俺が目を覚めるとそこは見慣れた部屋ではなく
日本では見ないような石造りの建造物などがあるところだった。そして自分の両手を見つめ動かしてみる。
次に分かってはいたがメニュー画面を開き、どんなオンラインゲームにも必ずあるといってもいいボタンである、ログアウトボタンを探す。
「…やはりないか」
ログアウトボタンはない。周りにいるプレイヤーを見る限り、この事に気づいているのは自分だけだろう。
それと俺のプレイヤーネームは考えたが、いいものが浮かばず結局ダイキにした。
そして思う。
俺は来たのかついにこの世界に…
「さてとりあえずどうするか…」
この世界に来てまずやることと言ったら、やっぱり装備を整えることだが、今の俺には必要な金がない。だから金を稼ぐべく、今ここ始まりの街の外の草原に向かうことにした。
「はぁー!」
パリン
俺が剣を振りかざすとソードスキルが発動しフレージンボアの体力ゲージが減って、やがてゼロになり、ガラスが割れたように消えていった。
「ふぅーまぁ、こんなもんか。段々コツが掴めてきたな…んっ?」
俺が一人手応えを感じていると、少し離れたところに二人のプレイヤーを発見する。二人とも男で様子を見る限り、ソードスキルのレクチャー見たことをやっている。
そんな二人はソードスキルのレクチャーをやめるとメニュー画面を見て様子が一変した。おそらく、ログアウトボタンがないことに気づいたんだろう。
そして突然大きな鐘の音が鳴り、俺を含めたプレイヤーたちは強制的に転移させられた。
転移させられた先は場所を見る限り始まりの街だった。そして突然どこからか、フードを被った大きななにかが現れた。
そしてそいつは自ら自分は茅場晶彦と名乗り、このゲームについて説明した。
まず、このゲームにログアウトボタンがないのは本来のしようであるということ。
現実世界からナーブギアを無理矢理外すと、脳が焼かれて死ぬということ。また、この世界で自分のHPがゼロになっても同じく死ぬということ。
最後に手鏡を渡されそれを出した瞬間、俺たちプレイヤーの姿が現実世界の姿に戻った。
以上のことを告げて、茅場晶彦はこの場を去っていった。もちろんみんなはこんなことを聞いて、冷静でいられるはずもなくパニックになっている。そんな中でも迅速に動けているやつがいた。
そして俺も海兵のβテスターから聞いた情報を頼りに先に進もうとしたところ、自分のメッセージボックスに一通のメールが入ってきてることに気づく。
誰からだ?
俺には今はフレンドなどいるはずかなないので疑問に思って見てみると、それはなんと茅場晶彦からだった。
「…」
俺は驚きながらも意を決して、そのメールの中身を開く。そこにはアイテムらしきものが添付されていて、こんなことが書いてあった。
『添付されているものは、この世界でたった一つの剣だ。それは私が君の姉を助けられなかったお詫びだと思ってかまわない。まぁ、詳しいことはまた会ったときに話そう。では、ダイキくん健闘を祈る。
茅場晶彦 』
「別にあんたのせいじゃないってのに。とりあえず見てみるか」
その中身は一本の剣…いや黒いナイフだった。
【グロウズナイフ】
持ち主が成長する度にこの剣の上限値も上昇する。もちろん強化も可能。
えっ、マジか。さらにもともとの能力値も序盤の武器の中でも恐らく、トップクラスであろう。俺はこのナイフは本当にピンチの時以外使わないと、心に誓いしまった。
俺はこのナイフに気をとられ過ぎて、この時気づかなかった…スキル欄に新たなスキルが追加されていることに。
数時間後、気づいたときに俺は思わず大声を出してしまい、周りからの視線がきつかった。
今回でたナイフはダンマチの主人公が持っている剣だと思っていいです。