あの父親が怒鳴った日から、一姉はめっきり絵を描かなくなってしまった。俺ら兄妹三人はそれぞれの机に座って、作業をしている。一姉も今回は勉強ををしていた。
すると雄二が一姉に質問しる。
「姉さん本当は前より絵を描けるのに、どうして嘘をつくの?」
「なんでもできる子だと思われるのは、うっとしいじゃない。それよりも…」
話しを聞いているとまぁ、そうだなと俺は納得していた。つうか、俺だったら二度と描かないが…。すると、一姉は何冊かの本を出した。俺は今の話より今一姉が出した物に反応して、思わず立ち上がってしまった。
「漫画?」
「マジか!」
俺らは一姉が漫画を出したことに驚く。
「クラスの子から借りてきたのよ。読み終わったから、あなたたちにも貸してあげる」
「これ、兄さん前に読んでたよね。なんか何度も名前を聞いたような気がする」
「ああ、前に見て面白かったから何度も雄二に勧めたんだよな。結局見なかったが…」
「あら、そうなの。雄二、面白いから見てみなさいな」
「そうだな、見てみろよ」
「でも怒られるし…」
俺と一姉は雄二に勧める。しかし雄二は父親に怒られるのが嫌らしく悩む。そこで、一姉が雄二に言う。
「いい雄二、漫画を読めば漫画が好きな事を共通の話題ができる。それって重要な事なのよ、
同じ趣味を通じて知り合った友達って、あなたが思っている以上に大切なの」
雄二は漫画を少し中身を見る。そしてまた一姉に聞く。
「友達ってそんなに重要なの?」
う~ん、俺は今は心が大人だからかあまり重要に感じないんだよなぁー。俺がそんな事を思っていると、一姉が話し出す。
「とても大切ね。大人になっても人脈の大切さに気付けない人はいざという時に、周り誰もいないことに気が付いて絶望するわ…」
なるほど、確かにそうかも。前世の俺は友達がいたから、絶望しなかったが…
「うちのお父さんを見てごらんなさいな。あなたたちはあんな大人になりたい?」
「うわぁ~、俺はいやだな」
「分かんないよ…」
俺はあからさまな嫌な声を出すが、雄二はやっぱりよく分かんないらしく首を傾げる。
「まぁいいわ。宿題が終わったなら外で友達と遊んで来なさいな」
「俺に友達なんていないけど」
「嘘付け、いつも女子と一緒にいるじゃないか!俺こそボッチだぜ」
「…」
一姉は俺の発言に溜息をつくと、話を続ける。
「なら作る努力を始めなさい」
まぁ、こんな形で今日はいつも通り俺が一人で騒いで終わった。こうして人並みに生きるために、下方修正を覚えた一姉はパリに海外留学する予定もキャンセルし、比較的に穏やかな生活が来たかにおぼえた。
しかしそれでも時より描く一姉の絵は唯一家計を支える収入源であり、この家で姉に逆らえる人間は一人もいなかった。まぁ俺でも無理だったしね。
そして一姉に当たることができない父の思いは俺と雄二に向けられ、どんどん俺らへの扱いは雑になっていった。
両親と姉は仕事の関係でよく外食するようになったので、いつも俺ら兄弟が留守番をしていたが、なんと、俺らの夕飯がついに食パン…しかもおそらく、日時が経っている物になったのだ!
雄二はなにも言わず食べていた。だが、さすがに俺はこのことにキレて父に抗議しに行ったが、なにもいわず追い返された。
数日後、このことが一姉にバレる。一姉は俺ら二人を抱き締めて謝ってきた。またこれだ、謝るのはいつも一姉…。俺はこのことが嫌で夕飯のことは、一姉には黙っていたのだ。
さすがに、一姉に言われれば父も夕飯を少しはましなものにすると思ったが俺があまかった。
なんと食パンは…
菓子パンにグレードアップした。
いやアップしてねえよ!
俺はこれはまずいと思い夕飯のことで解決策を考え始めた。
一姉に教える。
これはダメだ、もう一姉は頼りなくない。
お金を貯める。
これもダメだ、お小遣いはあの糞な父のせいで貰えなくなったし。あとほかには…小学生だからほとんど何もできない。
最終手段の警察については小学生の言うことを、信じてくれないし。
なんとか色々なアイデアを考えたが、どれも無理な案で諦めかけていたその時、リビングのテーブルで一枚の紙を見つける。
「これは?」
俺はその紙を取ると、目を見開く。
そうか、あの男がこの町に…なら原作知識と前世の知識を利用して夕飯…いやお金を。あー、でもここで接触するのは…いやもう背に腹は代えられん、夕飯が掛かってるんだ。そうと決まれば明日は家族みんないないみたいだし、いっちょ会いに行きますか…そう
茅場晶彦に
次回主人公と茅場が接触します。次回もお楽しみに!