恋姫 ダルシムソウ   作:だだだるしむぅ

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2話 仕返しに毟り取る

「ヨガファイヤー(特大)、ヨガファイヤー(特大)、ヨガファイヤー(泣)」

 

もうすぐ街にたどり着くところだったのに、山賊集団に出会った。

その数2000人以上。

俺が燃やした例の3人組に全員が瓜二つなのだ。

2000人以上いるのに、全員の顔が3種類しかないという恐怖。

妄想で作られたお化け屋敷など到底かなわない。

ヨガを極めた肉体を持ってしても、近づくのが怖すぎるので特大のヨガファイヤーによる長距離からの攻撃しかできない。

 

星、稟、風は南陽の太守に山賊のことを伝えに行ってもらっている。

援軍さえ……援軍さえ来れば!!!

 

「お兄さーん!!」

 

天使の声が聞こえた。

きっと援軍を求めることに成功したので急いできてくれたのだろう。

俺は笑顔で天使の声の持ち主である風の方を見た。

 

「太守の代理の者に会うことができたので報告したところ、『そのような事実は確認されておりませーん。もし殺されたら、連絡してくださいね』とのことでした」

「殺す!絶対殺す!むしろあいつらよりもそいつを焼き殺す!!」

 

城に殴りこみをかけようとしたのだが、すぐに風に止められた。

 

「気持ちはわかりますけど、今はダメですよ。星ちゃんが入手した情報によると、どうも賊と裏で繋がっているようです。この場を乗り切ってそのネタで倍返しするとしましょう」

「…そうだな。100倍返しをするとしよう。ヨガファイヤー祭り再開だ」

 

それから1時間ヨガファイヤーを使い続けて森跡形もなく消滅したものの、賊のほとんどを焼き殺すことに成功した。

次は、クソッタレな者達にお仕置きの時間だ。

火を吐き出してスッキリしたので、やっぱり殺すのはやめてあげよう。

人殺しは良くないからね(賢者の眼差し)

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「美羽様、蜂蜜水が出来ましたよ~」

「おぉ。七乃よ、待っておったぞ!早う妾によこすのじゃ!!……ゴクゴクぷはー。やはり蜂蜜水は美味しいのう。これが飲めぬ庶民は生きる意味があるのかのう。まあどうでもいいんじゃが」

「そうです下々の生き死になんてどうでもいいんです。美羽様、蜂蜜水を飲むその姿、素敵ですよ~。」

「フハハ。もっと褒めるのじゃ七乃!」

「いよっ!この悪徳太守、将来焼き討ちされること間違いなし!」

「確かに間違いないな。将来じゃなくて今からだけどな!」

「なんじゃお前は。どこから入って来たのじゃ?!」

 

ヨガテレポートで城の中に乗り込んだのだよ。

警備?

ナニソレ?

美味しいの?

 

「外見からして変態に違いありません。曲者だ~出会え出会え~」

 

隣の部屋から兵士が出てきた。

 

ラウンド1……ファイト!

試合開始のゴングがカーンと鳴った……ような気がした。

 

「ヨガファイヤー。ヨガファイヤー。ヨガファイヤー。ヨガファイヤー」

 

とりあえずのヨガファイヤー。

ふっふっふ。

燃えてる燃えてる。

 

「な、何がどうなっておるのじゃ!」

「そんなの私にわかるわけありませんよ」

「使えん奴じゃの~」

「…美羽様、後でお仕置きですからね!」

「ひぃ~!お仕置きは嫌なのじゃ~」

 

袁術と張勲が話している間に、勝負は俺の勝ちでほぼ決まりだ。

俺の連続スライディングで相手はすっ転びまくっている。

立てない恐怖を味わい続けるが良い。

 

K・O!!

 

相手がスローモーションで倒れこんでいく。

兵士は全く動かなくなった。

それともに体が勝手に勝利のヨガを踊り始める。

ラウンド2は行われることはないようだ。

その結末を見た2人は急いで逃げようとしていたが、出入口は全て炎(幻)で封鎖しているので逃げられない。

 

「さてさて、太守様とその部下様。じっくりとお話させていただきましょうか」

 

そう言って近づいていく。

 

「ひぃ~。七乃、助けるのじゃ!!」

「兵士さんでも勝てないのに、私が勝てるわけないじゃないですか!!」

 

殺意の波動に目覚めた俺の気に当てられて、袁術はおしっこを漏らすほど恐怖している。

張勲は漏らしてはいないものの目に涙を浮かべている。

少し興奮した。

 

「ヨガヨガヨガヨガヨガヨガヨガヨガ」

「ひぃいいいいいいいい」

 

調子に乗って怖がらせていたら、ついに張勲までお漏らししてしまった。

さらに少し興奮した。

いつまでも続けていられないので、本題に移るとしよう。

 

「俺がここに来たのは、ここからそう遠くない場所に出た賊が理由です。なんでも、賊が出た時に、助けを求めましたがそんな賊は確認されていないと言われて断られたそうです。どうしてなんでしょうかねえ、不思議ですねえ」

「そそそ、ソウデスネ」

「(ギロリ)」

「ひぃいいいいいいい」

 

顔の色が青から白に変わる張勲。

 

「聞く所によると、賊が賄賂として蜂蜜を頻繁に持ってきてくれるので特別に便宜を図っていたみたいなんですよ。許せませんよね?」

「ユルセマセンネ」

「ああん?(ヨガインフェルノ)」

 

笑顔で近くにあった玉座が吹き飛ばす。

 

「ひぃ~~~~~~~~」

「ひぃいいいいいいいい」

 

袁術と張勲の顔はさらに、恐怖と絶望をありありと表していた。

でも、俺だってあの顔そっくり軍団と対峙するのは怖かったんだ。

このくらいの恐怖は味わってもらわないとな。

 

「で?」

 

少し落ち着くのを待ってから、どうしてくれるのかを問う。

 

「で?とはどういうことでしょうか?」

「どのように償いをしてくれるの?と聞いているんだよ」

 

当然でしょ?

当然だよね?

 

「ふ、不正をしていた証拠をみせるのじゃ。まずはそこからじゃ」

「そうだな…。あんた達2人を殺して、賊との繋がりが断てるかどうか判断することにしようじゃないか」

 

まあ実際には殺さないけどね。

賊と繋がっていたという証拠はすでに張勲の部屋から見つけ出したし。

さらに、民に不必要に重税を課している証拠も手に入れた。

本当になんでまだこの地が成り立っていたのか不思議なくらいだ。

後で、調べたほうがいいかもしれないな。

 

「証拠は私の部屋にありまぁす。不正を認めるので私の命だけは助けてくださ~い」

「なななな、何を言っておるのじゃ七乃!!妾の助命を求めるのが先であろう?!」

 

よっしゃ。

主君を捨ててまで助かりたい宣言を手に入れたぞ!

これで、2人で力を合わせて俺に立ち向かうという路線はほぼほぼ無理筋になったな。

 

「知っているよ。証拠はすでに見つけてきたからさ」

 

手に入れた証拠を2人に見せつける。

 

「2人ともどうしても助かりたいみたいだし、助命の条件を出すことにしようか。条件はこの地を俺に譲ること。もちろん、ちゃんと正式に認められるように賄賂と工作はしっかりとするんだぞ?俺のことは親戚の袁ダムとでも言っておけ」

「そんな無茶苦茶な…」

 

張勲的にはその要求を叶えるのは不可能だと思っているのだろう。

まあ俺もホントはそう思う。

でもまあ、為せば成る、為さねば成らぬ何事も、だ。

やってみて無理なら、裏から操ればいいだけだしな。

必要なくなったら、袁術を偽帝にでも仕立てて離反すればいいし。

 

「わ、わかったのじゃ。だから命だけは助けてたも!!」

 

袁術はこの難しさがよくわかっていないのか簡単に了承してきた。

それに命なんかとらないってば。

…少なくとも今は。

朝廷がどんなものかしらんが、裏工作のためにこいつらはまだ必要だろうしな。

 

明日からは南陽の長(実質)として、優秀な文武官を集めていくつもりだ。

後は倉を開放して、民に返却する必要もあるな。

稟と風ならうまいことやってくれるだろう。

不正マシマシ、賄賂多めだったこの地で信頼するに足る人間がどれほどいるのかは謎だが…。

そうは言っても俺、星、稟、風だけじゃさすがに回らん。

 

俺達の人材集めはこれからだ!!!

 




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