『それは、お前自身がよく知ってるはずさ』
……
『変われ。お前じゃ、この絶望は受け止めきれない』
……
『HAHAHAそうだ、それでいい。さて、今回はこの絶望をどこにぶつけるかな…』
「なるほど…それは災難だったね」
「ああ…」
俺はあれから半年間、一人でひたすらモンスターを狩り続け、ボス攻略にも参加せず、音信不通の状態になっていた。しかしそんなとき、ヒースクリフの久しぶりの呼び出しを受けた。
そして今、血盟騎士団の本部でヒースクリフに今回の件を報告していた。
「しかし、PoHか…情報を集めた方が良さそうだな。これからの攻略の妨げになる可能性がある…」
「…」
「今まで攻略に参加できなかった分、これからはしっかりと参加することだ、分かったかね?」
「ああ、次のボス攻略には参加するよ。悪かった、今まで参加できなくて」
俺は報告を終えると部屋を出ようと、入り口へと向かう。だが、それをヒースクリフが呼び止めた。
「どこに行く気かね?」
「…」
俺は無言で話を聞く。
「まさか、近々噂で蘇生アイテムが出るというクリスマスのクエストに行くきか?」
「そうだ…」
「それだったら、やめとくべきだ。君自身も分かってるんだろう?このゲームには蘇生アイテムがないことぐらい」
「…」
「まぁ、君のことだ、ただこの感情をどこかにぶつけたいだけだろう。精々無事に帰って来ることだ」
茅場の言葉を聞き終えると、俺はクエストが行われる三十五層へ向かった。
「…以上が、配給者ニコラスの情報だ」
「…」
「しかし、ダイ坊。暫く姿を見ないと思ってたらレベリングしてたのか」
「そんなところだ」
「本当にこのクエストを一人で行くきなのか?」
「もちろんだ」
「はぁ、ならとめないよ」
「それとPoHの情報も、集めておいてくれ」
「例のレッドプレーヤーか…分かったよ」
俺は三十五層でアルゴと情報交換すると、早速
ニコラスがいるであろう、森のエリアに向かった。
森のエリアに入り、ニコラスへと繋がる扉付近に三人のプレーヤーの姿があった。
「何の用だ…キリト、アスナ、クライン」
「何の用だじゃねぇよ。暫く姿を見ねぇと思ったら、こんな無茶をしやがって」
「本気なのか…ダイキ」
「ダイキくん…」
「無論だ。あいつらを殺してしまった、せめてもの罪滅ぼしだ」
「そうか…なら、お前を全力で止めるまでだ!」
キリトの言葉に続いて皆が剣を構える。
…仕方ないか。俺も剣を構えようとした時、突然沢山のプレーヤー、軍の奴等が現れた。
「ちっ、仕方ねぇ。ダイキ行け!どうせ、引かないんだろ」
「ここは私たちが」
「但し、死ぬなよ」
「…当たり前だ」
俺は軍の奴等をキリトたちに任せ、一人ニコラスの元へと向かった。
ニコラスのエリアに向かうと、奴はまだ姿を見せない。しかし、突然空から巨大なサンタクロースが降ってくる…恐らく、こいつがニコラスだろう。ニコラスは巨大な咆哮をあげる。
このゲームはもはや戦場だ。
だから、例えこの世界で死んでも、それは仕方ないことだ。それは海兵の時、死ぬほど学んだことだ。
だが、今回は完全に俺の過去の因縁が招いたことだった。
俺のせいで…俺のせいで死んだ。
この出来事が一姉の時と重なる。
また、俺は何もできなかった。
ニコラスはこちらへ近付いて行く。
コロスコロスコロスコロスコロス…
コロシテヤル…
「It's show time」
俺がこのセリフを言った瞬間、手に持っていた
月夜の黒剣からこのエリア全体にドス黒いエフェクトが広がった。
そして、意識を失った。
俺はいつの間に意識を失っていたらしく、目を覚ますと、そこには例の蘇生アイテムと月夜の黒剣が落ちていて、ニコラスの姿はもうなかった。
今回は短くてすいません。オリ主の絶望が顔を出したと分かってくれればいい話でした。オリ主の装備は【グロウズナイフ】と【月夜の黒剣】の二つです。基本は月夜の黒剣で本気の時はグロウズナイフみたいな感じで。月夜の黒剣は後々、重要な意味を持たせるつもりです。
感想募集中です。次回もお楽しみに!