楽園を求む転生者   作:厨二王子

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お久しぶりです。今回は文字数が少し多いです。
では、どうぞ!


48話 大樹の願い

「なんだ、そういうことだったの。勘違いしちゃったじゃない」

 

「なんとか、誤解が解けた…」

 

「ハハハ、面白いものを見せて貰ったよ」

 

「誰のせいだと思ってる」

 

俺はやって来た阿修羅ギロ…もといアスナさんにしっかりと事情を説明した。といっても、ユイは親を失った子で、暫く知り合いから預けられたということにしておいた。ちなみに、知り合いの名前は言ってない。まぁ、最悪の場合は団長って言えばいいし。

 

「えーっと、私はアスナ。よろしくね」

 

「アルゴだ、よろしくな」

 

「……よろしく」

 

「かわいい……」

 

絶賛アスナがユイの可愛さに暴走中である。まぁ、あの可愛さには納得だな。

 

「最近姿を見せないと思ってたら、休暇を貰ってたとわな」

 

「本当よ。ダイキくんも何で教えてくれなかったの」

 

「すまん、忙しくてな」

 

俺は二人に軽く謝る。すると、アスナが思い出したと言うように、声を出した。

 

「そうそう、ダイキくんの家広いし、ここで出来るわね」

 

「……何を?」

 

「実はキリトくんがラグーラビットを、クラインさんが黄金魚を手に入れたの」

 

「どっちもS級素材じゃねぇか……」

 

「そうなの。だから高レベルの料理スキルを持っている私と、ダイキくんが料理を作ってパーティーをしようと思って」

 

「さりげなく、俺が料理することになってんだな……まぁ、いいけど。で、誰が来るんだ?」

 

誰が来るのかというと、いつものメンバーのアスナ、キリト、クライン、エギル、リズベット、シリカ、アルゴが来るそうだ。シリカについては、キリトとアスナに、俺が知り合いと言い紹介されて、なんかいつものメンバーになった。

 

しかし、結構いるな…。

 

「というわけでパーティーは明日だから、よろしくね」

 

「よろしくな」

 

「唐突だな…」

 

俺は突然のことで一瞬驚くが、直ぐに落ち着く。その後、彼女たちは帰って行き、俺はユイを寝かせ、明日の食材で何かいいものがないか、アイテムボックスを漁るのであった。

 

 

 

 

 

そしてパーティ当日の夜、奴等は現れた。

 

「おう、ダイキ。遊びに来たぜ!」

 

「悪いな、お邪魔するよ」

 

「お邪魔します……」

 

「お邪魔するね」

 

「お邪魔するわ」

 

「ハハハ、ダイボウお邪魔するぜ」

 

「お邪魔するぞ」

 

クライン、キリト、シリカ、アスナ、リズベット、アルゴ、エギルが一斉にやって来た。まさに、遠慮なしって感じだ。

 

「いらっしゃい。まぁ、一応歓迎するよ」

 

俺はまぁ、一応家主ということもあり、別に来られても困ることなど、ないので歓迎する。

 

「いい家だな」

 

「ああ、現実で住んでいた家にそっくりなんだ」

 

「へー、あっ、ソファもらい」

 

クラインが勢いよく、ソファーに座る。

 

「じゃあ、私とダイキくんは料理を作りに、行ってくるから」

 

「すまんが、ユイのこと頼んだわ」

 

「まかせなさい」

 

アスナと俺は早速S級素材を調理するべく、台所へ向かう。あま、調理と言ってもスキルのレベルが高ければ、勝手にやってくれるだけなんだが。今回はS級素材の料理だけ作るのではなくて、ほかの料理も作るから人手がいるのだ。

 

ユイに関しては、女性陣に任せてある。あいつらだったら、問題ないだろう。

 

男性陣はキリトを中心にして、何か話しているようだ。

 

とりあえず、調理するか。

 

 

 

 

 

「ごはんだー!」

 

「そうだよ、ユイちゃん。お皿配るからもう少し、待ってね」

 

「うん!」

 

アスナが皆の分のお皿を配る。テーブルに集まっている人たちの顔を見ると、よだれをたらしているクラインがよく目立つ。

 

……お前は子供か!

 

思わず、心の中で突っ込んでしまった。

隣のキリトも気付いているのか、苦笑いしてる。

 

テーブルの上にはたくさんの料理がある。中でもメインディッシュなのは、ラグーラビットの肉で作ったシチューと、黄金魚で作ったムニエルだろう。人数分に分けてある。

 

「じゃあ、ダイキの新築祝いに……」

 

「乾杯!」

 

『乾杯!』

 

この集まりは、俺の新築祝いだったのか……初めて知った。

 

俺が一人驚いていると、キリトが声を掛けてくる。

 

「今回はダイキの新築祝いもそうだけど、ほら。あの圏内事件から、ダイキの様子がおかしかったから……それで、このパーティーをやろうと思ったんだ」

 

「そうか……心配かけたな」

 

「それはアスナに、言ってやってくれ。アスナが一番お前のこと、心配してたからな」

 

「……」

 

俺はアスナの方を見る。アスナはユイにご飯を食べさせていた。

 

「それと、ダイキ。PoHのことだけど……いや、何でもない」

 

キリトが何かを言いかけて止める。恐らく、PoHのことだろうが、俺の顔を見て、触れてはいけないと思ったんだろう。ちなみに、いつの間にか横に来ていたアルゴは、舌打ちしてる。

 

「よっしゃー、食うぞ!」

 

クライン、テンション高いわ。

 

「おう、ダイキ。元気でやってるか」

 

「エギル。相変わらず、儲け悪いのか?」

 

「バカ言ってんじゃねぇ。めっちゃ儲けてるよ」

 

俺が久しぶりにエギルと話していると、俺の肩に何かが止まる。

 

ピーーー!

 

「ピナ、勝手に動いちゃダメでしょう。あっダイキさん、久しぶりです」

 

「おう、シリカも久しぶりだな。どうだ、レベルは上がったか?」

 

「まだ攻略組には、追い付けてないですけど……いずれは!」

 

「そうか……がんばれよ。あとこの子がピナか?」

 

「はい!」

 

ピーーー!

 

ピナはまた動き出すと、部屋の角の方へ飛んで行き、シリカもその後を、追って行ってしまった。

 

「ダイキ」

 

「んっ?」

 

後ろの声を聞き、振り返るとそこにはぼったくり加治屋リズベットがいた。

 

「今あんた……心の中で、何か変なことを考えたでしょ」

 

「いやいやいや、そんなことないよ」

 

「はぁ、まぁいいわ。それと、月夜の黒剣の強化素材集まったから、暇な時に店に来なさい」

 

「ああ、了解」

 

リズベットは俺との話を終えると、女性陣の集まりの方へ、戻って行った。

 

俺は家の中、全体を見回す。皆がにぎやかに話している光景が、現実で俺と雄二、麻子にJBが楽しく話している光景と重なった。

 

……たく、本当ににぎやかだな。

 

俺は外の空気を吸うために、部屋の扉を開けて、外に出た。

 

 

 

 

「こんなところにいたんだ……」

 

「なんだ、アスナか」

 

「なんだって、なによ」

 

俺が外でボーッとしていると、後ろからアスナが声を掛けてきた。

 

「ダイキくんさ。何か、隠してるよね」

 

「……何を?」

 

「PoHとの関係……それだけじゃない、団長とも」

 

「……」

 

「何も隠してないとは、言わないんだね」

 

いつも俺たちの近くにいるアスナには気づいちゃうか。団長のことはともかく、PoHとのことはほかの人にも、勘づかれてるか。

 

「アスナ。VRMMOでお互いに現実の話はタブーだけど、聞いていいか?」

 

「何?」

 

「アスナは現実世界で、普通に親がいて、当たり前のように学校に通ったりしていたか?」

 

「……もちろんよ」

 

「そうか……」

 

アスナは当たり前のことを聞かれ、首を傾げる。そして、彼女は自分のことを語り出した。

アスナの話を聞くに、彼女は大企業の娘で常に親の期待を背負って、生活してきたらしい。

 

……似てるな、一姉と。いや、一姉の場合、親の期待なんか越えて、もはや親を家畜扱いだったか。それでもまだあの時は、俺は幸せだっただろうか……そう確かに、本当に小さい幸せがそこにはあった。

 

「だったら、尚更だな……」

 

「えっ……」

 

アスナが俺の突然の呟きに、驚く。そして、俺はアスナとしっかり、向き合って一言告げる。

 

「お前には……いや、お前たちには、このゲームをクリアした後は、表の世界にいてほしい」

 

「表の世界……」

 

「そう。普通に学校に通って、友達と話して、親と生活して……それはなアスナ、お前が思っている以上に恵まれてることなんだぜ」

 

「……」

 

「はっはっは、悪いな変なこと言って。そして、そこに隠れて見てる七人。お前らもだぞ、分かったな」

 

すると、家にいたはずの皆が木の陰から、顔を出す。まったく、あいつらは……。

 

そして、俺はアスナから背を向けると、最後に一言告げて家に入った。

 




どうだったでしょうか、オリ主の思い。次回は、他の方たちの視点を書こうと思います。それと、最近三作目を書こうと思いまして、ハイスクールd×dの方はなかなか展開が思い付かなくて……。そのうち、投稿するので見てくれると嬉しいです。では、また会いましょう。
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