この描写を入れるか悩みましたが書くことにしました。
ではどうぞ!
俺がアメリカで日本に帰る準備をしていたとき、JBから突然の連絡が入り、兄さんがSAOというゲームに閉じ込められたと聞いた。頭が真っ白になりながらも、俺は慌てて日本へ帰った。
その時、俺はひどく混乱していた。なにせ、たった一人の肉親である兄さんがそんな状態になったのだ、そんな時正気になっている弟なんていないだろう。
JBから兄さんが入院できる病院を探しているが、兄さんは特別な立場の人間なのでなかなか用意できる病院が見つからないらしい。なので、今は麻子が住んでいる小屋にいる。
俺は勢いよく小屋の扉を開けた。
「兄さん!」
そこにはナーブギアをつけたままベットで眠っている兄さんとその兄さんの手を握っている麻子の姿があった。
「おかえり、雄二…」
「麻子、兄さんの容態は?」
「命に別状はないらしい…ただやはり、寝たきりだがら栄養や水分をとるために、点滴とかしなきゃいけないそうだ」
「そうか…良かった。兄さんが死んだらって考えるだけで、俺は…」
「雄二…大丈夫だ、あいつはこんなことじゃ死なない。それはお前がよく知ってるだろ?」
「ああ…」
「お前、どうせここまで慌てて来て何も食ってないんだろ?とりあえず飯にしよう、話はそれからだ」
こうして俺と麻子は静かに飯を食べた。
実際、JBから連絡を貰ってから何も食べてなくて、お腹が減っていたからな。
そして俺たちがご飯を食べ終わったところで、JBがやって来た。
「どうだったJB?」
「…」
麻子の問いにJBは静かに首を振った。どうやら兄さんを受け入れてくれる病院はなかったらしい。
JBはこれからのことを俺たちに話した後、また本部の方に行かなきゃいけないとのことで、すぐに出ていった。
いつの間にか夜になり朝になった。俺は一睡もしてないがそれでもずっと兄さんの隣にいた。すると、麻子が話しかけてくる。
「いつまでそこにいるつもりだ?」
「…」
俺は黙ったまま麻子の問いを無視し兄さんを見つめる。
「はぁ…雄二歯を食いしばれ」
「えっ…」
麻子は思いっきり俺の顔を殴った。
ぐはっ…
俺は突然の麻子の暴力に混乱する。
「何するんだ、麻子?」
「お前はいつまで、大樹におんぶに抱っこされてる気だ?」
「っ!?」
麻子の言葉に衝撃が走る。
「正直、今ある栄養剤や点滴などただじゃねぇ。今は私の稼いだ金でなんとかなってるがいつかなくなる」
「国は…組織はお金を出してくれないのか?」
「…働けないやつは切る…それが組織の考えだ。かろうじてライセンスだけは守ったが」
「そんな…」
「じゃあ、お前はこれからどうするんだ?ただ近くでボーッと、眠っている自分の兄を眺めてるのか?」
「…」
俺は麻子の言葉を聞いて考える。兄さんはいつも俺の隣に居てくれた。辛いときも、努力しているときもいつも支えてくれた。今兄さんは俺の側にいない…ならどうすればいいかって考えるまでもないじゃないか。
「…違う」
「何?」
「今度は…今度は俺が兄さんを支えるんだ!」
「なんだ分かってるんじゃないか…」
麻子は俺の答えに満足したのか、優しく微笑んだ。
「すまん、麻子。俺はもう行くよ」
「大樹のことは任せろ。しっかり見守っててやる…だから行ってこい」
「ああ、行ってくる」
俺は自分の相棒であるM24を持ち、小屋をでてすぐさま組織に連絡する。俺は兄さんを支えるため、初めてのI9029として任務へ向かった。
そしてその一年後任務中の俺の元へ、兄さんではなく麻子の容態が急変したとJBから連絡が入った。
次回も現実世界の話です。