the King Of Fighters NEW GENERATION 作:昆布さん
と言っても同じ日に投稿するんですけどね。
楓「ROUND15 邪魔をするな!」
骸「はじまるぅ~」
「荷物は…あった!疾風丸も雪乙女も…大丈夫みたいだ。さて、出てきたらどうだ?さっきから後ろで様子を覗っていたろ?」
控え室、今は楓一人しかいないその部屋の中で楓は後ろを向いたままで廊下に向けて呼びかけた。ちなみに控え室に入る少し前くらいからすでに覚醒している。
「ヒヒヒッ…」
現れたのは異形。包帯で目と鼻と口をのぞく頭部全てを多い、来ている物はボロボロ。辛うじて和服だと分かるような服装のそれが出刃包丁のような武器を二振り携えて楓を見据え、笑う。その体はまるで腐乱死体のようだが、楓はその声に聞き覚えがあった。
「その声、お前は…たしか紫鏡。殺人狂の元新撰組隊士か…地獄門がわずかに開いてるんで、這い出してきたのか?」
「ご名答…所でさ…イィィ刀だなぁ…それ…頂戴?ヒヒッ…」
「お前、ホントに人間か?」
「知りたい?教えてあげない…それよりさあ、その刀、寄越せよ、両方…」
「持ってどうする?」
「いいから寄越せッつってんだろうが…俺はその刀で…今度こそあいつに勝つんだ!」
「…せエよ…」
紫鏡の絶叫を聞いた楓はしかし静かに呟く。
「あ?」
「るせエっつってんだよ…」
「なんだって?」
「だから…」
「よく聞こえねえよ!」
「うるせエって言ってるだろォが!」
ザァンッ!紫鏡の体が4つになり、声もなく崩れ落ちる。
「俺の感が正しけりゃ、みんながやべエ、いそがねえと!」
楓が本戦会場から駆け出すと、近くにあったビルの最上階から紅蓮の炎が見える。
「ありゃ、明人の…クソッ!」
間に合え!
・・・・・
「三対一とは少しばかり我々の品位を下げる気もするが…まあ良い。三種の神器の子供達よ。私を恨むのではなく、貴様らの親を恨むんだぞ?」
明人達新三種の神器チームの前でルガールが悠然とした態度で両手に髑髏のかたちをした力を宿す。
「俺は…復讐者…バミューダの輝きと共にボンゴレに復讐する者…」
宏人を軽く殴り飛ばしたイェーガーはただ淡々と自分の戦う理由について述べていく。
「さて、と…あのとき楓と共にいた陰陽師に…イェーガーの復讐相手、山本武か…相手としては悪くない、御名方守矢ほどではないにしろ、楽しい時間が過ごせそうだな…?」
「刹那…やっぱりアンタの仕業やったんか…あのまま地獄門の向こうでねむっとればええものを…」
「さあ、俺を…楽しませてみろ!」
「烈風拳!」
「死ね…」
・・・・・
「クソッ!なんなんだあのオッサン!」
明人が毒突き、隣にいる夕子も
「あいつの力、オロチの物だわ。一体何故…」
と、疑問を呈する中で優作が一人冷静に
「あいつはルガール・バーンシュタイン。今は世界有数の総合企業として有名なバーンシュタイン商会の創設者だ。当時はブラックマーケティングを牛耳る死の商人だったそうだがな。来るぞ!」
「カイザーウェイブ!」
「うおあっ!?クソッ、うざってえな、あの飛び道具さえどうにかなれば…」
・・・・・
「そこだ…」
「させるか!」
イェーガーが弘に向けてはなった鎖を吉久が自分の左手を犠牲にして止める。
「若大将、左手が…」
「大丈夫、ただ皮膚の部分を貫通してるだけだ。それより今だ!」
「はいッ!ロケットボム!」
吉久が鎖を引っ張ってイェーガーの動きを封じ、そこに弘がロケットボムを投げ込む。
爆発の煙の中にイェーガーが隠れ、鎖もたるんだのでもういいだろうと吉久が鎖を引き抜いた瞬間…
「効かんな。」
何事もなかったかのように平然とイェーガーが煙の中から現れた。
「そ…そんな…」
・・・・・
「十階建てなんて高すぎだろ!三分近く階段登ってンのにまだ八階だぞ!」
などとぼやきつつも階段を上っているとあっという間に九階も通過。
楓は十階までを五分で登り切り、廊下に足を踏み込んだ。と、次の瞬間黒い刀身が眼前を通り過ぎる。
「やっぱてめえか刹那!」
「貴様こそ、やはり紫鏡如きでは倒せなかったようだな。あの二人には少しだけ眠ってもらった。目の前で貴様が死ぬ様を見せ、絶望させてから殺すためにな!」
「テメエこそ、さっさと生まれた場所に帰れ!!」
次回、決着!
ROUND16 門を閉ざせ!
ツナ「それでは次回も」
リボーン「死ぬ気でみろよ」