ブレイクワールド-break world-   作:黒谷晃佑

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4話 仲間の死

崩れた校舎から見えた二つの人影。

 

「ターゲット三人、全員発見したよ凛」

 

「ええ、早速交戦と行きましょうか蓮」

 

現れた二人は独特の服装をしていた。見たことのないその服装はどことなく竜の鱗のような鮮やかな色だった。

 

男の方が白、女の子の方が黒。純白と漆黒の衣を纏った二人は歩を止めることなく翔悟、友香、綾華、湊の四人の目の前で止まった。

 

「お前らは何者だ」

 

「君らのせいなんだよ」

 

翔悟の当たり前の質問に対し白い男の方が眉を一切動かさずに平然と答える。噛み合ってない気もするがその目には罪悪感の一欠片も写っていなかった。

 

今の時刻は幸いにも放課後、しかし、誰一人怪我をしていないということはないだろう。瓦礫の中に生き埋めになっている生徒や教師もいるはずだ。

 

翔悟はそんな人たちを早く助けたいと思いながらも身体が言うことをを聞いてくれなかった。今動いてしまえば一瞬にして自分達はやられてしまうのだと直感的に悟ったからだ。

 

目の前にいる二人は相当な手練れなのだとその身体を包む魔力が物語っている。今までの敵の中でも一位、二位くらいの強さなんだと出会っての第一印象はそれだった。

 

一定の距離を開けたまま六人は静止した。時間が止まっていると錯覚するほどである。

 

その均衡を破ったのは外部の者だった。

 

「翔悟くん、湊くん大丈夫だっ」

 

グシャッ

 

慧は白い男の攻撃により一瞬で今まで元気だったのが嘘のように腹部に大きな風穴を開けてその場に倒れた。そのまま一切動くことはなかった。

 

「テメエ!!」

 

次の瞬間、翔悟は走り出していた。仲間だった慧を殺したやつに向かって走った。その目に敵の姿と怒りと悲しみを写しながら。

 

「ウオオオォォォォオオ!!!」

 

敵に殴りかかろうとするが黒い女の子の足刀が翔悟の脇腹をとらえそのまま横方向に蹴り飛ばされた。

 

崩れた体制を瞬時に戻しまた飛び掛かろうとするが湊に止められた。

 

「何すんだよ!!アイツは慧を殺したんだぞ!!止めんじゃねえ!!!」

 

バタバタと身体を動かすが力を使っていない翔悟を押さえつけるのは力を持たない湊でも容易いことだ。

 

「落ち着け、一端退くぞ」

 

「んなことできるか!ここでアイツを殺らねえと気がすまねえ!!!」

 

撤退を言われ反論する翔悟だったが綾華の力で眠らされた。

 

「あいつら逃げる気だよ凛」

 

「そうはさせないわ。逃がさないで蓮」

 

翔悟たちを逃がすまいと追いかける二人だったが、友香が二人の回りに水の結界を張った。頑丈にできている結界はそう簡単に破れない。そのうちに湊たちは翔悟を抱えて撤退した。

 

 

 

 

 

 □■□■□

 

 

 

 

 

暗闇に包まれた部屋の中にその二人はいた。

 

部屋の中央には円卓があり、そこに座っていた。

 

一人の男が部屋にある唯一のドアから入ってきた。男は見た感じまだ20代になっているかどうかという若い外見をしていた。フードを目深にかぶっているためそこに座っていた他の者たちも素顔はわからなかった。唯一わかるのは着ている服の腹部に多少の血が付着していることだけだ。

 

カツっカツっと足音をたてながら奥にある一番偉い人が座るであろう大きな椅子に座った。

 

「ハク、コク」

 

「「は、はい・・・・・」」

 

呼ばれたのは先程海洋学園の校舎を崩した二人だった。呼んだのは最後に部屋に入ってきたフードを目深にかぶっている男だ。

 

ハク、コクと呼ばれた二人は申し訳なさそうな表情をしていた。

 

「お前らターゲットを全員逃がすとはどういうことだ」

 

「「申し訳ありません・・・・・・」」

 

「まあまあ、そんなに怒らなくてもいいじゃないですか。話によれば水竜使いの女の子に結界を張られてそのせいで逃がしたと報告はきていますから彼女の結界が強かったからでいいじゃないですか」

 

そうやってハクとコクの肩をもつのは大柄の男。いかにも力持ちであることを象徴しているかのような鍛えられた太い腕。そんな腕で殴られたら人溜まりもない。

 

「なら次はコウ、お前が行くか?」

 

「それは光栄なことで。喜んで受けさせてもらいますよ。それと、そこの二人も連れていきますから。いいですよね名誉挽回の機会を与えても」

 

「わかった。ハク、コク」

 

「「はい!」」

 

「次失敗したら二度と太陽を見せられなくしてやる、いいな」

 

「「は、はいっ!」」 

 

「次に、ターゲットを捕獲するのはコウ、ハク、コクの三人だ必ずターゲットを全員生きて連れて帰ってこい」

 

 

『我らが巫女の復活を』

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