思を持っていない限りショックで気絶する。

 ワンピースの覇王色の覇気っぽいな。

 

 これは特に身構えていない相手に非常に有効だ。

 突然大きな音がなれば誰でもびっくりするように、精神的は不意の攻撃のほうが非常に効く

 自分で受けてみた事が無いからどれほどのショックを受けたのか分からないな。

 今度性能のいい式神を作って、俺に向けて撃たせてみるか。

 性能の向上した式神なら俺の技も数回くらいなら使えるほどの性能を出せるようになって来た。

 努力の成果は能力で出てるけど、何処まで伸びるのやら。

 

 おっと、それよりうまく捕獲できた事を伝えないと。

 魔力を使って念話念話、こんな感じだったよな。

 

『シグナムさん、聞こえるかー?』

 

『ああ、聞こえる

 どうだ、その様子ならうまくいったのか?』

 

『思った以上にうまくいって俺もちょっと驚いた

 気絶させたからすぐ連れて戻る』

 

『そうか、主はやても心配している

 早く戻ってきてあげてくれ』

 

『さっきから十分も経ってないんだけどなー』

 

 予想以上にうまくいって少し恐いくらいだ。

 どうせならこのまま最後までうまくいってくれると助かるんだが。

 

 

 

 

 

●斬魔剣終の太刀・気絶版を披露


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