Bullet of Hearts 〜白と黒の戦線〜   作:水元アクト

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【第一話】《失われゆく日常》

《全ての事象は予見出来る。

かつての偉人は続けてこう述べた、

故に、未来は生まれる前から決まっている。

多くの人がそんなはずないと応えた。

偉人は最後にこう呟いた。

人間は先入観《モデル》に支配されているーー》

 

西暦2××4年、我々人類はこれと言った進歩はなく、テレビは同じような事ばかり報道していて飽き飽きする。

とある山国に住む僕こと『水ヶ宮 流洧』(みずがみや るい)は平凡な毎日を過ごしている。

やたらと肌寒く晴天だというのに長袖で登校したあの日。

普段通りに授業をこなし帰宅するーー

予定だった……

 

幼馴染の『緋山 火憐』(ひとやま かれん)と今日の授業の愚痴をこぼしては

また明日と笑顔で別れる毎日。

なんせ家が隣同士で幼稚園の頃から一緒だなんて何処か運命(腐れ縁)めいたものを感じる。とか思いつつ歩いているといつの間にか近所の公園まで来ていた。公園と言っても運動場のような広さは無く、滑り台と砂場が広葉樹で囲われている空き地のような場所で、いつもは放課後で暇を持て余している子供達の遊び場として多くの声が聞こえてくるはず……なのだが、今日は何かが違っていたーー

人の気配が全く無い

そう、いつも遊んでいるはずの子供達の声が聞こえて来ない。きっと今日は遊んでいないだけなのだろうと思った。しかし、なんとも形容し難い空気の重さが、その場にいるだけで心を潰していくかのような雰囲気が、公園から放たれていた。

まさか、事故があったとか無いよね……

でももし何かあったのだとすれば……

自問自答をする思考を半ば強引に停止させる。しかし、その直後にそんな苦労は無意味となった。

 

公園の中から子供のような声がしたのだ。しかも、聞こえてきたのは悲鳴だった。僕はふと火憐と顔を合わせた。

人の気配は無いのに子供の悲鳴が聴こえてきた。見に行くべきか、そのまま見て見ぬふりをするべきか。しばし迷った末に僕達は公園の様子を見ることにしたーー

 

僕は火憐と共に恐る恐る公園を覗く

「!?」

そこには子供が倒れていた……

僕達は急いで駆け寄った。

薄く開かれた目、そこに生気は宿っておらず、ただ虚空を見つめるばかりであった。

「もしかして……死んでるの?」

火憐は僕に聞いてきた。

急いで僕は呼吸しているか確認した。

「呼吸はしてる死んではいない。」

そう言うと火憐はホッとしたのかその場に座り込んでしまった。どうやら安心して腰を抜かしてしまったらしい。そんな火憐を横目に

これからどうしようか?

と聞こうとした次の瞬間、事件は起きた。

 

何か、重いものが倒れる音

振り返ると火憐も子供と同じような状態で倒れていた。

そしてその後ろ、入り口からは死角になっていた所に"そいつ"は居た。

小さな子供のような輪郭をした何か。

そう、人では無い何かが居た。

僕は怖くなった、見るからにこの2人はコイツに何かされたのだろう。このままでは僕も何かされてしまうのでは無いか……

逃げよう!

そう思う頃には僕の理性は

理性と呼べるほど正気を保っていなかった。とりあえず火憐を背中に背負って、僕は家まで逃げる様に帰ろうとそう決めた。

すると…

「逃げるのか?」

ふと、後ろから誰かに話しかけられたような気がした。

 

踏み出そうとした足を止め、僕は振り返る。

そこには……

 




【後書き】

初めまして、水元アクトです。
第一話を最後まで読んで下さった読者様、本当にありがとうございます。

少年の日常?を描いた第一話、
楽しんでいただけたら幸いです。
二話以降もお楽しみに!
それではまたお会いしましょう。

追記
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