the King Of Fighters NEW GENERATION   作:昆布さん

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サイコはどうやら両方一回戦落ちのようです。
それはともかく、冬休みが今日で終わっちまうチクショー!
明日は月曜日ってのはみんないやなモンだよなあ…
まあ、それも置いといて。
吉久「ROUND7 ボンゴレⅩⅠ世、来る!」
紅丸「始まるぜ?」


ROUND7 ボンゴレⅩⅠ世、来る!

「極限流奥義!」

ロバートが包に向かって突撃する。

「そりゃっそりゃっそりゃぁっ!」

お得意の龍虎乱舞から更に続けて連続蹴りに入る。

「まだやで!無影疾風重段脚!」

幻影脚からの龍斬翔、更に続けて…

「どないや!」

飛燕疾風脚!

「ぎゃふっ!?」

気絶。ロバートの勝利である。20年前に比べてウェーブがかった髪を掻き上げて

「修行が足りんなあ。」

と得意げにコイントスをしてみせるロバート。そのステージの外では

「兄貴、俺ら戦闘シーンすらなかったな。ヘビィ・D!とかブライアン・バトラーと一緒やで。」

「せめて龍撃拳で吹っ飛ばされるシーンぐれえあってもよかったな。」

等とブツクサ言っている麻宮兄弟だがつべこべ言うな!一応二人がかりで紅丸倒したんだから!

『それでは次の試合、あさり一家対レインチーム!』

「うおおおおおおおおお!一番手はこの俺が引き受けたあああああ!」

「うるせえ奴だな…若大将!露払いは任せてください!」

「分かったよ、弘に任せる。」

と、吉久からの了解を得た弘が左中指に赤い宝石のはまった嵐属性のリングをはめる。

腰に吊られているのはいくつかの小箱。この時代、すでに裏社会で普及している匣兵器だ。

対するはゴウ・疾風。

実戦空手道とブーメランをミックスした全く新しい格闘技、風雲拳の使い手らしいが、その名が知れ渡るのは次の世代、息子のショー・疾風が獣神舞闘会で活躍するようになってからのことだ。

とにもかくにも試合が始まる。

『それでは弘対ゴウ!始めェッ!』

「名前はまだないが、喰らえィ!」

「西瓜!ダイナマイト!」

ゴウがブーメランを投擲するまでの間に弘は2つの匣を開け、耳に嵐の炎を宿した猫、嵐猫(弘は父、隼人の瓜にちなんで西瓜と名付けた)と導火線に死ぬ気の炎を灯したダイナマイトを呼び出す。

「はっ!」

「フーッ!」

ダイナマイトの煙幕で狙いをずらし、それを西瓜がたたき落とす。

「なんの音だ!?まさか、俺のブーメランが!?」

「そのまさかだよ!」

ドボッ!と煙幕に隠れて接近した弘がボディブローを喰らわせ、すぐに離れる。何故離れたのか?そのまま連打で勝負を決めるのがセオリーでは?

答えはその直後、ゴウの懐でドゴンッ!という音と共に起こった爆発により示される。

「ボンバーブロー…ってな。」

カラクリは実に単純。チビボムを握り込んだ拳を叩き込み、そのまま相手の体にチビボムを仕掛けるだけだ。そうすれば導火線が無くなったとたんに爆発し、ボディブローよりも遥に高いダメージが期待できる。

「くう…ならば!極限流より見いだしたこのオレの最終奥義を喰らうがいい!名付けよう、その名は!」

そこでまた一頻りうるさい叫び声を上げて言う。

「無双乱舞だ!うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

と、乱舞技のセオリー、突撃してからの拳と蹴りの乱舞に持ち込もうとするゴウだったが

「あめえ!ゼロ着火!」

と、またしてもダイナマイトで煙幕を張られ、攻撃する対象を見失う。

「ヌウッ!何処だ!?」

「アタシの位置は教えられねえが、ダイナマイトの位置なら教えてやるぜ。」

煙の中を移動しながら弘がダイナマイトの位置を告げる。

「現在急速接近中!お前の周り全てだ!」

「なにぃっ!?ぐわああああああああっっ!」

周囲から迫るダイナマイト。後ろから火を噴いて突撃してくるそれにゴウは場外へ飛ばされる。

得意げに人差し指を突きつけた弘は先ほどと同じように

「五倍ロケットボム。」

と、技の名を告げた。ちなみにそれを中継で見ていた母の獄寺ハル―旧姓三浦―はその様子に

「はひっ!?ひょっとして隼人さんかなりバイオレンスな事教えたんじゃないですよね!?」

と、隣でコーヒーをすすりながら同じく試合を見ていた隼人の詰め寄ったんだとか。

ちなみに答えは

「護身術程度にな。」

だそうだ。所戻って試合会場。勇人が親譲りのスピードと手数を是とする極限流を駆使して弘を場外に投げ飛ばした。

「やっぱりロケットボムじゃあいつには勝てないか…若大将、頑張ってください!」

「任せて、オレが勝ってみせるから。」

そういって吉久がオープンフィンガーのグローブをはめ、額に大空属性のオレンジの炎を灯す。

「お前さんがカイからきいた吉久かいな?ほんでお前さんのダチのあの黒髪剣道男が山本宏人で、お前さんの彼女が獄寺弘ちゃん、ね。わいは…」

「君のこともカイからきいてるよ。あいつのライバル、現極限流最強の虎、勇人・S・ガルシア、だね?」

「お互いに相手のことも少しはしっとると。ほな、今晩はわいらと飯でも食いにいこやないの?」

「もちろんリチャードさんの店で…ねっ!」

ガキイン!吉久と勇人が同時に踏み込んで繰り出したフックがぶつかり合い、小気味よい音を立てた。

「負けた方の奢りだ!」

「上等!腹一杯奢ってもらうで先に礼ゆうとくわ、グラシアス!おおきに!」

勇人が切れ味鋭い足技で攻めれば吉久はトリッキーにすら見える動きでそれを躱して拳を叩き込む。

「いくで!」

と、勇人が掌に気を集中させる。

「龍撃」

そして生み出した球体を

「拳ッ!」

床面ギリギリの高さで蹴り出した。

「甘いッ!」

それを炎の推進力で少しだけ浮いて躱し、そのまま体を回転させ、サマーソルトキックを放つ。

「ぐわっ!」

「はあっ!」

そして仰け反った勇人に正拳一撃!

「ぐえあっ!」

思い切り腹に喰らった勇人がステージに崩れ落ちる。

「ぐ…ま…参った!わいの負けや!」

「それじゃそっちが奢りだね、ディ・モールトグラッツェ!」

さわやかに言い切った吉久に「末恐ろしいやっちゃな。いでででで」等と言いつつ退場していく勇人と入れ違いにレインがステージに上がる。

「最後は…俺か、ちっとばかしきついな、前提条件が2タテってのは。けどま、なんだかんだでやってやるさ。」

「ひと味…違うのか」

「いくぜ」

ガッ!

「ぐはっ!?」

「ハードエッジ。言ったろ?ひと味違うし、なんだかんだでやってやるってさ。」

ゴスッ!吉久のボディブローがレインの腹に突き刺さる。

「負けるわけにはいかないよ!奢りのご飯がマズくなっちゃうからね」

「ハハハッ!おもしれえやつだな。」

ドッ!ガキッ!スパァン!バキッ!ガコッ!ズドッ!両者互角。若手の中でも指折りの実力者であるレインと互角に渡り合える吉久もそれほどの戦闘センスがあると言うことだろう。

「ダブル烈風拳!」

「グランドアッパー!」

烈風の如き気を飛ばす必殺技、烈風拳を二つ重ねたそれに吉久は極端に低い姿勢から放つアッパーカットで迎え撃つ。

ダブル烈風拳を高純度の炎で相殺し、拳そのものでレインの顎をカチ上げた吉久は続けてがつんがつんと連続でサマーソルトキックを決め、とどめに踵落としを決める。

「くっ!」

「ジェットアタック!」

急加速して突進する吉久をしかしレインは

「簡単すぎるぜ!」

といって掴み、床面に叩き付ける。

「あっ、ありゃあギースの当て身投げじゃねエか!」観客席にいたムエタイ王者、ジョー東の驚愕の叫びが響く。

「まだだっ!」

ドギャッ!吉久が跳ね上がりながら蹴りを放ち、レインを仰け反らせる。

「くっ!」

「今だっ!うおおおおおおおおおおおっ!」

怯み、体勢を崩したレインと体勢を立て直した吉久。そして吉久の渾身の正拳突きがもろに入った。

「げふっ!くっ!カハッ!ぐうう…」

蹲りかけるレイン、しかし一瞬その目に気迫をみなぎらせ、渾身の力で地面に拳を叩き込む。

「なにっ!?」

ドオン!地面から立ち上がった気の柱が吉久を大きく吹っ飛ばした。

どうにか空中で静止した吉久がレインの方を向くと彼は

「クソッ…限界ギリギリのパワーゲイザーでも…参ったな、俺にはもう戦う力なんてねえ。降参だ。」

といって仰向けに寝転がった。

『一回線第四試合、あさり一家対レインチーム、勝ったのはあさり一家だあ!続いては注目のカード!抽選係が何をトチ狂ったのか初戦からぶつかるライバル達!チーム「the king of fighters」対庵チームだ!』




too easy!当て身投げのボイスの元ネタはギース様のこれ
まあ、それはそれとして、次の話もいきおいで投稿しちゃいます。
では、次回予告を。 次回 ROUND8 燃える因縁
京「そんじゃ次回も」
庵「俺はやらんぞ、京。」
京「死ぬ気でみろよ!」

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