【更新停止】転生して喜んでたけど原作キャラに出会って絶望した。…けど割と平凡に生きてます   作:ルルイ

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第五話 考察中3

 

 

 

・試行錯誤編

 とりあえず真っ先に習得しようと思った纏だけど、一週間もすれば十分形になった。

 学校とか授業中でも練習出来たからかもしれないけど、『努力すれば割とどうにかなる程度の能力』がすごいのか?

 都合の良い能力だけど見た目でわかんないからどうにも実感が湧かない。

 比べる相手でもいればいいと思うけど、リリなの世界は魔法が基本だろ。

 気の使い手なんているわきゃねえ・・・。

 

 ともかく纏がしっかりしたおかげで応用技の熟練度も飛躍的に上がった。

 周は纏ほどじゃないけど十分木の枝に気を纏わせられるようになった。

 同じ木の枝を使い続けてるけど、ただの枝のままだと見てくれが悪いので削って木刀のようにしてみることにした。

 木刀を削るような刃物はまだ子供なので使わせてもらえないだろうなと思ったので、気で刃を作ってみた。

 かなり集中しないと刃は作れなかったが、何とか形になって木の枝から木刀を削りだした。

 おかげで気の制御が一気に上がった気がする、必要は成功の母とはよく言ったものだ。

 ついでに木刀に銘を彫っておいた、拓海が林で作ったから海林(みりん)と名付けた。

 こういうのに名前をつけるのはお約束だろう。

 

 

 

 堅は前回纏からの堅と、体の中から気を漏らさないで練をするドラゴンボール風の気の溜め方み

たいな堅がある。

 やり易いのは後者だけど、通常の堅も十分な鍛錬になるから纏がしっかりしたら日頃から堅をするようにしてみようと思う。

 ただ堅を維持していると当然時間が経つと気が尽きるから、限界がきたら体から気を漏らさない絶ではなく、一般人でも自然に行われる生命力からの気の生成すら抑える強力な絶、名づけて酷絶(こくぜつ)をして全力で生命力の回復を図る。

 通常の絶でも回復は早いけど、体に本来回す気すら酷絶は押さえるので更に生命力の回復は早くなる。

 その御蔭で体に碌に力が入らない状態になるので、授業中など動かない状態でしか出来ない。

 その上、気の守りがない状態なので絶以上に気配を消せるけど、普通の一般人以上に気を持たない無防備な状態になる。

 まあ日常生活をしていれば影の薄い人扱いされるだけですむので特に問題ない。

 

 これを繰り返してればまた気の増幅量や総量が上がるだろう。

 まだ舞空術を試しているが出力はだいぶ上がって少しだけ浮くようになった。

 けど10分ほどで気が底を付くので、やはりまだ飛ぶには気の量が足りないみたい。

 舞空術がこんなに高度な技能だとは思わなかった。

 これならなのはちゃん達が魔法に出会ってから教わった方が先に飛べるようになるかもしれない。

 

 

 

 話を戻して円の様子だが、半径10メートルまで広がって安定した情報を読み取れた。

 これ以上広げると情報と円の形が不安定になってあやふやになってしまう。

 これも常日頃から円を周囲確認のために展開していればどんどん性能が上がっていくだろう。

 

 

 

 

 

・ちょっと息抜き編

 なかなか空を飛べないので、気晴らしに別のことを考えてみた。

 せっかく木刀を作ってみたので、何か剣技を覚えてみるのも良いかなと思った。

 別に剣術を収めたいというわけじゃない、技っぽいものが使えれば満足だ。

 剣技から思いつく作品はネギまの神鳴流だけど、前々からこの流派ダイ大のアバン流に似たところがあると思ったんだ。

 アバン流の剣技は大地斬、海波斬、空裂斬に、この三つの技を同時に放つ必殺技アバンストラッシュ。

 技に自分の名前を入れるって今時ネタでしかやらないよね。

 

 で、大地斬は神鳴流の斬岩剣、海波斬は斬空閃、空裂斬は斬魔剣。

 神鳴流の技はもっとあるけど代表的なのを照らし合わせたら見事に当てはまる。

 ライデインストラッシュなんかまさに雷鳴剣だし。

 神鳴流も三つの技を合わせたら秘儀とか最終奥義とかになったんだろうか?

 

 

 

 ともかく実際に愛木刀海林で試してみる。

 林の中じゃ的になるものがないので、岩場が多い海岸に来た。

 もちろん人気がなくて見つからないような場所を厳選してからだ。

 

 大地斬&斬岩剣はまさに岩すら切る技だろう?

 今の俺の周と気の強化なら普通に海林で殴っても岩が砕ける。

 そんなのが技なわけないから、こういう技なんじゃないかと事前に考えていた。

 

 手ごろな岩の前に立ち、海林の中に気を流し込んで強化し更に周で気を纏わせる。

 ハンターハンターの外側とネギまやドラゴンボール方式の内側の強化を同時にやれば、木刀の強度が上がり打ち込んだときの威力も上がるんだ。

 この状態で叩いても普通に岩は砕けるが、大地斬?斬岩剣?・・・・・・んー斬岩剣って呼ぼう・・・・・・ただ岩を砕くのが斬岩剣とは言えないだろう。

 技ならば工夫して威力を飛躍的に上げる技能。

 たぶん武器を打ち込んだ時に対象内部に気を送り込んで炸裂させたり、浸透頸のように内部に衝撃と伝えて大ダメージを与える技じゃないかと思う。

 

 そういうわけでまずは素手で岩を殴ると同時に気を送り込み効果を検証してみる。

 殴る段階で砕けることも多かったけど、殴ると同時に気を対象に送り込んだら砕けるだけじゃなくて内側からまるではじけ飛んだ。

 これと同じ事を海林を使ってやってみれば、何度目かに成功して武器を使った分強く弾け飛んだ。

 

 何度か試してこつをある程度掴んだら終わりにした。

 前も言ったけど戦いたいわけじゃないので、別に使いこなす必要は無い。

 技の理論を考えて実際に試して使えるようになればそれで満足だ。

 

 

 

 次に海波斬または斬空閃は、普通に気で斬撃を飛ばす遠距離攻撃だろう。

 的はまあ海でいいだろうと、海に向かって海林に込めた気を振り払うように放ってみた。

 気の刃が海林から離れて海を切り裂きながら海中に消えていった。

 

 

 一発で成功したな。

 斬空閃もこれでもういいだろう、気を放つのは割りと慣れていたから。

 気の収束を調整すれば集中型と拡散型にも分けられそうだ。

 

 

 

 本題は次の空裂斬または斬魔剣だ。

 最後の技は実体の無いような幽霊や魔力などを消し去る技だ。

 特に試したいのは斬魔剣の派生、斬魔剣弐の太刀だ。

 この技は対象の近くにある物、あるいは一体化している霊などを傷つけずに限定したものだけを切る技能。

 まるで手品みたいな技だけど、剣技と言うより気を使った技能のはずだから剣術を収めなくても出来ると思う。

 

 的はまた近くの岩で、岩の前に適当な流木を立てかけて流木を切らずに岩を切れれば成功だ。

 改めて海林に気を込めて纏わせた気を刃のように変化させて構える。

 思うにこの技は技量と言うより気に込める意思が重要なんじゃないかと思う。

 そもそも気は本来実体が存在しない体や武器の強さを上げるエネルギー体のはずだ。

 だけど密度が上がれば気だけでも実体のある物を切ったり殴ったりなど物理的に干渉して壊せる。

 密度が上がっても重みも感じないので質量を持ったわけじゃない。

 じゃあ何で気で物質に接触できるのかと言うと、気に込める意思が関係するんじゃないだろうかと結論づけた。

 

 ココに来る以前に、試しに気の玉を作って地面にぶつけてみた。

 当たり前のように気は地面にぶつかって、地面には抉れた跡が残った。

 もう一度気の玉を同じくらいの気の量で作る。

 今度はぶつかった気が地面に染み込むイメージを強くもって地面に放った。

 すると気の玉は地面ではじけずにするりと地面に消えてしまった。

 

 つまりはそういうことだ。

 込める意思によって気は攻撃的な性質にも無害な性質にも変わる。

 ハンターハンターのオーラも思いの強さによって威力が上がったり下がったりするし。

 気もそういった性質があったらしい。

 そもそも気そのものが意思のみで操ってるから、性質も意思次第ということなんだろう。

 

 

 

 話をまとめると斬魔剣弐の太刀は特定の物のみを切ると言う意思を気に込めて放てば出来るのではないかという推論だ。

 正直これはかなり難しいとも同時に思った。

 逆に言えば物理的な衝撃を一切起こさないようにしつつ、気に込められた意思の力だけで物を切れと言っているんだ。

 切らないと言う意思を込めた気の刃なら何も切れず素通りするとけど、切ると言う意思を少しでも込めたら多少なりとも物理的に切ってしまうだろう。

 つまり対象を明確に意識して切るという意思をすべて対象に集中させないと他の物まで切ってしまう。

 切ると切らないという矛盾した意思を込めながら放つ技だと理解し、気の意思の性質に気づいてからは意思を強く込めることも念頭においてきた。

 

 目の前にあるの岩と流木を見据え、海林に込められた気に岩だけを切るという思いを全力で乗せていく。

 岩を睨みつけるように全力で見つめ、それだけを切ることに全力で集中する。

 五分間くらいこれでもかと言うくらいに集中して気に意思を込めて、これ以上強くならないと思ったところで海林を振り下ろし気の刃を放った

 

「斬魔剣弐の太刀!!」

 

 

-シュンッ・・・-

 

 

 意思を込める為に技名を叫びながら放たれた気の刃は、流木と岩のど真ん中をすり抜けて飛んでいき消えていった。

 流木にも岩にも見た目何の変化も無かった。

 失敗かと思い岩と流木に触れると・・・

 

 

-パカンッ-

 

 

「うわ・・・」

 

 岩のほうが真っ二つに割れて、突然だったので驚きの声を上げる

 それもただ割れただけでなく、断面は鏡になるんじゃないかと思うくらいツヤツヤだった。

 気の刃で何度か物を切ったことはあるけど、これほど綺麗に切れたのは初めてで声が出なかった。

 意思を込めすぎたのか?

 

 流木のほうも手にとって切れてないか観てみるけど、切れた様子も無く最初のままだった。

 どうやら成功したみたいだけど、集中しすぎてどれほどの加減で出来るのかわからなかった。

 この後何度か試して、どれくらいの意思と集中が必要かを見極めた。

 やはりかなりの集中に時間が必要で、連続でなんて使えそうも無いが戦うわけじゃないのでこれで十分だろう。

 

 

 

 ふと斬魔剣は実体の無いものを切る技だと思い出した。

 岩切ってたら斬魔剣弐の太刀じゃなくて、斬空閃弐の太刀じゃないか。

 

 慌てて斬魔剣の的になりえそうな物を探す。

 実体の無いものと言うと幽霊だがそんなものどこにいるのか分からないので、岩に魔力を込めてその魔力のみを切ることで斬魔剣の成功を確認した。

 

 

 

 おまけで大地斬、海波斬、空裂斬を合わせたアバンストラッシュと神鳴流の代表技、雷鳴剣についても考えておいた。

 アバンストラッシュは大地斬の気を対象に打ち込む技術、海波斬の気を打ち放つ技術、空裂斬は実体の無い物を切る技術、或いは気に意思を込める技術を一つにした技だろう。

 漫画じゃ初期しか三つの技は活躍しなかったけど、それそれの技の威力と技能を考えればアバンストラッシュが必殺技と言えるだけのものはある。

 気が向いたら三つの技を合わせて使えるようにして、技名も考えておこう。

 

 

 雷鳴剣の方だけど・・・・・・たぶんもう使える。

 気に意思を込めるって部分で雷鳴剣の電気もそれで出来るんじゃないかとやったら、一日ほどで気が電気みたいになった。

 もちろん本物の電気じゃなくて電気っぽい気だろう、本物だったら感電するはずだし。

 気が変化したものだから使い手を傷つけないと言うのもあるけど、本物の電気なんて普通の環境下じゃよっぽど強いで電気じゃないと目に見えたりしない。

 と言うわけで気で生み出した電気は雷気(らいき)と言ったところだろう。

 

 

 

 

 

●拓海は愛木刀海林(みりん)を作った。

●ドラゴンボール風、気溜めを開発。

●絶応用、酷絶を開発。

●神鳴流、斬岩剣、斬空閃(弐の太刀)、斬魔剣(弐の太刀)、雷鳴剣習得


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