【更新停止】転生して喜んでたけど原作キャラに出会って絶望した。…けど割と平凡に生きてます 作:ルルイ
先日習得した拳に宿る雷気を見ていたら、他の物にも変化させられるんじゃないかと思った。
真っ先に思いついたのは炎と冷気。
ポケモンで言う炎のパンチと冷凍パンチだね。
ぶっちゃけ雷気の経験と、見本に出来る物があったのであっという間に出来た。
火は手を近づけて感覚を覚えてたら、その場ですぐ気を変化させられた。
冷気は冷凍庫に手を突っ込んだよ。
気って意外と多能すぎてちょっと驚きだ。
魔法でやりたかった炎熱・凍結変換の変わりに出来てるし、まだ空は飛べてないけど舞空術で飛べそうだし・・・
凍気(とうき)を全力で込めて水を殴ったらほんとに凍ったよ。
炎気(えんき)は纏うだけなら暖かいだけだけど、燃える物に当ててたら火がついた。
雷気と同じで両方とも本物ではないけど、実際に物に当てたら効果がはっきりと現れる。
だけど気の威力の込め具合で温度の調整は可能そうだ。
おかげで寒さと暑さ対策が自力でできるようになった。
現在右手に凍気、左手に炎気が宿っている。
片手ずつでの同時使用も可能になったんだけど、これを見ていてダイ大のメドローアを思い出した。
メドローアってメラゾーマの火とマヒャドの氷を合わせたら消滅の性質のエネルギーになるらしいけど、現実的に考えて消滅のエネルギーじゃなくて両方消えて終わるもんでしょ。
凍気と炎気を合わせてみると生温いどちらとも着かない気が残った。
普通に考えてこうなるはずなんだ。
だが凍気と炎気の一つの性質を考えたら、理論的に納得いくことに気づいた。
凍気は低温、それを水が受けると凝固して氷になる。
炎気は高温、それを水が受けると蒸発して水蒸気になる。
凍気も炎気も実際の熱量じゃなくて、そういうものなんだという意思を汲み取った概念だ。
その概念の中で物質が凝固するという部分と蒸発すると言う部分が一つになったらどうだろう?
高温と低温なら水はぬるま湯になると思うけど、凝固と蒸発なら氷⇔水⇔水蒸気の状態を変化し続けるんじゃないかと考えた。
この現象が相転移だということ思い出して、一つの作品を思い出した。
機動戦艦ナデシコだ!!
作品名の戦艦ナデシコの動力元であり、作品後半部の主力兵器である相転移砲。
当たればすべてが消し飛ぶまさに最終兵器的な扱いだった。
俺の考えからメドローアもメラゾーマの中の蒸発させる概念とマヒャドの凝固させると言う概念が一つになることで延々と物質を相転移させ続ける魔法になる。
つまりメドローアとは魔法版相転移砲だったんだよ!!!!
満足のいく説明をさせてもらったところで早速実験。
再び右手に凍気、左手に炎気を込める。
そこへ凍気に凝固させると言う意思を、炎気に蒸発させると言う意思を強く込める。
こうすれば凝固と蒸発の性質が強く出るはずだ。
十分意思も込めたところで二つの力を込めた両手を合わせる。
青っぽい色の凍気と薄い赤色の炎気が混ざると、先ほどと違って白っぽい色の気が残ってた。
説明するのに興奮してて的を用意するの忘れてた。
もともと気をそれほど込めてなかったので、合わせた両手にあるのはそれほど大きな気じゃない。
仕方ないので地面に向かって白っぽい気を球状にして撃ってみる。
「行くぜ、相転移砲!!」
実際は玉だがかめはめは見たいな砲撃でもいけると思ってるので、ナデシコでの名前をそのまま使ってみた。
先ほども言ってたがメドローアの理論的証明の説明に俺のテンションはかなり上がってて技名まで叫んでしまった。
叫んだのまでは後悔していない。
周囲に誰もいないのはいつも確認している。
問題は・・・
「・・・・・・」
我流相転移砲の威力を嘗めきっていたことだ。
地面に打ち込んだところには炸裂して大きなクレーターが出来たと言うわけじゃない。
消滅のエネルギーだけあって消滅させながら穴を掘り進めると思っていた。
実際その通りサッカーボールくらいの大きさの穴が出来ていた。
そこまでは想像の範囲内だったが予想以上に深かったのだ。
せいぜい五メートルくらいの穴を作ると思っていたが穴の底が見えないんだ。
どれくらいの深さになったのかと思って石を一個落としてみた。
-ヒュゥーーーーーーーー・・・・・・・・・カタン-
底につくまで何秒かかったのかは想像に任せます。
ただ言えることはメドローアパネェって事だ!!
当然我流相転移砲は禁術として封印です。
危なすぎてとても使えん。
今までそれほどでもない技ばっかだったけど、いきなりとんでもない技作っちゃったよ・・・・
とんでもない技を作ってしまったが、それ以外代わり映えのしない毎日。
気の量は増えてるはずなんだけど、舞空術はいまだ習得しえていない。
出力が足りないようで全力で気を放出してやっと体が浮いていると言う状態だ。
全力で気を放出し続けていれば15分で枯渇する。
最初は3分で枯渇してたから、かなりましになっているのは確かだ。
何か発想が足りないんじゃないかと思っているんだが、どうにも思いつかない。
仕方ないので日頃からの堅と酷絶の繰り返しで気の増量を図り、ついでに魔力量が増えるように一日一回魔力を全部放出している。
魔力で凝も出来たので絶などもやってみたら魔力の回復が早まった。
どうやら魔力も普段から自然と体から漏れる物らしい。
前に発見した魔力素と魔力の回復だが、魔力素が体に入らないように外に向けて絶をしてみたら魔力の回復が出来なかったので魔力素がやはり魔力の元なのも実証できた。
逆に周囲の魔力を早く吸収できないかと試したら出来るには出来た。
ただ回復量を上げるために全力で吸収していたら、胸の辺りに痛みが走り始めた。
過剰回復かと思ったけどまだ魔力が満タンと言う感じじゃない。
どうやら魔力素の吸収速度に自前の魔力への変換が追いつかなかったらしい。
吸収を止める絶をしていたら自然と痛みは治まった。
胸が痛かったのは恐らくそこに魔力の核リンカーコアがあるんだろう。
魔力素の吸収速度を鍛えるのは、リンカーコアと相談しながらがんばっていくことにする。
気は舞空術が出来ないので鍛え中。
魔力は術式が無いのでとりあえず鍛え中。
技の習得とかは相転移砲なんて危ないものを作っちゃったので当分謹慎。
思い返してみて、ちょっと最近がんばりすぎているんじゃないかと思ってきた。
戦いたいわけじゃないのに、自分でも割と物騒なほど強くなってる気がする。
ちょっとここらで一休みして新たな小学生生活を満喫してみるのもいいだろう。
そう考えて気と魔力は増量訓練のみ、舞空術は気の増量結果を確認するために週に一回いつもの林で気を放出して浮かんでいる。
ちょっとづつ成果は出ているが、飛べると言えるほどの出力まで届くのはだいぶ先のようだ。
『努力すれば割とどうにかなる程度の能力』があっても、舞空術を使えるほどの気の量は遠いと言うことか・・・
そんな細々とした合間の訓練をしながら、夏には海に遊びに言ったり避暑地に旅行連れてってもらったり、秋は運動会で自重しながらもつい気による高い運動能力を発揮しちゃったり、冬にはスキーに連れてって貰ってお正月にお年玉をもらって割と喜んだりと平凡な生活を送っていた。
自分でも驚きだがだいぶ精神年齢が見た目相応になっているらしい。
義務教育もやり直しだが一度社会に出た者としては、学校生活は子供っぽさにちょっと呆れつつも楽しいと感じていた。
●気版メドローア、我流相転移砲習得、直後禁術指定
●魔力素吸収を覚えた。